古谷先生は1958年〜1961年(アトムの時代)に手塚先生のアシスタントをされていて、ご自身も「ダメおやじ」「ぐうたらママ」や「BARレモン・ハート」などのヒット作も描かれているマンガ家の先生になります。赤塚不二夫先生も手伝っていたとのことで、フジオプロ時代はブレーン的な存在の方だったようですね。

凄か!

さて本作品なのですが、そんなキャッチーな古谷先生による、アシスタント時代の手塚先生こぼれ話集になります。マンガ+エッセイの構成で、有名エピソードの真実や、近い存在だったからこそ語れる手塚先生のお人柄など、ヅカラーであれば必ず知っておきたい情報が盛りだくさんです。

特徴としては、やはり近しい存在の方だからこそ見聞きできた「人間臭い」エピソードなど、キレイゴトではない部分が描写されている点です。

全体的にライトでリラックスした感じの作品で、ボリームも100ページちょいなので、手塚治虫先生の誕生日である11月3日(祝日に設定されてます)にほうじ茶ラテ片手に楽しむのがいいと思います。毎年読みましょう。

最大の見どころは、1コマだけですが、わたしの好きな笹川ひろしさんも登場しているシーンです!

読みたい
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生

完全版を出して欲しいです!!!!

ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
酒チャビン
酒チャビン

原作ゲームの大ファンでしたので、見つけた瞬間にすかさず対価を支払いました!!内容は男女高校生による脱出をかけたデスゲームです!こういうと、なんかすごくありきたりで安っちく聞こえるかもなのですが、ストーリーが高品質です(わたしの個人的な感想です)!! ゲームとしても大変面白いのですが、とにかくキャラクターが全員すごく魅力的なのと、ストーリーがめちゃくちゃ面白かったので、小説もしくはマンガで見たい!!!とプレイ中から思っていたのです!!! 気になる仕上がりですが、全4巻中、後半2巻くらいは本当に面白かったです!!! 原作ゲームは全6チャプターなのですが、コミカライズするにあたり、前4チャプターを前2巻に、後2チャプターを後2巻にしているので、少し(というかかなりあからさまに)前半が端折り気味なのが、ものすごく悔やまれます!!!!!1巻とかゲームをやっていた私ですら何のことかわからないくらい端折られていたので。。 じっくりと描写されている後半がとても面白かっただけに本当に悔やまれます!!クラウドファンディングとかでも良いので、是非是非是非前半部分もじっくり描いた完全版を出して欲しいです!!!

人間昆虫記

手塚先生の惜しい傑作!!!

人間昆虫記
酒チャビン
酒チャビン

なんで人間昆虫記かっていうと、主人公の十村十枝子(本名:臼場かげりさん)が、擬態や寄生を得意としていて、その特技を活かし、各界のトップランナーたちに寄生してはその才能をコピーし、規格外の天才・才女としてのぼりつめていくという物語で、その寄生・擬態のさまを昆虫になぞらえているのだと思います。 演技にはじまり、演出、デザイン、小説執筆、コロシ、ビジネスと、いろいろな分野でトップクラスの実力を身につけて世間をアッと言わせます。 そんな彼女ですが、そうして身につけた才能はあくまでも寄生して擬態したものであって、本当の自分ではなく、彼女自身は虚しさを感じています。 けっこう話は大人向けで、正直主人公は完全に狂人めいているのですが、実はものすごく真面目すぎる性格でピュアだったりもするというところが、なんとなく真に迫っているようでなるほどなぁと思いました。 本作品ですが、正直手塚作品の中ですごくメジャーというわけでもないと思っていたのですが、2011年に実写化されているようですね。全然知らなく、みそびれていたのですが、1970年の作品が40年の時を経て取り上げられ得るというのが、手塚作品の世代を超えた魅力のなせる業!ヅカラーとしては大変嬉しい出来事です!! さて、なぜ惜しいかというと、なんかラストが急足で中途半端に終わってしまっているのですよね〜。。大人の事情等があったのかもしれませんが、主人公が双子かも?とか水野さんのその後は?とかだいぶ回収されなかった要素があるように思われましたので、それらを描き切った完全版を読みたかった!!!それまでの話の流れが最高にノってただけに悔やまれます!!!!

