青年マンガの感想・レビュー15396件<<339340341342343>>論理と愛嬌が溢れる学者バカのストーカー・コメディ決してマネしないでください。 蛇蔵名無し学者や研究者といえば、頭が良い人なのは間違いない。 だがその分、人間的な面白みに欠ける、とか 世間知に欠ける、コミュ障、といった負のイメージを 抱かれやすい感じもする。 論理的=冷静≒冷血、というか。 実際にはそうでもないだろう(と思いたい)けれども、 漫画的にはソッチのほうがわかりやすく面白いのか、 とかく漫画では学者や研究者はロボットみたいな人間に 描かれがちに思う。 この漫画の主人公の掛田氏も完ぺきな理系人間で 色々とコミュ障な面はある。 しかし掛田氏も周りの人達も、十分に人間的で感情的だ。 女性が極端に少ない工科医大で学食のお姉さんに 恋をしてしまい、なんとか親しくなりたいと アプローチを試みる。 掛田氏の友人や教師も彼の恋を応援し手助けをする。 何度失敗してもあきらめずに。 ただしそのアプローチ手法が徹底して理系的というコメディ。 だがその理系的手法や周囲の協力からあふれ出している 愛嬌がたまらない。 その上に、あふれ出す愛嬌が、理系的でサラッとしていて 全然ベタベタ湿っぽくなく、一歩間違えれば キモくてエロいストーカーの世界になるところを 理系的な分だけわりと爽やか?に 笑えて楽しい世界になっていて、良い。 そして想われ人の飯島さん(学食のお姉さん)も、 結構ド天然なんだけれど凄く可愛らしい。 私的にはこれがツボった。 理系と天然の恋。面白過ぎる。 エーファちゃんにおやつたくさん食べさせたい異世界居酒屋「のぶ」 エーファとまかないおやつ 蝉川夏哉 ノブヨシ侍 転野愛異世界居酒屋「のぶ」で働く少女・エーファちゃんが主人公のスピンオフ作品です。 こちらでは普段の居酒屋メニューではなく、しのぶちゃんが大将に隠れて作るまかないおやつがたくさん登場します。 こちらでは定番だけど古都では珍しいおやつに驚きながらも夢中で食べるエーファちゃんが可愛い…! 本編よりぷにっとした絵柄も相まってとっても癒されます。 エーファちゃんいっぱい食べて大きくなってね、という親目線で見守りたくなるグルメ漫画です。漫画で読む「人間失格 現代版」人間失格 古屋兎丸 太宰治六文銭太宰治の「人間失格」が人生のバイブルと言って憚らない私ですが、行間やニュアンスなど、人によってとらえ方が異なると思うので、漫画化(ないしは映像化)は非常に難しいと思っていましたが、本作は素直にすごいと思える内容でした。 最初、作者は、葉蔵を自分に重ねているのかな?と思いましたが、そうでもないっぽいですね。 表現の仕方だけでなく、ネットで小説を発見し読み進めるという導入が、単純に原作をなぞるだけではない手法に、小説で夢中になったあの頃と同様ぐいぐい引き込まれてしまいました。(原作も手記からはじまるので、現代版のオマージュだと思いますが) 人間失格がもつ、そのもののパワーを摩擦なく表現しきっている感じです。 自分は、本作で描かれる人間の醜さ・弱さもですが、何より主人公の惨めさが際立って記憶にあるので、そこをこれでもかと描かれる感じがよかったです。 良かったというか、胸にクる感じが、懐かしかったです。 コミカライズは多々あれど、原作好きにもおすすめしたい一作です。タフシリーズの外伝タフ外伝 OTON―おとん― 猿渡哲也マンガトリツカレ男高校鉄拳伝タフ/TOUGH―タフ―/TOUGH 龍を継ぐ男シリーズの主要キャラクターの静虎を主人公した外伝。いつも通りの静虎だった。そういえば途中で登場した永井仁清って「傷だらけの仁清」と仁清と関連あるのか?あと殺し屋の山田一郎ってあばれブン屋に登場していなかったっけ? ひたすらに飯の話をするだけ喰 ~いま一番喰いたいモノは何だ~ ボブ吉村 吉田健二野愛新米編集者のレイとフリーライターの水原がただひたすら飯の話をして飯を喰うお話。 お前の一番好きな喰いモンって何だ? オマエが今一番喰いたいモノは何だ? その質問に答えた途端、その飯を食べに連れてってくれるんだからうらやましい…奢ってはもらえないけども。 飯の話題以外は一切出てこず、ずっと好きな味噌汁の話とかこだわりの納豆の食べ方とか、どうでもいい話で盛り上がってるところがとても好き。