オシャレなSF
絵のテイストは手塚治虫で、コマ割りは現代。 キャラクターのやわらかな曲線と、大きな文字の描かれた建物のシュッとした直線。 画面が白と黒、直線と曲線で構成されている統一感が美しい。 ストーリーはとてもSFらしく、主人公の語りが雰囲気を出してる。 1話のコバヤシ(ロボット)との会話の「ヘイ、Siri」感が好き http://morning.moae.jp/lineup/1044 https://comic-days.com/episode/10834108156677473461
ロボットの捜索を職とするサルベージ屋、誰の所有物でもない「自由ロボット」、半永久的な耐用年数を持つ「時間航行者」……。さまざまな視点で描かれるヒトとロボットの未来世界。時の流れの中で、いつしか彼らの運命は1つの大きな終着点に向かって動きだしていく……。世界の行く末を壮大に夢想した、ロマンティック・フューチャー。
このマンガすごい!けど、何がすごいのか言語化するのが難しいですね。自分がこの作品を理解できているのかも分からない。
たかが100年しか生きられない人間に比べるとロボットの寿命は遥かに長い。けれどもロボットだって古くなったり壊れたりするから永遠に存在することはできない…はずだった。物語の結末としてロボット達は人間を置いてきぼりにして、機械の身体を捨て意識をデータにし電波に乗せて宇宙に飛ばすことで永遠になることを選んだ。この概念だけが存在する様は火の鳥のマサトとタマミの話のラストのようでもあります。
人間は歩んできた歴史の中で絶えず変化してきましたが、ずっと変わらずにあり続けるものがあります。その一つが幸福を願うということです。博士がロボットの幸せを願ったように、自分自身ではない誰かの幸せを願うことも、人間が積み重ねてきた大切な営みであり、歴史なのです。
これは人間の意志を継いだロボット達の未来に続く話なんだと私は思いました。