島っ子

初ちば先生の少女マンガもの

島っ子
酒チャビン
酒チャビン

昔の巨匠は皆少女まんがも書いていたようです。こちらの作品はあしたのジョー等でお馴染みのちばてつや先生による少女マンガものとなります。 とはいえ、今我々が「少女マンガ」と聞いてイメージするものとはだいぶ作風が異なります。主人公が少女なだけで、結構普通のといったら変ですが、老若男女問わずに楽しめる物語なので、ジェンダーレスに楽しめると思います。 まぁ同じエンタメでも映画なんかは別に「男子向け」「女子向け」とかそこまでないので、不思議ではないですね。 気になるストーリーの方なのですが、都会っ子のおてんば娘である主人公のミチ(小五)が親の都合で離島に移住してくるところからスタートします。初めは島民たちが閉鎖的だったりするのですが、持ち前の快活さですぐに打ち解けます。ただ大人たちはそうもいかず、ミチの両親と大人の島民たちとの間で揉め事などが頻発してしまいます。 台風がきて島全体が壊滅的な打撃を受け、大人たちが皆自失してしまっている中、そんな大人を励ますためにミチを筆頭に子供たちが力を合わせて運動会を開催するシーンは、現代社会で忘れてしまった何かを思い出させてくれるようで、思わず落涙せざるを得ませんでした。

逃げ上手の若君

ついに誕生した鎌倉末期〜室町初期の本格まんが

逃げ上手の若君
酒チャビン
酒チャビン

従前も太平記のコミカライズなどあったのですが、そこはやはり太平記なので、少しマンガとしては微妙というか、そういう部分が正直ありました。すいません。 それに対してこちらの作品は、ガッツリと長期連載する気満々で、満をじして誕生した本格作品!!どの辺りまで描写するつもりなのかは不明ですが、このペースでいくと100巻は下らない大作となりそうです。完結までわたしの寿命が保つか心配です。 描かれることが少なかった時代をテーマにしてますが、ちょうど気になってたんですよね!!!なので、題材選びとしては、わたしにとっては完全に満点です!!!そういった方、結構いらっしゃるのではないでしょうか?そんな方に、本作の登場は、本当に朗報なんですよね!!! 足利尊氏と後醍醐天皇をはじめ、新田義貞、楠木正成、護良親王など、ウィキペディアだけでも相当魅力的と思われる登場人物が今後どのように活躍するのか本当に楽しみにしています!! しかもわたしの好きな戦国自体の武将たちのルーツ(先祖)の活躍もたっぷり見れそうなので、それも本当に楽しみにしています!巻末についている文字の解説もこれまたすごくいいですね。むしろ本編よりも楽しんでいるかもしれません。 ただ一点、ジャンプに連載なのでこれは仕方ないことなのかもしれないですが、ちょっと作品全体のノリについていけない部分があったので(間違いなくわたしがおっさんなのが原因だと思いますが)★は5にしませんでした。

本棚に追加
本棚から外す
読みたい
積読
読んでる
読んだ
フォローする
メモを登録
メモ(非公開)
保存する
お気に入り度を登録
また読みたい
漫画家たちの戦争  戦場の現実と正体

漫画家たちの戦争 戦場の現実と正体

原爆、子ども、銃後等のテーマ毎に戦争漫画を収載。手塚治虫、ちばてつや、赤塚不二夫、水木しげる等の巨匠から、『社長 島耕作』の弘兼憲史、『シティハンター』の北条司など第一線の作家、気鋭の若手まで内容も年代も幅広く収録。“こち亀”の秋本治の作品など出版社や掲載誌の枠を超えて収載した奇跡的なシリーズです。今こそ漫画で平和と戦争について考えてみませんか。 激戦地ラバウルで左腕を失った戦場体験のある唯一の現役漫画家・水木しげるが描く本物の戦場/出版社の枠を超え「こち亀」秋本治の作品を収録―― 【収録作品】 水木しげる『白い旗』 手塚治虫『大将軍 森へ行く』 楳図かずお『死者の行進』 古谷三敏『寄席芸人伝 噺家戦記 柳亭円治』(脚本協力・あべ善太) 松本零士『戦場交響曲』 比嘉慂『母について』 白土三平『戦争 その恐怖の記録』 秋本治『5人の軍隊』

試し読み
1936-2021 古谷三敏メモリアルセレクション~そしてまた、BARレモン・ハートで乾杯を~

1936-2021 古谷三敏メモリアルセレクション~そしてまた、BARレモン・ハートで乾杯を~

19歳の若さでデビューし、手塚治虫のアシスタントを経験。のちに赤塚不二夫が設立したフジオ・プロダクションに参加し『ダメおやじ』そして『BARレモン・ハート』などで漫画史に燦然たる偉業を打ち立てた古谷三敏の、画業66年の軌跡を辿る傑作選。北見けんいち(『釣りバカ日誌』)らによる描き下ろしイラスト・エッセイも収録。

昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日~十八名の漫画家の記憶~

昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日~十八名の漫画家の記憶~

戦争を知らない世代にむけて、1945年8月15日を18名の漫画家の記憶で振り返る。「この本は、その時代を生き、戦争を肌で感じた我々仲間達の、昭和二十年八月十五日の記録である。戦う日本が平和な日本に生まれ変わったその日、その時、それぞれが何処に居て何を考え、何をしていたか。戦禍をくぐって今日まで生き延びた人々のそれぞれのドラマティックな一日を描いた作品は、その一つ一つが平和な世界への道標のような気がする。我々の趣旨に賛同し、それぞれ、絵や文章を寄せて下さった戦後生まれの方々の作品も加えて、重みのある一冊となったこの「私の八月十五日」。一人でも多くの方に見て頂き、戦争について平和について、あらためて考えて頂ければ幸いだと思う。」(森田拳次、まえがきより)収録作家:小島功、赤塚不二夫、一峰大二、さいとう・たかを、高井研一郎、古谷三敏、花村えい子、牧美也子、北見けんいち、武田京子、ちばてつや、牧野圭一、松本零士、水野英子、森田拳次、里中満智子、バロン吉元、村野守美 ※本書は『昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日』(ミナトレナトス刊)に収録された作品から18名の漫画家の作品を収録しています。

BARレモン・ハート

BARレモン・ハート

『ダメおやじ』でお馴染みの大ベテラン・古谷三敏の長期連載作品にして、代表作。置いてない酒はないと豪語するマスターが経営するBARレモン・ハート。やってくるお客のリクエストに応えて、毎回一つのお酒を取り上げ、マスター得意の薀蓄(うんちく)が語られます。バーマンを志す者はこっそりこの漫画を読んで勉強しているとか。読んで楽しく酒の知識を得られる酒漫画の決定版的作品です。

ボクの手塚治虫先生

ボクの手塚治虫先生

昭和34年、古谷三敏のもとに手塚治虫から、アシスタントになりたいのならすぐに上京すべしとの手紙が。その頃の手塚治虫は、ときわ荘を引っ越し、渋谷の初台に住み、20本以上の連載を抱える超多忙なマンガ家だった…!「ダメおやじ」や「BARレモン・ハート」でおなじみの古谷三敏が描く、マンガの神様・手塚治虫のチャーミングなエピソード満載の1冊です!

ダメおやじ

ダメおやじ

やられっぱなしのダメおやじは、「オニババア!!、クソタレダコーッ!!、ヒスおんなーっ!!」と叫ぶ。イビられ続けても懲りないダメおやじは一本ビシッと筋が通っている?おもしろさ抜群のブラックギャグ集大成!古谷三敏の代表作、全39巻。第1巻は30話収録。

試し読み
減点パパ

減点パパ

ウンチクまんがの決定版!主人公のパパが、食べ物、酒、風俗、ギャンブル、性にまつわる話、哲学・・・、ありとあらゆるもののウンチクを語る。そして、ここちよいギャグ。『減点パパ』は、ぎこちなくも心優しい男たちに捧げる鎮魂歌である。ウンチクまんがと言えば古谷三敏!第1巻は35話収録。

試し読み
手っちゃん

手っちゃん

手のお化け、手っちゃん。見た目はリアルな手のお化け。でも中身は人間と同じ。最初は驚いていたキヨシ一家もアッと言う間に家族になって…!?手のお化け、手っちゃんとキヨシ一家が巻き起こす珍騒動と家族の愛を描いたほのぼのコメディ!!

マンダム親子

マンダム親子

マンダム・金田は世界一大金持ち。豪邸に住んで、毎日ご馳走を食べて暮らしているけどお金を持ちすぎていることが一番の悩み。時々お金で生き埋めになっています。超大金持ちのマンダム親子が繰り広げるハッピーコメディ。

アシスタントをされていた古谷先生によるこぼれ話!にコメントする
※ご自身のコメントに返信しようとしていますが、よろしいですか?最近、自作自演行為に関する報告が増えておりますため、訂正や補足コメントを除き、そのような行為はお控えいただくようお願いしております。
※コミュニティ運営およびシステム負荷の制限のため、1日の投稿数を制限しております。ご理解とご協力をお願いいたします。また、複数の環境からの制限以上の投稿も禁止しており、確認次第ブロック対応を行いますので、ご了承ください。