飯の話はとにかく楽しい。 店の情報を載せてくれているのでグルメ本としても楽しめるのが嬉しい。ハングリータイガーのダニエルがとても美味しそう…! 個人的な推しポイントは飯を食べてるときのレイの顔が可愛くないところ。 可愛く描かずセクシーにも描かずなところが飯漫画としてめちゃくちゃ信頼できる!哲学を漫画で解説するのではなく、漫画を哲学的に考察する4コマ哲学教室 相原コージ 南部ヤスヒロhysysk相原コージ『漫歌』に収録されている「生きる意味を探す青年・浩(ひろし)と、食われるために生きていると言い切るブタ」の対話を元に、哲学の歴史や考え方を紹介するという変わった構成の本(なので文章が多い)。南部ヤスヒロは高校の教師で、もともとは倫理の教科書の副読本として使うことを想定に書いたそうだ。 哲学を漫画で解説する作品は結構あるが、漫画からスタートして哲学を解説するものは珍しいのではないだろうか。若干こじつけ感もあるが、その気軽さ含めてこんな読み方、楽しみ方もできるんだ、という発見があり、倫理や哲学を学ぶことに前向きになれると思う。インド旅行記の超傑作ぢるぢる旅行記 ねこぢる狐優曇華ねこぢる先生はだいぶ前に夭折された漫画家さんですがその直前くらいに描かれていたと思うインド、チベット旅行記。 きつめの毒のある作風そのままに描かれている旅行記はこのまま映画化しても金獅子ですねってほどの傑作。全旅行漫画の中でも1、2を争う面白さ。読んでる間ずっと面白い。 続きが描かれなかったのが本当に残念ですが、ご冥福をお祈りします。 語呂が良すぎて買うしかなかった空手バカ異世界 D.P bun150 輝井永澄さいろく空手バカ異世界 もう今年一番のツボです。 なんていいタイトルなんだ・・・ そしてそのタイトルに恥じない空手バカなのかなと思ったがもはや人間ではなかった。詳細は読んでもらうとして、振り返れば最初に4tトラックに轢かれて死んだ(転生)のがおかしいのでは?と思ってしまうぐらいタフな主人公である。 異世界転生モノの王道をあまり知らないけど、チートスキルとか色々を巧く活用して世渡りしていく感じのものが多そうな中、空手だけでなんとかしていくこのスタイルはきっと珍しいのではないか。 なんとなーく後半は最初に出てきた女神がくれるスキルをもらってチート級の展開になっちゃいそうな気はするけど、タイトルが面白かったのですべてよしとしたい。KOFからまさかの八神庵が異世界転生THE KING OF FANTASY 八神庵の異世界無双 月を見るたび思い出せ! 蒼木雅彦 天河信彦 SNK おぐらえいすけさいろくタイトルをしっかり読んだ上で開いたのにポルナレフ状態になった。 ありのままに今起こったことを話すぜ…と言いたくなるようなスピンオフ(?)が誕生していた。 しかもちょっと面白いじゃないか…と思えてしまうのだ。 八神庵といえば格ゲーファンの間では知らぬものはないダークヒーローで、時にはエヴァンゲリオン初号機のような(というかそのまま)暴走を魅せ、今見ると中二病真っ盛りなイタい服装も初登場の頃(もう25年以上前?)には斬新なファッションとしてちょっと話題だったものである。 八神庵はKOFの主人公的なキャラクターである草薙京(スト2でいうリュウとケン、もしくはサガット?)の宿敵として登場し、そのインパクトから当時の格ゲーキッズは夢中でKOFをやったものです。懐かしすぎてそっちの話ばっかりになりそう。 で、本作はそんな庵がKOFのラスボス的存在であるオロチと相対しているところから、血の暴走を抑え草薙京のいわゆる「くらいやがれ」→「燃えたろ」のコンボで光に包まれ…気づいたら異世界に転生していたというトンデモ話である。 ちょっと読めばわかるぐらいストーリーは浅いのだが庵が元々キャラが立っているので不自然で面白く、道中で出会うキャラたちはKOFの誰かしらの面影があるやつが多い。チャン・コーハンとかチョイ・ホンゲみたいにそのまんまなやつもいる(そういえばキム・カッファンは出てきてないような) 3巻に至っては軽いネタバレになるがあとがきというかオマケというかでギースが江戸時代?に転生してしまう話がちょっと描いてある、という今の3~40代格ゲーファンにはくすっとくるようなマンガである。 