リイド社マンガの感想・レビュー362件<<678910>>本格「戦記」作品 #推しを3行で推す水洗戦記タケル 佐藤将なかやま・虐げられた人々(うんこ人)を本格ヒーローファンタジー ・ギャク成分が主成分ではあるものの、繰り広げられる戦いはまさに「戦記」の名にふさわしい内容 ・「単行本が売れたら怒涛の第二部へ」って推さないと! ”うんこ”をテーマにしているので正直進め辛い作品ではありますが、試し読みの1ページ目で大丈夫であれば、その先にタケルの壮大な「戦記」を味わうことができます。 シンプルに”うんこ”で笑いをとる作品ではなく、ある種の差別を受けている人々が強者にいかに立ち向かっていくのか?など戦術・戦略が練られている本格戦記マンガです。 また、過去の歴史上の偉人のうんこ人も登場するところも見所で、偉人ごった煮異世界バトルファンタジー そして第二部は単行本の売り上げ次第なのです。 それを堂々と巻末に書く潔さが好きです。 これは推さずにはいられない(自分のためにも) 昔、南Q太を読んだときのような、何気…心臓 奥田亜紀子ymzkrm昔、南Q太を読んだときのような、何気ない場面の切り取り方がすごい好きって思ったのと同じ印象をいだきました。 とくに「るすばん」が好きです。 専門的なこと分からないからうまく言えないけど、子供視点、頭の中と俯瞰の混ぜ方が好きです。 子供がちゃんと子供で、豊かな支離滅裂さと弱さとたくましさがあって、懐かしく思い、またこの頃のように自由で夢中になれたらいいのにと思わせてくれるお話だった。タイトル思いつかないけどとりあえず読んでみてくれ!!!!!!!!!シシファック 堀北カモメ名無し第一回トーチ漫画賞(山田参助賞)受賞作。なぜか口コミがまだなかったので 書かせてもらおう! 煽りの「最凶の殺人イノシシ〝アバズレ〟とのファックに 全てを懸ける男の愛と戦いの記録!!」の時点でもう"最高"の漫画だとわかる。 獣をファックすることに余念のないマッチョな主人公安藤の狂人ぶり、 ムギ子のかわいさ、熱量全開のイノシシとの死闘! 意外にも基本はバトル漫画の王道、努力、勝利的なベタさだが、 しかしそこに色々と混ぜてはいけない"サブカル"の 液体をどりゃあああああああああ!注ぎまくってこうなりまして、という感じで ど、どういうことなの.....と突っ込む暇も与えない。 やってることは終始最低最悪のそれなのだが、どういうわけか熱いパトスが みなぎっており、しかもオチも妙に爽やか。 この作者、勢いだけでなく地味に技巧派なのではないかと疑ってみる。 トーチwebだからこそ載るタイプの、読むと元気が出る怪作。 面白いからみんな読んでみてね! ところで本作を選んだ審査員の論評もなかなかいいぞ↓ http://to-ti.in/story/kekka 幸と不幸が重なり合うつつがない日々の尊さ #1巻応援つつがない生活 INA兎来栄寿前作の『牛乳配達DIARY』の時から、INAさんはまるで清少納言のように何気ない日常の一コマを巧みに面白くマンガとして切り出す方だなあとしみじみ感じます。 本作『つつがない生活』も、前作に続いて筆者の実体験を基に描かれています。中盤以降にはバンドでアメリカツアーに行った話や妻とのヨーロッパでの新婚旅行など日常の中の非日常もあって、そこでは刺激的なエピソードもあります。一方で、前半はありふれた日々の中の何気ない情景が描かれます。 20代新婚でありながら先月仕事を辞めたばかり、フリーランスでコミュ力の高い妻の仕事を手伝いながら家事をこなし、中学生になる手前の義妹の面倒を見るという生活。 こたつでみかんを食べて寝落ちたり、コンビニにアイスを買いに行ったり……本当にミニマムな日常。でも、それらはもし人生の終わりに振り返ることがあるならばどこまでも掛け替えのない価値のある時間なんですよね。 仕事でピリピリする妻と時には喧嘩もしながらも愛情に触れ心を救われる瞬間や、義妹の成長に感じ入る時。つつがない生活の中で訪れる大いなる幸せこそ、人間が真にこれ以上なく大切にすべきものであろうと思います。 しかし、人生は幸せなことばかりではありません。時には辛いことも起きてしまいます。コロナ禍のように、個人だけではなく人類全体に訪れる試練も襲い掛かります。でも、それこそが人生でもあります。 最終回の素晴らしいモノローグは、『自虐の詩』の至高の名言である「幸や不幸はもういい。どちらにも等しく価値がある。人生には明らかに意味がある」を髣髴とさせ、この作品の読後感を非常に豊かにしてくれるものでした。 