小学館マンガの感想・レビュー4596件<<118119120121122>>ロボットの2人にしか実現できない「愛のかたち」おしどりふうふ 空木帆子名無しお互いにお互いを心から必要としているロボット夫婦のマリオンとユマ。世間では2人の間にある愛は意図的に人間がプログラムしたものであると認識しているけど、2人をつくった博士は、2人にしかできない愛のかたちを作って欲しいと言う。そうでありたいと思っても、世間が認めない。マリオンとユマは地球上のどこにも自分たちの居場所がないと思い、ある決断をします。 悲しいラストにも見えますが、はじめにいっているように結果的には「2人にしかできない愛のかたち」を実現できたように思えます。美しい読切でした。 我らが山本さほ先生がスペリオールで新作!!この町ではひとり 山本さほmampuku20代の頃と思われる神戸での新生活が語られます。 日常(?)を面白おかしくツッコみ倒します。相変わらずのノリで面白いww青野くん以上に…心配性の青野くん 腋野怜太名無し度が過ぎた心配性の青野くんが、クラスメイトの相田さんに恋をした!けど、その相田さんというのがまた変わった子で…。 この漫画の主人公は青野くんだけど、個人的には相田さんの変人ぶりに動揺を隠せない、目が離せない。一言でいうとヤバい子なんだけど、一言じゃ言い表せないほどヤバい子なんです。でもこういうヤバい子同士の恋って好きです。天才女優は男の娘…!?めもくらむ 大正キネマ浪漫 赤石路代ナターシャ※ネタバレを含むクチコミです。 山本祟一郎の印象が変わったロマンチック-山本崇一朗(裏)短編集- 山本崇一朗にわか表題作「ロマンチック」の展開の緩急が、よかった。良くも悪くも最近の作品傾向から王道ラブコメの人という認識だったけど、こういうひねてるようで、真っ直ぐなような一風変わったラブコメも書けるんだなと思った。(でもある意味これも王道なのかも)絶対王者“食欲”vs理性ちゃん戦う理性ちゃん 田中ナオコ名無し海にいく予定があるのに、お菓子が食べたい…食欲と理性が脳内で壮絶バトルを繰り広げます! といっても「食欲が理性に負けることなんてあるはずがない」と私の中の食欲が申してますし、ネタバレすると最後は食欲が勝つんですが、その勝ち方が素晴らしいんです。 えっそうくる!?ときてさらにそうなる!!??と何度もこちらの予想を翻してくるので、食欲が勝つと分かっていてもめちゃくちゃ面白いです。大長編の異色作「夢幻三剣士」大長編ドラえもん 藤子・F・不二雄starstarstarstarstarひさぴよ大長編ドラえもんのシリーズ14作目となる、三銃士をモチーフとした編。 > 夢はいいなあ・・・。 > 現実の世界はどうしてこんなにつらくきびしいのだろう・・・。 日々の現実がイヤになったのび太は、ドラえもんに懇願し、思い通りの夢を見ることができる道具「気ままに夢見る機」を未来デパートから取り寄せてもらう。自分の思うがままに夢を楽しむのび太だったが、現実世界に謎の使者トリホーが現れ、『夢幻三剣士』という夢カセットを見るようすすめられる。その夢の内容は、RPGゲームのような剣と魔法の世界だった。そこでは”ユメミル王国”を侵略しようとする妖霊大帝オドロームと戦うことになり…。 一見すると、小説『三銃士』を題材とした冒険活劇かと思いきや、一気にシリアスな流れへと変わってゆく。 この作品、他の大長編と特徴を比べてみると、かなり異色であることに気付かされます。 例えば、 ・夢の中が舞台なので、現実世界の動きがほとんど無い ・ジャイアンとスネ夫の影が薄い(のび太の夢の中に出てくる人格に過ぎない) ・しずかちゃん本人も夢の中の人格として現れる ・仮想世界でも死ぬと本当に死ぬ ・トリホーの目的、ラストシーンの意味が謎のまま終わる などなど。 非日常が日常を侵食する怖さ、みたいな不気味さは今までのシリーズでもありましたが、読み終えたときの拭い去れない違和感みたいなモノは、子どもの頃からずっと残っています。 此処ではないどこか違う世界へ行きたい、別世界で活躍してみたい、という願望は誰しもが抱くものですが、それを仮想現実という舞台で時代を先取って見せてくれたのが、この無限三銃士であると思います。 子ども向けとはいえ、現実と虚構の境界をまざまざ見せつけられたようで、その境界線とは何なのか?うなされるように悩んだことは忘れません。 ラストシーンを読み返すたびに、江戸川乱歩の「うつし世はゆめ 夜の夢こそまこと」という言葉が浮かぶのでした。 