リイド社マンガの感想・レビュー362件<<56789>>お客さんも同僚も・・・。色んな人がいます。牛乳配達DIARY INAstarstarstarstar_borderstar_border干し芋私も、宅配でヨーグルト頼んでます。 うちの近所で頼んでいる人は、結構います。 きっと、S木さんのような人がいるんだと思います。 日々、かなりしんどい仕事だと思います。 その時に、クスッと笑えたり、癒されたりすると固まっていた気持ちが緩やかに溶けていきますよね。 一ヶ月分の請求に来るとき、おまけで他の商品をくれる時とくれないときがあります。 あれは、何なんでしょうか? 私の態度で決まるのでしょうか? 一回くれると毎回欲しくなります。「ハーフ」への無理解の壁とアイデンティティ半分姉弟 藤見よいこstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)たくさんの方に読んでほしい素晴らしい連載が始まりましたね! この日本で、国籍や人種が違う両親を持ち、いわゆる「ハーフ」として生きる女性を切実に描いた作品。 主人公は、母が日本人、父がフランス人(黒人)のハーフ(ミックス)の女性。 生まれも育ちも日本なのに、見た目はほとんど黒人なのでどこへ行っても「ガイジン」として扱われ、その度に心をエグられ、笑顔を顔に貼り付けて説明して笑って流すことで自分を守った。 おそらく、この感覚は当事者にならないとずっと分からない感覚だとは思う。 それでも、完全には分からなくとも、時間がかかったとしても知っていきたい。 具体的な数字を知っているわけではないけど、特定の職業や環境でもなければ日本は日常的に様々な見た目の人種と関わる機会は体感的に少ないように思う。 そして、人は見た目での印象が強いものなので、日常的に「ハーフ」と関わる機会がなければ一目見て「外国人」だと疑わないのかもしれない。 そういった無理解の大きな溝に、彼女らがいかに苦しめられ生きづらさを感じてきたのかが描かれた1話だった。 実際の感覚は分かりようがないにも関わらず、自分ごとのように感じて泣いてしまった。 ここから書くことは、この話で描かれてるものと同じものでは決してないんだけど、同様に「孤独」や「アイデンティティ」の揺れを感じた話です。 自分自身、日本人ではあるけど帰国子女で海外に10年ほどいた経験があって、日本で見た目も言葉も通じるけど「育ち」や「社会常識」が若干違うところで育っていたこともあって、会話で感じる違和感や感覚の違いで強烈に孤独を感じることがある。 先日、初対面の方と話す機会があって、簡単な世間話ではあったけど感覚的に分からない部分があって、少し掘り下げつつ話の前提を共有して詳しく話していた。 そこで、その人は「なんかあれですね、そこまで詳しく話さなきゃいけないことですか?なんとなくでよくないですか?」といったことを言っていた。 悪気なく発した言葉なんだろうけど、この人はずっと深く理解し合わなくても問題なく「普通」に暮らせたんだろうなと思って、そうではない自分に悲しくなった。 と、全く本編と関係ない体験が頭によぎってしまうほどにこの話は切実で響いた。 これから連載を追うのが楽しみで仕方がない。 http://to-ti.in/story/hanbun_kyodai01モヤモヤとしたあの頃のお話 #読切応援歩道橋/少年 INAstarstarstarstarstar_border野愛漠然とした不安とか焦燥感とか無敵感とかそういうものが入り混じった時代。 イライラしたりむしゃくしゃしたり行き場のない感情を抱えてた頃、あったような気がします。 歩道橋から唾吐いたりお菓子万引きしたりするクソガキだけど不良ではないごく普通の男子高校生・タケちゃんの特に何もないけどモヤモヤとした日々のお話。 フラストレーションを大爆発させることもなく、好きで好きで仕方ない女がいるわけでもなく、優等生でも不良でも天才でもない。 