草太のバイト先に突然押し掛けてきた谷田部は、草太を練習場に連れ出す。谷田部の狙いは、自分と組めば勝てるということを草太にわからせることだった。バイトに付き合わされていた太子も巻き込んで、彼らは前日のツアーでの最終ホールをイメージした特訓を始める。
草太のバイト先に突然押し掛けてきた谷田部は、草太を練習場に連れ出す。谷田部の狙いは、自分と組めば勝てるということを草太にわからせることだった。バイトに付き合わされていた太子も巻き込んで、彼らは前日のツアーでの最終ホールをイメージした特訓を始める。
草太のバイト先に突然押し掛けてきた谷田部は、草太を練習場に連れ出す。谷田部の狙いは、自分と組めば勝てるということを草太にわからせることだった。バイトに付き合わされていた太子も巻き込んで、彼らは前日のツアーでの最終ホールをイメージした特訓を始める。
運動能力は抜群だが、頭の中身がやや残念なため、勝てないプロゴルファー藤本草太は、仲間たちと組んでアメリカで1勝を上げた後、ケンカ別れ、日本に戻る。その後国内でも一向に予選通過できず腐っていた。一方千葉県のゴルフ場で、働きながら女子プロを目指す張場美波里は、プロライセンスへの狭き門の手前で内に秘めたイケイケ気質を抑えかね悶えていた。そんな時、草太のバイト先・モンキーローンが倒産危機に陥った! その渦中で、運命の偶然により草太と美波里は出逢ってしまった。さてさてどんな化学反応が生まれるか……?
元刀鍛冶師・鳴海一丸(なるみ・いちまる)は暗い過去を背負い流れの研師(とぎし)として東京の下町・浅草にやって来た。ひょんなことから初めてゴルフクラブを握った一丸の並外れたゴルフの才能に、周囲は騒然とする。鳴海一丸の運命はどうなるのか?
一言にバカといっても、松竹梅と様々なレベルがございます。ちょっとしたバカ、うんざりするようなバカ、極めつけのバカ……。実生活では本当に勘弁してほしい所ですが、漫画に出てくるバカからは元気を貰えそうな気がします。『黄金のラフ ~草太のスタンス~』の主人公、藤本草太はそんな、見ているだけで元気がもらえる、そこぬけのバカなのです。 藤本草太は抜群の身体能力を持つバカ。池のなかにあろうが、グリーン方向に木が生えていようが、どんな状況でもバーディー、イーグルを目指すアグレッシブすぎるゴルフのため、全く勝てません。そんな草太に目をつけたのが、同じく全く勝てないプロゴルファー、谷田部光一と太子治の二人。谷田部光一は、完璧なスイング理論を持ちながら、自分の小さな体格ではそれを発揮できません。コース戦略やグリーンの芝を読むことにかけては誰にも負けない太子治は、ノミの心臓でそれをいかせないでいました。自分たち一人では全く勝てないかもしれないけれど、3人合わされば勝てるようになるかもしれないと思った、谷田部と太子の2人は草太を強引に誘い、世にも珍しいゴルフチーム「チームきりたんぽ」を設立します。谷田部が草太のスイングを完璧にし、実際のコース戦略は太子がたて、実際にクラブを振るのは草太という形です。 それぞれの突出した能力を合わせれば一人前以上になるかと思いきや、草太の突き抜けたバカっぷりのために、スコアは極端な乱高下を描き、それに合わせてジェットコースターのようにブンブン振り回されるストーリー展開がこの作品の魅力です。 この無茶目なストーリーを楽しく読めるのは、極端に個性的キャラクターがいるからです。ゴルフエリートの道を歩み、向かう所敵無しなのに、なぜか草太のことが気になってしょうがない花咲司。国内最強のゴルファーで、品性はお下劣なマイト竿崎。見た目はどうみてもジェームズ・ブラウンな、世界ランキング1位のムーベス・ジェラウン。どのキャラクターもクセは強いものの、なぜか愛着が湧いてくるのが不思議です。 中でも特に良いキャラクターがキャディの太子治。いじけっぽく弱気なのに、草太のバカに影響されて開き直り、急に強気になったりします。試合中の草太のショットに怒ったり泣いたり、一緒に踊ったり…それが妙に可愛いのです。 そうです。この漫画の魅力はゴルファーとキャディの掛け合いにもあります。実際プレイする人間と、彼らに道筋を示す人間。単純に二人三脚ではないところに、人間関係の面白みがあります。 奇跡のイーグルが出た次の回は崖下寸前からのショットに…。かと思えば、なんでもないところで一気にスコアを落としたり…。わかっていてもドキドキするし、ワクワクするし、感動する…。決してゴルフの王道ではないけれど、漫画の超王道なような気がします。