あらすじ

宇宙空間の途中で“999”が停まってしまった。前方で事故があったための信号待ちということなのだが、2時間経っても信号はいっこうに青にならない。事故の原因を確かめるべく、メーテルが機関車の頭脳コンピューターに話しかけると、「これは一種のテスト」だと機関車は言う。しかもこのテストのことを「鉄郎に知られてはならない」と言う。果たしてこのテストとは…。
銀河鉄道999 1巻
1000年もの間生きることができる機械の体を夢見る少年・星野鉄郎とその母親。しかし、機械伯爵の人間狩りにより母親は殺されてしまう。逃げ延びた鉄郎も吹雪の中、力尽き倒れてしまうが、謎の美女・メーテルによって助けられる。しかもメーテルは、自分と同行してくれれば、ただで機械の体を手に入れることができる星・アンドロメダへ行く“銀河鉄道999”の乗車パスもくれると言うのだった…。アニメ化され、一大ブームを呼んだ名作。機械の体を手に入れるために地球からアンドロメダへと銀河鉄道“999”で旅を続ける少年・鉄郎と謎の女性・メーテルを通して、人間の“命”とは何かを説く長編ドラマ!
銀河鉄道999 2巻
北アフリカにある戦車戦の古戦場から名付けられた星・エルアラメイン。その名のとおり、ここは旧式の戦車の残骸があるばかりの殺風景な星だ。しかし突然、その残骸のはずの戦車が突然、鉄郎たちをめがけて攻撃をしてきた!
銀河鉄道999 3巻
銀河鉄道999は、真っ暗な星・ヤミヤミに到着した。ヤミヤミは、まったく光がないばかりか、光を放ってもすぐに吸収されてしまうため何も見えない、文字どおり“ヤミ”の星。そのため、鉄郎は“999”の中でひとり発車時刻を待つことにしたのだが、列車の外から何者かが鉄郎を呼んでいる。恐る恐る鉄郎は、誘われるがままに姿の見えないその者の後をついていくのだが…。
銀河鉄道999(4)
清らかな鐘の音が宇宙空間にまで鳴り響く惑星に、鉄郎たちは降り立った。そこは、花が溢れ整然と家が建ち並ぶ美しい町だが、メーテルや車掌さんは、真面目で清らかなこの星を、なぜかあまり好きではなさそうだ。そんなとき、休暇をもらってこの星に降り立っていた車掌さんが強盗に襲われた!あわてて鉄郎は警察へ届けようとするが、なんとこの町は、皆が清く正しいため、警察が存在しないという!
銀河鉄道999(5)
“999”が次の停車駅に着く直前、鉄郎はメーテルから「身に着けるように」と黒い布を渡される。そして「絶対に笑ってはいけない」と言われる…。深い霧と線香の匂いが充満している星・葬送惑星に降り立った鉄郎とメーテルは、突然すれ違った葬列の人々に襲われる。命は助かったものの気を失った2人は棺桶に入れられ、なんとそのまま墓場に埋められてしまった!
銀河鉄道999(6)
金色に光輝く惑星・プレーテッドに“999”は到着する。この星は、太陽はもちろん、生き物も建物もそして水までもすべてが金色に輝いているため、鉄郎は落ち着くことができない。そんなとき、何者かがメーテルのトランクを盗み出した!慌てて犯人を追う鉄郎は、誤ってその犯人とともに下水道の中に落ちてしまう。すると驚いたことに、さっきまで光輝いていたその犯人の金色が水に流れ、鉄郎たちと同じような姿になった。聞けば、この惑星のものはすべて“あとから金メッキを施している”のだという…。
銀河鉄道999(7)
宇宙空間の途中で“999”が停まってしまった。前方で事故があったための信号待ちということなのだが、2時間経っても信号はいっこうに青にならない。事故の原因を確かめるべく、メーテルが機関車の頭脳コンピューターに話しかけると、「これは一種のテスト」だと機関車は言う。しかもこのテストのことを「鉄郎に知られてはならない」と言う。果たしてこのテストとは…。
銀河鉄道999(8)
宇宙のトンネルを航行する“999”。その中では列車の汽笛がはげしく響き渡っていた。「マンモス墓場」駅へ向かっていたはずだったが、トンネル内で軌道がこんがらがってしまい、鉄朗たちは金属の球体の集団でできた不思議なトンネルに閉じ込められてしまった。どうにも身動きのとれなくなった鉄朗たちのところへあらわれた謎の女性・イローゼ。彼女は涙を流しながら「降りて私と遊んで」と鉄朗に話かけるのだが、メーテルは彼女に関わらないようにと言うのだった。
銀河鉄道999(9)
“999”は、ちゃんと夜があるのに「夜のない街」と名付けられた星へ到着した。その夜、お腹が空いた鉄郎は食料を求めて街に出る。しかし、まだ7時だというのに、街には人っこ一人おらず、店はどこも閉まっている。仕方なく食事をあきらめ、鉄郎はホテルへ戻ろうとするが、突然何者かに撃たれてしまう!
銀河鉄道999(10)
“999”がおかしい。次の駅まではかなりあるはずなのに、変な揺れ方をしてスピードが落ちたのだ。間もなく“999”は、強力な停止要求を受信。要求に従わなければ破壊されてしまうため、やむなく要求を容認。近くの星へと不時着する。そこは果物が生い茂り、空気もきれいな絶海の孤島だった。そして、鉄郎がふと海の中をのぞき込むと、そこには巨大な都市が存在していた!
銀河鉄道999(11)
アンドロメダ大星雲に入った“999”は、アンドロメダのグランドキャニオンを通過し、順調に走り続けている…はずなのだが、「どうも様子がおかしい」と車掌さんが言う。すると突然、“999”の空間軌道が何者かによって改修が加えられているとの報告が鉄道管理局より入る。当然“999”は正規のルートとは違うコースを走り始め、「ヤーヤボールの世界」という銀河鉄道にはないはずの駅に停車することになってしまった。ヤーヤーボールという不思議な名前…。メーテルと車掌さんはこの星と同じ名前を持つ男を知っているらしいのだが…。