何者にもなれないことはなんとなくわかっているけれど、何かやれそうな気がしていた頃。 そういう時代を今まさに生きているタケちゃんを見ていると、懐かしいような切ないような気持ちになります。 青春とか思春期なんて言葉で片付けられないモヤモヤとした概念に実体持たせられるのすごいなあ。#幸せになってほしいカップル とかタグつけたい自転車屋さんの高橋くん 松虫あられさいろくもう付いてるかもしれないが・・・! ピュアで自分を圧し殺して我慢を続けてきたOLの朋子。 美形過ぎてモテモテのモテ男で輩なのに死ぬほどピュアな遼平。 どちらも育ってきた家庭や置かれた環境はとても複雑で見ててしんどいところがあるぐらい。それらのエピソードや乗り越え方を見ていくうち、気づけばめっちゃ引き込まれている。 どっちも素敵。どっちもいい。貧乏でも頑張ってほしい。 不思議な力で「言葉の世界」へと入り込む女子高生たちの物語 #1巻応援言葉の獣 鯨庭sogor25詩に強い関心を持っている女の子・薬研(やげん)は、国語教師との会話をたまたま聞かれたことをきっかけにクラスメイトの東雲(しののめ)と接点を持ちます。 普段からどこか挙動がおかしくてクラスでも少し浮いていた東雲ですが、それは彼女が五感の1つを感じると同時に別の五感も感じる「共感覚」という感覚の持ち主だったからでした。 「共感覚」といえば“音に色が見える”だったり“字に色が見える”などが代表的ですが、東雲の「共感覚」は『人の言葉を聞くとそれが獣の姿に見える』というもの。 その獣は言葉の意味や解釈、発した人間の感情などを反映した姿をしているらしく、そんな東雲との交流によって薬研は「言葉の獣」の世界へと入り込んでいきます。 詩や言葉に興味を持っていた薬研と「共感覚」を持つ東雲との出会いにより、2人が身の回りにありふれた「言葉」に対して理解を深めて心を耕す様子が見て取れます。 そしてそれが「言葉の獣」という形で視覚化されて描かれる、まさに物語がマンガとして描かれるべきものに昇華されている、そんな作品です。 1巻まで読了おとりよせ王子の高瀬先生すごいまんが家さんの修羅場めし 奥原まむ野愛締め切り前はみんな修羅場なんだねえ、登場する漫画家さんたちめちゃくちゃ豪華だなあと呑気に読んでたけど おとりよせ王子の高瀬志帆先生、締め切り直前に破水して陣痛の合間に原稿描いてたのとんでもなさすぎる もっと感謝しながら漫画読みます作者の心の声が面白いつつがない生活 INAかしこ仕事を辞めて今はフリーランスで働く妻を手伝いながら生活している…という書き出しから始まりますが、作者さんはハードコアパンクバンドのギタリストでもあり、途中でアメリカにライブツアーに行ったりもするので、なかなか普通の人間が体験しないような非日常の場面も描かれています。なので「ガロみたいな貧乏話はゴメンだぜ!」と思っていたアナタはぜひ読んでみて下さい。 とはいえメインテーマは作者夫婦の話で、これからも何気ない幸せを共有できるようなつつがない生活を送りたいという気持ちが込められた作品なんだと思います。奥さんの気が強いところと、たまに作者が心の中で毒を吐いてるのが好きでした。新婚旅行のパリで記念撮影を依頼したカメラマンがやたらに映えを意識するのに毒づいてたのが最高だった。 ハードコアパンクバンドの名前が「MILK」なのはデビュー作と関係あるのだろうか?「牛乳配達DIARY」も読んでみようと思う。 人生とりあえず登るしかないもんね人生山あり谷口 谷口菜津子野愛生きるっていいことばっかりじゃなくて、めちゃくちゃ頑張って疲れてボロボロになってなんとかたどり着いた先にあるものがめちゃくちゃ素晴らしいとも限らない。でもまあよかったような気がするなあ楽しかったっちゃ楽しかったかなあ、みたいなことの連続だ。 それでも一度幸せを味わってしまうと、また味わいたいって思ってしまう。 谷口先生の人生も登山もまさにそんな感じ。 辛いことが重なって眠れなくなって、でもなんでもない顔をしながら舐めすぎなくらいの軽装&無知で山に登る。 もう二度とやりたくない!