ヤバマン サレ妻の秘密の離婚準備

なかなかのヤバさ

ヤバマン サレ妻の秘密の離婚準備 えりちん カンバラノリオ
六文銭
六文銭

北と南にわかれる大規模マンションで繰り広げられる、住人同士の不倫を描いた作品。 主人公は、旦那の浮気やモラハラ気質に嫌気がさし、パパ活と称して離婚資金を稼ごうとするも、ひょんな時出会った相手が、なんと同じマンションの住人だった。 双方利害が一致したので、そのままズルズルと関係を続けていると、ある日ラブホテルから、同じマンションの住人が出てくるのを目撃して・・・という展開。 しかも、相手の男は、主人公の娘が通っている保育園の保母さんの旦那。 一見優しそうな風貌で、なぜ不倫するのか探りを入れつつ、不倫相手の女性が他の部屋から出てくる(また別の男性か?)のを目撃したりで、このマンションのヤバさに気づく。 旦那だけでなく、住人も何かとヤバいので早く脱出しようと心に決める・・・現段階だとこんな感じ。 不倫関係もヤバいのですが、主人公の旦那が相当ヤバい。 主人公だけでなく娘に対してもあたりが強いのが、読んでいて結構きつい。 休日、うるさいからとクローゼットに入れる(ゴルフクラブで開かないようにして)とか、恐ろしいなと思う。 それでも健気に 「パパ、好き」 という娘の姿に、あぁどんな親でも子供にとっては親なんだなと、主人公以上に切なくなった。 クソみたいな親で一番被害受けるのは子供、って話ですよね。 はやく脱出して、この娘と幸せになって欲しいと強く願います。 狭い世界での男女のドロドロ劇だけでなく、こういう点も見どころだと思います。

ボクの手塚治虫せんせい

アシスタントをされていた古谷先生によるこぼれ話!

ボクの手塚治虫せんせい 古谷三敏
酒チャビン
酒チャビン

古谷先生は1958年〜1961年(アトムの時代)に手塚先生のアシスタントをされていて、ご自身も「ダメおやじ」「ぐうたらママ」や「BARレモン・ハート」などのヒット作も描かれているマンガ家の先生になります。赤塚不二夫先生も手伝っていたとのことで、フジオプロ時代はブレーン的な存在の方だったようですね。 凄か! さて本作品なのですが、そんなキャッチーな古谷先生による、アシスタント時代の手塚先生こぼれ話集になります。マンガ+エッセイの構成で、有名エピソードの真実や、近い存在だったからこそ語れる手塚先生のお人柄など、ヅカラーであれば必ず知っておきたい情報が盛りだくさんです。 特徴としては、やはり近しい存在の方だからこそ見聞きできた「人間臭い」エピソードなど、キレイゴトではない部分が描写されている点です。 全体的にライトでリラックスした感じの作品で、ボリームも100ページちょいなので、手塚治虫先生の誕生日である11月3日(祝日に設定されてます)にほうじ茶ラテ片手に楽しむのがいいと思います。毎年読みましょう。 最大の見どころは、1コマだけですが、わたしの好きな笹川ひろしさんも登場しているシーンです!

ひかるイン・ザ・ライト!

あの光の中に私も立ってみたい

ひかるイン・ザ・ライト! 松田舞
Nano
Nano

銭湯の娘ひかるが幼馴染の蘭とアイドルを目指しオーディションに挑戦する話。 ひかるが歌った途端みんなが笑顔になって楽しくなっちゃうのが、アイドルってこうだよなあいいなあと思って少し泣きそうになった。 歌やダンス、テレビでの受け答えなどなど、私たちが想像する以上に皆努力してるんですよね。私にも大好きで応援しているアイドルがいるので、きっと彼女たちもそうなんだろうと思うと、ますます応援したくなる。 「私の輝く場所は私が選ぶ」っていう蘭ちゃん、めちゃくちゃかっこいい。 まだ1巻しか読めてないけどひかる達の想いや葛藤がすごく伝わってきて全編にわたって泣きそうだった。アイドル、好きだ…。 追記 最終4巻まで読みました!一気に駆け抜けたけど何度も目頭が熱くなって鼻をすすってしまった…アイドルというかひかる達にもうクソデカ感情抱いちゃってる…推せる…。ここで終わって淋しいような、もっと彼女たちの行く先が見たいような、でもこの終わり方もすごく綺麗だと思った。 アイドル推すのやめられね~~!!ちなみに私はファンというよりPです(分かる人には分かる)。

マンガ脚本概論 漫画家を志すすべての人へ

さそうあきら先生に教わる漫画の作り方

マンガ脚本概論 漫画家を志すすべての人へ さそうあきら
名無し

漫画好きの中には「漫画が好きだから漫画を描いてみたいと思うタイプ」の方がいると思いますが、私もその一人です。しかし、いざ描いてみようとすると、今までたくさん漫画を読んできたはずなのにストーリーの作り方が分からず、意欲はあっても描けないままで終わってしまうことが多いんじゃないでしょうか。 これを読んで漫画制作初心者の私が一番勉強になったのは、ストーリーの基本は「はじめてのおつかい」であるということです。実際にこれを題材にして描いてみたところ、漫画の作り方のコツを掴めた実感がありました。家を出てからいくつかの出来事を乗り越えて帰ってくるまでを漫画にするんですが、大筋は決まってるから単純な展開でいいし、ページ数もいらないので、気軽に作れて楽しいんです。でもあらゆるストーリーに応用が効くのですごく勉強になります(つげ義春の「ねじ式」も「はじめてのおつかい」の形式に当てはまると書いてありました)! ベテランの漫画家さんほど感覚で描けてしまうものだと思うので、そのプロセスを言語化できる人は少ないのではないでしょうか。そんな中でストーリー制作をここまで詳細に教えてくれているなんて(しかも漫画で!)…これは読むしかないですね。すでに何作も描いている人はより良い作品になるヒントを必ず得られると思いますよ!