銀河鉄道999(12)
何十時間も駅に止まらず、ひたすら走り続ける“999”。鉄郎は、重力装置をオフにして車内を無重力状態にし、退屈しのぎに車掌さんと空間を泳いで遊んでいた。すると突然、重力装置のスイッチがオンに!当然の如く床にたたきつけられた鉄郎と車掌さん。しかも、不気味な足音が隣の車両から聞こえてくる…。気味悪がる3人は、事の真相を確かめるべく“999”に聞いてみるが、車内に3人以外の生命体反応はないという。一体誰がスイッチを入れたのか、そしてあの足音の主は…!?
銀河鉄道999(13)
砂だらけの惑星・砂漠のキツネに降り立った“999”。星全体が砂のこの惑星は、砂の海の上に建物が浮いているようで落ち着かない。おまけに料理はすべて砂だらけで、シャワーをひねると砂が流れてくる始末。仕方なく鉄郎とメーテルは早々にベッドに入る。すると何者かが窓の隙間から鉄郎のカバンを盗み出した!思わずメーテルの制止を聞かずに外に飛び出した鉄郎は、砂の中から伸びた手によって地中にひきこまれてしまい…。
銀河鉄道999(14)
食料補給のために惑星・ブルーメロンに立ち寄った“999”。ここは直径が100メートルもあるスイカが“海の畑”にゴロゴロと浮いている、食べ物が充満した豊かな星だ。しかし、突発的な爆発の余波で鉄郎は“999”から落っことされてしまう。危ういところを、スイカ畑の主である生身の体の青年に助けられる。聞けば、彼は誰にも支配されない自給自足の生活を送るために、支配者階級の機械化人間と戦っているのだという…。そして999は終着駅・惑星大アンドロメダへ。そこで鉄郎を待ち受ける運命とは。アンドロメダ編完結!
銀河鉄道999(15)
鉄郎とメーテルのアンドロメダへの旅から1年。メーテルが地球に戻ってきた。目的はひとつ。鉄郎を再び“999”の旅へと連れ出すために…。メーテルが降り立った地球は、機械化人間が支配した時代が終わり、一見きらびやかで平和を取り戻したかのように見える。しかし、見渡す限りの人工構造物、花も木もレプリカと、地球上からはすべての自然が消えていた。そんな地球の奥深く、地表にすべての熱気を奪われ氷の世界となった地底に鉄郎はいた…。
銀河鉄道999(16)
大テクノロジアの総責任者・ノアの家を訪れた鉄郎とメーテル。そこは、太陽系を中心とした防空司令部の中枢だった。ノアはそこでずっと宇宙を監視しているのだという。鉄郎はノアから「君がいる限り、人類の未来は心配ない。誰かが覚えている限り、人は死んだことにならない」と教えられる…。“999”はホエギョの星に到着する。青い大気に覆われたこの星には、吠える魚「吠え魚(ほえぎょ)」が住んでいるのため、このように呼ばれていた。
銀河鉄道999(17)
鉄郎は悩んでいた。自分は今まで敵と戦うとき、相手にも家族や友人がいるということを考えたことがなかった。しかし、かつて鉄郎と戦って亡くなったヘルマザリアの子供たちに会ったことによって、罪の意識に苛まれるのであった…。“999”は、光と闇の世界の境界線を走っている。有機生命体である鉄郎たちの世界が光、そして、無放射能の夢のエネルギー源・ヘリウム3で出来ている生命体・メタノイドの世界が闇だとメーテルは言う。
銀河鉄道999(18)
鉄郎とメーテルがたどり着いた星は惑星・グロテスカ。青くて綺麗な星なのだが、時空の壁にさえぎられた亜空間にあるため、“999”に食料が転送できなくなってしまう。「食い物がない!?」と鉄郎は焦るが、幸いグロテスカはイモや果物に恵まれた星であった。しかし、食べることには困らないはずのこの星の住人たちはどういうわけか、みな痩せ衰えていて、なかには栄養失調で倒れる者までいるのだった。「どうして?」と鉄郎は不思議に思うのだったが…。
銀河鉄道999(19)
旅を続ける“999”の次の停車駅・マンムートスユートピアが消滅しており、さらに巨大な武装艦が後方から接近!「メタノイドか!?」と“999”の車内に緊張が走るが、武装艦は伝説の宇宙戦艦ヤマトであった。しかし、ヤマトはすべての航海灯を消し、臨戦態勢をとっており、緊急事態に備えているようであった。「たぶん…マンムートスユートピアの消滅に関係が」。と、その時、“999”の前方に巨大なエネルギー反応が…!!
銀河鉄道999(20)
“999”の次の停車駅は、水に恵まれた星・ウォーターヘブン。ここへ来れば、年老いた人も、重い病の人も元気になると伝えられている。気力とエネルギーが充満する希望の惑星だけに、人の往来も激しく、スケールの大きな宇宙船もやって来る。その中に、パラサイト星系の戦艦ヒルノートもあった。艦長・ジェラシアスは、鉄郎とメーテルを前に「旧式なボロ列車で来たのはお前たちか?」と聞き、“999”をこきおろす。メーテルはそれに反論し…。
銀河鉄道999(21)
次の停車駅は、この宇宙の中心で一番大きな始発駅・運命(ディスティニー)。銀河鉄道株式会社の本社もあるこの駅をめざし、発着する列車が雨のように降り注ぐ光景はまさに圧巻。だが、不思議なことに“999”専用ホームには誰の姿も見えない。車掌いわく「始発駅から“999”に乗る人は、過去にも現在にも未来にもいない」とのこと。メーテルに促されホームに降り立った鉄郎だが、そこにはエメラルダスに似た雰囲気の女性が待ち受けていて…。
漫画家たちの戦争  戦場の現実と正体

