太平洋戦争も日本に敗戦の色濃い昭和20年はじめ――。圧倒的な物量を誇る米軍機動部隊は、日本の最後の砦・沖縄周辺海上に集結していた。これに対し、日本軍の残された反撃手段はただ一つ。機もろとも敵艦に体当たりする肉弾攻撃、神風特別攻撃隊であった。250kgの爆弾を戦闘機に取り付け、まっしぐらに敵艦に突っ込んでいくという世界にも例をみない恐るべき戦法である。しかしながら、この神風特別攻撃隊をしても敵の侵攻をくいとめることはできず、ここでさらに恐るべき戦法がとられた。すなわち、ロケット特攻機「桜花」の誕生である。桜花はそれ自身戦闘能力は全くない翼をもった爆弾といっていいだろう。――昭和20年3月21日、桜花特別攻撃隊の第1陣18機は九州の南端・鹿屋基地を飛び立っていった。護衛戦闘機はわずか30機。「この攻撃に成功し、戦局は逆転する」日本軍最後の期待を担った桜花は必ずや戦局を打開してくれると固く信じられていたのであったが…。
太平洋戦争も日本に敗戦の色濃い昭和20年はじめ――。圧倒的な物量を誇る米軍機動部隊は、日本の最後の砦・沖縄周辺海上に集結していた。これに対し、日本軍の残された反撃手段はただ一つ。機もろとも敵艦に体当たりする肉弾攻撃、神風特別攻撃隊であった。250kgの爆弾を戦闘機に取り付け、まっしぐらに敵艦に突っ込んでいくという世界にも例をみない恐るべき戦法である。しかしながら、この神風特別攻撃隊をしても敵の侵攻をくいとめることはできず、ここでさらに恐るべき戦法がとられた。すなわち、ロケット特攻機「桜花」の誕生である。桜花はそれ自身戦闘能力は全くない翼をもった爆弾といっていいだろう。――昭和20年3月21日、桜花特別攻撃隊の第1陣18機は九州の南端・鹿屋基地を飛び立っていった。護衛戦闘機はわずか30機。「この攻撃に成功し、戦局は逆転する」日本軍最後の期待を担った桜花は必ずや戦局を打開してくれると固く信じられていたのであったが…。
昭和19年、夏。太平洋戦争末期のペリリュー島に漫画家志望の兵士、田丸はいた。そこはサンゴ礁の海に囲まれ、美しい森に覆われた楽園。そして日米合わせて5万人の兵士が殺し合う狂気の戦場。当時、東洋一と謳われた飛行場奪取を目的に襲い掛かる米軍の精鋭4万。迎え撃つは『徹底持久』を命じられた日本軍守備隊1万。祖国から遠く離れた小さな島で、彼らは何のために戦い、何を思い生きたのか――!?『戦争』の時代に生きた若者の長く忘れ去られた真実の記録!
<「水木しげる漫画大全集」FINAL SEASON!>「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」といった代表作はもちろん、幻の貸本や新聞掲載の1コマ漫画まで、あらゆる水木漫画をコンプリート。未収録原稿や、カラーイラストなども余すことなく収録した唯一無二の完全版をお届けします。京極夏彦責任監修『水木しげる漫画大全集』第3期全35巻刊行開始!! 『水木しげる漫画大全集』(1968-1973)、第3期、第17回配本。★収録作品「白い旗」「敗走記」「総員玉砕せよ!!聖ジョージ岬・哀歌」 ★解説「戦争は、本当にダメだ」のん(女優・創作あーちすと) ★資料編 ★初出一覧 ★付録「茂鐵新報」334号(通巻102号)・ある日の一言「あのころのことはよく覚えている。戦友がみんな死ぬからねえ……」・荒俣宏氏 特別インタビュー 知の巨人が語る水木しげる―― その三(ほか) 自身が配属されていた、臨時歩兵第二二九大隊(ズンゲン支隊)をモデルに、玉砕を命じられた部隊の運命を描いた、『総員玉砕せよ!!聖ジョージ岬・哀歌』など、戦争への怒りが込められた名作戦記漫画3編!! 第36回アングレーム国際マンガフェスティバル遺産賞、2012年アイズナー賞国際賞アジア部門受賞作。★解説「戦争は、本当にダメだ」のん(女優・創作あーちすと)
歴史、軍記ジャンルを得意にした昭和の巨匠横山まさみち先生の描いた軍記ものです。 毎年夏に刊行される太平洋戦争を舞台にした短編集としてよく配信されており、そこで目を通したことのある方も多いのではないでしょうか? 特攻ジャンルの作品のデフォルトともいえる若者の飛行機乗りの葛藤、そして若者を死地に送り出さなければならない上官及び父親の苦悩、描写が丁寧に描かれています。 また特攻兵器としては“桜花”のパイロットに焦点をあてた珍しい作品です。 零戦や紫電改など登場人物の技量を描ける“見映えのする戦闘機”での特攻は古くからありました。 しかし母機に繋がれたまま何もできず、切り離されても目標に向かって突撃するしかない桜花のパイロットの苦悩は従来の特攻物とは違った刹那を読み手に与えてくれるはずです。