小学館マンガの感想・レビュー4596件<<120121122123124>>バディ(キャリアとノンキャリア)プリンス 能條純一ナベテツちょうど能條先生にはまっていた時に読んだタイトルなんですが、ふとした時に思い出すヒューマンドラマです。 主人公は、現場にこだわるキャリア。その相棒は、叩き上げのノンキャリア。本来ならば「住む世界が違う」二人なのですが、「プリンス」は特別扱いを嫌がり、次第に周囲に受け入れられていきます。 主人公のプリンスは無類の女好きなのですが、相棒の十兵衛が自分の女房について語る言葉がとても好きです(地味なシーンだとは思いますが、能條漫画の中でも屈指の名言だと思います)。糠粳の妻って言葉は死語かもしれませんが、憧れる言葉だったりもします。因果応報といえば簡単だけれど #読切応援友達が拾った友達の財布 高橋龍二名無しこの著者の漫画は「ひまわり」から読んでいます。新作を読むたびに(言い方が上から目線だけど)成長を感じるというか、単純にどんどん絵が上手くなってますし、漫画としての読み応えもいつも前作を上回っている気もします。 「ひまわり」はある意味で自分の中に強い印象を残した作品なので、この人はこの先一体どんな漫画を描くのだろうと思っていました。想像していたよりも多彩な作風なんだなと感じつつも、一貫している部分はあり、毎回おもしろいなあと思って読んでいます。 最新作の「友達が拾った友達の財布」は、ある日人の財布を拾った友人と、そのお金で焼き肉を食べてしまった主人公にふりかかる不幸を描いています。 そんな犯罪じみたことしたんだから当然の報い、といってしまえばそれまでですが、主人公の彼をどうしても嫌いになれない。実際、一番悪いのは財布を拾ったクセに悪びれもしない友人なのに、主人公は友人を悪者として責めるでもなく、自分が犯した罪は自分の力で償おうという行動力もある。いい子なんだろうな…と思わずにいられません。 今彼に声をかけるとすれば、ありきたりなことしか言えないけど「きっと、そのうち、良いことあるよ。…多分。」 ヤクザの子供たちが代理戦争を繰り広げる学園コメディ!!任侠学園 代理戦争 植松七志たか※ネタバレを含むクチコミです。スパイの先輩後輩ラブコメスパイ達の夜 高田康太郎名無し※ネタバレを含むクチコミです。 UFOブームの当時読んでいたバロン 六田登名無しバロンは、怪力の主人公波郎とその周りで起きる怪奇現象から、思わぬ騒動に巻き込まれていくというストーリーです。 この漫画は当時読んでたけど、めちゃくちゃ怖かったですね。 今読むとかなり大味なんだけど、当時は連日超能力番組やUFO特番がテレビでやってたから怖さが増しました。憧れのあの子がお姉ちゃんに!?いい弟、悪い弟 瀬能旬名無し憧れだった女の子が親の再婚で自分のお姉ちゃんになってしまった!?という男の子からすると夢のような物語。血のつながらない男女が一つ屋根の下で姉弟として一緒に住んでいたら、絶対恋愛感情がでてきてしまいますよね。ちょっとドキドキハラハラさせられましたが、ラストはホッコリ。読んで良かったです。小さな物語で描くもの窓辺の春 鯖ななこpennzou「窓辺の春」は月刊フラワーズ2019年4月号に掲載された鯖ななこ先生による短編読切作品だ。 鯖先生は現状自著の発行がなく、また作品も月刊ないしは増刊フラワーズにしか掲載されていない。そのため、鯖先生を存じない方が多いと判断し、まず鯖先生の経歴を記す。(間違いがあればご指摘頂けると嬉しいです!) 鯖ななこ先生は月刊フラワーズ2017年8月号にて発表された第90回フラワーズコミックオーディションにて金の花賞(賞の位としては第2位にあたるが、金の花賞以上が出ることはそうそうない)を受賞、受賞作「最適な異性となる要因の主観的考察」が増刊フラワーズの同月号に掲載されデビューした。以降より増刊フラワーズでは短編読切を、月刊フラワーズでは定期購読の販促4コマを執筆されていた。初の連載作品は月刊フラワーズ2018年5月号より開始された「きょうのヤギさん」で、現在も続いている。「きょうのヤギさん」は先述の販促4コマの設定を汲んだ4コマショートで、物語形式の作品が月刊フラワーズ本誌に掲載されたのは2018年10月号の短編読切「おとぎの杜」が初めて。