ゆゆゆ
ゆゆゆ
1年以上前
タイトルの赤い隣人、赤い屋根の家、赤系統の服… 対して、主人公一家は青色のアパート、服、カバン… 赤の他人のフリした人が一番こわい。 印象に残っているのは、旦那さんが妻の主人公に対してモラハラ男だったというところ。 夫婦でなく他人になったことで、モラハラ要素が見られなくなり、3人でほのぼの過ごせるようになったのは良かったねと思えてしまった。 離婚を伝えたときの子供の反応を考えると、主人公は子供に旦那さんを悪く言っていないと思える。 逆に旦那さんが奥さんに対してモラハラ言動をしているのを、子供は聞いていたはず。 外から見ると平和な家庭だったのに、誰かをけなして成り立つ、危うい生活だったんじゃないか。 それを知ってか知らずか、子連れ避難を『誘拐』と表現する赤いトートバッグの奥様。 トートバッグがない状態でも、率直にズケズケ人を評価するきらいがあるようで、主人公はそういう人を引き寄せる気質があるんだろうか。 とはいえ、子どもの無断連れ去り別居は、誘拐スレスレ案件。 子供だけ置いていなくなっても、また違うドラマが生まれるし、精神的DVを受けている状況で、どうするのが良かったんだろう。 悶々と考えてしまう。 野原広子さんのシンプルなイラスト、4コマ調コマ割りだからこそ浮き彫りになる、人間の内面の嫌な感じ。 旦那さんを悪く言うのは最後まで「赤の他人」というのも、最後まで赤でおもしろかったです。
ゆゆゆ
ゆゆゆ
1年以上前
小柄な女の子チッチが、スラリとハンサムメンなサリーに恋をしていて、やきもきしたり、ハラハラしたり、好きだーとなったり、プンスカしたり、背伸びしたり、自然を愛でたりなんなり。 そんな恋愛漫画でありつつ、日常系漫画で、1962年から続いています。 4コマ漫画で、手書きの文字で、サザエさんなどと同じ雰囲気を感じます。 それから、コミックスの最初には詩が書かれていて、詩とイラストの雰囲気に、チッチは妖精なんだろうかと思ったこともありました。 連載漫画が一区切りした43巻が出たのは2014年。 その後じわじわと描き下ろし単行本が出ており、続編46巻が2022年に出ているようです。 もっと年齢が上の方々にはドラマ化やアニメ化が懐かしい漫画になるそうですが、私が本作を知ったのは図書館でした。 図書館で読める貴重な漫画の一つでした。 ほのぼのした絵柄なのに、読んでいてハラハラしたりイライラしたり。 家族と読んでいたのを覚えています。 ちなみに先生は1941年生まれとありました。 いまだに漫画書いて文字入れされて、表紙書いて…されているんですか?!とビックリしてしまいました。
兎来栄寿
兎来栄寿
1年以上前
円安が話題に上ることの多い昨今、かわいらしい絵柄のマンガを楽しみながら、気軽にマクロ経済について学ぶことができる素敵な本が出ました。 自分がマクロ経済学を大学で受講していたときにこの本があったらなぁと思うレベルで良い本です。 高校3年生にして投資クラブを立ち上げたサヤ先輩と、彼女の師である立花先生が、2年生のユカとナオヤに教えていくという建て付けでマクロ経済の入門編が解説されていきます。 例えば 「″国民総生産″は実は悪訳」 というように、単なる用語暗記にならず強固なエピソード記憶に繋がるようなさまざまな細かい話や解説も差し挟まれながら進行します。 経済的な用語で言う「限界」とは? 「ビルトイン・スタビライザー」 「IS-LM分析」 「クラウディングアウト効果」 などなど、聞いたことがあるかもしれないけどよく分からない言葉の意味とは? それぞれの概念を浮島として理解するのではなく、経済指標における有機的な繋がりとして意味が分かるように書かれているので、非常に分かりやすくためになります。 これから経済学を学んでいこうという人も、門外漢だけど投資などに興味があって世間の動きや流れを知っておきたいという人にもお薦めです。
六文銭
六文銭
1年以上前
童貞地味男のゴトウとビッチなギャル・アガワさん。 冒頭からアガワさんのビッチさ全開の姿を見せつけられ、ゴトウくんはカルチャーショックをうける。 と、いうのも普段は委員会が一緒で、ギャル特有のフランクさに童貞のゴトウくんは秒でやられて、アガワさんが気になる存在になっていただけに、生々しいビッチさにショックをうけてしまった、、という流れ。 そこで童貞特有の女性に対する幻想に、第3者的に苦しむだけかと思ったら、そんな葛藤も一瞬で、ゴトウくんもアガワさんとやることをやってしまう。 そこが、ひと味違い個人的に面白いと感じました。 ゴトウくんもアガワさんのセフレの1人に成り下がってしまったことで、どこか自分だけは他の男子と違うとか思っていただけに、その落胆さと、身の程をわきまえ始める感じが、哀愁漂います。 ピュアな気持ちなど、最初からなかったのか?と。 アガワさんも掴みどころなく、ポンポン相手を代えるから、またすごい。 そんな姿にゴトウくんが嫉妬で狂いそうになって、今後どう動くのだろうか。 そして、それにアガワさんはどう反応するのかな? アガワさんがヒキ気味だと現実味があって面白いと思ってます。