別冊少年チャンピオンの感想・レビュー139件<<23456>>さらりと本気の背景潮が舞い子が舞い 阿部共実影絵が趣味阿部共実はツイッターをやっていまして、自身のマンガの宣伝なんかに混じって時々すごく印象的な風景写真をあげている。光と影のコントラストをくっきりと写したショットであったり、小さな細部が無数に集まってひとつの全体を為しているショットが多いように思う。 とてもいい写真だなぁと思うと同時に、やっぱり阿部共実は目がみえるひとなんだなぁとも思う。彼女の出世作となった『ちーちゃんはちょっと足りない』は目がみえないひとの話だったものだから、いっそうそう思うのかもしれない。ナツの目には海がみえなかった、ナツの目にみえるのは錆びれた団地の綻びとかそんなのばかりだった。つづく『月曜日の友達』は明確に目のみえるひとの話だった。水谷の目に海がよくみえた、磯の匂いが感じられた、建物の錆びは単なる綻びではなく雄大な潮風に吹かれたものだった。 そして新作『潮が舞い子が舞い』は、やはり海辺の町の青春群像だというが、2、3頁にいちどは子どもたちの会話を交わすその背景にギョッとさせられる。潮風に揺れる深緑の影をあそこまで見事にトーンで描くことのできるマンガ家は最近ではもうほとんどいないのではないか。あるいは白か黒かのちょっと哲学的な会話をしている直後の頁に教室の窓からの逆光を見事な光と影のコントラストで描いたコマはどうか。 阿部共実は遠い将来、世に溢れる単なる青春マンガ家のひとりではなく、マンガというジャンルを代表するような存在として語られるのではないかという気がしている。いいよいいよーレイリ 岩明均 室井大資いつもの名無しすごい面白かった~ 岩明均原作の時点で高まったハードルも余裕で超えていく面白さ。テンポの良さ。 悪意あるとしか思えない信長の顔も最高。鬼畜感が出てる。新人作家の連載デビュー「一端の子」一端の子 深山はな名無し20歳でデビュー!イキナリ新連載!すごい。 第1話は、かなり歪んだ片思いをしている女の子が主人公で、好意を抱いてる相手は同じクラスの女の子。同性愛です。人を疑うことを知らないような純粋な彼女を落とし入れて傷ついてる姿に興奮する主人公。あらすじだと割とよくあるストーリーですが、独特なセンス(言葉とか)を感じます。煽り文にオムニバスとありますが、第2話もこの二人の女の子の話のようなので、ここからの展開にも期待大。よいフェチ感怪獣のトカゲ 山本崇一朗 福地カミオ名無しからかい上手の高木さんの作者が原作の作品。個人的にはあっちより好き。びっくりするとしっぽが切れるとこがよい。トカゲの表情も絶妙 面白くなりそうなところで終わってしまったフェンリル姉さんと僕 阿崎桃子マンガトリツカレ男何気なく手にとって読んでみたらそこそこ面白かった。 これから面白くなりそうなところで終わったのが残念 作者の阿崎桃子の名前は覚えたので次の連載が始まったら読もうWORST外伝 ドクロを語ろう 【新連載スピンオフ】WORST外伝 ドクロ 髙橋ヒロシ きだまさし 高橋ヒロシ名無し月夜に散った“アイツ”の墓標に髑髏を背負いし一人の男が現れて…。 【著者】高橋ヒロシ きだまさし 【連載】別冊少年チャンピオン 2019年3月号〜 【発売】2019年2月12日 (「WORST外伝 ドクロ」「秋田書店HP」より) https://www.akitashoten.co.jp/b-champion 面白くない訳ないと思ったけどレイリ 岩明均 室井大資名無し案の定面白かった。一気に読んだ。 世に溢れまくった「デスゲーム」作品の生き残りダーウィンズゲーム FLIPFLOPsmampuku異能力を与えられて殺し合いをするデスゲームです。似たような作品がいっぱいありそうで思いつきません笑。 最初はバトロワや神さまの言うとおり、リアルアカウントなどの類似作品と比べてパッとしない印象でしたが、3巻くらいになって強そうなキャラクターが増えてくると面白くなります。3巻の強敵「花屋」は倒しかたもエグくてゾクゾクしました。 ネットスラングなども頻繁に登場しますが、時代感はシュタインズゲートに近いですね。 出てくる女の子は絵は若干古めですが皆ロリ可愛いです。「AIの遺電子」の新章、須堂の異国での旅を描くAIの遺電子 RED QUEEN 山田胡瓜マンバ【掲載誌】 別冊少年チャンピオン2017年11月号(2017年10月12日発売)より連載開始 【代表作】 『AIの遺電子』 『バイナリ畑でつかまえて』 【受賞歴】 『勉強ロック』2012年・冬 四季賞 四季大賞 受賞 【公式ページなど】 別冊チャンピオン http://www.akitashoten.co.jp/b-champion Twitter https://twitter.com/kyuukanba 山田胡瓜@kyuukanbaのブログ http://kyuuri.hatenablog.com/ 多少のクドさもコクになるセトウツミ 此元和津也名無し映画化などもされて、話題の作品 セトウツミ。 手にとって読んでみると、これが面白い。文章のテンポ感が心地よく、巻を追うにつれて面白さが増していく。 キャラのことを理解してくるから、という点もあるがシンプルに笑える。 一気に読むと、ボケの量やツッコミの長さにクドさすら感じてくるが最終的には、それも心地よい。 クライマックスまでの流れや見事な伏線など、日常会話劇だけで終わらない作品だ。 