主人公の寅子さんは文学とか出版業界とかの業界で
働いているらしく、資料の貸し借りなどでなにかと
他家を訪問することが多いみたい。
そして必ず手土産として食べ物を「おもたせ」する。
少しだけ一般人とは違うハイソな世界のようにも感じるし、
「おもたせ」するものも少々値が張りそうなものが多い。
だが気取ったり嫌味な感じはまるでない。
そして食べ物話からの繋がりで文学作品の話題等に
なることも多いが、小難しい文学論にはならず、
文豪や当時の庶民の穏やかな日常を思い浮かばされる。
小粋でオシャレな話だが、お高くとまった点はまるでない。
いいお土産、いいお土産話を読ませてくれる漫画だ。