漫画家たちの戦争 戦場の現実と正体

原爆、子ども、銃後等のテーマ毎に戦争漫画を収載。手塚治虫、ちばてつや、赤塚不二夫、水木しげる等の巨匠から、『社長 島耕作』の弘兼憲史、『シティハンター』の北条司など第一線の作家、気鋭の若手まで内容も年代も幅広く収録。“こち亀”の秋本治の作品など出版社や掲載誌の枠を超えて収載した奇跡的なシリーズです。今こそ漫画で平和と戦争について考えてみませんか。 激戦地ラバウルで左腕を失った戦場体験のある唯一の現役漫画家・水木しげるが描く本物の戦場/出版社の枠を超え「こち亀」秋本治の作品を収録―― 【収録作品】 水木しげる『白い旗』 手塚治虫『大将軍 森へ行く』 楳図かずお『死者の行進』 古谷三敏『寄席芸人伝 噺家戦記 柳亭円治』(脚本協力・あべ善太) 松本零士『戦場交響曲』 比嘉慂『母について』 白土三平『戦争 その恐怖の記録』 秋本治『5人の軍隊』
試し読み
戦争×漫画 1970-2020

戦争×漫画 1970-2020

漫画家たちの「戦争」アンソロジー 漫画家の感性が「未来の戦争」の予感を、戦時への想像力で捉えた作品を集め話題を呼んだ「ビッグコミックオリジナル戦後70周年増刊号」を底本に再編集し、追加原稿も多数収録した増補愛蔵版アンソロジー。排外主義と非寛容。世界全体を覆うきな臭さは、すでに新しい「質」の戦争が起きているとも考えられる。漫画家の想像力は果たして「戦争」をどう表現するのか。水木しげる、山上たつひこから浅野いにおまで異才・鬼才・天才……日本を代表する漫画界の傑物たちの描く「戦争」。小説家等の寄稿も多数収録。角田光代の「漫画の自由さと豊富さ」と題する書き下ろしも収録。
妖星伝

