あらすじ

鮮やかに天下を論じる少年・曹操(そうそう)を前に、「爆烈団」の頭目・李烈(りれつ)は破滅。都・洛陽(らくよう)で青年へと成長した曹操は、胡人(こじん)の娘・水晶(すいしょう)と恋に落ちた。だがこの美しい少女は、帝国の実力者である大宦官(だいかんがん)・張譲(ちょうじょう)の、淫靡な楽しみの道具にされてしまう。
蒼天航路 1巻

“乱世の姦雄(かんゆう)”と呼ばれ、中国史上に巨大な悪名を残した英雄・曹操(そうそう)。だがその破格な生き様は、天に愛された者のみが持つ輝きに満ちている。この物語は、その輝きによって照らし出される新たな「三国志」である。

蒼天航路 2巻

鮮やかに天下を論じる少年・曹操(そうそう)を前に、「爆烈団」の頭目・李烈(りれつ)は破滅。都・洛陽(らくよう)で青年へと成長した曹操は、胡人(こじん)の娘・水晶(すいしょう)と恋に落ちた。だがこの美しい少女は、帝国の実力者である大宦官(だいかんがん)・張譲(ちょうじょう)の、淫靡な楽しみの道具にされてしまう。

蒼天航路 3巻

洛陽(らくよう)の都を震え上がらせる鬼の北部尉(ほくぶい)・曹操(そうそう)は、宮廷に暗躍する宦官(かんがん)の縁者をも、容赦なく厳罰に処す。そして今、曹操は、中国史上最大のタブー「党錮(とうこ)の禁」を暴こうとしている!

蒼天航路(4)

「黄巾(こうきん)の乱」勃発、大乱世到来!!曹操(そうそう)、劉備(りゅうび)に続く第三の男――孫堅(そんけん)登場。衝撃のネオ三国志!!冀州頓丘(きしゅうとんきゅう)の県令に赴任した曹操(そうそう)は、搾取を続けていた悪徳官吏を一掃!その後、職を辞し、郷里に雌伏の日々を過ごす。もうひとりの英雄・劉備(りゅうび)は、関羽(かんう)、張飛(ちょうひ)と運命的な出会いを遂げる。

蒼天航路(5)

黄巾党(こうきんとう)の最重要拠点・昆陽(こんよう)の食糧砦(とりで)を味方もろとも焼き滅ぼした曹操(そうそう)。この「黄巾の乱」以後、中国各地に臥龍(がりょう)たちが続々と出現し、大乱世へと突入した。漢帝国400年の栄華が一大危機に瀕(ひん)しているとき、魔王・董卓(とうたく)は、天下を我が物にせんと進軍を開始する。

蒼天航路(6)

魔王・董卓(とうたく)率いる暴虐の軍団が、瞬時のうちに都・洛陽(らくよう)を手中にした。曹操(そうそう)は各地の群雄に大義の檄(げき)を飛ばし、袁紹(えんしょう)を盟主とした反董卓連合軍を結成!天下の行方は今、2大勢力が激突する決戦地・し水関(しすいかん)にあり!!

蒼天航路(7)

魔王・董卓(とうたく)の死によってさらに加速する大乱世。曹操(そうそう)は、エン州(えんしゅう)の地で再び勢いを盛り返し、猛り狂う青州黄巾党(せいしゅうこうきんとう)の大軍団と対峙していた。曹操の完璧な籠城の前に窮する黄巾党の長老達。その時、曹操は、驚天動地の宣言を発する。“青州黄巾党のすべてを曹操の民とする”と。

蒼天航路(8)

曹操(そうそう)は、父を見殺しにした徐州牧(じょしゅうぼく)・陶謙(とうけん)を討つべく進軍を続けていた。その間隙を狙い、一人の男が天下をその手に収めようと、軍勢を率いて、曹操の本拠地・エン州(えんしゅう)を急襲した。獰猛(どうもう)なる“純一(じゅんいつ)戦士”・呂布(りょふ)。乱世の奸雄(かんゆう)・曹操。比類なき二人の英雄が、今、激突する!

