瀧夜叉姫 陰陽師絵草子』を読んで居ても立っても居られなくなりこちらの『賀茂保憲』も読みました。読んでみてびっくり全然雰囲気が違う!けどめちゃめちゃ面白い!!

登場人物は安倍晴明、賀茂保憲ら平安時代の大御所メンバー。『瀧夜叉姫』とも共通しますが世界線は別物で独立しています。
『瀧夜叉姫』は本格派のダークファンタジーという感じでしたが、本作はもう少しコメディチック。玉藻の前が疫之狐狗窼(えきのこっくす)に感染して大変なことになったり明らかゴーストライダーの牛車を乗り回したり、ネタの方向性が秀逸。私のイチオシはモスラ回です。

悪ノリしながらも当時の文化事情をしっかり描いて陰陽道をカッコよくやりつつ物語が盛り上がっていくのが心地いいです。
固すぎもせず、ヌルくもないこのバランスが絶妙で「平安時代、マジで楽しそ〜〜〜!」っていう気持ちになります。(こっちの路線の『瀧夜叉姫』も見てみたかったかも…)

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エロイーズ 本当のワタシを探して

物語の始まりのシーンが好き

エロイーズ 本当のワタシを探して
ANAGUMA
ANAGUMA

本作、ベンチに座っていたエロイーズがふと記憶喪失になっていたことに気付くシーンから始まるのですが、その自然さがなんだか巧みで、ピンク色のカラートーンとともに強く印象に残っています。 メインとなるストーリーラインはサブタイトルにもある「本当のワタシ」探し。 少ない手がかりを元に記憶を失う前の自分がどんな人間だったのかを調べていく…と書くと壮大なミステリーやサスペンスのようでもありますが、そうそう大変なことが起こるわけでもないのが人生というものかもしれません。 どこにでも居る女性だった(と思われる)エロイーズ・パンソンの身の回りも、世の人のご多分に漏れずありふれた出来事ばかりだったようで、一生懸命過去の自分の身辺調査を行うほどに些細でちっぽけなことばかりが判明していきます。そのようすは親近感やおかしみと同時に、どこか空虚さというか、切なさも感じさせたり…。 「記憶を失う前の自分ってどんな人間だった?」というのを入り口に「そもそも根本的に自分ってどんな人間なんだろう?」という二重の意味で「本当のワタシ」を探すことになるのが妙味です。 そんな深いテーマもありつつ、バンドデシネとしてはかなり読みやすい部類に入ると思います。エロイーズのちょっとした仕草がどれもかわいかったり、普段縁遠いフランスでの「フツーの」暮らしが垣間見えるだけでも面白いので、読む機会があれば気軽に手に取ってみてほしい一作です。

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荒野に獣 慟哭す

荒野に獣 慟哭す

『キマイラ』『サイコダイバー』『餓狼伝』『陰陽師』など数多くのヒットシリーズを生み出した夢枕獏が放つ、サイバー伝奇アクション小説を実力派・伊藤勢がコミカライズ化。ジャングルの奥深くに伝わる奇病・独覚ウイルスを植えつけられ、人間の持つ能力を遙かに凌駕する近代兵器として生まれ変わった12人の独覚兵。12神将になぞられた能力を駆使し、互いに命を削る戦いを繰り広げる。

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闇狩り師 キマイラ天龍変

闇狩り師 キマイラ天龍変

身長二メートル、体重一四五キロ。猫叉シャモンをひきつれて、妖魔封じを稼業とする現代の陰陽師、九十九乱蔵。ある日乱蔵は、小田原で巨大な獣に襲われた!その獣の正体は――――キマイラ? 夢枕獏の人気作、『キマイラ』と『闇狩り師』の両シリーズが、コミックで合体!同じく夢枕獏原作の『荒野に獣 慟哭す』を完結させたばかりの伊藤勢が贈る、痛快アクションコミック!

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天竺熱風録

天竺熱風録

「こんな人物が、本当にいたのか」――。“銀河英雄伝説”“アルスラーン戦記”の作者が贈る、破格の冒険ロマン譚!! 舞台は中国・唐の時代。8千の唐・チベット・ネパール連合軍を率い、7万超の天竺(インド)軍を打ち破った文官がいた――その名は、王玄策!!

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