妖星伝

明暦2年(1656年)、将軍・徳川家光の治世は終わり、病弱で若い家綱の時代。三浦安次が領主の下野壬生3万石。その三浦家の嫡男を養育する城下にある黒松屋敷から物語は始まる。鬼道衆の手練れである蔵蒼平は黒松屋敷に潜り込み、黄金城への手がかりを探していた。そこに人でありながら鬼道衆と同じ力を持つ賽河星之助が現れ、蒼平と刃を交える。イマジネーション溢れる原作の魅力を、独特の感性と筆致で描き出した『妖星伝』第1巻。
昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日~十八名の漫画家の記憶~

昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日~十八名の漫画家の記憶~

戦争を知らない世代にむけて、1945年8月15日を18名の漫画家の記憶で振り返る。「この本は、その時代を生き、戦争を肌で感じた我々仲間達の、昭和二十年八月十五日の記録である。戦う日本が平和な日本に生まれ変わったその日、その時、それぞれが何処に居て何を考え、何をしていたか。戦禍をくぐって今日まで生き延びた人々のそれぞれのドラマティックな一日を描いた作品は、その一つ一つが平和な世界への道標のような気がする。我々の趣旨に賛同し、それぞれ、絵や文章を寄せて下さった戦後生まれの方々の作品も加えて、重みのある一冊となったこの「私の八月十五日」。一人でも多くの方に見て頂き、戦争について平和について、あらためて考えて頂ければ幸いだと思う。」(森田拳次、まえがきより)収録作家:小島功、赤塚不二夫、一峰大二、さいとう・たかを、高井研一郎、古谷三敏、花村えい子、牧美也子、北見けんいち、武田京子、ちばてつや、牧野圭一、松本零士、水野英子、森田拳次、里中満智子、バロン吉元、村野守美 ※本書は『昭和二十年の絵手紙 私の八月十五日』(ミナトレナトス刊)に収録された作品から18名の漫画家の作品を収録しています。
銀河鉄道999 ANOTHER STORY アルティメットジャーニー

銀河鉄道999 ANOTHER STORY アルティメットジャーニー

星野鉄郎は少年から青年へと成長を遂げていた。一緒に旅を続けていたメーテルと別れ、荒廃した地球で希望を捨てず、人類の未来を信じ戦い続ける鉄郎は、クイーンエメラルダスより衝撃的な事実を告げられる。そして鉄郎は3度目の、「銀河鉄道999」での旅に出るのだった…。
ガンフロンティア

ガンフロンティア

「宇宙戦艦ヤマト」などでおなじみのSF漫画界の巨匠・松本零士が描いた、刀の達人であり近眼で小柄な日本人・トチローが活躍する西部劇アクションコミック!皆殺しにされた家族の仇討ちのため、そして生き残った仲間を探すために、西部の町で旅を続けていたトチローと早撃ちの名手・ハーロックは、謎の美女・シヌノラと出会い……!?
天使の時空船

天使の時空船

SFコミック界の巨星・松本零士が天才レオナルド・ダ・ヴィンチの謎多き生涯に挑戦する!!幾世紀もの未来。人類の生存する大銀河系は宇宙の「崩壊断面」へ遭遇していた。そこからすべり落ちれば「無の暗黒」へ飲み込まれすべてが終わる……。破滅までに残された時間はあと30年!リサーチの結果、これを救える人物はアインシュタインでもキューリーでもフォンブラウンでもなく、天才レオナルド・ダ・ヴィンチのみ!1452年夏、寒村ヴィンチを飛んでいた“蚊”の吸った血液から「彼」を再生させるプロジェクトが、ミナミ教授指揮のもと行われようとしていた。ミナミ教授の考えに反対するマミア・ルナ・螢子(けいこ※螢の文字虫→火)は、計画実行の直前、復元機(レプリカートパンドラ)を破壊し時空船(タイムクルーザー)でレオナルド・ダ・ヴィンチの生きていた時代へ向かう。彼女はレオナルドのそばでそのすべてを学び、もう一度未来に戻ると言うのだが……。
超時空戦艦まほろば

超時空戦艦まほろば

とある古びたアパートが火事になった。そのアパートにひとりの老人が飛び込もうとしている。偶然前を通りかかった司朗は、慌てて老人を引き留めるが老人の力に勝てず、一緒に燃え盛るアパートの中に引きずり込まれてしまう。そのアパートの中で、司朗は一枚の美しい戦艦の写真を目にする。老人に指示されるまま、急いでその燃えかかった写真をカメラに収めた司朗と老人は、間一髪で脱出する。その夜、司朗の家に瀕死の重傷を負ったはずの老人が訪ねてくる。さっき司朗がカメラに撮った戦艦「まほろば」を、死ぬ前にどうしても見たいのだと言う。「まほろば」とは一体…!?