この本を彩る「優しく鮮やかな筆致が照らし出す、暮らしの中の、なんてことなくて美しい瞬間」といった帯文も、作品に対する慈愛に溢れていて大好きです。こういうマンガが絶えずに生み出される世界は何と美しいことでしょう。 余談ですが、現代っ子で『天空の城ラピュタ』よりYouTubeの方が楽しい義妹にジェネレーションギャップを感じるシーンは、幼少期に無限にラピュタをループしていた身としては筆者同様に切なくなりました。 オールカラーで描かれる期待のSF新連載ナイトメアバスターズ 赤瀬由里子名無し※ネタバレを含むクチコミです。なんだこれは怪力の母 平田弘史starstarstarstarstarかしこ※ネタバレを含むクチコミです。久しぶりに読み返した日本沈没 小松左京 さいとう・プロstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男だいぶ昔に文庫で読んだおぼえもあったが久しぶりに読み返した。小松左京のベストセラーをコミカライズしたということだが原作は読んでいないのでどこまで忠実にコミカライズをしているのか不明です。基本こういう感じの天災でパニックが起こる劇画が好きでよく読んでいるがやっぱりこれはすごい。劇画を見る感じだと甲良幹二郎とか描いているのかな あと自分が記憶しているラストと全く違ったんだが一体何と勘違いしているのだろうか.... 名作サバイバルの現代版サバイバル~少年Sの記録~ さいとう・たかを 宮川輝マンガトリツカレ男さいとう・たかをが描いた名作サバイバルの現代版 最初の方の話は昔のサバイバルに似ていたが3巻以降は徐々にオリジナルの展開になっていた。ネズミとの対決やフクロウとの話はそういやあったなとか思いながら読んだ。後半の展開は好き嫌いはあると思いますが俺は好きかな。 ただ今回は蛾の交尾シーンがなかったので残念だった川勝徳重、3年ぶりの新作「アントロポセンの犬泥棒」アントロポセンの犬泥棒 川勝徳重かしこ初めて鈴木翁二とか安部慎一とかガロ作家の漫画を読んだ時に「すごく個人的な話を漫画にしてるんだなぁ…!」と驚きましたが、その表現の仕方が芸術的でかっこいいからいつ読んでも古臭くないんですよね。でも今の時代にそれを違和感なくやれるのってなかなか難しいと思うのですが「アントロポセンの犬泥棒」では出来てるからすごいし、逆に新しいな〜!と思います。前作の「電話・睡眠・音楽」よりも読みやすい内容になっている気がしました。正直あらゆるところで絶賛されてるので変なことを言って無知が露呈するのが怖いです(笑)どうでもいいことですが「リヤドロの置物」を読んで、のらくろのことを心から愛していたとしてもリヤドロの置物は絶対にいらないな…と思いました。4巻〜自転車屋さんの高橋くん 松虫あられ名無し※ネタバレを含むクチコミです。 逝ってしまわれた風雲児たち みなもと太郎さいろく心不全とのこと。御年74歳、仕方ないのだけど寂しい。 代表作はやはりこの「風雲児たち」だけど、ホモホモ7やハムレット、スターウォーズドン・キホーテ?も好きでした。 以下抜粋 https://www.asahi.com/articles/ASP8M6VXRP8MUCVL016.html 79年に連載を始めた「風雲児たち」は、関ケ原の戦いから幕末の動乱へ至る壮大な歴史を、ギャグ漫画のタッチで生き生きと描き、歴史漫画に新しい地平を開いた。2004年に手塚治虫文化賞特別賞、20年に日本漫画家協会賞大賞を受賞。三谷幸喜さんの脚本で18年にテレビドラマ、19年に新作歌舞伎になった。続編「幕末編」を「コミック乱」(リイド社)に連載中だったが、未完に終わった。たまらないよ姉の友人 ばったんさいろく今日子サン、ミステリアスな謎の美女。 それに振り回される2人の姉妹。 ではないんだよ、たまらんよ。ロリ孤独のグルメろりめし 猫間ことみつ野愛ろりめしとはロンリーめしのことであり、決して読むのをためらうような漫画ではないのです。 小学生の女の子しいなちゃんが、お昼休みにひとりでランチを楽しむお話。いわばロリ孤独のグルメです。 官庁の食堂や居酒屋、時には鰻屋さんにまでひとりで行けちゃうしいなちゃん。 働き盛りのサラリーマンと同じ量を食べ、さくら水産ではしっかりおかわりしちゃうしいなちゃん。まじかっけえ。 無理してブラックコーヒーを飲んでみたり、パンダさん大好きだったり年相応の一面があるところはかわいいです。 