「ニュクスの角灯」で第24回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞された高浜寛先生ですが、こちらの「SAD GiRL」でも第21回同文化賞にノミネートされています。しかし「ニュクス」から高浜作品を読んだ人はちょっと驚かれるような内容なんじゃないでしょうか。印象としてはとても暗くて重い話だと受け取られるかもしれません。でも高浜先生の本流ってこっちだと私は思うんです。絶望のただ中にいる人間には希望なんて届かないという悲しい現実を知ってる人だから。そういう人の「生きていこう、まるで挫折したことがないかのように」という言葉には信じられるものがある。たまにお祈りみたいに思い返したりします。
あらすじの通り実在の店が元でラーメン一杯に命をかける男たちの熱い生き様を追った、ノンフィクション・ラーメンコミックになっている。 このマンガに登場するラーメン屋はほとんど知らないが充分楽しめた。 1巻は『蒼太の包丁』の本庄敬が書いていて2巻以降は大泉孝之介が書いている。 この大泉孝之介の他の作品は全く知らないのだが、絵の感じとノリが「金平守人」にすごい似ているんだけど別名だったするのかな。 途中で気づいて3巻のあとがきでヤングジャンプのデビューで石川サブロウのアシスタントしていたと書いているからどうも「金平守人」の気がするが全く情報がない...
2000年代に実話誌に掲載されたエロ漫画が収録されています。ストーリーもほぼなくていい意味でアホらしい。底抜けに明るくて笑えるようなエロばかりです。参助先生も遊びながら描いてますね。どんだけふざけてるかは読んで確かめて頂きたい。漫画雑誌じゃないものに載った漫画って独特なものが多くて自分は好きです。
昔恋していた親友(女性)の、中一の娘を担任することになった草薙先生(女性)。気にしないようにしていたのに、親友の娘の久保田一姫は初っ端から「先生が好き!」と攻めてくる。拒み続けるも、なんかもう敵いそうにない……陥落寸前!どうしよう……? ♡♡♡♡♡ 先生と生徒の秘めた恋模様、という定番テーマのほかに、この二人の間にはもう一つのテーマがある。それは「かつての想い人の娘は恋愛対象にしていいのか」ということ。 草薙先生は一姫に親友の面影を見出し苦しむ。忘れられないかつての恋と、目の前の一姫への日毎に増す恋と……。一方、強気でありながら、草薙先生の中にいる自分の母親の存在感に苦しむ一姫も切ない。 それでも一姫は、様々に逡巡する草薙先生を強い想いで押して、目の前の一姫と、草薙先生の本心に向き合わせようとする。幼き者の純粋で向こう見ずな意思は、こんがらがった大人を解きほどくのか……。 二人の物語はしかし、二人だけの問題ではない。二人に恋する女性は他にもいたし、一姫の母親はどこまでも親友として、草薙先生を惑わせる。安易に恋愛を謳歌させない、喜びも苦しみも正面から描いた物語。読後の心には甘さと共に、若干の重さが残る。
自然界を愛し、自然界の力を身に着け、悪の企業と闘う物語。アマゾンに登場する生き物が不気味で、子供心にアマゾンには絶対行きたくないと思わせてくれた。登場する敵はグロいものが多く、現在では年齢制限がかかってしまうかもしれないが、大人になって読んでもみてもキツい。短期間で終わった作品だが、個人的にはもっと続けてほしかったと思っている。
裏サンデー初期の連載作。自分が主人公であると知ったメタヒーロー漫画。最初の何話は退屈だったけれど、ストーリーが加速的に面白くなっていく。 が、原作原画が仲違いしたのか演出上の問題か、作画がネームになって、つられるようにストーリーも荒くなる。最終的になんともいえない感じになった。けどまぁ僕は結構好きです。
キャラそれぞれの顔のタッチが似てるのと、説明が少ないため、話の理解についていくのにちょっと大変。でも今まであまり見たことないストーリーなので、飽きません。
