あらすじ

時間ぎりぎりで一本背負いを決める花マル。しかし試合終了と同時だったので認められず、「有効」一つ上回っている尾崎の勝ちとなった。木元は決勝トーナメント準決勝で敗れ、花マル達の全国大会は幕を閉じた。同時に稲葉たち3年生は引退し、次期キャプテンが発表された。新キャプテンに選ばれたのは木元ではなく、なんと花マルだった!
花マル伝(1)

桜ヶ丘中学に入学した花田徹丸(花マル)は、あこがれの同級生・永野が上級生にからまれているところに遭遇するが、何もできない。同じクラスの木元が上級生を柔道技で投げ飛ばすのをただ唖然と見ているだけだった。花マルは木元を自分の捜し求めていたライバルだと思いこみ、彼の入部した柔道部に入る。しかし、柔道をやったことのない花マルには厳しい練習が待っていた。小学校を出たら、男はみんな荒野をめざす。花の中坊・花マルの真剣青春勝負!!

花マル伝(2)

柔道部に入り、日々練習に明け暮れる花マル。少しずつ力をつけてきた花マルは、5人しか枠のない新人戦のレギュラーを勝ち取った。1回戦の相手は優勝候補の皇南中。花マルは少年柔道杯で木元と引き分けたという、見るからに不気味な鳴海と対戦することになる。初めての公式試合で緊張する花マルに勝ち目はあるのか!?

花マル伝(3)

新人戦1回戦、優勝候補の皇南中の試合は1勝2敗で花マルの副将戦にまわってきた。花マルが負けると桜丘中は負けてしまう。強敵・鳴海を前に、花マルは緊張してあがっていた。試合が始まると、実力ではかなわないが気力では上回り、接戦を繰り広げる。しかし、最後は「片羽締め」という締め技を受け気絶して終わってしまう。

花マル伝(4)

天保中との練習試合が始まると、花マルは3人立て続けに一本背負いで勝つ。鬼塚の特訓で、自分でも信じられない程成長していたのだ。夏休みに入り、花マルたちには柔道漬けの日々が待っていた。しかし、地獄の特訓と言われるほど厳しい合同合宿に、テニス部に所属しているはずの永野の姿がなかった。気になった花マルは、合宿所を抜け出して永野に会いに行く。

花マル伝(5)

夜中、合宿を抜け出して永野の家を訪れた花マル。そして、永野が合宿に参加しなかった理由がわかった。永野の両親が離婚することになったのだ。永野の部屋で二人きりで話をするが、気持ちが混乱している永野から「花田君の正直な素直さが好かん!」と言われ、ショックを受ける。その夜、花マルはビールを飲み、酔っぱらったまま合宿に戻った。

花マル伝(6)

無断で合宿を抜け出した花マルに、先輩達のしごきが始まった。そして、最後は木元との乱取りになる。永野のことでムキになる花マルは接戦を繰り広げ、ついに木元から一本取る。全国大会では3年生が団体戦でベスト4、個人戦では大将・斉郷キャプテンが優勝を遂げる。3年生が引退し、新キャプテンに普段あまり目立たない稲葉が選ばれた。

花マル伝(7)

花マルの桜丘Bチームは、大将の木元にまわる前に負けが決まってしまう。続く決勝戦では桜丘Aチームも負け、栗原中が優勝する。数日後、永野が引っ越し、花マルの初恋は終わった。4月、2年になった花マルは、木元、杉矢とまた同じクラスになった。そして、花マルは練習試合でもこれまで一度も勝ったことのない杉矢を勝たせようとする。

花マル伝(8)

練習試合で、杉矢は初勝利をおさめる。もう今までのいじめられっ子の杉矢ではなくなった。柔道がおもしろくてたまらない花マルは、部活の帰りも木元の家の道場で練習をし、木元と共にめきめきと成長していく。夏の大会の地区予選の団体戦には、順当に3年生4人と2年生の木元が選ばれたが、個人戦55Kg級のレギュラーに、なんと花マルが選ばれた!

花マル伝(9)

地区大会個人戦55Kg級四回戦の相手は、以前練習試合で背負い投げ対決をした天保中の森だった。打倒花マルで1年間燃えてきた森。お互い譲らない勝負で時間切れ判定へ。そして、2対1で花マルの勝利となった。78Kg超級の段田、65Kg級の木元と共に決勝に残った花マル。花マルの相手は皇南中の鳴海だ。数え切れないほどの有効をとられ、ピンチにたたされる。

花マル伝(10)

時間ぎりぎりで一本背負いを決める花マル。しかし試合終了と同時だったので認められず、「有効」一つ上回っている尾崎の勝ちとなった。木元は決勝トーナメント準決勝で敗れ、花マル達の全国大会は幕を閉じた。同時に稲葉たち3年生は引退し、次期キャプテンが発表された。新キャプテンに選ばれたのは木元ではなく、なんと花マルだった!