蒼天航路(9)

皇帝の遠い子孫を自称する劉備(りゅうび)は、徐州(じょしゅう)の主となった。悪名高き奸雄(かんゆう)・曹操(そうそう)は、エン州(えんしゅう)で殖産に尽力している。時同じくして、長安(ちょうあん)を脱出した漢帝国皇帝・劉協(りゅうきょう)が旧都・洛陽(らくよう)に帰還した。誰もこれを護る者はない。中国全土を覆(おお)う大乱世は、ここに新局面を迎える!

蒼天航路(10)

覇道を歩む曹操(そうそう)は漢帝国第14代皇帝を奉戴(ほうたい)。予州(よしゅう)に新たな都・許(きょ)を築く。このことを知った最大勢力の袁紹(えんしょう)は激怒。一方、呂布(りょふ)に徐州(じょしゅう)を奪われた劉備(りゅうび)が、曹操のもとへ亡命。きらめく英雄達が大乱世の中で交錯する。

蒼天航路(11)

曹操(そうそう)は、仇敵(きゅうてき)の張繍(ちょうしゅう)討伐の将に、無名の兵・楽進(がくしん)を抜擢(ばってき)。また呂布(りょふ)に追われた劉備(りゅうび)に3000の兵を与え、徐州(じょしゅう)の奪回を命令。才ありと見れば、いかなる人材も登用。袁紹(えんしょう)との大決戦を前に、曹操の覇業は進む。

蒼天航路(12)

徐州(じょしゅう)奪回のために打ち寄せた曹操(そうそう)軍に対し、純一戦士・呂布(りょふ)は劉備(りゅうび)を人質に、まさかの籠城策をとった。戦いは長引き、本格的な冬の到来を告げる雪が降った朝、曹操軍撤退の報に歓喜する呂布軍の足元が、河の水に浸されてゆく。曹操軍による冷酷無比な水攻めの開始であった。

蒼天航路(13)

第22回講談社漫画賞受賞作品!天下の趨勢(すうせい)は二大勢力に統合されつつあった。片や黄河(こうが)の南――。天子を奉戴(ほうたい)し許(きょ)の都を築いた曹操(そうそう)。片や黄河の北――。名だたる武将・軍師をそろえ最大勢力となった袁紹(えんしょう)。未曾有の大戦乱・官渡大戦(かんとたいせん)ついに開幕!

蒼天航路(14)

数万の軍勢にて一気に黄河(こうが)を渡った袁紹軍(えんしょうぐん)。だがその先陣が大敗。さらにはたった3000の曹操軍(そうそうぐん)に、散々な挑発を受けた!だがここに至って袁紹は、その天分を開花。45万の全軍を率いて堂々の南下を開始!ついに山場の官渡大戦(かんとたいせん)、曹操軍最大の危機!!

蒼天航路(15)

華美な軍装に身を包み、楽奏とともに歩む。王者のように振る舞う袁紹(えんしょう)の圧倒的大軍勢に対し、曹操軍(そうそうぐん)はなす術(すべ)無し!だが官渡大戦(かんとたいせん)は曹操(そうそう)によって、まったく新次元の戦へと進化していく!

蒼天航路(16)

崇高なる王たらんとする袁紹(えんしょう)は、40万を越す軍勢を率いて城砦を攻めつづける。曹操軍(そうそうぐん)は追い詰められ、疲弊しきっていた。劉備(りゅうび)も汝南(じょなん)で兵を挙げた。その中で曹操は、ただ一人、遊興を楽しむかのように振る舞う。官渡大戦(かんとたいせん)の気運、いよいよ頂点に。

蒼天航路(17)

曹操(そうそう)は、官渡(かんと)の戦いで袁紹(えんしょう)をくだし、中原(ちゅうげん)の支配者となった。一方、劉備(りゅうび)は暗き地の底の官能郷(パラダイス)でついに孔明(こうめい)と出会う!神のごとき肉体に残虐性を秘め、権謀術数にエクスタシーを見出す異形の才にふれ、劉備が変わる!「三国志」の時代、ここに開幕!

蒼天航路(18)

袁紹(えんしょう)を破り、中原(ちゅうげん)の覇者となった曹操(そうそう)。その三子・曹植(そうしょく)は、並み居る文人、覇王である父を前にしてそのみずみずしく斬新な詞藻(しそう)を炸裂させる。そのとき、「文学」が誕生した――。そして曹操は、軍師・郭嘉(かくか)の献策を容(い)れ、万里の長城を越える北伐への軍を発した!

