5.0
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今回のお話も、現代社会の一場面を切り取ったような話を妖怪に語らせていて社会批判とユーモアを合わせたような作りになっていてすっごくよかったです。
かの喜劇王チャップリンは言った。
「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ」
箱の中の猫に深く共感して読めば悲劇で、最後はどんな形であれ一歩踏み出しているという点で希望が差してくる。
しかしすこし引いて見れば、最後のシーンまで「箱から出ない」ということを引っ張って引っ張って、前の場面で暗い中から一瞬顔を覗かせ「箱から」一歩踏み出すかと思ったら、踏み出したけど思ってたのと違う形、というきれいなオチをつけていて、意図的な笑いの型を作っているので思わず笑ってしまう。
いや一歩踏み出すのは素晴らしいことだけど箱ごとなんかい!!出てはこないんかい!
とツッコミたくなる。
メッセージ性とユーモアを高度に同居させている岡田索雲先生は素晴らしいです。