THE COMPLETE WORKS1 銃声

初期大友は思った以上に上級者向けで人を選ぶ漫画だったという話

THE COMPLETE WORKS1 銃声
名無し
1年以上前

大友克洋に単行本未収録作品が数多いのは漫画マニアなら周知のこと、 あーAKIRAや童夢以前の感じな、ショートピースでお馴染みの初期短編のノリなら知ってるぜ、さアどんなもんよーーと、読んでみたら........難しかった。 未発表の習作を含めた1960年代〜70年代に描かれた短編が載っているのだけれど、その時代というとまんが表現が子どものものから青年を経て、大人を志向したものに変化していく過渡期の時代なだけあってかなり文芸色・実験性の強い作品が多い。 だが気に入った作品もいくつかはあったので軽く触れておく。 ・エンタメ部門 「スマイリーおじさん」 賭け事がやめられない喰えないジジイに、死んだ父親に代わってジジイの借金を回収しようとする若者が翻弄されるユーモラスな話。原作マーク・トウェインの力もあるだろうが、本作品集のなかでは一番オモロい内容だった。 ・文芸部門 「橋と そして...」 アンブローズ・ビアスの「アウルクリーク橋の出来事」を翻案したと思しき一作。ベトナム戦争下、米兵に橋に吊るされ処刑されんとする若者。幸運にも綱が切れて逃げ延びるも.....。戦争って、マジでクソだと思わされる話だ。 ・芸術部門 「まっちうりの少女」 東京に上京する際、編集者に見せるために描いたという習作で、じつに本巻ぶっちぎりの大傑作。当時の公民権運動に触発されたと思われる、童話と人種差別を組み合わせた少女漫画的内容。マッチ売りの貧しい黒人の少女が主人公で、すごく悲しいストーリーなんだけど、その悲しさの向こう側にほのかな叙情が浮かび上がってくる。ある少年に助けられるけど、主人公がお礼を一言も言わないでいるので少年が立ち去ってしまうシーンが、何か来るものがあった。この一作が読めただけでも、買った甲斐はあったかなと思う。一番好きです。 巻末には大友自身による各作品を語った談話が載っている。これは割に面白かった。 結論としては積極的にはすすめないが、大友克洋の大ファンなら読んでみてもよいだろうといったところ。

ポニテに揺れる

バチ可愛い青春 #読切応援

ポニテに揺れる
Nano
Nano
1年以上前

「何組の誰さん~」とか「国語便覧」とかもうもうめっちゃくちゃ中学時代のこと思い出してしまった懐かしい!!何年前…ウワーーー!!!!!! いやもう中学生男子女子の可愛さが詰まってますよこれ。やばいて。相馬さん可愛すぎるよぉ…髪結ぶシーンとかもう芸術かて。和原くんと一緒に見惚れてしまう。とにかく全ページ最高でした。読めて良かった。Thank you...。

K7百

介護ロボット「K7百」

K7百
名無し
1年以上前

「トマトエモーション」と同じ作者ということを知って再読。一年前の雑誌掲載時にも読んでいましたが、今も記憶に残る作品でありました。ロボットが高齢者を介護する話でギャグを挟みながら軽快に描いてあるんですが、これから先の未来で実際に起こり得そうな問題な気がしますよね。「トマトエモーション」に比べるとページ数も半分くらいなので軽く読めてしまうのですが、この時点で作家性がすでにあるので記憶にも残る作品になっているんだなと思いました。

トマトエモーション

48歳の新人漫画家による読切

トマトエモーション
名無し
11ヶ月前

48Pとボリュームのある読切でしたが、ベトナム人技能実習生のヤウさんとトマト農家のおじいさんのほっこりする交流シーンと、失踪事件を調べる犬飼探偵のシリアスなシーンのギャップが交互にあって、最後までダレることなく面白かったです。農園と内科医が技能実習生の健康に気を使っていたのはそういう理由だったんですね…。 描かれたのは48歳の新人漫画家ということですが、作画もクオリティ高いし経歴が気になるところです。どこかでアシスタントでもされてたんだろうか。 https://bigcomics.jp/episodes/4c1c6d40b76ca

地球の自転を止める

地球の自転を止めるの感想 #推しを3行で推す

地球の自転を止める
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
12ヶ月前

・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ 正直途中までなんとなく読んでいたが中盤あたりから一気に雰囲気が変わって面白くなる。読み終えてみると地球の自転を止めるのタイトル通りの内容だった。最近読んだ読切の中でも特に好きかな。 ・特に好きなところは? マンガ自体はむちゃくちゃ面白いが作者の自己紹介もいいね ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! 他のマンガがあればぜひ読みたい。あと作者の情報求む

川尻こだまのただれた生活

12巻が出たよ

川尻こだまのただれた生活
さいろく
さいろく
1年以上前

いつもどおりの川尻こだま先生。 いつものいなげやでいつもの町でいつもの通り生活しているなぁ、ゲームも相変わらずあんま上手くやれてないんだなぁ、時事ネタも拾うネタが広範囲にわかりやすいようで意外とピンポイントなものもあったりするし…みたいなところで親近感がわく。 いつもどおりである。

クジャクのダンス、誰が見た?