ママ活、、、、旬な話題がもう漫画になってるのかーと。。。心の隙というか、満たされてない部分にするっと入ってくると何でも脅威になるなと思いました。怖いー。。
マンガワンで更新が数年止まってた漫画。一年数ヶ月ぶりに動いたと思ったらイラストだったりしたので心配してた。でもしっかりと完結してくれたからよかった。よい百合だった
この2人今はどうしているのだろうと思ったら。 めちゃくちゃハッピーエロ漫画じゃん!さながら誠と優良さんのようなラブラブハッピーエチエチカップルになっていて心あたたまりました。よかったねえ。 本編のうそパラを読んだときよりも私自身大人になっているので、今見ると八日堂くん必死で可愛いね。 どうかこのまま平穏でエロくて幸せなままお過ごしくださいませ…。 夫婦でこれ描いてるという事実が何よりもエロくてよい。
単行本18巻使って、女同士で胸と尻をぶつけ合うだけの漫画。最強クラスの敵は尻に聖剣が刺さってた(自分でも何を言ってるのか分からない)
ジャンプ+で愛読していた。連載時は、放課後ましまし倶楽部、声優ましまし倶楽部の二部構成だったが、単行本ではこれに両方まとめられている様子。 内容は努力しないし、自分のことしか考えてない主人公がひたすらに、自己承認欲求からアイドルを目指すという話。友人キャラとかが普通にいい人だったりして、主人公どうしようもなさが際立っていて……。そのどうしようもなさがクセになる。 ちなみに原作者の小林尽さんはスクールランブルの作者で、最近Twitterも始めた
西岸良平氏の漫画と言えば映画にもなった「三丁目の夕日」が先ず思い浮かぶでしょうが、どっこい、こちらも映画化された「鎌倉物語」を忘れちゃいませんか?と皆さんに問いたくなる傑作です。西岸氏の独特な世界観を長編で堪能できる本作品が私の一押しです。映画でキュートで可愛く、少し天然な若妻亜紀子を演じた高畑充希さんをベストマッチなキャスティングと思えたのは私だけではないでしょう。読んで損は無い作品です。
小学生か中学生かのときに読んだ。瓶切のトリックがバレて、学校中から追求される最中、力技で瓶を叩き壊すシーン。あのインパクトが忘れられない。だからバキシリーズは勿論好きだけれど、自分にとっての板垣漫画はこれだ。 クチコミを書いていたら、どうしても読みたくなって、UNEXTで購入して読んだ。年齢は違えども過去の記憶のままに面白い。キャラの登場のさせ方がやっぱすげぇ。いやぁ最高だった。
セクシーシーン多めの漫画です。主人公は元ヤン男子校生ですが、とある事故が原因で好きな女の子の姉として生活することになります。露出度の高いシーンが多く、当時中学生だった自分には衝撃的でした。特に主人公が人工乳を付けるシーンや、上半身ほぼ裸で胸に包帯を巻くシーンは、際どいほどエロかった記憶があります。
オメガバース設定からしてもういろいろな意味で最初から読み終わるまでドキドキしてしまう、それなりに大人向けの作品です。絵が可愛らしく、主人公ののえるがとても美しく綺麗。そこにひかれる男性キャラは男性というか、雄のような本能で寄ってきます。この先も楽しみな作品。
江野スミの絵が好きで読んでたけどついに完結した…… ソウさんが好きなので幸せになって良かった 電子書籍だけどちょいたしがちゃんと単行本になったのも嬉しい
時代設定が日本の明治大正風の異能要素などファンタジーを掛け合わせたストーリーです。登場人物の大半が何かものすごい能力を持っているのだと思いますが、それが徐々に生かされていくと言う楽しみもあります。これから売れていく漫画なのかなと思います。
「僕らはみんな河合荘」の宮原るり先生の作品。なんか巻数をすすめる毎にまともなラブコメになっててビビる。けどなにより巻を重ねるごとの絵柄の変化になによりビビる。 先生、上達速度エグくないですか?