見たことないもの食べたことないものはお高いものは出てこないので、実はめちゃくちゃ読みやすい飯漫画だと思います。 小学生の女の子がひとりでごはん食べてるんだし、って入ったことないごはん屋さんに気軽に入れそうな気がします。 気だるさや表面化しない悩みのようなものはすべて夏が包んでいる #読切応援赤裸々きららララバイ 梓義朗名無し※ネタバレを含むクチコミです。復活した擬チン官能漫画新やる気まんまん オット!どっこい 牛次郎 山田参助 横山プロ名無し日刊ゲンダイであのオットセイがまさかの復活。故 横山まさみち氏に代わり、作画・山田参助、原案・牛次郎、監修・横山プロという布陣。作風は変わっていないように見えるが、電話がスマホに変わってたり、令和ならではの新しさも感じている。夜中に読んでコンビニ行きたくなるやつスイーツ先生! やんむら野愛頭空っぽにして「あ〜美味しそ〜おもしろ〜い食べた〜い」っていう目線で楽しめるのがとってもよいです。 夜中に読みたくなるけど読んだら甘いもの食べたくなっちゃうやつ。 学校に内緒でこっそりバイトをしている女子高生・高城と、悪魔のカズセンと恐れられてるけど実はスイーツ好きの数先生がスイーツ食べてキャッキャするお話。 冒頭でシロノワール2個注文してたから大きさにビビる話かと思ったら、大きさに触れず美味しく食べ切ったので数先生は本物だなあと感心しました。 恐くて堅物なのにスイーツ大好きな数先生もかわいいけど、高城さんもめちゃくちゃかわいいです。 スイーツの描写と同じくらいの熱量で、かわいい女の子を描いているのでそこもめちゃくちゃ見てほしい…! 餅つきのときの服装がダサすぎずおしゃれすぎずノイズにならないのにめちゃくちゃかわいいです。 夜中に読んでローソンにプレミアムロールケーキ買いに行きましょう。 コンビニで売ってた首代引受人 平田弘史かしこコンビニコミックの棚で見かけて「これぞ壮絶。」「伝説の名作に打ちのめされろ!!」等のキャッチコピーに惹かれて購入しました。いやぁ〜壮絶、壮絶。本当に壮絶でした!自分で腹をかっさばいて腹わた投げつけるシーンとかそんなんザラなんですけど劇画ってこういうのもグロいって感じにはならないですね。めっちゃ痛そうだけどシーンとしてすごくカッコよかった。「! (バーン)」とかも洒落てますね。これから平田弘史イズムを勉強していこうと思います。あと戦場で命乞いするのは武士として恥なのだと肝に銘じました…。奇妙で不穏で愛おしい日常スペシャル 平方イコルスン野愛田舎町の学校でちょっと変わったクラスメイトと送る奇妙な日常漫画、だと思っていたけどもしかしたら違うのかもしれない。 サスペンス、恋愛、友情、触れ合えない悲しみ、家族や恋人という存在の曖昧さ、などなど。 シュールだけどほのぼのした日常にふふんと微笑みながら読んでいたのに、少しずつ不穏さを覗かせているような。 ヘルメットを被った怪力少女、教室に様々なものを所有する謎の金持ち、つねる人、執着する人。奇妙なクラスメイトに囲まれ、思考を巡らしながら溶け込んでいく転入生。 おかしくても続いていけば日常になるから、やっぱりこの作品は日常漫画なのかもしれない。懐かしさと斬新さのハイブリット #1巻応援千年ダーリン 岩澤美翠nyae舞台は1980年代で、絵柄からも懐かしさが漂ってくるマンガですが、設定はかなり斬新で、展開がババババーーーッと進むので先が読めません。 好みが分かれそうな内容ではあるものの、作者の「好き」がふんだんに詰まっていることが伝わリます。かといって独りよがりにならず、漫画が上手いな〜と感心しきりです。 読む前までは「ブロマンスもの」というイメージだけが先行していたんですが、実際は改造人間と謎の怪人のバトルアクションとしてかなり迫力があるものになっているので読んでいて痺れます!2巻早く読みたい! 想像力って大事だな、と改めて思う #1巻応援空飛ぶ馬 タナカミホ 北村薫nyae表紙買いしたので買ってから推理小説を漫画化したものだと知りました。 といっても、いわゆる一般的に想像するような推理ものではなく、主人公の身の回りで起きた出来事に対して「あれはどういうことだったんだろう」と考えるような話が主です。 なので、謎が解ける快感みたいなものを期待するよりは、物事を多面的に捉えることや想像力の重要性を改めて知れる作品かなと思います。 読んでいてずっと思っていたのは、頭がいい人って「なぜ?」って思ったことが(それがどんな些細なことでも)理解できるまで突き詰めるんだなーということ。まあいいか、とか、そういうもんか、っていう思考は無いんでしょうね。 