一体誰が何を?ドラマ化作家の描く複雑なサスペンス

クジャクのダンス、誰が見た?
さいろく
さいろく
11ヶ月前

ドラマ化された前作の事も著者のことも全く知らず、面白いタイトルだなと思ってなんとなく手に取って読み始めたが、しっかり読まされてしまった。 まだ3巻が出たばかりの段階で、多くを語らないほうがいいかなーという気もしたのであまり書けないけど、とにかく緊迫感が常にあって息抜きが全然ない。 とはいえ、ずーっと死ぬほど重い空気なわけでもなく、常に緊張した感じになるというか。 そんな中での癒やしポイントはこの2人の掛け合いである、と思っているので画像貼っときます。(BLではない)

ポニテに揺れる

子供から大人になっていく階段のほんの一段

ポニテに揺れる
さいろく
さいろく
1年以上前

冒頭から中学生あるあるというか、子供ってそういうとこあるわーっていう心情や空気を探り探り成長していく途中で起こる事象がしっかり描かれている。 メインとなる2人のいい子達だなーっていう感じがすごく伝わってくるのと、周りを含め本気でよかれと思って動いているけどどうするのが正解かわからないし、段取りをすっ飛ばしちゃったりするところがとても「子供と大人の狭間」だなーって。 本当によく描かれてる。。。 読むと「あぁー…こういうとこってこういう事だったのかもなぁ」ってなって感心してました。続きは想像で補完しよう。

トマトイプーのリコピン

かわいいのにちゃんとギャグだった

トマトイプーのリコピン
野愛
野愛
1年以上前

かわいいなあと思いつつ読んだことがなかったトマトイプーのリコピン。 サンリオとかサンエックスっぽいしギャグ漫画って言ってもほのぼのかわいいやつでしょ?まあそういう作品があってもいいんじゃないと見くびってました。 本当に見くびってて申し訳なかったです。しっかりギャグ漫画なんですね。 ファンシーな世界観にかわいい生きものかわいい女子高生、ここに芸能ネタや下世話なギャグが放り込まれる感じめちゃくちゃ好きです。 今1話を読んでいるからなんですが、ネタがちょっと古いのがまたいいです。インティライミ擦りまくってて笑っちゃう。 トマトイプーの産まれ方もちょっとキモくてよかったな…。 ジャンプラ新連載や読切はチェックするけど、長期連載をなぜかスルーしがちだったので考えを改めます。 読んでみてよかった!おもしろい!

トライガン・マキシマム

最高にクーーール!!!

トライガン・マキシマム
宮っしぃ
宮っしぃ
1年以上前

やっぱ内藤先生はすげぇよなぁ...と何度読んでもしみじみ思う... トライガンから続くマキシマムのストーリーはやっぱり最高にスタイリッシュ&クールで、ウルフウッドとかその武器なにそれ!どうなってんのか分かんないけどめちゃくちゃかっこいいじゃん!と何度見ても思う SF、西部劇、アクションにコメディのバランスが素晴らしくずっとトライガンの世界に入っていたくなる、完成された映画を見ているような良い読後感もある 内藤先生...あんたに一生ついてくよ...

トライガン

個人的最推しの最高作品

トライガン
宮っしぃ
宮っしぃ
1年以上前

西部劇をモチーフにし、崩壊した世界の中で賞金首として旅するヴァッシュ 圧倒的な画力と世界観で繰り広げるバトル、合間に入るシュールなコメディ要素、敵も味方もスタイリッシュだし、とにかく戦闘とキャラが最高にかっこいい 今まで自分がどんな人にも薦めたマジで良い作品なので本気でオススメです

となりの信國さんは俺のことが好きな気がする

信國さんアホかわいい

となりの信國さんは俺のことが好きな気がする
宮っしぃ
宮っしぃ
1年以上前

隣の席の転校生を好きになった広島弁の女の子、ファッション誌を読んでモテテクニックを使って好きな人にアプローチしてるが全く上手くいかない、でも男子の方はもしかしたら俺のこと好きなんじゃね?いや違うか...?を繰り返していく、これを楽しむマンガ ひたすら信國さんのアホ可愛い掛け合いを見るのが面白い 前半はコメディ要素強めな学園ラブコメ、巻が進めばラブ要素も強くなっていくので、今後に期待できる良作だった