ドラえもん のび太の海底鬼岩城大長編ドラえもん 藤子・F・不二雄みょー恐竜〜竜の騎士までの単行本しか持っていなかったにわかですが、海底鬼岩城のラストは未だに心に残ってます… バギーちゃんの特攻は当時、子供ながらに泣きそうになりました。 アトランティスやムー、バミューダ海域などのワクワクする設定も魅力です。3つの「違い」を楽しめる「のび太と鉄人兵団」大長編ドラえもん 藤子・F・不二雄ドッチモドッチ栗原藤子F先生が亡くなられた後も変わらず子供たちの夢を膨らませ続ける「ドラえもん」 毎年春に映画が公開され、スクリーンに映るお馴染み5人組の冒険にハラハラドキドキするのは、世代が変わっても恒例の景色になっている。 最近では過去のリメイク作品も制作され、中でも一番オススメなのが「のび太と鉄人兵団」 藤子先生のメカ趣味が存分に発揮されているのも魅力だが、私的には「原作漫画版」「旧映画版」「リメイク版」と3つそれぞれの違った味わいが楽しめるのが最大の魅力とお伝えしたい 原作・旧映画版には登場しない「ピッポ」、そしてリメイク版には登場しない「ミクロス」、そして今作のメインゲストキャラクターであり、年頃の男の子を悩ませた「リルル」 それぞれで違った描き方をされており、どれもそれぞれの引きつけ方で、ドラえもんファンはもちろん、見るもの全てを飽きさせない 子供の頃見た方は、お子様と一緒にリメイク版を見てみるのも良いと思います それぞれ是非見てください連載再開が待ち遠しい。Dr.コトー診療所 山田貴敏nyaeこのあいだドラマの再放送がやっていて、実は私ドラマの大ファンだったんですけど漫画の方を読んでなかったので連載再開するまでにと思い読み始めました。 Kindle Unlimitedで合本版が読めます。なんて有り難いことでしょう。 いやー面白いですね。久々にハマれると思った医療マンガです。 コトー先生はドラマ以上にゴッドハンドでしたし、キャラクター単体としてもかなり好きです。基本が笑い顔なところとか。あと「背が高くて馬面」という設定にびっくり。 コトー先生自身が大怪我を負って生死のふちを彷徨う回があるんですが、まさか自分で自分の腹を手術するなんて思いませんでした。ランボーかよ!いやランボーより凄いか 著者の山田先生も連載再開に向けて動いているようなので、それまでに25巻読破します! 狙われたマッカーサー!極秘暗殺計画を描く新連載Mの首級 マッカーサー暗殺計画 池上遼一 リチャード・ウー名無し日本国誕生以来、天皇を超えた唯一の権力者・マッカーサー元帥。 敗戦後の日本人にも崇め奉られる彼の"暗殺計画"が秘密裏に進行しているという。 その暗殺者となる人物(肩にカラスを乗せたいけ好かない男!)を探し出すよう依頼されたのが、元陸軍少佐の伊達。果たして彼はマッカーサー暗殺計画を止めることができるのか? 夢と現実の狭間が曖昧なドラビアンナイト大長編ドラえもん 藤子・F・不二雄名無しドラビアンナイトは集団同士の戦いや抗争にのび太たちが巻き込まれるのではなく、空飛ぶじゅうたんや巨大魔人、黄金の宮殿など、アラビアンナイトの世界へ大冒険!といった物語です。 絵本の世界から始まり、現実世界のバグダッドへ時間旅行、そして気づくと魔法の世界でシンドバッドに出会い…という夢と現実が曖昧に混ざりうような世界観がとてもワクワクします。 その一方でしずちゃんが序盤でひとり絵本の世界へ取り残され、奴隷として商人に捕まり砂漠を歩かされたりと、散々な目にあいます。キレイ好きなしずちゃんの身になるとどんなに辛かっただろうとちょっと悲しくなりました。 メジューサやギガゾンビやニムゲが本気で怖かったあの頃大長編ドラえもん 藤子・F・不二雄兎来栄寿『ドラえもん』の単行本セットを一式、幼馴染みの御母堂からいただいたことでマンガ人生が始まった私ですが、その中には『大長編ドラえもん』の単行本もありました。 そこからコロコロコミックでのリアルタイム連載を追っていた作品もありますが、『大長編ドラえもん』シリーズも本当に思い入れの深い作品です。 不思議と今でも特に強く思い出せるのは、各作品から与えられた「恐怖」の感情です。 『小宇宙戦争』での、『1984』のパロディである将軍の肖像の監視装置。 『魔界大冒険』で、タイムマシンで航行する亜空間の中すら追ってきて石にするメジューサ。 『海底鬼岩城』で海底の家を大王イカに攻撃される時。 『鉄人兵団』で地球を滅亡させてくる悪のロボットたちが、鏡の世界に気付いてこちらの世界に侵攻してくる時。 『パラレル西遊記』でおかしくなってしまった世界や人々。 