以降、いくつかの短編読切と短期連載作品「Hide&Seek」が発表されている。 この経歴は、例えばデビュー当時の岩本ナオ先生も同様に販促4コマ(「町でうわさの天狗の子」の巻末に収録)や短編読切・短期連載(「スケルトン イン ザ クローゼット」に収録)を執筆しているように、フラワーズ生え抜き作家の定番ルートといえる。ただし、4コマショートとはいえかなり早い時期から連載を任されているパターンは珍しく、ここから編集部から特に期待されている(悪い言い方だと囲い込まれてる)のでは?と察することも出来る。 「窓辺の春」に話を戻す。本作は月刊フラワーズで発表された作品としては2作目となる。自分は前作の「おとぎの杜」で鯖先生の読切をはじめて読み、もしかしてこの人のマンガはすごいのでは……?と思いはじめ、本作でそれが間違いでなかったことを確信した。 鯖先生作品では「主人公が失ったものや隠れていたものに気がつき、見方を変える」ということが多く行われる。その変化がもたらす心地よさが魅力だと思う。本作ではその上で主人公の行動が他のキャラクターに伝播していく様子が描かれており、より風通しのよい作品になっている。 個人的にビビっときたのは、(ややネタバレになるが)おじさんが清潔な身なりで出掛けるシーンがあるのだが、なぜおじさんがその格好をしたのかを、後のたった1コマで表していた点だ。そのほんの小さな、しかしあざやかな手腕に惚れ惚れした。 本作は決してスケールの大きい物語ではない。小さな物語だ。しかしながら、岩本先生などフラワーズの先達が描いてきたように、小さな物語によって表せるものはあり、それがフラワーズらしさを形作る要素のひとつだと考えている。その潮流に鯖先生は乗っていると思う。 絵柄については丸みを帯びた親しみやすい画風であるが、大胆なトーンワークなどグラフィカルな要素も多く含まれており、それが鯖先生らしい画面にしている。 先述の通り、鯖先生単独名義の自著は未だに発行されていない状況である。しかし現在も断続的に短編は掲載されており、直近だと月刊フラワーズ2020年7月号に短編「おしゃべりな人魚」を掲載予定だ。これを除いても、単行本一冊分のストックは十分にある。 ただし、フラワーズ新人の初単行本は、めちゃくちゃハードルが高いのか、それはもう全然出ないのだ。最後に出たのは2017年12月の笠原千鶴先生「ボクんちの幽霊」が最後だったはずで、つまりここ2年以上出ていません。 それでも、初の自著が出版されるのを自分は心より待っています…… ”バンディエラ”なる存在機動戦士ガンダム バンディエラ 矢立肇 富野由悠季 加納梨衣 矢立肇・富野由悠季くまぞう「スローモーションをもう一度」作者・加納梨衣が描く異色のガンダム外伝。ジオンの元有名サッカー選手が、ザクのパイロットとして戦争に身を投じる物語です。サッカーファンであれば、タイトルでピンと来るかもしれませんが、「バンディエラ」とは、イタリア語でサッカーチームのリーダーのこと。普通のキャプテンとも違う、チームのシンボル的存在の選手に使われる言葉です。かつてサッカーの国際大会(ギャラクシーカップ)に出場していた偉大な選手が、戦場でいかに戦い苦悩するのか。これまでになくスポーツ選手と国家の戦争との関係を描こうとしているように感じました。そこまでガンダムの歴史に詳しくないガンダム世代ではありますが楽しく読ませていただいてます。特にガンダムでスライディングかましたシーンとか興奮しましたね。「左利き」設定とか、サッカー特有の心理戦も面白いです。ガンダムとサッカーが好きなら読んで損はないと思います。読むと救われる話ガラスの箱庭 相澤いくえたか※ネタバレを含むクチコミです。読後感良い読み切り、大好きだアキレア降る世界で 相澤いくえるるるウジウジした人物と、この人にしか描けない真っ直ぐな人物の対比がいつも気持ちいい作家さん。少女マンガの良い余白があるし、大好きです。モディリアーニの方も購入しました。これからも痛快な人物が活躍する物語をたのしみにしています! 甘くてとろけそうねぇ先生、知らないの? 浅野あや名無しドラマ化もされた作品で、ドラマでも甘い雰囲気が漂っていましたが、漫画の方はとにかく甘いです。 漫画を描くことに夢中の華は、偶然入った美容院で理一にカットしてもらい、付き合うことになります。