とにかく阿部が異常にモテる!という設定の一点突破だったギャグ漫画で、常軌を逸したモテモテぶりが面白かった。連載1話目では、これはラブコメでもなく、ハーレムモノでもなく、ギャグ漫画と気付くまでに少し時間がかかった覚えがある。天然な阿部と、おとなしいツッコミ小林、阿部ファンたちの異常さに「そんなアホな」と笑えてしまう。なんとも変な漫画だったが記憶に残る作品。阿部をどこまでもカッコよく描き、おびただしい数の追っかけファンを描いた作画の力も大きかったと思う。
意味分からないレベルの鬱展開がぶちこまれるけど、熱いし面白い漫画。「今日誕生日だったっけ…」でめちゃくちゃ辛くなった思い出。 ネット上だとこの画像が有名
チャンピオンに乗っていたほのぼのできる作品。作者の方が亡くなるという残念極まりない終わり方をしたけれど、作品のゆるい暖かさは、いまも記憶にしっかり残っている
トンネルを抜けると雪国だったという名文があるように、電車は人を別世界へと連れて行く。 本作は猫耳娘が電車に乗って、ゆるりとお出かけする話だ。けれど『猫耳』に象徴されるようにこの話は現実世界とはすこし違う。そんな世界で電車に乗るのだ。異世界のようなところへ迷い込んでしまうのも必然といえる。 猫耳の小学生女子がすこし不気味な異世界をぶらりと電車の旅をする。なんだか癖になる面白さだといつも思う。
年下好きにはたまらないマンガだと思います。ペットのように扱っていた年下の男の子が急に見せる男の姿が、なんとも言えないです。今まで年上派で、年下にあまり興味がなかったのですが、このマンガを見てから年下もありだなと思うようになりました。是非読んでみてほしいです。
導入はほぼピノキオ。猫の人形であるニャンダとミミちゃんが命を吹き込まれ、二匹の人形が繰り広げる明るく楽しいギャグ漫画となっている。 赤塚作品において、ネコキャラ中心の作品は安心して読める印象がある。やはりネコ好きだからだろうか。
謎のゲーム「サイレン」に巻き込まれた主人公、アゲハが仲間と共に、未来と現在を行き来しながら崩壊した世界を救うために戦うというSFアクション漫画。どうして世界が崩壊したのかと言う謎を追う展開と共に、ジャンプ王道のバトル要素も面白い作品です。そして、何といっても、サイコなヒロイン雨宮桜子が魅力的です。クールでありながら、時々、見せる弱さにぐっと来てしまいます。
基本はあらすじに書いてある通り、柳生十兵衛三厳が「四龍の卍」を持つ女を探していく旅が内容はほとんど理解できずにどうなるのかなと思っていたら終わった。 叶精作の劇画を見ると「実験人形ダミー・オスカー」しか思い出せなくて集中できないものあったな
内容は能力バトル系で世界観も独特なので、ハマる方はハマると思います!絵柄的には割と中高生向きかなーとは思うのですが、それにしてもグロ描写がとても多いです。拷問とか惨殺的なシーンが多く、そこは人を選ぶかも知れませんね。あとハーレム的要素もあり、男性には嬉しかったり。
※ 成人向け漫画です 私が若い時から読んでる「ふたりエッチ」も80巻が出ました。 連載は1997年からですので、23年にも渡ることになります。 当時の青年も今では立派な中年になっていることと思います。 (私もそうです) 「ふたりエッチ」が優れているのは、性的な描写だけではなく、 学校の保健体育では出てこなかったような、 実践的な性知識が学べるところだと思います。 今ほどインターネットが一般的ではなかった90年代・00年代初頭、 本作はとっても貴重なものでした。 これからも長く連載を続けていってほしいと思います。
絵が上手!です。 挙げている食べ物が地味過ぎて(笑)共感しづらいのもありますが、人それぞれソウルフードがあると思うので、そういった意味では「そういうの、あるよねー、でも私はちくわぶよりちくわ!」みたいなの、あると思います。↑これは私。
