本作の主人公は夫と死別した65歳の女性・茅野うみ子。
彼女はふとしたきっかけで数十年ぶりに映画館を訪れるのですが、その映画館で、映像先行の美大生・海(カイ)に声を掛けられます。
この出会いを契機にうみ子が自分のなかにあった「映画を撮りたい」という感情に気付く、という導入の作品です。

実際に「映画を撮る」ための一歩を踏み出したうみ子は、その後の海との交流を通し、今までの人生で自分の中にあった、そしてこれから生まれるであろう様々な感情に気付いていきます。
そしてその様子が、波や舟などの"海"をモチーフにした描写で視覚的に表現されているのも印象的な作品です。

物語の冒頭、海に「映画を作りたい側」の人間だと指摘されたうみ子が1巻の終盤で「作る側」と「作らない側」の違いについて語るシーンには、誰しもが心をグッと掴まれるようなメッセージが込められています。
そんな、読者の心の奥底にある感情を奮い立たせてくれるような物語です。

1巻まで読了

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