「作者の死を隠し、連載を続ける」という衝撃の設定
「ワンピースって実はもう尾田さんが描いてないらしいよ・・・」 こんなことが起きるのが本作。 日本一売れるマンガ「ミリオンジョー」(現代で言うワンピース)の作者の死を隠し、担当編集者である主人公が続きを描き続けるという衝撃作。もうこの時点で読みたくなりますよね(笑) 作者が変わって描き続けるという「バレる?バレない?サスペンス」は時にページをめくるのが怖くなるくらいハラハラドキドキさせられます。 設定段階から風呂敷をかなり広げている本作がどのように結末を迎えるのか、一見の価値ありです。これを3巻で完結させたのは本当にすごいことだなぁと、今でも何度も読み返してしまいます。
とても面白かった。
漫画家漫画とか漫画編集漫画とかは随分と増えたし、
漫画ってなんだ、とか、
漫画ってダレが何のために描くのか、とかは
色々な漫画や漫画評論、そしてネットでのファンの会話として
語られている。
ミリオンジョーはそれらを包括したうえで極上の
サスペンスに仕立ててあった。
はるか昔、某人気漫画の掲載作があきらかに
「作者が描いてないだろ」
という絵柄で週刊紙に掲載されていたのを読んだときの
なんともいえないモヤモヤした感情を思い出した。
でも休載になっていたら別のモヤモヤを感じたんだろうな、
とも改めて思った。
基本的には漫画ってファンあってこそだと思うし、
だから本杉先生と呉井のヤリトリは凄く面白かった。
だからといってファンも漫画家も神様じゃないわけで。
あくまで漫画家、編集、ファンのそれぞれが
超えてはいけない部分はあると思う。
そのへんを考えさせられる漫画だった。