小児科を題材としたマンガは数あれど、大抵、障害の有無だったり虐待だったりが多く、読んでいてキツくなるんですが、テーマとしてドラマチックな展開ができるので(その表現が正しいか疑問ではあるが)、マンガとしてそうなる展開も是非に及ばずと思いながら読んでました。

が、本作は、なんの変哲もない家事や育児に追われた人たちが、ブッキーというデスメタルよろしくの文字通り一風変わった容姿の小児科医によって救われていくストーリー。
なんのドラマチックな展開もないのですが、淡々とした日常に潜むちょっとした苦労の数々に、子持ちの人なら共感必至だと思います。

ありていにいうとすごくいいです。

主人公のハネチンこと羽根田は、奥さんを亡くされて、幼い子ども2人の育児をしながら、仕事も人並み以上にこなそうとしてままならず、焦りから子供に当たってしまい、後悔する・・・

後悔するくらいならやらなければいい

なんて言えるのは、その感情に至ったことがない人間のセリフで、100%悪いとわかっていても、止められないことだってある。
特に子育ての場合は、理屈ではどうにも割り切れないことが多々ある。

それを的確に描いているのが、なんとも新鮮でした。

ブッキーの、患者とのつかずはなれずな程よい距離感もいい。

病気だけでなく、その病気に至る経緯から家族の関係性も診る小児科マンガで、今後も期待大な作品です。

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だれでも抱けるキミが好き

ただのエロかと思ったら

だれでも抱けるキミが好き
六文銭
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童貞地味男のゴトウとビッチなギャル・アガワさん。 冒頭からアガワさんのビッチさ全開の姿を見せつけられ、ゴトウくんはカルチャーショックをうける。 と、いうのも普段は委員会が一緒で、ギャル特有のフランクさに童貞のゴトウくんは秒でやられて、アガワさんが気になる存在になっていただけに、生々しいビッチさにショックをうけてしまった、、という流れ。 そこで童貞特有の女性に対する幻想に、第3者的に苦しむだけかと思ったら、そんな葛藤も一瞬で、ゴトウくんもアガワさんとやることをやってしまう。 そこが、ひと味違い個人的に面白いと感じました。 ゴトウくんもアガワさんのセフレの1人に成り下がってしまったことで、どこか自分だけは他の男子と違うとか思っていただけに、その落胆さと、身の程をわきまえ始める感じが、哀愁漂います。 ピュアな気持ちなど、最初からなかったのか?と。 アガワさんも掴みどころなく、ポンポン相手を代えるから、またすごい。 そんな姿にゴトウくんが嫉妬で狂いそうになって、今後どう動くのだろうか。 そして、それにアガワさんはどう反応するのかな? アガワさんがヒキ気味だと現実味があって面白いと思ってます。

ようこそ!FACT(東京S区第二支部)へ

嘘か真実か陰謀論

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六文銭
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自分が何かと恵まれていないのは、何か大きな陰謀によるものではないか?という、ネットではびこる「陰謀論」がテーマの本作。 主人公は、いわゆる社会的に弱者の部類で、それでも自分にも特別な何か(人生大逆転できるようなものが)あるんじゃないかと日夜怪しいセミナーに通いながら過ごす。 そんな中、偶然出会った大学生の女性に恋してしまう。 関係を深めていくなかで、彼女につきまとうFACTという謎の組織の存在を知り、彼女を守るために接触。 そこは、陰謀論に染まった集団で、自分の境遇の悪さも、彼女と出会ったのも全てが大きな陰謀だったと諭され、気づくと彼もまたその思想に染まりはじめてしまう・・。という展開。 社会的な問題を扱う重そうな感じもあれば、コミカルなヌケ感もある。 現実を描いた漫画だから明らかに嘘っぽくも感じつつも、これ実はファンタジー漫画なのでは?と思うと真実のように感じてしまう。 ついつい、陰謀も本当のように感じてしまう。(ちょっと調べればわかるんですけどね) そんな感じで嘘か真実かわからないながら、自分なんかは読んでいたのでめちゃくちゃ楽しめた。 特に2巻。 主人公が上述した恋心を抱いている女性に、付け焼き刃的な稚拙な持論を展開し、一瞬で論破される様は読んでいてホント痛々しく、ゾクゾクした。 共感性羞恥をこれほど感じたシーンはないと思う。 4巻で最終巻らしいけど、どうオチをつけるか気になる。

珍遊記2~夢の印税生活編~

奇跡の続編

珍遊記2~夢の印税生活編~
六文銭
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小さい頃、色んな意味でトラウマを植え付けられた珍遊記。 当時、絵を見るのも怖くて、だけどドラゴンボールは読みたいから、珍遊記のページにはいかないよう恐る恐るめくっていたのも、今となっては良い思い出です。 本作というか、著者を語る上でもはや絵柄に触れないのは無理なのですが、とにかく子供がみたら泣き出すような絵の濃さ。 特に婆さんキャラのシワがえぐい。 下品な下ネタも満載で絵柄と相まって、初見の方は気分悪くなると思うんですが、、、 著者が、現在、子供向けの絵本作家としても活躍しているというから驚きしかない。 謎に時代を感じる。 さて、本作の内容だか、前作珍遊記の続編という立ち位置だが、前作をなぞりながら、その裏で起きていたことを描きながら始まる。 もう一つの怪作、漫遊記とも繋がっているので両方知っているとより面白いのだが、正直、何も知らなくても大丈夫だと思う。 著者の作品を知ってる人ならわかると思うが、ストーリーはあってないようなもので、とにかく勢いが魅力。 そこは本作も健在で十二分にある。 映画化もした作品だが、玄人受けとか言うつもりもないが、毒にも薬にもならない作品と異なり、モノづくりに携わる人間に、何らかのインパクトを残す作品なんだろうってことは理解できる一作です。

はねちんとぶっきーのおこさましんりょうろく
ハネチンとブッキーのお子さま診療録 1巻【特典イラスト付き】
ハネチンとブッキーのお子さま診療録 2巻【特典イラスト付き】
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私たちの幸せな時間

私たちの幸せな時間

木曜日、午前十時。それは私たちが生きることのできる唯一の時間......。3回の自殺未遂を繰り返したピアニスト樹里は、叔母に連れらていった拘置所で無差別殺人を犯した死刑囚・佑に出会う。母との確執、弟の死......。互いに激しい反発心を抱く二人は、心に大きく深い傷を持つ。やがて二人は......。映画・原作ともに大ヒットを記録した純愛劇を、完璧なまでの美しい世界観で佐原ミズが描き切る----。

読切 さくら町停留所

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冴えない高校教師・槇原には5年前に卒業した忘れられない生徒がいた。卒業式の前日に、想いを告げてくれた一人の女生徒。彼女は大学卒業後に迎えに来ると告げたが、4年の月日はあっという間にながれ…

バス走る。[新装版]

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願いを叶える空の飛行機。桜の季節に交わした約束。伝えられなかったひと言…。繰り返す毎日の中をバスは走る、乗せたヒトの数だけ「想い」や「願い」を運び、始まりを届ける―――。稀代のストーリーテラー・佐原ミズの透き通るほどに純粋な傑作恋愛オムニバスが、新たに描き下されたエピソードを加えて新装版で登場!!

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