花マル伝(11)

キャプテンになった花マルだが、2年間一緒にやってきた東は転校し、前野は受験勉強のため柔道部をやめていき、夏の大会のレギュラーに頭を悩ます。レギュラーの5人目は、3年生だがおとなしくいまいちパッとしない加藤か、1年生の国生か。加藤は国生ではなく自分に勝つため、部活の後も木元の家の道場で練習を始める。そして、ついにレギュラーを決める試合の日が来た。

花マル伝(12)

加藤と国生はすばらしい勝負をし、部員全員が見守るなか、国生が一本背負いで勝つ。こうして、花マルたち最後の夏が始まった。地区大会団体戦、花マル率いる桜丘中は決勝戦まで5人とも負けなしで突き進む。決勝の相手は皇南中。しかしメンバーに鳴海の名前はなかった。5対0で快勝し、団体戦で優勝。続く個人戦も決勝まで順調に勝ち進む花マル。決勝の相手は皇南中・鳴海だ!

花マル伝(13)

個人戦のために、団体戦には出場せず体力温存した鳴海。花マルの実力と気力の柔道を嫌い、力・技・才能のみを信じるが、あっさり負けてしまう。そして、花マルたちは全国大会に向けて特訓し、万全の状態に。団体戦予選リーグ1試合目、国生は一本勝ち、続く花マルは十分過ぎる気合いが空回り、一本負けしてしまう。そして、宮田も花マルと同じように負けてしまう。

花マル伝(14)

予選リーグ2回戦目、国生は引き分け、続く花マルはまたもや一本負けする。決勝トーナメントが始まるが、花マルはどつぼにはまったままだ。1回戦は優勝候補の一角、山沖率いる中杉中だ。野生の男・山沖と対戦する花マル。組んだだけで今までの誰とも比べものにならないほど強いと感じる。しかし、その山沖に「超背負い」で勝ち、完全復活する。

花マル伝(15)

全国大会団体戦準々決勝、相手は神礼内中。飯島が「クール・サラブレッド」なら花マルは「ホット・アドレナリン」だ。飯島は花マルの得意技・一本背負いをわざと受け、一本にならないことを確かめさせてジワジワとプレッシャーをかけていく作戦に出る。しかし、花マルは飯島がきれいな耳をしていることから寝技が苦手なことに気づき、押さえ込みで一本取る。

花マル伝(16)

全国大会団体戦決勝戦。花マルの相手は「ザ・パーフェクト」と呼ばれる男・氷室。攻めて攻めて攻めまくる花マルに、氷室の「ザ・パーフェクト」が崩れる。花マルが「技あり」を取ったのだ。花マルに「技あり」を取られ、精神状態が普通ではなくなった氷室に、裏投げをくらい花マルは負けてしまった。しかし、花マルの闘志に刺激され、次の宮田は引き分ける。

花マル伝(17)

木元が亀山に勝ち、逆転に望みをつないだ桜丘。命運をかけて始まった石井の大将戦。勝って代表戦に持ち込みたいところだが、石井は試合中にまぶたを切り、肩を脱臼してしまう。敵方に石井の脱臼を知られてしまった桜丘は惜しくも負けてしまい、団体戦準優勝となる。花マルたちは団体戦での悔しさを胸に、個人戦で奮起を誓う。

花マル伝(18)

個人戦決勝に勝ち上がった花マルと木元。そして、花マル対麻部中の不破の65Kg級決勝戦が始まった。日本一強い男になるため、花マルの気合も十分。しかし、試合中に右ひざを痛めた花マルは急に動きがにぶくなってしまう。残り時間が少なくなり、不破の勝利がほぼ決定したかと思われたとき、花マルの背負いが決まった!

花マル伝(19)

中学柔道選手権全国大会78kg級決勝。すでに65kg級の優勝を決めた花マルの見守るなか、木元は氷室(国学舎)の前に屈し、惜しくも準優勝に終わる。あの木元が負けた。その惨めな姿は、花マルはじめ誰も想像していないものだった。そして、全国大会も終了し、全国大会のライバルたちが次々と進路を決めていくなか、花マルと木元は…!?花の中坊・花マルの真剣青春勝負ついに完結!!