アルキメデスのお風呂 単行本版

見えないものを見ようとして

アルキメデスのお風呂 単行本版
野愛
野愛
1年以上前

サイエンス×唐揚げのラブコメ。 ラブコメではあるけれど、恋愛以外の要素がたくさんで勉強になるし面白い。 科学が何に役立つのか、恋とは何か、料理のおいしさとは、自分の存在意義とは。 見えないもの形のないものを追求するのは難しいけど、知りたいという欲求はすなわち好きなんだなあと気づかされる。 陽子にも大池さんにもやきもきさせられるけど、考えることをやめなければ答えが見つかるのだなと背中を押してくれるような作品です。

Splatoon

男子小学生に大人気のやつ!!

Splatoon
たか
たか
1年以上前

本屋さんで小学生の男の子が買ってるのを見たことがあったのですが、なんと私の甥っ子もSplatoonが大好きで漫画も買ってる(誕生日プレゼントにほしいとリクエストされた)ということで1巻を読んでみました。 元々ゲーム自体はプレイ動画を見て知っていましたが、その雰囲気そのままに漫画に落とし込まれていてすごい。 主人公がコロコロらしい「アホ」の子なのがいいですね。 すぐうっかり全裸になってしまうアホなんだけど、良いマイペースさを持っていていつでも泰然自若。強敵との試合もいつの間にか機転で勝ってしまう…という性格が魅力的! 最初「どうしてキャラ名がなくてブキやギアの名前のあだ名で呼んでるんだろう…」と思ったのですが、Splatoonというゲームの特性上、全員基本的な見た目が同じなので名前をつけたら混乱しちゃいますね……。 というか1チーム必ず4人いて、新チームを出すごとに見た目も性格も無限に描き分けていかないといけないの鬼すぎる。 スプラの漫画、思った以上に深かったです…! https://youtu.be/bu9w02qA9b4

木曜日のフルット

何度でも味がにじむ、するめ漫画

木曜日のフルット
六文銭
六文銭
1年以上前

フルットという猫と、その飼主鯨井の日常を描いた日常系漫画です。 各話、童話的なオチ(欲をかくと逆に損するみたいな)をつけて、ゆるく人生哲学も提供してくれます。 私、石黒正数好きを公言して憚りませんが、 なかでもこういう短編というか、ショートストーリーは本当に面白いなぁと思います。 2ページで起承転結をしっかりつけたり、比喩や暗喩など色んな含みを出したりしてくる感じが、読んでいてたまらないっすね。 ネタもよく練られております。 さらさら読めるし、作者の持ち味である隠し要素がどこかにあったり、何か遊び心があるんじゃないか?とじっくり読んだりして、2度楽しめる内容になっております。 巻末にある作者の各話に対するコメントも、ファンとしては嬉しいし、新しい発見があります。 肩の力を抜いて、ゆるゆると何か読みたい時に、おすすめしたい作品です。

ニュージーランドではしゃぐ。

あと10歳若ければ(1週間ぶり2度目)…

ニュージーランドではしゃぐ。
hysysk
hysysk
1年以上前

『フィリピンではしゃぐ』の続編で、ワーキングホリデーを利用してニュージーランドで暮らす話。写植によって読みやすさが格段に上がっている。 語学学校には1ヶ月通っただけで、あとは日本の仕事をしながら生活するというリモートワークの手本みたいなスタイルで、とても羨ましい。自然も豊かでご飯もおいしそう。観光的な情報だけじゃなくて、現地の人がどんなものを食べ、どんな風に生活しているか、というところが分かるのも良い。 ワーキングホリデーが使えるのは30歳までなので、これももっと若い時に知っておきたかったな。

バカ男子

嫌ぁ~な思い出満載のエッセイ

バカ男子
ひさぴよ
ひさぴよ
1年以上前

この本は、エッセイ調の文章とイラスト、そして作者・清野とおる氏の当時の生写真を交えた、嫌ぁ〜な思い出の集合体。通常のマンガと構成は違うのですが、意外と読みやすかったです。読んでいても違和感なく、不思議とマンガを読んでいるかのような感覚で読めました。 基本的には、多感な時期の清野とおる氏の身の回りで起こったおバカな事件を紹介していくだけですが、まわりの人間も含め、幼少期から既にクセがすごいです。びっくりしたのは「射精おじさん」などの性犯罪者たちの思い出もカジュアルに語られること。笑って良いのかどうか迷う部分もありましたが、それでも最終的に噴き出してしまうほど面白く笑い飛ばしてます。バカそうな男子でも、意外と大きなトラウマを抱えてたりしますからね。正面から向き合えば『あ゛あ゛あ゛あ゛』となるような体験談のはずですが、こうしてネタとして笑い話にすることも大事なんでしょう。

半グレ―六本木 摩天楼のレクイエム―

真の人生が変わっていく!!