最初はこんなに唐突な恋愛の始まり方で大丈夫なのか?と心配になるんですが、読んでいくと理一が華のことを真剣に好きなんだというのがわかるし、恋愛下手な華があたふたしながらも理一に夢中になっていくところがとても可愛いです。 恋愛は甘いけれど、二人は仕事にもプライドを持っているところがが格好いいなと思いますバブル後期の日本の恋愛観や仕事観そして人生観東京ラブストーリー 柴門ふみhysyskドラマが1991年だから自分は当時小学校4年生くらいか。当然原作を読んでる訳はなく、ドラマを観る習慣もなかったのだけど、あの当時としては衝撃的なセリフ「セックスしよ!」をクラスのお調子者がふざけて真似していたり、物真似やパロディや懐かしのドラマを振り返る的な番組で見かけたりして、断片的な知識だけはあった。 するとなんとこの4月から現代版としてリメイクしたドラマが始まるとのこと!これって今の10代からしたらおじいちゃんとかおばあちゃんの世代(30年前の20代)の話でもおかしくない訳だよね? https://www.fujitv.co.jp/tokyolovestory/ 柴門ふみが「スタバもユニクロも無かった時代」って言ってるのがうけた(ださくて質が低いとされてたけどユニクロはあったよ!)。 ぜひリメイクドラマと91年版ドラマと原作を比較して楽しみたいのだけど、始まる前の期待としては、赤名リカは今の時代にすごく合ったキャラクターとして描き直せるんじゃないかな、ということ。あとがきによれば「作品の成功はリカが受け入れられるかどうかにかかっていた」とのことで、当時としては賭けだったようだけど、今ならむしろ普通の感覚として受け入れられるような気がしている。帰国子女の外資系バリキャリみたいな人も増えたはずだし。 くっついたり離れたりすれ違ったりまた戻ったり辛気くせえ〜と思うのと、ところどころ現代(2020年)の感覚と合わずに「うわっ」となるところはある。けれどもあの時代にしては新しい(自分の親はほぼ柴門ふみと同世代だけどこんなにリベラルじゃない)考え方や生き方を肯定しているし、新旧の価値観のぶつかり合いに、まさに今リアリティを持って考えたい問題が見えてくる。この作品が生まれた時代(恋愛至上主義的な価値観)含めて乗り越えられるべき名作だと思う。取り急ぎ同棲しませんか 1巻感想取り急ぎ、同棲しませんか? 中村ユキチ名無し仕事をバリバリ頑張っていて仕事が生きがいだと思っていても、やっぱり結婚はしたいのが女性。30歳を前にして、彼氏がいない。こんな状況になると諦めてしまいそうになるけど、そんな状態でも楽しんで生きる主人公がたくましいです。 同棲じゃなくて同居と言い張っている主人公が可愛いです。かっこよく仕事をしているからこそのギャップですね。 家事能力高い男子と付き合うと、なんとなく大丈夫かなあと思ってしまうのもすごくわかります。主人公と同じく、魚の三枚おろしできないので、練習しようと思いました。 王道ボルダリング漫画!!壁ドン! 佐久間力名無し出るべくして出てきた漫画という感じです! オリンピック(延期になってしまいましたが)に向けての漫画読むのもありですが、自分がボルダリングするかどうかで読むとまた違って面白い! ボルダリングとかは見るよりやる方が断然面白いと思うんですよね。 この漫画だと主人公が当然登るので、クライミングする主人公の気持ちになってボルダリングに入り込むことができます! 才能より努力とか発想の世界ですね、これは!フランス革命の理解を深めてくれる漫画杖と翼 木原敏江名無しフランス革命の前後を舞台にした歴史漫画です。主人公は架空の人物で、史実と絡み合いながらストーリーが展開していきます。 フランス革命時代の漫画というと「ベルサイユのばら」が有名ですが、「杖と翼」は革命後に活躍するダントンやサン・ジュストなど、ややマイナー実在人物も登場し、フランス革命の影の部分も描かれています。歴史の勉強にもなるし、フィクション部分も面白いので、おすすめです。天才少年のファンタジーコメディ天才ドンベ はしもとみつお名無しIQが300というとてつもない天才少年のドンべ。そのくせ、その能力を生かさずに学校ではテストも最低点を取ったりするというそのギャップ発想が面白い。