蒼天航路(19)

「赤壁(せきへき)」が始まる!北伐を完遂した曹操(そうそう)は、ついに中華統一へ向け南方攻略に着手した。揚州(ようしゅう)の孫権(そんけん)陣営は、曹操への対応を巡り大きく揺れ動く。一方、またも逃走を始めた劉備(りゅうび)のもとには、その情義に惹(ひ)かれた数十万の民衆が集う。それぞれの覇業を目指し、英雄たちが動きはじめた!!

蒼天航路(20)

数十万の民衆に戴(いただ)かれた劉備(りゅうび)の軍勢は、孫権軍(そんけんぐん)に合流すべく、一路江南(こうなん)の地を目指す。その最後尾に侍(はべ)る張飛(ちょうひ)は、追撃する曹操軍(そうそうぐん)の前に独り立ちはだかり、国士無双の武威を振るう。一方、先頭を行く劉備は“真の天下人とは何か”という問いに思い悩み、自らを見失いつつあった。

蒼天航路(21)

衝撃のネオ三国志――劉備(りゅうび)、「天下三分」を宣言す!圧倒的なる曹操軍(そうそうぐん)を相手に張飛(ちょうひ)、趙雲(ちょううん)が奮戦するなか、真の天下人とは何かと悩む劉備。死地にてその答えを得、驚愕なる宣言を発す!「たった今から天下を三分し、孫権(そんけん)の天下と盟を結ぶ!」曹操、劉備、孫権。覇業を操る猛者たち、いよいよ「赤壁(せきへき)」へと集う!

蒼天航路(22)

孫権(そんけん)無限の問いの果てに立つ!時の趨勢(すうせい)は圧倒的に曹操(そうそう)。だが独断にて劉備(りゅうび)に盟を申し入れた忠臣・魯粛(ろしゅく)が帰還。孫家の存亡を左右するこの無謀に、若き王・孫権が下す裁断とは!?「わが天命はいずこ!」――孫家の若き三代目・孫権が迫られた、生涯最大の決断。屈辱の平伏か、徹底抗戦か。一方、曹操の大船団は、前代未聞の壮大な目論見をもって、悠久の長江(ちょうこう)を下りはじめる!

蒼天航路(23)

衝撃のネオ三国志――孔明(こうめい)、曹操(そうそう)と交接す。両雄が赤壁(せきへき)の大戦の最中、ついに相まみえる!曹操の3000隻の大艦隊を、孫権(そんけん)の放った精鋭水軍がわずか十数隻で奇襲!曹操を乗せた艦は炎上、沈没してゆく!名にしおう“赤壁の大戦”。朝霧たちこめる長江(ちょうこう)は血に染まり、“破格の英雄”は死線を彷徨(さまよ)う!

蒼天航路(24)

赤壁(せきへき)の大戦、決着す――。衝撃のネオ三国志!!中華最大の魔王・曹操(そうそう)。その本性を究めんとする異形の才・孔明(こうめい)。二人の英雄が精神の深奥で斬り結ぶとき、大戦は終結へと導かれる!孫呉(そんご)水軍は緒戦の奇襲を成功させたが、曹操の生死は敵味方ともに不明。曹操軍は固守に徹した陣を構え、戦局はしばし膠着(こうちゃく)。だが長き昏睡から魔王が目覚めた時、“赤壁の大戦”は修羅の炎とともに決着する!

蒼天航路(25)

“赤壁(せきへき)の大戦”での大敗北。だがその初めての経験は、破格の人・曹操(そうそう)の頭上に新たな色の蒼天を切り広げる!!決着から数ヵ月。いまだ荊州(けいしゅう)・江陵(こうりょう)で孫軍(そんぐん)との戦闘が続くなか、曹操は孫権(そんけん)の急襲を凌(しの)いだ地・合肥(がっぴ)へ。新世代の謀臣らとともに、曹操はさらなる蒼天のもとを突き進む!!

