親と子の関係。 血は水よりも濃いといわれる家族の関係ですが、家族である前に一人の人間なんだということを痛感させられる作品でした。 精神疾患が原因で手に負えなくなった子供を、親としてどこまでサポートできるのだろうか? 自分だったらどうするだろうか?と自然と考えさせられてしまいました。 主人公=原作者でもあり、おそらくノンフィクション(フィクションだとしても、限りなく実体験に近い)だろうと思います。 それゆえに、全てが漫画的にハッピーエンドで終わるかというそうでもないし、どちらかというと主人公の押川は、そうした精神疾患のある子どもを医療につなげるまでを生業としているので、そこで終わることが多い。 というか、その後どうなったかまでは言及している話は、むしろ少ない。 言い換えれば、社会復帰のスタート地点に立たせるまでで、そこからは本人なり家族なりに委ねている。 スタート地点に立つことすら難しい人たちなので大きな一歩であることは変わりないが、それが安易に幸せにつながるわけではないし、現実はむしろ地獄かもしれない。 だからこそ一層、彼ら彼女らのその後を想像してしまって、この点が本作の魅力だなと思う。 日曜14時からやっている「ノンフィクション」というドキュメンタリーが好きな人はハマると思います。 自分たちの知らないところで、現実にはこういう世界があることを突きつけられる作品でした。
「子供を殺してください」という親たち