ライフセーバーをしていて、男勝りでサバサバ系だと思われていた香織が、実は実生活ではかなり乱れた生活をしていて男をたぶらかしているというストーリーです。本来なら反対のケースが多いのですが、この漫画の場合は女性が男性を誘惑してセフレになるという逆転の発想が面白い。
若くして漫画家になり、若くして亡くなられた藤原ここあ先生の名作。今読んでも斬新なおもしろさがあり、読者を引き込む物語展開に、コミカルなキャラクター設定、シリアスな話まで、さまざまなトーンの世界を鮮やかに描いています。作者のマニアックさが滲み出ているような、ツンしゅん(ツンツンしてた子が落ち込むこと)、ツンヘコ、メニアックなどの独特のワードも好きでした。
ウシジマくんは映画やドラマにもなった人気シリーズですが、 コミック版をまだ読んだことない人にも是非読んでほしい作品です。 特に私がお薦めしたいのは「サラリーマンくん編」です。 各編に出てくる登場人物はもちろん、お金のトラブルを抱えていて、 さらには人格的にも問題があることが多い。 端的に言ってしまうと、人間のクズみたいなのがいるわけですが、 お金を中心とした人間模様を繰り広げていくうちに、 その人の人間味というものの一端が垣間見得ることがあります。 その瞬間、ただエグくてナンセンスな金融物語ではなく、 人間の根底、真実を描いた人間ドラマとして読むことができます。
アイドルマスターのスピンオフは結構買っていて、毎回新しい人の絵柄が楽しめてまさに同人感覚です。 シンデレラガールズがモバゲーで配信されたときのことを覚えている人は少ないと思いますが、そもそもこのシリーズ自体スピンオフみたいなものだったんですよね。 メインキャラクターを食う勢いのヒロインたちが何十人も現れるとは思ってもいませんでした。
題名は「ロミオとジュリエット」を意識したものだけど内容は「醜いアヒルの子」に近い気がした。 自分をブスだと思っている女の子のところへ、醜いモノが美しく見えてしまうハンサムな青年が現れ、お付き合いをするという設定で、世間とは反対の価値観を、巧妙に笑いに変えてくる手法は流石である。 主役のジュリーがパワフルに動き回り、ロメオはお下品ネタで責め、親父はキ○ガイ発言ばかりブッ込んでくる。 そして、飼い牛のポン助が後半になるにつれ存在感を増し、主役より目立つマスコットに変化する様は、ニャロメやウナギイヌを彷彿とさせるものだった。
恐ろしいけど、近しい夫婦は世の中たくさんいそうだなー。なんかいたたまれる。
ひぐらしシリーズといえば、お馴染みの鬱展開からの悲惨な争いが見どころですよね。 今作は「賽殺し編」ということで、私の大好きな古手梨花ちゃんがメインキャラクターの物語となってます。 ホラーあり涙ありの漫画となってますので、そういった内容が好きな方にはオススメします。 私はこのアニメ版は全て見てファンになりました。 漫画版も良いのでぜひ読んでみてください。
麻酔科医として働くハナと言う女の子の話。 お堅い話ではなく、少しコミカル要素も含まれているので麻酔科医について理解しやすく分かりやすかった。 中々ピックアップされにくい麻酔についての内容でしたが、やはり奥が深い。 ハナちゃんが研修医からの話なので、頑張って1人前になって欲しい! 読んでいて、よし頑張ろうって励まされる。
パロディ、時事ネタ、ダジャレ、さらに下ネタで埋め尽くされた作品ですが、もちろん赤塚流に料理されており、とてつもない赤塚ワールドが炸裂しています。ただ私のような初老の人間にはパロディや時事ネタの元になった事象が分かるのですが、残念ながら令和の若者には意味不明なものもあるかもしれません。作風としては、同時期に少年誌に連載されていた作品と比較してコマ割りがかなりダイナミックになっており、全体にモダンな印象を受けます。