面白いかはちょっと人によるかもしれないけど、こういうネタを使ってむちゃくちゃしていいというのは異世界転生って便利だな!と思う。 そういえばSNK問題ってどうなったんだ(巷の噂ではどっかの皇太子だか王子だかに買収されたとかなんとか?)奇想天外!何でもありの楽しい漫画フライングガール 笠辺哲名無し子マンバで笠辺哲先生の評価が高いので気になっていたのですが、表紙がわりと地味なのでスルーしっぱなしになっていました…。でも!読んでみると 奇妙奇天烈 摩訶不思議 奇想天外 四捨五入 出前迅速 落書無用〜♪みたいな何でもありの楽しい漫画でした! お人好しでドジだけど役所に勤めている山田が上司から新しい仕事を命じられます。それが山奥に住んでいるトッド博士の研究を監視する「トッド番」です。さっそく新担当として挨拶に行ったところ…助手の磯貝さんにゾッコン一目惚れしてしまいます。こうして山田はトッド博士の発明品と恋の受難に振り回されるトラブル続きの日々を送るようになるのです!! 下ネタというか…キャー!のび太さんのエッチ的なお色気ネタもあるんですが、それがフフッと笑えるところが面白かったです。とくに山田とヤギの件(笑) 女教師トリオ(強い)豊田さんは悩まない。 津々巳あやさいろく豊田さんが強すぎるが、松田さんもなかなかキテる。 須原さんはロリ風キャラかと思いきやただのドジっ子だ! キャラ設定、環境設定(共学の学校に同級生だった3人が赴任できてしまうのはマンガすぎるけども)も面白いし、全体的にテンポがよくコメディとして読みやすい。 なんとなくスクエアエニックスっぽい作風!と思ってたけどKADOKAWAのMFC(見える子ちゃん他)だったのも納得。手品先輩終わってもうた…手品先輩 アズ手品先輩終了を信じたくない男ずっと続くものだと思ってたけど本当に手品先輩終わってもうた…。 終わるのは寂しいけどお疲れ様でした。とても楽しかったです。士郎正宗から黒田硫黄に辿り着く発想力がヤバいアップルシードα 黒田硫黄starstarstarstarstarひさぴよまず、この本を企画した人の発想と、本当に実現させてしまう力量が凄いと思います。士郎正宗原作を黒田硫黄に依頼するなんて考え方、一体全体、何をどうしたら思い付くのでしょうか。私はアップルシードも、黒田硫黄作品も好きでしたが、何かが激しく合いそうな気がする一方で、これはどうなんだという両方の気持ちが同居する作品でした。 蓋を開けてみれば、作風は真逆ながらしっかりとハードSFしてまして、特にごちゃごちゃした「雑多さ」なんかは、本家とは別の方向でしっくりくるものがあります。いやいや、原作版アップルシードと全然違うじゃないか!とおっしゃる方もいるかと思いますが、私にはこのアップルシードαはもう一つの世界のアップルシードとして存分に楽しめました。 とはいえ、アップルシードの世界観にはいまひとつマッチしてない部分もあったのは確かです。特に戦闘シーンは泥臭くスタイリッシュさがないなんてことは言いませんが、黒すぎて何が何だかわからない場面が少なからずありました。まぁ元々、相反する性質のものが融合してるので、それくらいは仕方ないという気持ちもありつつ、何ならアクション抜きの「アップルシード」でも全然良かったのになぁと思ったり。 ちょいと読めるぷちホラースキマの女 太田基之名無し※ネタバレを含むクチコミです。エロカワ転校生は一体何者…?悪魔と人との間 福本眞久starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)※ネタバレを含むクチコミです。タイトル通りの読切襟裳岬先生、原稿を僕にください 赤井千歳名無し月スピ4月号の読切。赤井千歳ってどっかで見たことある名前だなーと思ったら『Ms. NOBOTAN』で新コミ大賞獲った方だった。 タイトル通り、編集殺しの異名を取るウェブ漫画家襟裳岬先生から原稿をもらうだけのお話。 ものすごく勢いがあってあっという間に読み終わった。 あれは襟裳岬先生の壮大な試し行動だったのかな…曲者過ぎ。 「体育の授業で数回使うテンションが上がる大きめのマット」という表現めちゃくちゃ好き。わかる。 けどあれで4階からの落下の衝撃吸収できるのか気になってしまった。 