って思ってもいいはずなのに、周囲の人を巻き込みながら知識を身につけながら再び山に登る。 なんでも面白く作品に昇華できちゃう谷口先生だからできることかもしれないけれど、登山って人生だなあなんて思ってしまった。 イラストらしくデフォルメされてるのに妙に生々しい自然、くだらない日常会話の中に見え隠れする人間讃歌、生きるとはなんと辛く馬鹿馬鹿しく幸せなことか。 共に山を登るメンツの豪華さも霞むくらいに人生とは何かが描かれています。でも霞まないくらい豪華です。 人生って面白いね。2作とも面白い奴らの戦場 さいとう・たかをstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男かなり昔に単行本で読んだ覚えがあるが久しぶりに読みたくなったので電子書籍で読んでみた。収録作は2作で「キャノンボール 奴らの戦場」と「死臭颪」。 「キャノンボール 奴らの戦場」はキャノンボールと言われる主人公が仲間と共に誘拐された重要人物を救いにいくに現地に行くのだが仲間の集まり方や現地に行く方法といい色々凝ってて面白い。 「死臭颪」はとある浪人が町を救うという話だが各自の思惑が絡み合い予想もしない展開になってよかった。 劇画座招待席シリーズは昔紙で持っていたがまた電子書籍で集めようかな うらみはらさでおくべきか !!戦国謀略図 さいとう・たかをstarstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男久しぶりに読んだせいか全く内容を忘れていた 黒田官兵衛が荒木村重に幽閉された際に、黒田官兵衛の実子を殺せという指示が出ていたが豊臣秀吉と竹中半兵衛が匿って助けたからその後も黒田官兵衛は豊臣秀吉を支えたという話を知っていると内容が理解しやすい気がする。ちなみにこの話は史実かどうかは不明。 戦国謀略図では黒田官兵衛の実子が殺されていてその復讐のために豊臣秀吉に嘘の策などをいうが秀吉の運が良すぎて全て裏目に出て失敗という話だった。 ちょうどセンゴクシリーズを読んだ後だったのでより面白かったな 久しぶりに読んだがやっぱりいいな影狩り さいとう・たかをstarstarstarstarstarマンガトリツカレ男"影"がいろんな手段で藩の取りつぶしを企てて、それを"影狩り"で十兵衛、日光、月光の三人で防ぐというのが基本の流れだが、毎回違う感じで話が進むので飽きない。冷凍人間の回やレオナルド・ダ・ビンチのメモを解読して空をコウモリのように飛んで戦う忍者などバラエティに富んでいる。 長期連載でかついろんな雑誌で掲載されているようで単行本で続けて読むと話の順番が前後していたりや日光の顔や性格が変わったりするが昔の時代劇の「三匹が斬る!」とか好きな人には是非おすすめたい。 ちなみに一番好きな回は"影"が巨大な猿で登場し猿を操る回。内容も面白いが説明にある「最後の忍者」藤田西湖が一声かければ町中の犬を集められる話がすごい好き。 現代の怪奇漫画だね黄色い悪夢 黄島点心かしこホラー漫画でもギャグ漫画でもなく怪奇漫画と呼ぶのがふさわしいような作品。どの短編もインパクトがあるので全て記憶に残ってますが蚊とカンナの話が特に好きです。蚊の話は日本兵と蚊の両方の視点がそれぞれ一話ずつあって面白かった。とりあえず黄色い○○シリーズを全部読もうと思います。河上彦斎と佐久間象山の話彦斎と象山~剣術抄~ とみ新蔵マンガトリツカレ男剣術抄のシリーズなので剣術の妙味を描いたいつもの感じと思った今回は河上彦斎と佐久間象山の生き方をメインに描いていた。特に剣術の話は多くなく思想や当時の状況などの話が多くとみ新蔵の剣術理論が好きな俺としてはちょっと寂しいものがあった。 そういや河上彦斎って『るろうに剣心』の緋村剣心のモチーフだったな んん~、読み始めてみたものの・・・。自転車屋さんの高橋くん 松虫あられstarstarstarstarstar干し芋主人公の朋子が、自分の気持ちを押し隠していて、人に流され生活している感じにイライラを覚える。 