薄味さがいい演出になっている
圧勝 小虎
登場人物の表情や心情の変化がわかりにくいというのは良いことではないかもしれないが、この作品に関しては良い演出になっていると感じた。
1人になりたくない、愛されたい、注目されたい、男が嫌い、女が嫌い、面倒に巻き込まれたくない……。
クソデカ感情を抱えつつ薄い人間関係にしがみつく若者たちの姿が、線の細い癖のない絵柄とぴったり合っているように思う。
容赦なく人が死ぬ上にだんだんと現実離れしたストーリーが見えてくるのに、淡々と進んでいくので淡々と読めてしまう。
登場人物の誰にも感情移入できなかったけどこれはこれで面白い!