4.0
star
star
star
star
star_border
こんなお店が増えてほしいけど、こんなお店を必要としない子どもたちが増えてほしいとも思う。
離婚して職を失って、疎遠だった父親のもとに帰った主人公・楓。
無愛想で家庭を省みることのない人だったのに、いつのまにか子ども食堂を営んでいた。
子どもたちと触れ合うことで元気を取り戻しながら、それぞれの家庭の問題や父親との関係と向き合っていくお話。
明るくてほのぼのしている作品だけど、偏食にモンスターペアレンツ、ひとり親世帯やヤングケアラーなど、今まさに起こっている問題も描かれている。
子ども食堂があるからまるっと解決なんてことは現実には起こり得ないだろうけど、大人も子どもも寄りかかる場所やひと休みする場所があるだけでも救いになるんだろうな…と思う。
この作品のように、泣いたり怒ったり悩んだりしても優しい自分に戻れる世界であってほしい。