まだ一巻しか読んでいないのだか、これから読み進めるかどうか悩み中!!夢のように消えた友だちのお話卯月ちゃん 谷口菜津子野愛ある話とない話だったらない話の方がおもしろい。種明かしされなければずっとずっと楽しいままなのに。 転校生の卯月ちゃんはとっても可愛くてお金持ち。トリプルアクセル飛べるし、人気アーティストと親戚だし、5ヶ国語話せてセグウェイ持ってて家には暖炉とエレベーターがあってサルを飼ってるらしい。 あっという間に人気者になったけど、あっという間に嘘がバレて学校に来なくなった。 嘘つきがバレたあと、卯月ちゃんと主人公のメイが一緒に遊ぶシーンが夢のように楽しそう。 でも、夢は永く続かない。夢だと気づいたらもう終わってしまう。 卯月ちゃんはメイを忘れてしまうんだろうけど、メイは卯月ちゃんを忘れないんだろうなと思った。 楽しいことだけ食べて生きていけたらいいのに、ちょっとだけさみしくなった。「駿河城御前試合」に興味を持ったので読んでみた腕KAINA~駿河城御前試合~ 森秀樹 南條範夫starstarstarstarstar_borderかしこ「シグルイ」のクチコミを投稿したらオススメの漫画として表示されたので読んでみた。「駿河城御前試合」って本当はこんなに長い話なんだ…!というのと、どんどん内容がカオスになっていくので衝撃を受けました。斬られることに興奮する性癖を持ってるヤツの話が一番インパクトがあったかも。墓石を斬らせるのは一休さんのトンチかよ!みたいな別の面白さがあったけど…。作者さんの後書きも含めて読んでよかったと思った作品でした。 俺の大好きな鉋屑が収録されている黄色い悪夢 黄島点心starstarstarstarstarマンガトリツカレ男確かアウターゾーンの続編目当てで買った雑誌に収録されていて、たまたま読んでなんだこの漫画はすごいなと思ったのが「鉋屑」でした。それからは黄島点心の単行本があれば買うし単行本未収録も集め始めるくらい好きです。 「鉋屑」は鉋使いの職人の悲恋なのですが途中から鉋が人を襲い始めるという内容。鉋屑はもちろんのこと他の短編も無茶苦茶面白いです。 あらすじを見ると単行本版と電子書籍版で内容が少し違うっぽいようですが詳しい方がいたら違いを教えてください 迫る蒙古、対峙するのは…#1巻応援ビジャの女王 森秀樹ナベテツ13世紀、ペルシャの小国ビジャを包囲する2万のモンゴル兵。人口わずか5000人の都市は必死に戦いますが、防衛のために助力を求めたのは「インド墨家」達- 森秀樹先生の代表作として挙がるタイトルの一つに「墨攻」があるのですが、まさかまた墨家を描く作品に出会えるとは、正直想像していませんでした(中学生の頃に読んだので、30年近く前になりますが、楽しみです)。 墨家という集団は謎に包まれており、想像力を働かせる余地はたっぷりあるのですが、中国以外を舞台に作品を描くというその飛躍の自由さは、圧巻です。 森先生が蒙古を描くのも、自分は記憶がありませんし、どのような物語が展開していくのか、ゆっくり待ちたいと思います。宇宙規模で展開するスペクタクル作品集黄色い円盤 黄島点心マンガトリツカレ男黄色い耳(((胎教)))と同じように壮大な内容で面白いのだがなんと説明したらいいかがまた今回も難しい。「プラスマイナスゼロ」は比較的ギャグ寄りでわかりやすいですが「円盤」と「盲脳」に至っては話が壮大で勢いもすごく読んでいる最中は無茶苦茶楽しいが読み終えてみると夢だったのかなと気分になる。 あと「赤い飛沫」はギャグ要素もありながらマジで怖い感じの終わり方がでよかった どんな感想を書いたらいいかわからない黄色い耳(((胎教))) 黄島点心starstarstarstarstarマンガトリツカレ男今日の朝読んであらすじ通りの内容ではあるのはわかっているのだがどうやって説明したらいいかわからない。高熱でうなされた時の夢で見るような感じのマンガだった。