蒼天航路(26)

才を求める曹操(そうそう)の、ケタ外れの渇望――。漢朝400年の見えざる病根が伝説の医才を曇らす時、激情とともに曹操のメスが振り下ろされる!!江南(こうなん)の都で激突する、二人の天下人。長江(ちょうこう)の上に果つる気高き武心。神医の才が曹操の気血をめぐり、唯才主義(ゆいざいしゅぎ)の宣告に清き王佐が揺れる。今、ひたすらに乱世を生きる蒼天人が沸騰する!

蒼天航路(27)

馬超(ばちょう)の乱!!“唯才主義(ゆいざいしゅぎ)”――曹操(そうそう)は、儒(じゅ)を顧みぬ異端の人材登用令を布告。その新しき気風の象徴として、“銅雀台(どうじゃくだい)”を本拠地・ギョウに建立。そして曹操はかつて董卓(とうたく)が蹂躙(じゅうりん)した西の大地へと進軍、叛乱(はんらん)の兵を率いる涼州(りょうしゅう)の武の華・馬超と斬り結ぶ!

蒼天航路(28)

曹操軍(そうそうぐん)、その実力――。馬超(ばちょう)の叛乱(はんらん)を陰で支える韓遂(かんすい)は、講和の道を探り、曹操と会見。しかし曹操が考えるのは戦後の政(まつりごと)まで見据えるまったく新しい戦。下拵(したごしら)えは万全。曹操軍対涼州餓狼(りょうしゅうがろう)10万。蒼天の下、乱の華が美しく咲き乱れる。

蒼天航路(29)

劉備(りゅうび)、ついに蜀(しょく)獲りを宣言!!馬超(ばちょう)、張飛(ちょうひ)、趙雲(ちょううん)――名だたる武勇、陸続と集結!!汚れなき君子・じゅんいくの最期。一方の劉備は益州(えきしゅう)の牧(ぼく)である劉璋(りゅうしょう)に招かれ入蜀、その肥沃(ひよく)なる大地を得るため一世一代の勝負に出る。約束の大地を見出した流浪の大器は、更なる高みへと舞い上がる!

蒼天航路(30)

曹孟徳(そうもうとく)、魏王(ぎおう)へ――。衝撃のネオ三国志!!“新しき気風の国”魏公国――。曹丕(そうひ)、曹植(そうしょく)、何晏(かあん)、司馬懿(しばい)……。曹操(そうそう)という天の下、才気あふれ、感性鋭き若き血が次代の声をあげる!旧世代の不穏な動きのなか、曹操、魏王就任。“伏皇后処断”“漢中征討”“儒者との確執”“後継者問題”――曹操の志は、変革期の逆風をしなやかに切り裂く。

蒼天航路

わたし史上No.1三国志マンガ

蒼天航路 王欣太 李學仁
酒チャビン
酒チャビン

表題のとおりです。たしか新丸子の本屋さんで1・2巻同時発売になっていたのを見かけて、好きな三国志モノだったのでなけなしのお小遣いで買った気がします。 最初は絵柄があまり好きではなかったのと、謎のオリキャラなのか史実キャラなのかわからないようなキャラが出てきたり、ファンタジーっぽいところがあったりで、そこまで夢中になってませんでしたが、3巻4巻と読み進むにつれてやばいくらい面白くなっていきました!! 当時ネットとか全然なかったため、基本的には三国志の情報はコーエーから出ているガイドブック&ハンドブックの武将紹介か、みんな大好き横山三国志という形だったのですが、知らない(なおかつ興味深い)エピソードもどんどん出てくるし、脇役っぽい武将の掘り下げなんかもあったりとかして、ぐんぐんのめりこんでいきました!それこそ毎日読んでました! 中盤からは絵柄もすごく良くなってきて、ケチの付け所がない名作中の名作に!!キャラの個性の付け方も秀逸中の秀逸で、本当に天才だと思っていました。マイナー武将もすごい個性で描かれるので本当にありがたい!!! 基本的には三国志は群雄ものなので、キャラの個性がものすごく立っているっていうのは、面白さを決定づける超重要な要素なのですよね(別に横山三国志をディスってるわけではないです)!! いつか死ぬまでにこれを超える三国志マンガを読んでみたいというのが夢ですが、もう無理かもしれません。