この作品は、少女漫画としては珍しい能力系バトルを含んだ作品となってます。主人公の蜜柑を含め、登場人物には「アリス」という個別能力が秘められており、何もないところから火を産んだり、テレポートしたりなど、キャラに独特の能力が秘められてます。主人公には中でも特別なアリスが与えられています。このキャラは一体どんなアリスを持っているのだろうと、ワクワクしながら読める作品です。キャラも可愛いキャラばかりで読んでいて微笑ましいです。
めちゃくちゃインドア派なるべく平坦な道を歩きたい派なので、山に登りたいと思ったことはないですが鮎美ちゃん見てたら登りたくなる気がします。 ついついSNS見たり本を読んだりyoutube見たり、ひとりで過ごす時間はあっても何か情報を得ようとしちゃうのが常。 自分と向き合う時間を持つのはなかなか難しいことです。 ひたすらに山と向き合い、自分と向き合い、食欲を満たすという原始的な欲望と向き合い、そんな鮎美ちゃんかっこいいなあ…と小松原さんとおんなじ気持ちを抱きました。 まずはスマホを持たずに近所をお散歩するところからはじめようかな…登山はハードル高いので。 山ご飯美味しそうなので漫画飯再現したいのですが、山登らないのに高カロリーなもの食べるのは罪悪感がありまくりますね。でも食べたい。
鳥飼さんならではのえぐってくる感じ!!!登場してすぐわかる闇抱えたキャラクター!! 1巻試し読みしたけど続きが読みたいよおー
しげの秀一もどき 絵どころか雰囲気まで真似ようとしてるが空回り イライラするレベル
読んでまず、すごく丁寧につくっている作品だなという印象でした。 自分が好きな作家八十八良先生(「不死の猟犬」「ウワガキ」)のようなやわらかい絵柄で読みやすく、昨今のストーリー漫画に多い、飽きさせないようにやたらとヒキをつくり「がち」なものが、この作品にはない。 (ない…は言いすぎたが、無理がなく、仰々しくもない。) 悪く言うと地味なのかもしれないが、家族を題材とした内容とよく合っており、個人的に好感がもてる。 さて、大まかなストーリーだが、地元でワルだった父親と娘の二人の話。 母はすでに他界しており、いない。 素行不良だった父親のせいで、周囲から孤立してしまった娘は、いつしか父親を恨み、避けるようになる。 父親も父親で「過去は変えられないから」と、昔に何があったか話そうとしない。 そんな父親の煮え切らない態度が原因で大喧嘩をし、父親が出ていってしまう。 数日後、帰ってきたときは、なぜか赤ちゃんになっていて…という話。 赤ちゃんになった父親とともに現れた、死神を自称する猫サンシロウ。 なんでも彼がミスったことが原因で、父親の肉体までもリセットしてしまったという。 しかも、成長速度が早い状態で。 そんな感じで、子供に戻った父親と娘の、少し変わった親子の物語。 面白いなと思うのは、娘に育てられてワルだった父親はどう変わるのかということと、結果娘と父親の関係はどうなるのかというところ。 過去は変えられないという父が、子供からやり直し、何かを変えていくのか。 父親がいなくなったことで、少しづつ明らかになる、子供になる前の父親の素顔と、それに伴って起きる娘の心境変化。 親子関係を中心に面白くなりそうな仕掛けが色々あり、どう転ぶのか楽しみです。また娘が現実を受け入れながら、学校と育児をこなして成長していく姿は、素直に応援したくなります。 大変で、愚痴るときもあるけど、何だかんだ頑張ってしまう姿は、リアリティあってグッときます。 久しぶりに完結まで続いて欲しいと思った作品でした。