『日本誕生』で割れても自動再生して襲ってくる土偶やギガゾンビ。 『アニマル惑星』に登場する得体の知れないニムゲや禁断の森。 今思うと何でそこまで、と思うのですがそれらすべてが心から恐ろしかったです。それらを経て日常の『ドラえもん』に帰った時の安心感は、非常に強いものでした。 しかしながら、ただ怖かっただけではなく怖さもありながら純粋に質の高いエンターテインメントとして楽しんでいたのも確かです。 描く題材が尽きないのかなと子供心に心配になったくらいにありとあらゆる場所へ冒険し、仲間と共に助け合いながら困難を乗り越えていくドラえもんとのび太たち。 『大魔境』のラストの展開などは子供心に大変興奮しました。『竜の騎士』でスネ夫が珍しく単独で見せ場を作る構成も好きでした。『ワンニャン時空伝』で一旦幕が閉じられた時は寂しさを覚えました。 『ドラえもん』があるから日本人はSFを難しいものではなく身近なものとして楽しめるという言説がありますが、私は『ドラえもん』によって物語の楽しみ方を沢山教わったと思います。 こんな面白いのに何で誰も教えてくれなかったのか未来の想い出 藤子・F・不二雄hysyskF先生版のまんが道的な要素もありつつ、得意の少し不思議が枯れた大人向けの至高のファンタジーになっている。 実写映画化もされていて、トキワ荘周辺の漫画家たちがこぞって出演しているのが微笑ましい。映画好きな彼らだから、さぞかし嬉しかったことだろう。 短編などを除けばこれが最後の作品ということだけど、このコンパクトさでしっかり王道にまとめあげるのは究極の名人芸ではないだろうか。今まで彼が描いてきたモチーフが織り交ぜられているので、細かい部分を読み込むのも楽しい。雲がゆくのは…大長編ドラえもん 藤子・F・不二雄takaaki※ネタバレを含むクチコミです。ドラマも見ましたが、…深夜のダメ恋図鑑 尾崎衣良aicoドラマも見ましたが、ドラマだとちょっと現実離れしててピンと来なかったけど、漫画だと現実離れしてても面白く読めるなぁと! 思わず吹き出すダメ男撃退法深夜のダメ恋図鑑 尾崎衣良名無しこれから恋をしたい人にはぜひこれを読んで耐性を付けて欲しい。そして彼氏持ちの女子にはぜひ彼と一緒に読んで欲しい。そんな漫画です。 なぜだかダメ男に出会ってしまう三人娘を中心に、面白おかしくダメ男のパターンが紹介されていきます。こんな男いないでしょ!というものから、わかる!これ元カレだ!というものまで、様々なダメ男を取りそろえております。ダメ男撃退法も載っていますので、これから恋をしたい人はぜひこの漫画でお勉強してください。また、佐和子の彼、諒くんのダメ男っぷりがケタ外れなので、こちらは彼氏と一緒にお楽しみください。笑えます。懐かしくも新しくも感じる不思議な作品空樹国物語 つかさつよしさいろくマンガにおける「間」って ・わざと取られているもの ・画力の問題でそう見えてしまい(躍動感がないとか)もの ・画風でそれが滲み出ていて作風になっているもの とか色々あると思っていて(この作品はどれだか判断しづらいんですが) 本作はよく言う「間が独特」な感じがあり、 AKIRAのような雰囲気+理不尽さと 少女漫画のようなコマ割(disではない)と テンポよく進む物語の裾の広がり方で 読む手が止まらないディストピア系 だと思います。 サバイバル系というとちょっと違うのでディストピア系でいいと思うんだけど違うかもと思ったら教えてください(切に) ちょっと読むだけでスイスイーっと読めるのと、下手に凝ってない描写が逆に新しく感じてしまって、昔の作品でよくあった行間を自分で想像するんだけど説明は十分なされている、という感じの展開が多いです。 面白いと思います!復讐のため"ウソでウソを暴く"探偵の物語 #1巻応援アクターダンス 村上ペコsogor25探偵業を営む父親を持つ主人公の赤谷芙蓉(あかや ふよう)。ある日、その父親を殺され、その犯人に復讐するため自らも探偵となる。 犯人を追い詰めるためならどんな手でも使うという芙蓉の行動原理から、ピカレスクな雰囲気が漂っているんだけど、それとは裏腹に事件解決後にどこか心に棘が残る読後感のある作品。そして一匹狼な主人公なのかと思いきや警察に協力者がいたり仲間となる人物が現れたりと、芙蓉の人間味が見え隠れするような展開も面白い。 芙蓉の発言の1つ1つにオモテとウラがあるように、善と悪、光と影、どちらか片方の側面だけでは語れない、アンビバレンスな魅力のある作品。 