「魔法少女」ものに非ず魔法少女・オブ・ジ・エンド 佐藤健太郎mampuku ポストまどか☆マギカな漫画のクチコミも幾つか書いてきましたが、なんかもう、ここまでくると魔法少女大喜利みたいになっちゃってますよね。侵略する側になっちゃったし、もっと言えば"魔法少女"である必要すらあるのかないのかって感じで、ちょっとGANTZ要素やタイムスリップ要素の入ったパニックホラー、それ以上でも以下でもない感じです。第1話でいきなり変な侵略者にクラス全員殺される──とかどっかでみたことありまくりすぎてネタバレにもならないオープニングですが、読み進めていけばいろいろごった煮で狙いすぎな中に、どれかひとつ自分にとってフックになるものがあるかも、というある意味飽和攻撃みたいな漫画かもしれません。 感心するのは、実にバラエティに富んだ方法で残虐に人間をぶっ殺しまくるところですね。見てて飽きないです。 ちょっと残念なのが、言葉選びが全体的にあんまり上手くないところですね。報道にパニックになった民衆が「日本はどうなっちまったんだ…!」「日本は…」「日本…」ってざわつくんですが、なぜ「世界」でも「この街」でもなく日本という単語を選んだのか、とか、お巡りさんのことを「ポリ公」呼びとか、シリアスな置手紙に手描きで三点リーダーとか……まぁツッコミながら読むのもバニック漫画の醍醐味かもしれませんね、彼岸島然り。。。美しい犬の最新話について語ろう美しい犬 オオイシヒロト ハジメ出家坊主※ネタバレを含むクチコミです。実写化されてたセトウツミ 此元和津也セト最初めっちゃつまらん思っててんけど気づいたら6巻まで読み終えててん… 最初めっちゃツッコミが秀逸なだけかなと思ってたらいつのまにかボケの方がすごいことに気づくみたいな高尚な駆け引きがあるんすよ。 高尚って。 みたいなツッコミを読みながらしちゃう感じですよ。 そんでトピックなかったので作ろうと思って画像探してたら実写化されてるの初めて知ったのでそういうトピックにしてしまおう。 写真見るとだいぶイメージ違うんですが誰か観た人いたら感想求む。 誰にススメても爆笑してくれるセトウツミ 此元和津也名無しなんか面白い漫画ない?って言われたときにまずこれをススメるんだけどめっちゃ面白かったとしか言われない 一応、ウェブで1話だけ読めるんだけど、1巻の1話目、たぶん賞への投稿作か読み切り版なんだよね。あれが一番クセが強いと思ってて、毎回、何も言わずに2巻まで読んでくれ!ゴリラの先生の話が最高だ!って言って読んでもらってる。思春期の性の矛先はクラスメートか兄貴の彼氏か、それとも…美しい犬 オオイシヒロト ハジメマンドリン松本※ネタバレを含むクチコミです。ゾンビ界の神を目指すゾンビビンゾー 古谷野孝雄名無し古谷野孝雄はGO ANd GOとかANGEL VOICEとかスポーツ物!って思ってたけど、ここに来てゾンビ物だからかなり驚いている。 神と崇められたアイドルオタがゾンビになっちゃったから今度はゾンビ界の神を目指すって感じの話 一人対百人ステゴロバトル百足-ムカデ- フクイタクミ名無し百足っていう百人の暗殺者集団を倒すだけっていうシンプルさが良かった それだけで終わったから3巻だけど、もう少し見たかった気もするなぁどうしちまったんすか琥珀サァンHiGH&LOW THE STORY OF S.W.O.R.D. 細川雅巳 Team HI-AXハチハイローのコミカライズということで読んでみたけど、秋田書店感が強すぎてあの村山もこんな顔に…… エグザイルだし…と思って映像を見なかった人も、清々しいほどの喧嘩漫画でとても面白いのでぜひ読んでほしい 鬼邪高校とかいてオヤコウコウと読ませるセンスがヤバイ原作が施川ユウキと意外と知られていない。少年Y とうじたつや ハジメ愛妻号原作が施川ユウキと意外と知られていない。 この手のデスゲーム物のなかじゃあ一番面白いと思うが、読んだことある人を聞いたことがない。 <<23456>>
阿部共実はツイッターをやっていまして、自身のマンガの宣伝なんかに混じって時々すごく印象的な風景写真をあげている。光と影のコントラストをくっきりと写したショットであったり、小さな細部が無数に集まってひとつの全体を為しているショットが多いように思う。 とてもいい写真だなぁと思うと同時に、やっぱり阿部共実は目がみえるひとなんだなぁとも思う。彼女の出世作となった『ちーちゃんはちょっと足りない』は目がみえないひとの話だったものだから、いっそうそう思うのかもしれない。ナツの目には海がみえなかった、ナツの目にみえるのは錆びれた団地の綻びとかそんなのばかりだった。つづく『月曜日の友達』は明確に目のみえるひとの話だった。水谷の目に海がよくみえた、磯の匂いが感じられた、建物の錆びは単なる綻びではなく雄大な潮風に吹かれたものだった。 そして新作『潮が舞い子が舞い』は、やはり海辺の町の青春群像だというが、2、3頁にいちどは子どもたちの会話を交わすその背景にギョッとさせられる。潮風に揺れる深緑の影をあそこまで見事にトーンで描くことのできるマンガ家は最近ではもうほとんどいないのではないか。あるいは白か黒かのちょっと哲学的な会話をしている直後の頁に教室の窓からの逆光を見事な光と影のコントラストで描いたコマはどうか。 阿部共実は遠い将来、世に溢れる単なる青春マンガ家のひとりではなく、マンガというジャンルを代表するような存在として語られるのではないかという気がしている。