遺伝子とAIに支配された世界
自分の遺伝子に応じて、適職や配偶者までも 「iメンター」 と呼ばれるAIツールのようなものが判断してくれる世界。 しかも精度が高いからほぼ合っているという感じで、人類は無駄な努力というものがなく(例えば、野球選手になれる特性がなければ野球をしないとか)、効率的に人生を送れるというもの。 近未来では、わりとこうなりそうな感じで読んでてワクワクした。 しかも、1話完結のオムニバス形式ですが、徐々につながっていく感じはゾクゾクしました。 余談ですが、昔何かの本で、 パンドラの箱の中身にあった、すべての災いの正体は「自分の未来」 という解釈をした本があって、それを思い出しました。 つまり、将来自分がどうなって、いつ何で死ぬかを知ること以上の絶望はないという解釈だったのですが、確かに、どうなるかわからないから可能性にかけて頑張れるというのありますよね。 だから本作のように、生まれながらにして将来が決まってしまう世界は、絶望しないのかな?とか考えてしまった。 登場人物、意外と穏便に過ごしているので。 いずれにせよ、SFジャンルとして考えさせられる作品で、3巻完結なのも読みやすくて良い作品でした。
先が読めなくて面白い。第一話からハマりました。
『iメンター』という人間の遺伝子情報に基づき、天気や体調、物事との相性を示してくれる端末をひとりひとつ所有している近未来が舞台です。
相性に従って行動すれば、人生に失敗はない。
例えば将来の夢があったとしても、iメンターでその仕事との相性が3%なら失敗する前に諦めることができるということ。
第一話では、かつて結婚相手としての相性が100%出た男女が、時を経て再会したときに「3%」まで下がっていたが、数値よりも気持ちを優先して結婚したという話。のあとに、実はこの数値にはiメンターの管制局の思惑があることがわかります。
オムニバスとあらすじに書いてるので、様々な人間のケースを連載する感じでしょうか。続きが楽しみ。