面白さを説明したい気持ちはあるがどこがいいとかここがいいとかそういうレベルではなく「すごいな」の一言しか出てこない。 唯一覚えているのは「ギャルの絆は!!グミよりかてえ!!」明日からできる最高のやりかた彼女のやりかた 田所コウ野愛これはいいライフハック。 他人に迷惑もかけず、お金も時間もかからず(エロ本作る人は別かも)、ほんの少しの勇気があれば誰にでもできる彼女たちのやりかた。 やってることは結構刺激的というかちょっとセクシーだったりするけど、全くエロくはない。やんちゃで馬鹿馬鹿しくて、なんだか微笑ましい。 騒音の最中に下品なワード言うやつはすぐにでもできそう。なんならやったことある。 変わり映えしない日常も自分のやりかた次第で楽しめるんだ!とワクワクする。 他人を笑わせるためじゃなく自分を笑わせる彼女たちのやりかた、やれる範囲で実践したくなった。蟹グルメ日常コメディです蟹を食べる 野口明宏野愛これは最低でも2周するべき作品です。観察眼が鋭い人なら1周目で気づくんだろうけど、気づかないで2周した方が楽しいのでいいんです。 フラれた友人の家に蟹を持って突撃する。男3人で蟹鍋パーティーだ!! という典型的日常コメディの入口でまさかのパニックホラーが始まります。 3人のキャラクターがちょっとウザくて可愛くて絶妙に居そうだからこそ、この展開が映えるんですよね。 彼女が置いてったハムスター、風呂場、テレビ番組、一見無くてもよさそうな要素も全部必須アイテムになっていて素晴らしい…! 最後の最後までコミカルさも緊張感も失わずに夢中で読み終えました。できるだけ前情報無しで読んでみてほしいです。 ばったん作品の中でダントツ好きな話ある晩夏 ばったんnyae※ネタバレを含むクチコミです。自分の身体と呪縛と雪を抱く 大白小蟹starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)自分が妊娠したことを知り、ふと自分の身体が自分ひとりだけのものであったことは一度でもあったのかと、心の中で思う。 雪が続き、電車も止まってどこかで夜を明かすことに。 そんな夜に出会ったのは、髪や服、アクセサリーなどをかっこよく着こなす女性で…。 http://to-ti.in/story/yukiwoidaku 読切『うみべのストーブ』を描かれていた大白小蟹さんの新作読切。 初対面の女性二人が語り、自分の身体へ思考を巡らせ、呪縛をほどいていく。 とってもいい読切でした。 いつだって社会の中で生きていくには人は関係性の中にあり、自分自身も自分の身体も自分ひとりだけのものだったことなんてあるのか、と問われたら分からないなと思ってしまう。 特に肉体的に妊娠・出産をする上で、女性の方が強く感じている感覚かもしれない。 それがたとえ「ひとりの身体じゃないんだから」と自分を労わるような言葉だとしても、言葉の奥に、誰かに所属している自分を感じてしまう。 女性だけの問題じゃない。 上流家庭に生まれ家を存続させることを強要される人、家業を継ぐことを望まれている人、本人の意思とは別に才能に期待され業界を背負わされる人など、挙げ始めたらきりがない。 これは一種の呪縛だ。 いつしか忍び寄り、気づいてしまうと静かに重く縛り付けてられている。 水を吸った綿のように重くなった意識を、銭湯という一糸纏わぬ解放区で脱がせてくれた彼女の言葉は偉大だ。 「街を歩くときはいつも 降ってくるミサイルを避けているみたいだった」と語る表現に痺れた。 いい読切でした。<<56789>>
私も、宅配でヨーグルト頼んでます。 うちの近所で頼んでいる人は、結構います。 きっと、S木さんのような人がいるんだと思います。 日々、かなりしんどい仕事だと思います。 その時に、クスッと笑えたり、癒されたりすると固まっていた気持ちが緩やかに溶けていきますよね。 一ヶ月分の請求に来るとき、おまけで他の商品をくれる時とくれないときがあります。 あれは、何なんでしょうか? 私の態度で決まるのでしょうか? 一回くれると毎回欲しくなります。