騙す、騙される…。ドシリアスな丹羽庭カンダタの祈り 丹羽庭たか※ネタバレを含むクチコミです。コタロー今後どんな展開になるんだろうコタローは1人暮らし 津村マミPom コタロー、、涙なしでは読めなかった。。 コタローは、とある理由で一人暮らし。 母親と父親に会えると信じて、強くなるためにアパートに住んでる人、近所の人、幼稚園のお友達と交わりながら一生懸命に日々頑張っているコタロー。 コタローを助けているように見えて、コタローに勇気や気づきを大人たちがもらっているのかな。 どっぷり感情移入してあっという間に7巻でした。 最後までコタローの行く末を見届けたい。 とりあえず2巻で第1部-完-うわようじょつよい 派手な看護婦名無し※ネタバレを含むクチコミです。 エピローグまでで完成雪女と蟹を食う Gino0808名無し※ネタバレを含むクチコミです。こういう感じのマンガは好きだなグルメ王の道 小田原ドラゴンマンガトリツカレ男木多康昭の「最下級編集 菅(ガースー)」とかが掲載されている「ヤングマガジンGAG増刊 神回」に掲載された短編でこの感じのマンガはやっぱり好きなんだと思う。最後のコマも含めて素晴らしい https://comic-days.com/episode/10834108156637582686先を想像するだけで泣きそうだあせとせっけん 山田金鉄さいろく10巻読了、次巻完結が告知されていて、単行本派の私は11巻を待つまでネタバレを避けつつ過ごします(あんまりなさそうだけど) この2人の真っ直ぐな幸せイチャコラを見れなくなるのは寂しい。あとエロい。 ( ゚д゚)ハッ!でも!エロが強調されてるようで全然そんなことはなくて! エロ目的の人はそこまで期待に応えられないかもしれない! でも普通に真剣な恋愛でお互いに支え合う2人が営むシーンはストーリーというか背景ありきだけど良いものなのでなんというかこう、良いです! 山田金鉄先生の他作品を知らないけど、早くも次がどうなるのかなって楽しみでもある。全てが良い方向に行くといいなぁ とってもハートフルポチとボク 松冨まこと名無しいいですね、イケてますね。かなり好きです。 ある女性の「イヌ」に徹していた男・ポチとたぁ君という幼児のこころの交流のお話。ほんとうなら絶対子どもに近づけてはいけない種類の大人たちなんですけど、まったく薄汚れた感じはしなくて、オチも最高でハートウォーミングな作品になってます。さすが四季賞受賞作家だなあ。 http://www.moae.jp/comic/pochitoboku泡(バブ)みがすごいお風呂のばぶみちゃん キドジロウ名無し嫌パンでおなじみキドジロウ先生の最新作は、入浴剤の精・ばぶみちゃんにばぶばぶする漫画。ばぶばぶ。。。 現実にばぶみちゃんは居ないけど、これなら妄想だけでいけそうな気がする。<<339340341342343>>
学者や研究者といえば、頭が良い人なのは間違いない。 だがその分、人間的な面白みに欠ける、とか 世間知に欠ける、コミュ障、といった負のイメージを 抱かれやすい感じもする。 論理的=冷静≒冷血、というか。 実際にはそうでもないだろう(と思いたい)けれども、 漫画的にはソッチのほうがわかりやすく面白いのか、 とかく漫画では学者や研究者はロボットみたいな人間に 描かれがちに思う。 この漫画の主人公の掛田氏も完ぺきな理系人間で 色々とコミュ障な面はある。 しかし掛田氏も周りの人達も、十分に人間的で感情的だ。 女性が極端に少ない工科医大で学食のお姉さんに 恋をしてしまい、なんとか親しくなりたいと アプローチを試みる。 掛田氏の友人や教師も彼の恋を応援し手助けをする。 何度失敗してもあきらめずに。 ただしそのアプローチ手法が徹底して理系的というコメディ。 だがその理系的手法や周囲の協力からあふれ出している 愛嬌がたまらない。 その上に、あふれ出す愛嬌が、理系的でサラッとしていて 全然ベタベタ湿っぽくなく、一歩間違えれば キモくてエロいストーカーの世界になるところを 理系的な分だけわりと爽やか?に 笑えて楽しい世界になっていて、良い。 そして想われ人の飯島さん(学食のお姉さん)も、 結構ド天然なんだけれど凄く可愛らしい。 私的にはこれがツボった。 理系と天然の恋。面白過ぎる。