半グレ―六本木 摩天楼のレクイエム―
干し芋
干し芋
1年以上前

まじめな真がどんどん濁流にのみこまれてゆく!! 暴力ではなく、頭脳で切り抜けていく感じはするが、今まで見たこともない世界に飛び込まざるを得なくなったのは、やはり必要な保証がない日本の法律。このまま、まじめなものがバカを見る世界で良いのだろうか? こっち側の人間だとオーナーの乙矢に言われ、社長にならないかと誘いを受け、動揺する真。 そんな折、不幸にも母親がくも膜下出血で倒れる。 父親が過労死した後、女手一つでパートで切り盛りしながら育ててくれた母親。入院費、生活費、ローンの支払いと出費がかさむ中、このままでは、どうにもならないと社長になることを決断。 こっち側の世界に入るのは、本当にちょっとしたきっかけだったりするが、確実に抜けられなくなる。 1巻のみ読みました。

「子供を殺してください」という親たち

タイトルに偽りなし

「子供を殺してください」という親たち
六文銭
六文銭
1年以上前

親と子の関係。 血は水よりも濃いといわれる家族の関係ですが、家族である前に一人の人間なんだということを痛感させられる作品でした。 精神疾患が原因で手に負えなくなった子供を、親としてどこまでサポートできるのだろうか? 自分だったらどうするだろうか?と自然と考えさせられてしまいました。 主人公=原作者でもあり、おそらくノンフィクション(フィクションだとしても、限りなく実体験に近い)だろうと思います。 それゆえに、全てが漫画的にハッピーエンドで終わるかというそうでもないし、どちらかというと主人公の押川は、そうした精神疾患のある子どもを医療につなげるまでを生業としているので、そこで終わることが多い。 というか、その後どうなったかまでは言及している話は、むしろ少ない。 言い換えれば、社会復帰のスタート地点に立たせるまでで、そこからは本人なり家族なりに委ねている。 スタート地点に立つことすら難しい人たちなので大きな一歩であることは変わりないが、それが安易に幸せにつながるわけではないし、現実はむしろ地獄かもしれない。 だからこそ一層、彼ら彼女らのその後を想像してしまって、この点が本作の魅力だなと思う。 日曜14時からやっている「ノンフィクション」というドキュメンタリーが好きな人はハマると思います。 自分たちの知らないところで、現実にはこういう世界があることを突きつけられる作品でした。

怪獣になったゲイ

全ての人の心に響きうる物語 #1巻応援

怪獣になったゲイ
sogor25
sogor25
1年以上前

学校でいじめられている高校生・安良城貴は、片思いをしている学校の先生・黒田への気持ちを心の支えにして日々の学校生活を耐え忍んでいました しかしある日 その黒田先生が職員室での雑談中に"同性愛への偏見"の言葉を口にしているのを偶然聞いてしまいます。 その言葉に深く傷ついた安良城は「ゲイじゃない何かになりたい」と強く願ううちに、気が付くと顔面が怪獣になってしまう、という導入の物語です。 同性愛がテーマになっている作品ではあるのですが、物語の本質は人間が誰しも持ち合わせている様々な"感情"にあると私は思っています。 安良城の顔が怪獣になってしまった要因や怪獣になった跡の安良城の感情の変化、そして彼に接する黒田先生の様子…後を引く物語の幕引きも含めて、全てが取り繕いのない"生の感情"に溢れていて、 "ゲイ"とタイトルに入ってはいますが セクシャルマイノリティとは関係なく 全ての人の心に刺さる内容だと思います。 それでいて、作品の持つ強いメッセージがストーリーにちゃんと溶け込んでいて、 ファンタジー性も合わさってとても読みやすい作品になっています。