1巻まで読了 名古屋嬢OLとガテン系男子のカップルヤッてしまったら最後 かれんえびふりゃーなんとなくタイトルからヤリそうでヤラない駆け引きを楽しむ漫画かな?と思ってたら1巻からそういう関係になったので驚いてしまいました。モバフラって大人の女性向けのエッチな漫画のレーベルなんですね。知らなかったです。名古屋嬢の主人公とガテン系男子というカップルは意外性があって楽しいです。でもこのガテン系男子が社長の息子だということが早々に明かされてなんとスーツ姿でも登場します。かなりギャップがありますがどっちも似合うので問題なしです。戦国時代を舞台にした怪奇・恋愛ファンタジー悪し妻かたり 大海とむ名無し日本の戦国時代を参考にしたと思われる架空の世界観の漫画です。戦により夫を亡くした謎めいた姫君・水松女と人徳のある若君・加左吉次郎が夫婦になるところから物語が始まります。 武士が戦っている世界なので、主人公の姫君は周囲の思惑にふり回されてしまいます。しかし、見た目はたおやかな姫君が実はなかなかの知恵者というのが見どころです。受け身で守られるだけじゃない、立ち上がって闘うヒロインが好きなかたにはおすすめです。 序盤は姫君の謎が多くひも解くのが大変ですが、そのぶん推理する醍醐味があります。作者が不思議な設定のある恋愛ものが得意なので、姫君と若君の仲がどんな風に進展していくのかも楽しみです。"住む世界の違う2人"が育む友情の物語 #1巻応援おかしき世界の境界線 村田椰融sogor25千鶴には2人の友達がいる。昔からの友達と、最近できた友達。 しかしその片方、美涼にとっては千鶴は唯一の友達。なぜなら彼女にもう1人は"見えていない"から。 そんな"住む世界の違う2人"が友情を育んでいく物語。 『妻、小学生になる。』の村田椰融さんの新作。同作はネーム大賞という1話のネームだけで審査される賞で入賞し、そこから連載まで至った作品であり、今作も1話が読み切りとしての完成度がすごく高い。 ただ、今作は1話から2話以降への繋ぎを意識して書かれていることが分かる構成で、また1巻を読み終わってからもう1度読み返すと初めて気付くような布石が1話の中にいくつも仕掛けられていて、美涼と千鶴、2人の"物語"を描こうとしていることが感じられる。ここからどのように2人が関係性を深め、そして"境界線"が2人を阻むこととなるのか今から楽しみな作品。 1巻まで読了。 ゾンビに襲われるよりブラック企業のほうがつらい(断言)!ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~ 麻生羽呂 高田康太郎名無しタイトルの奇抜さと絵のタッチにひかれて読み始めました。 ブラック企業に入社してどんどんと精神的に追い詰められていく男性の日常は今の日本を象徴しているようでとても共感できました。 そして、ある日なぜかゾンビだらけの街になって、もう会社いかなくていいじゃん!と喜ぶところがとても笑えます。ゾンビに襲われる生活のほうがよいかといわれればそれはそれで嫌ですが、読んでると不思議と解放感がありました。 会社の人もゾンビになっていたのですが、きちんと退職願を伝えるところはシュールというか真面目な日本人という感じがしますね。 その後も、ブラック企業をはじめとした日本のブラック体質な世界から解放された青年が人生を謳歌するシーンは、今の日本に足りない清涼感というか夢があり、いつゾンビになるかもわからない危険な世界なのにとても太陽がまぶしいような不思議な感覚で楽しめる作品です。心が温かくなる漫画舞妓さんちのまかないさん 小山愛子名無し舞妓さんになる夢は叶えられなかったけれど、まかないとして影から舞妓さんを支える主人公。過酷な芸事の世界でとても大切な場所として、台所が描かれているのが嬉しくなります。一つの心のこもった食事でほっと一息付けたり、故郷を思い出したり。頑張っている主人公も舞妓さんたちも、みんな応援したくなる心温まる優しい漫画でした。<<118119120121122>>
お互いにお互いを心から必要としているロボット夫婦のマリオンとユマ。世間では2人の間にある愛は意図的に人間がプログラムしたものであると認識しているけど、2人をつくった博士は、2人にしかできない愛のかたちを作って欲しいと言う。そうでありたいと思っても、世間が認めない。マリオンとユマは地球上のどこにも自分たちの居場所がないと思い、ある決断をします。 悲しいラストにも見えますが、はじめにいっているように結果的には「2人にしかできない愛のかたち」を実現できたように思えます。美しい読切でした。