天沢聖司
1年以上前
電書サイトでたまたま見つけて5話まで読んだんだけどめっっっっっっっっちゃ面白かった…!
『だってワタシ、120点だもの。』というタイトルは『ワタシってサバサバしてるから』を意識していると思いますが、作品の内容はどちらかというと『おちたらおわり』系で同じママ友同士の因縁を描いた物語。
何にでも点数を付けるマウント女子である母親・美咲は、歪んだ自己肯定感を持つ底なし承認欲求オバケ。どのくらい病的かというと、「120点の夫に抱きしめられるより『いいね』の方がホッとする」と言うレベル。
https://i.imgur.com/NYpoxwh.png
そんな中、自分が小学生の頃に貧乏ぶりを見てマウンティングしていた相手・瞳とママ友として再会し、見下していた相手が自分と同じステータスにいること。瞳の娘・結愛の方が自分の娘・紬よりも頭脳・運動・観察眼で優れていること。自分はたくさん『いいね』をもらっているけど、人から憧れられるような“ホンモノ”の存在(フォロイー、アイコン)ではないこと自覚しており苦しみまくる……。
序盤の承認欲求モンスターぶりにはドン引きで、王道のレディコミだな〜と思っていたのですが、徐々に娘への愛情だけは本物だと明らかになっていき、
**「娘にだけは点数は付けない」**
**「(高級な服を買い与え)たとえ不釣り合いでも身に着けることで心を守れるときがあるから」**
https://i.imgur.com/biCywur.png
と、真っ当な感性を持ち合わせていることがわかってきて、だんだん憎めなくなってくるのが面白い!
美咲がこんな人間になってしまった背景は幼少時代にある。
実は美咲の母親は小説家で、「(サイン会で会えたから嬉しくて)死んでもいい」と言うほどの熱烈なファンがいる“ホンモノ”。特別な才能を持った親のもと、美咲は才能を見つけるために様々な習い事をさせられるものの秀でた才能が見つかることはなく、母が「この子は何をやらせても60点なのかもしれない」と発言するのを聞いてしまう……。
瞳の娘・結愛の振る舞いが子供の頃の美咲そっっっっくりなのが、もうね…。瞳は何を考えて結愛を育てているんだろう?そして結愛が両親どちらにも似ていないことも気がかり……。
まさかと思うけど、新生児のときに取り替えたとかじゃないよね?それは怖すぎる…杞憂であってほしい。
瞳はいまのところ、表面的には友好的に振舞っているのが怖い。今後どうなっちゃうのか続きが気になる…!