ダイロクセンス

"死者の五感"を頼りに凸凹コンビが事件に挑む #1巻応援

ダイロクセンス
sogor25
sogor25
1年以上前

普段から厄介仕事ばかり押し付けられている警視庁のお荷物部署・刑事部特別第六課を舞台に、怪力が特徴で正義感の強い刑事の白原スミレと彼女がある事件で出会った14歳のマジシャン・四椿ルイのコンビが数々の殺人事件を解決していく様子を描く作品。 熱血な刑事のルミレと生意気なルイという2人のバディもので、ルミレを含めた第六課の面々のキャラクターもあって事件が起こるまでの展開はポップなコメディ調で物語が進んでいきます。 しかし実はルイには「死者の五感を追体験できる」という特殊能力があり、事件の被害者の五感を追体験する様子やその後の捜査の過程など、作品の雰囲気が一気に張り詰める瞬間が現れます。 コメディシーンはテンポよく、シリアスなシーンになると一気に重厚な雰囲気を醸し出す、『ケイゾク』や『トリック』などの往年の堤幸彦ドラマのような空気感のミステリー作品です 1巻応援

アタシのセンパイ【電子版特典付】

狂気変態百合に初恋、正面突破。

アタシのセンパイ【電子版特典付】
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前

高校に入学したばかりの塚本は、三年の岡崎先輩が吉田先輩に裸にされ、弄ばれているのを目撃する。何とかしなきゃ……と思う以上に、塚本は同じ女子である岡崎先輩に、初めての欲情を覚える。 状況に介入を始める塚本。しかし次第に明らかになる、危ない執着と救いようの無い変態性。思いもよらない事実にゾッとさせられる。 しかしこの状況に塚本は、最初の衝動のまま、純粋な初恋で立ち向かう。歪んだ危険な思考に対して、あくまでも「私を見て!」と言う塚本。そこにあるのは、美しい恋ではない。人と向き合う事の困難さと、それを強い想いで突破しようとする、苦しく見苦しく息苦しく、そして切実な恋だ。

セカンドマン

たまに読み返してしまう

セカンドマン
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前

すごい面白いかと言われるとそうでもないとは思うがたまに読み返してしまうマンガ。内容は超能力をもった少年が今の時代では生きづらいので人口冬眠で50年の眠ったはずだが機械が壊れて200年後に目覚める。文明は崩壊して周り人間がいない状態で始まり連載当時の世相を反映しているのか、公害よる未来への被害やコンピュータに任せきりにした場合の問題などが話に登場していく いつみても横山光輝の描くロボットやコンピュータの造形は好きだな

こちらから入れましょうか?…アレを

セックスレスの正しい解決法?

こちらから入れましょうか?…アレを
名無し
1年以上前

いろいろと濁したタイトルだけど、それ以外に言いようが無い内容だった。 夫婦のセックスレス問題に対して、真正面から、しかもコミカルに切り込んでいるのは痛快。 行為のシーンで、ヒーローにけだるい倒錯感が漂うあたり、BLっぽいというか、フィクションならではの面白みを感じる。 しかし、いざリアルでこの方法を採用するとなると、かなりの努力(愛)が必要かもしれない。

いつか帰郷をくちずさんで

複雑な面白さがあって感想が書けなかったやつ

いつか帰郷をくちずさんで
たか
たか
1年以上前

今日のジャンプラに掲載された『宗教的プログラムの構造と解釈』があまりにも面白かったので過去作を確認したら読んだことあるやつでした。メチャクチャ印象に残ってます。 『いつか帰郷をくちずさんで』は、SF・災害・個人の自由と権利・地方自治体・政治と様々な要素が複雑に絡み合っててとにかく面白い。 色んな感情を掻き立てられるんだけど……その複雑さゆえに内容をうまく消化できなくて「すごい良かった」ってしか言えなくなっちゃって感想を書かずじまいでした(反省) 今回2作品を読んでみて、佐武原先生の作品は豊かな知識に裏打ちされた現実のほんの少し先を行くリアリティのあるSF具合が最高だな〜〜!!と、良さを噛み締めています。 連載も読んでみたいし短編集も出してほしい…! 次回作メチャクチャ楽しみにしてます! https://comic-days.com/episode/13933686331798188575

もっとみる