作者の心の声が面白い
仕事を辞めて今はフリーランスで働く妻を手伝いながら生活している…という書き出しから始まりますが、作者さんはハードコアパンクバンドのギタリストでもあり、途中でアメリカにライブツアーに行ったりもするので、なかなか普通の人間が体験しないような非日常の場面も描かれています。なので「ガロみたいな貧乏話はゴメンだぜ!」と思っていたアナタはぜひ読んでみて下さい。 とはいえメインテーマは作者夫婦の話で、これからも何気ない幸せを共有できるようなつつがない生活を送りたいという気持ちが込められた作品なんだと思います。奥さんの気が強いところと、たまに作者が心の中で毒を吐いてるのが好きでした。新婚旅行のパリで記念撮影を依頼したカメラマンがやたらに映えを意識するのに毒づいてたのが最高だった。 ハードコアパンクバンドの名前が「MILK」なのはデビュー作と関係あるのだろうか?「牛乳配達DIARY」も読んでみようと思う。
多忙なフリーランスの妻と、無職になったばかりの夫の生活を描いた新連載。
素朴な絵柄と上手いとは言えない手書き文字がいい味を出している。
はじめはちょっと、夫婦仲が危ういのかなという雰囲気もあるけど、最後の妻からのメモにあったひとことでホッとしました。
つつがないってこういう意味だったか、と再確認。
つつがな‐い
【恙無い】
《形》無事だ。身に異状がない。息災だ。