満身創痍すぎるピュアラブストーリー
読めば誰でも、ピュアでまっすぐな(頭がおかしい、とも言えますが)キャラクターたちの虜になり、終わってくれるなと祈るほどになります。正直二巻で終わってしまったのが惜しすぎる。 主人公の山田が磯貝さん(表紙の女性)に恋をすることで、普通の人間であれば一発で命を落とすようなアクシデントに巻き込まれ、包帯まみれがデフォルトとなってしまうのですが、人間離れした純粋な心と鈍感さを持っている山田は、何があっても怒らない、逃げない、辞めない。磯貝さん大好き。狂ったように好き。 この本で描くのは磯貝さんと山田のラブストーリーだけではなく、 人間と山羊、生首とヤクザ、ヤクザと生き別れ森で一人生き抜いた息子との再会など、様々な垣根を超えて人間関係が交錯します。 個人的には、ヒロインの体臭が野生の熊と同じくらい臭いというのがツボでした。 試し読みをしてもらえばわかりますが、コマ割りとタッチが独特です。 時に、笑わせようとしているのか、真剣なのかどっち?と考えてしまいますが、何も考えずに読むのがいいです。 どのカテゴリーにも含まれない、読んだことのない漫画を読みたい!という人にオススメします。