作者の島田虎之介さんのつぶやき。深いな。
今日のインタビューでも言ったけど『ロボ・サピエンス前史』は(他のマンガもそうだが)作者がすべてわかって描いているわけではない。わからないまま描いている。わからないまま描くことに、描くことの醍醐味があると言ってもいい
— 島田虎之介『ロボ・サピエンス前史』絶賛発売中! (@Shimatorax) March 10, 2020
このマンガすごい!けど、何がすごいのか言語化するのが難しいですね。自分がこの作品を理解できているのかも分からない。
たかが100年しか生きられない人間に比べるとロボットの寿命は遥かに長い。けれどもロボットだって古くなったり壊れたりするから永遠に存在することはできない…はずだった。物語の結末としてロボット達は人間を置いてきぼりにして、機械の身体を捨て意識をデータにし電波に乗せて宇宙に飛ばすことで永遠になることを選んだ。この概念だけが存在する様は火の鳥のマサトとタマミの話のラストのようでもあります。
人間は歩んできた歴史の中で絶えず変化してきましたが、ずっと変わらずにあり続けるものがあります。その一つが幸福を願うということです。博士がロボットの幸せを願ったように、自分自身ではない誰かの幸せを願うことも、人間が積み重ねてきた大切な営みであり、歴史なのです。
これは人間の意志を継いだロボット達の未来に続く話なんだと私は思いました。