他人同士がひとつ屋根の下でわちゃわちゃしてるんですが、お面の男の子・古白くんと主人公・一子ちゃんが抱える心の傷や抗えない境遇がわりとショッキングなので読んでる間はずっと心がざわざわしてる。 ひとつ前にクチコミを書いた「ディア マイン」と比べると、けっこうシリアス多めです。 ディアマインとの共通点としては、主人公がほんわかしていて自分より他人の気持ちを優先しがちなんだけど、いざという時に芯の強さを発揮すること、あと小さい子供が出てきてやっぱり可愛い(ディアマインでは寿千代、こっちでは寅次郎と名前はごっつめ)。あと、なにかと苦労している子どもの近くに、保護能力があるかっこいい大人がいること(←個人的にはこれがいちばん高尾先生の漫画の好きなところ)。 見たくないものが見えてしまう古白と、あるものだけが見えなくなってしまった一子が、お互いが幸せになってもらうために、そして自分も幸せになるために努力した結果がこれなんだなと思うと、やっぱ最後は泣けてきますね… ある出来事をきっかけに古白がお面を取るんですが、そこからの2人の恋の進行の速さったら、すごかった。 今あらためて読むと、若干6冊の中にいろんなことを詰め込み過ぎかも?もっと学校生活を描いたり、サブキャラの人となりを掘り下げる回があっても良かったかなと思いました。 家族とか血の繋がりとか、年齢や見た目、職業…人間の大事なところはそこじゃないというのが一貫してるテーマかなと思います。
「ハチミツとクローバー」で一躍著名な漫画家となった羽海野チカさんの作品。 僕は羽海野さんの作品からいつも勇気を貰う。 それは本作の主人公・桐山零の葛藤や成長からもだ。 彼は孤独と向き合いながら、周りの大人たちとの触れ合いで 彼にしかない人生を歩む。 所謂、普通の高校生の生活が良いのか はたまた、彼のようなプロ棋士の生活が良いのか 簡単には言えないだろう。 だけど彼が月島で三姉妹と過ごす時間、 それをみていると どうしても羨ましくなるのだ。 そこに彼らが本当にいるような 描き方をする羽海野氏にも本当リスペクトを送りたい。
この作品の最大の魅力は何といっても蛇喰夢子の狂気です。賭ケグルイという作品タイトル通り、本作の主人公である蛇喰夢子は負ければ多額の借金を背負うギャンブルや、負ければ奴隷以下の扱いを受けるギャンブルにも平気な顔で挑み、決して恐怖する事なく、勝ちを重ねていきます。恐怖や怒りといった人間心理を超越した蛇喰夢子ははたして狂人なのか?それとも…?
作者である手塚治虫の幕末の頃の祖先をモデルにしたお話です。幕末と言う時代を駆け抜けていった若者たちの物語で、時代に振り回されながら懸命に生きていく姿が描かれています。主人公は必ずしもヒーロー的な大活躍をする訳では無いのですが、その分、実在の人物としてリアルに感じる事が出来る作品です。歴史的事実と組み合わせるとより楽しめます。
土管を積んだ空き地で子供たちが野球、町の小さな果物屋さんやケーキ屋さんなど...懐かしい光景ですね。1977年の作品だそうですが、赤塚ギャグの素晴らしさとともに、描かれている風景の懐かしさに大きな郷愁を感じました。設定やギャグのぶっ飛び方とは逆に、コマ割りはカッチリしていて、作品としてはオーソドックスで手堅い印象です。
記憶が一週間しかもたない女の子と、その女の子の事が気になる男の子の青春ストーリー。少しずつ距離を縮めていく二人の様子を見ていると、思わずニヤニヤしてしまいますが、記憶が消える原因が分かってくる所ではシリアスな場面になったりと、なかなかドラマチックな展開のある物語でした。最後の場面も感動できるもので、とてもオススメです。
「ニュクスの角灯」で第24回手塚治虫文化賞マンガ大賞を受賞された高浜寛先生ですが、こちらの「SAD GiRL」でも第21回同文化賞にノミネートされています。しかし「ニュクス」から高浜作品を読んだ人はちょっと驚かれるような内容なんじゃないでしょうか。印象としてはとても暗くて重い話だと受け取られるかもしれません。でも高浜先生の本流ってこっちだと私は思うんです。絶望のただ中にいる人間には希望なんて届かないという悲しい現実を知ってる人だから。そういう人の「生きていこう、まるで挫折したことがないかのように」という言葉には信じられるものがある。たまにお祈りみたいに思い返したりします。