個人的には表題作の「空飛ぶ馬」がいちばん好きでした。 謎解きという点でいちばん「なるほどそういうことか〜!」が口から出ました。 絵も独特な描き方をしてますね。とくにあんな影の描き方をする人は見たことがない。シンプルなようで、かなり大胆な絵柄だと思います。古き良きこの手触り!千年ダーリン 岩澤美翠兎来栄寿1980年代、不良、喧嘩、改造人間、怪人、ロボ、束ノ間一平(つかのまいっぺい)や仮初銀色(かりそめぎんいろ)といったネーミングセンス…… 令和3年に発売されたこの作品、まるで80年代〜90年代前半の少年誌に載っていた作品のようで、絵柄も含めてあまりにもノスタルジーを感じさせます。 コミティアなどで活躍しながらこの作品がデビュー作となる作者の岩澤美翠さんの机の前には明菜ちゃんが貼ってあるそうです。納得。 デジタル作画がダメという訳では全くないです。が、この手描きのアミナワやベタフラッシュ、トーンの削り、枠線のカドのインク溜まり……今はもうあまり見なくなったアナログ感が無性に愛しく感じられます。 「今日も地獄の炎がマックスだよ!!!」 と猛る食堂のおばちゃんがいる滅茶苦茶な高校生活、好きです。 カバー下の遊び心も好きです。 何より1巻収録のジグザグのお話が大好きです。毛布をプレゼントして貰った時のジグザグのかわいさときたら、もう。ジグザグが何不自由しないような暮らしを一緒に営みたい。 荒唐無稽な設定と展開の裏で、丁寧に切なく紡がれるドラマもあり心に沁みます。 益荒雄×美少年という組み合わせに非常に愛と拘りを感じる内容で、そうしたキャラクターの絡みが好きな人に特にお薦めです。 岩澤さんには今後も自らの好きな物を好きなように書き連ねていって頂きたいと思う、才気溢れるデビュー単行本でした。100のリアルとノスタルジー太郎は水になりたかった 大橋裕之野愛読むと胸が苦しくなるときもあれば、めちゃくちゃ笑えるときもある。 空を飛べる友達もウンコ回しのおじさんも出会ったことはないけど、ノスタルジーの塊みたいなものが描かれている作品だと思う。 妄想したり死んだふりしたり妄想したり、感動的なエピソードがあるわけじゃないのにヤスシと太郎の友情が尊いものに感じられる。この2人が一生友達でいたらいいな、と祈らずにはいられない。 どうしようもなくてくだらない日常は永遠に続く気がするのにいつか終わってしまうから、こんな気持ちになるんだろうか。 元気なときに読んだら普通に楽しい漫画なのに突然心の弱いところを突いてくるから大好き。 現在進行形で青春を過ごしてる学生が読んだらどんな感想を抱くのか気になる。 短編集いい…まばたき【電子版特典付】 ばったん名無し女性を書くのうまい作家の一人ですよね、ばったんさん。 学生とか年頃の女性のモヤモヤを漫画にするのがうまい… 離別の悲しさ、恋する気持ち、友人との付き合い方、題材としてはあるあるなのに二つとないストーリーが出来上がってる気がします。 悲しいストーリーを描くときもちゃんと寄り添うキャラクターが現れて、我慢してた気持ちが溢れるように泣くところが好きです。15年ぶりぐらいに全部読んだ風雲児たち みなもと太郎マンガトリツカレ男相変わらず面白い。江戸幕府の創立前から幕末前までを江戸幕府からの視点でなく、各時代に生きた「風雲児」を通して歴史を知ることができる。何回読んでも解体新書のところはいい ちょうど「大奥」読んだし、グランドジャンプで「伊能忠敬」を読んでいるのでより楽しめたと思う 今更気づいたけど20巻の表紙の今まで見たことがないメガネをかけた人が出ているがこれみなもと太郎なんだな<<678910>>
・虐げられた人々(うんこ人)を本格ヒーローファンタジー ・ギャク成分が主成分ではあるものの、繰り広げられる戦いはまさに「戦記」の名にふさわしい内容 ・「単行本が売れたら怒涛の第二部へ」って推さないと! ”うんこ”をテーマにしているので正直進め辛い作品ではありますが、試し読みの1ページ目で大丈夫であれば、その先にタケルの壮大な「戦記」を味わうことができます。 シンプルに”うんこ”で笑いをとる作品ではなく、ある種の差別を受けている人々が強者にいかに立ち向かっていくのか?など戦術・戦略が練られている本格戦記マンガです。 また、過去の歴史上の偉人のうんこ人も登場するところも見所で、偉人ごった煮異世界バトルファンタジー そして第二部は単行本の売り上げ次第なのです。 それを堂々と巻末に書く潔さが好きです。 これは推さずにはいられない(自分のためにも)