貧しい家庭で育った9歳の少年がある難病にかかり、親が全財産はたいて購入した宝くじで1等10億を当て、無事に治療ができ病気は完治。それから10年たった現在も豪邸に住み何不自由無く暮らしているが、引きこもるわけにもいかないのでコンビニのアルバイトでなんとか社会と繋がっている。

「宝くじ」という運によって命を救われたうえ、裕福な暮らしが出来ていることに彼自信はなにか虚しさのようなものを感じているようだけど、運以前に間違いなく親の「愛」もあったはずで、そんなに重く考えなくても…と思う。けど当事者の気持ちなんてものは想像もつかないし、お金に困ってないのに意味もなくアルバイトしている自分と、お金がなくて大学を休学してまで働いている同僚の姿を見て、何も思わないはずはないか。

自分も、働いたことで得た経験ってちゃんと自分の「財産」だなと思えるし、世の中には色んな人がいると身を持って知ることが出来た。労働って尊い!とも別に思わないけど。

主人公の彼が後ろめたい思いを抱えながら確実に育まれた友情も彼らの「財産」だ。

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富めるひと
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