ドンべのスーパー能力で作り出すタイムマシン。一見ギャグ漫画かとおもいきや、大人のファンタジー的な楽しさが満載です。 痛いほど切ない血の領域 文野紋名無し※ネタバレを含むクチコミです。欲しい物が手に入らないどうしようもなさ血の領域 文野紋めんそ〜れ前作「君の曖昧」がとても印象深かったので月スピに載ってるのを知って、おっ!と思い早速読んでみました。 読み終わって、意味深なタイトルだったのかなと、正直真意は読み取れなかったかもなと思いました。 あの人は持っているのに、自分には手に入らない。欲しいのに手に入らない。思い通りにならない。若いせいなのか、子供だからなのか。 どうしようもないことなのに、どうにかしたいという焦燥感がしんどいくらいに伝わる内容でした。 あの子はこれからも左手の薬指にとらわれて生きてゆくのか…。主人公がとにかく可愛い恋人は旦那さま 山田こもも名無し姉の代わりにお見合いへ行き、お見合い相手と結婚をするという少女漫画らしいストーリーで始まりますが、主人公が素直で優しくて一生懸命で、とにかく可愛いです。そして旦那さまも素敵でキュンキュンします。 双子の兄姉のキャラクターも個性が強くて良い味を出していて、登場人物みんな人間味あふれる人柄なのが物語の面白さを増大させているんだなと読んでいて思いました。 ナースの主人公に笑ってしまうおたんこナース 佐々木倫子 小林光恵名無しクスっと笑えるナース漫画です。読んでいると気持ちがリラックスしてきました。主人公と患者さんたちとのやりとりがとても楽しいんですよね。今まで読んだことのあるナース漫画は真剣な内容が多かったのですが、この漫画はギャグっぽくて肩の力を抜いて楽しめます。のり子、ガンバレ青いころ あおきPom のり子が純粋無垢で真っ直ぐで、人をすぐ好きになっちゃうところも可愛い。 (自分のファンの聖(あきら)くんを好きになっちゃうところとか単純明快。) 夢を追っかけられる若い時を生きるのり子達が、キラキラしてて眩しくうつる。笑ってても泣いてても悩んでても何してても楽しそうで、ほっこりした気持ちになりました。 夢を追うだけじゃなく、恋も順調に進みそう?!なので、のり子の夢も恋も叶うといいなあ。と応援したくなる物語。 今も連載中こっちむいて!みい子 おのえりこ大トロちっちゃい頃から読んでいます。 ちゃおで連載しているギャグマンガで、面白くてかわいいみいこ達の日常にいつも元気をもらいます。たまに淡い恋もあり… 絵も線が繊細で素敵です。 主人公のモデルは今泉か瀬川か…リボーンの棋士 鍋倉夫名無し将棋漫画の主人公と言えばプロ棋士or奨励会員が定番だが、これはその奨励会から脱落した棋士が主人公。挫折から立ち上がり前を向いて歩き始めた主人公と、それをライバル視する偏屈メガネの関係が良い。他にもベテランのアマチュア棋士たちや、ネットに強い若い世代など、みなキャラが立っており人物背景がしっかりと描かれている。プロ編入までが物語のゴールなのかは分からないが、続きが読みたくなる作品であるのは確か。面白いと聞いてハラストレーション 原克玄名無し面白いと聞いて読んでみました。 気分が落ち込みがちな今こそ読めーーーー! 気分は中学生男子ですね。 中学生男子が考えてるけど、実際には言わないことをそのまま漫画にしちゃった…みたいな。 個人的には人間観察観察観察者がメタっぽくて好きでした。 コマの中のキャラがこちら側を認識した!?となるオチ。 秀逸でしょ… 天才だと思いますし、四六時中エロいことしか考えてないと描けない漫画に思えます!(褒め言葉です)<<120121122123124>>
ちょうど能條先生にはまっていた時に読んだタイトルなんですが、ふとした時に思い出すヒューマンドラマです。 主人公は、現場にこだわるキャリア。その相棒は、叩き上げのノンキャリア。本来ならば「住む世界が違う」二人なのですが、「プリンス」は特別扱いを嫌がり、次第に周囲に受け入れられていきます。 主人公のプリンスは無類の女好きなのですが、相棒の十兵衛が自分の女房について語る言葉がとても好きです(地味なシーンだとは思いますが、能條漫画の中でも屈指の名言だと思います)。糠粳の妻って言葉は死語かもしれませんが、憧れる言葉だったりもします。