第1話Twitter総いいね数、驚異の18万!! これは遺伝子と愛をめぐる物語──。「iメンター」は、最新の遺伝子情報を基に人生の“可能性”を教えてくれる人工知能アプリ。時にそれは寿命や才能の限界という残酷な数値を示すAIだった。終末医療を司る「iホスピス」に配属された深水琉花は、遺伝性の病に苦しむ余命半年の7歳の少年を担当することに。特効薬があるにも関わらず、「iメンター」の示す“最適な”死期に従おうとする院長・鳳来に強い抵抗感を感じる琉花は、少年を救うべく、管制官としての禁忌を犯す決意する。遺伝子情報で管理された社会、それはいつか訪れるかもしれない近未来。『アイリウム』『サイコろまんちか』の小出もと貴が描く、今話題のGeneSF!
自分の遺伝子に応じて、適職や配偶者までも 「iメンター」 と呼ばれるAIツールのようなものが判断してくれる世界。 しかも精度が高いからほぼ合っているという感じで、人類は無駄な努力というものがなく(例えば、野球選手になれる特性がなければ野球をしないとか)、効率的に人生を送れるというもの。 近未来では、わりとこうなりそうな感じで読んでてワクワクした。 しかも、1話完結のオムニバス形式ですが、徐々につながっていく感じはゾクゾクしました。 余談ですが、昔何かの本で、 パンドラの箱の中身にあった、すべての災いの正体は「自分の未来」 という解釈をした本があって、それを思い出しました。 つまり、将来自分がどうなって、いつ何で死ぬかを知ること以上の絶望はないという解釈だったのですが、確かに、どうなるかわからないから可能性にかけて頑張れるというのありますよね。 だから本作のように、生まれながらにして将来が決まってしまう世界は、絶望しないのかな?とか考えてしまった。 登場人物、意外と穏便に過ごしているので。 いずれにせよ、SFジャンルとして考えさせられる作品で、3巻完結なのも読みやすくて良い作品でした。