恋文日和

キュンキュン

恋文日和
ゆゆゆ
ゆゆゆ
1年以上前

恋文(ラブレター)をテーマにした、とっても青春なラブストーリーが綴られています。 一話読み終えるごとに、「ほぅっ‥」と安堵というか、青春への憧れというか、なんとも言えない気持ちが込み上がります。 ジョージ朝倉先生の描く表情、というか眼が好きです。 手紙を持って少し下を見た眼差し、胡乱げな眼、目は口ほどに物を言うというけれど、とても語ってくれます。 久々に漫画をみて、バッサバサなまつ毛と目力にやられかけましたが、中身を見てみたら「やっぱりこの絵が好きなんだ」と思い直しました。 なにげないシーンをうっとり見てしまいます。 動きを感じるところも好きです。 コマ割りなのか、描写なのか、何なのか分かりませんが、静止画なのに頭の中で補完されてドラマのように動いて見えます。不思議です。 青春謳歌中と夢にも思っていないだろう、甘酸っぱい青春をさらに甘酸っぱくさせる、キャラクターたちの表情、ぜひご堪能ください。

人類蝕

きっとまだまだ序盤の序盤

人類蝕
ゆゆゆ
ゆゆゆ
1年以上前

マミー&ファミリーで「マミリーさん」なんて、かわいらしい名前で呼ばれている何かと、その正体の片鱗に触れてしまった少年たち。 ミイラ?ゾンビ?が出てきて、やっぱり人間がこわいという一端も見せつつ、マミリーさんもこわいという要素もありつつ。 マミリーさんって一体なんなんだ、という気持ちが、話を読む手を進めます。 主人公ペアが男女じゃなくて少年二人組というのが、最近読んだ漫画の中ではめずらしい要素で良いなと思いました。 あと主要キャラクターの皆さん、中身が濃すぎて、キャラクターが立っています。 みんな見た目が良いので、その差もおもしろいです。 今、14話を読んだところです。 今後の展開が楽しみです。

プラチナ

題材(ウエディング・プランナー)は良かったけど

プラチナ
名無し
1年以上前

これといったものが見出だせないまま「これで最終回?」って 感じであっさり終わってしまいました。 ヒロインポジ的らしき人が新婦を惚れさせる魔性噂は見た目も キャラクターもそんな風には見えない違和感がありました。 費用をどこまでケチれるかをテーマにした回はコミカルでもあり 面白かったです。

ポニテに揺れる

青春としか言い表せない自分がもどかしくなる

ポニテに揺れる
野愛
野愛
1年以上前

読み終わったら叫び出したくなるし走り出したくなるはず。 この作品に対して青春とか甘酸っぱいとか爽やかとか既存の言葉を当てはまるしかできない自分がもどかしくなる。 読切じゃなくて続きを読ませてくれと思うけど、後ろ髪を引かれるこの終わり方が美しいのかもしれない。 廊下ですれ違ったポニーテールの綺麗な女子。 可愛いと評判の先輩でもなく、学年イチの美人でもなく、名前も知らないあの子。 付き合っちゃえとか一目惚れだとか囃し立てられるけど、この気持ちはそういうんじゃなくて……というストーリー。 安置なラブコメに発展しないからこそ、グッとくる。 すごく美しい。読んだ方がいいやつ!

玉の輿ご用意しました

スパダリ社長と不幸な生い立ちの青依

玉の輿ご用意しました
るる
るる
3ヶ月前

4巻まで既読。 当たり屋と被害者という立場で知り合った青依と印南さん。 住所不定無職でそんなことしながら何とか生きている青依だけど、中学卒業後にそれを祝うことなく一家離散して足を怪我して職も失った過程があってのこと。 印南さんは手酷く自分を振った元カレを見返す為の恋人役として青依を雇ったけど、元々の素質は悪い子じゃないから素直で健気な彼に本気になる。 よくありがちな身分違いだから秘書が邪魔するとかでなく、青依の性格の良さをきちんと見抜いて応援してくれる秘書の酒匂さんがとても好き。 何もなかった所からきちんと学んで力をつけて社会的にどんどん成長していく青依は応援したくなる。

動物人間

人間が家畜のように扱われる世界

動物人間
六文銭
六文銭
9ヶ月前

他の方も言及されていますが、この著者 『ワニ男爵』とか『愛しのアニマリア』とか『ナマケものがナマケない』とか、ゆる~い動物ギャグが特徴だったのですが・・・ 新作は、その真逆! シリアスな猟奇的かつホラーな衝撃作。 めっちゃたまげました。 『動物人間』というタイトルからして不穏でしたが、全くその通りの内容。 動物が人間のようにふるまい、喋る村。 そこに迷い込んだ人間を、時に家畜のように飼育し、時に狩りのように追い込む。 そして、動物が人間を食べるのである。 普段、人間がやっていることを逆にするだけでめっちゃ怖い。 両方、知恵があって喋るからより一層不気味だったりします。 これまでの作風とのギャップにおったまげましたが、独特の目線が持ち味な著者だったので、本作も普通の展開で終わりません。 ネタバレなので控えますが、オムニバス形式で村に迷いこんだ人間を描くのかなと思っったのですが、そうではなく話が繋がっていたのも秀逸だし、最後は結構衝撃的でした。 あーそういう終わり方するのか?と。 『ジンメン』とか動物が襲う系の話だけでなく、ホラー好きな人にもおすすめなので、1巻完結ですしぜひ読んでほしい!

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