漫画史上最高傑作
わずか1冊の単行本の中にものすごく壮大なテーマが託されている。 あえて手前の部屋と向こうの部屋のパースをずらすことで、あちらの世界とこちらの世界の彼岸を再現していたり、ベランダの柵がコマ割りとなっていたり、ここでは書ききれない程の重層的な技法が含まれている。そして、それら全てを包括するように、あえて切り離された記号とも文字とも絵とも捉えられる高野のみが到達出来た線画によって、生と死の彼岸が描かれている。
小説の主人公に自分を重ね、図書館で借りた本を読みふける少女。名作「チボー家の人々」を題材に採った表題作のほか、3編を収録。会社の片隅で繰り広げられる、恋か?セクハラか?本人たちにもわからない小さな騒動「マヨネーズ」、ボランティアが派遣先で起こすスリリングなすれ違い「二の二の六」など、バラエティー豊かに人生の真実と上澄みをすくい取る、たぐいまれなる作品集。ユーモアとクールな距離感が織りなす絶妙なバランス、名手による4編の物語をお楽しみください。
コメントありがとうございます!
私も改めて読み返してみました。個人的な推測ですがタキちゃんとしては「元カノにもコールスローにマヨネーズかけないのかって言ったことあるんじゃないですか?」っていうジョークのつもりなのかも…?
以前にタキちゃんとスネウチさんの間で似たようなやり取りがあって「忘れちゃったんですね」とクサしてる可能性もあるけど、物語の中でスネウチさんに最近別れたらしい元カノがいることが度々出てくるから前者の方がそれっぽい気がします。
スネウチさんはタキちゃんがそんな強気なこと言うタイプだと思ってなかったからギャップに惹かれたのかもしれません…。
お返事ありがとうございます‼️︎
おっしゃる通り、な気がしてます!
「デジャブじゃないですか スネウチさん」のカット、たきちゃんの顔が隠されてて、なんか、一世一代の勝負(真剣だからこそ)という感じがします。
そう読むと、「俺、前にも言ったっけ」のスネウチ氏の脳内には過去の女の子が浮かんでて、それを隣のたきちゃんははっきりと見てとって意を決してかツッコんだのだなーと、意地らしくなります(コールスロー両手で触ってたり顔が隠れてるのが恥ずかしさまである感じがします)。
「上島は 記憶力が良い」とか、確実なことしか言わないスネウチ氏が、おとなしいたきちゃんの内面に確実に触れたシーンという感じがします。いや、何年も探ってたもので、高揚感で深読みしちゃってるかもしれませんが。
「マヨネーズ」たきちゃんもスネウチ氏もほんとに好きなので、やっと筋が通った感があって嬉しいです。
ほんとありがとございます‼️︎🙏
普通の漫画だったら「デジャブじゃないですか〜」のセリフの前か後に説明コマが入ると思うんですけど高野文子先生はそういうことをしないんですよね。より自然でリアルな人間同士の会話の流れをそのまま漫画にしているから、分かりにくさが生まれるリスクはあるけど、作品としての深みが増すから結果として面白い。
あおきさんのコメント読んだらタキちゃんとスネウチさんのやり取りにリアリティが増してめっちゃキュンキュンしました!あそこでタキちゃんの顔を隠すって匠の技ですよね〜!!単行本「黄色い本」の批評ってたくさんありますが、ほとんど「ジャック・チボーという名の友人」についてばかりなので、「マヨネーズ」について語り合えてとても嬉しかったです😊
あの、全然カンケーないんですが、わたし勝田文さんの漫画もすごく好きで、このサイトは昨日初めて知ったんですが、勝田文で検索してみた漫画の口コミが1件で、それも、かしこさんが書かれていて、スイマセンちょっと笑ってしまいました。(あしながおじさんです)
高野文子漫画は、これを機にもう一度ゆっくり読み返そうとおもいましたし、このサイト、メジャーじゃない(好きな)漫画の感想も見られて嬉しいです。
「マヨネーズ」のこと、書いてくださってて、改めてありがとうございました🙏
わたしも、うれしかったです◎
どえええ!!!すっごく趣味が合いますね!!!「Daddy Long Legs」が大好きで大好きで、あれを読んで一生ついていきますってくらい勝田文先生のファンになりました。
私もプライベート周りで漫画について話せる人があまりいなくて、ここで発散してるクチです。これも何かのご縁ですからまたぜひコメント下さい!
そうなんですね‼️︎ 「Daddy Long Legs」いいですよね!
私は原作小説のほうも読んでみたんですが、それも元気でるし良かったけど、やっぱ最初に勝田漫画から入ってよかった〜って心底おもいました! でも小説よむと勝田さんの上手さもしみじみわかるのでオススメではありますb
勝田漫画、徹底的にぜんぶ読みたい気持ちになって、ちらっとしか読んだことなかった「マリーマリーマリー」今日中古で買ってきました。早速むっちゃ元気出ます。ほかのもどんどん読も〜(ダディーのほかに好きなのは「小僧の寿司」です)
とりあえずユーザー登録してみたので笑
また、コメントさせてもらいます◎◎
あ、「小僧の寿し」ですね。
せっかくオススメして頂いたので今年の夏の課題図書として原作を読んでみます👍「Daddy〜」きっかけで勝田作品を結構読んだつもりだったのですが「小僧の寿し」も未読でした😅こちらも読んでみます!!
ユーザー登録まで?!う、嬉しい〜!!
かしこさま、お久しぶりです。お元気でしょうか。
この度、ふいにWikipediaにて、「マヨネーズ」についてこんな一文を発見しました。
“高野は、それまで自分の作品になかった「大人のエロ」を入れたつもりだと語っている”
そうするとですね、私としては「マヨネーズ」は、精子を意味するとしか思えなくなりまして、そう思うと、序盤でスネウチ氏がタコ焼きを食べる際にマヨネーズをこぼすのが股間のちょうど上であることがやはり「マヨネーズ=精子」だと言っているように思えます。
さらに、問題のページの一つ前、「たきちゃんはスネウチ氏を懲らしめるのに精だした」という語りも、この後たきちゃんが言ったと思われる「冗談」を解明する手がかりのような気がしてきてすごいです。
「もうじゅうぶんかかってますよぉスネウチさん」
、、、精子が???
新たな真相が解明されようとしているんじゃないかという気がしていますことを、ここにご報告しておきます。
お久しぶりです!私も時々あおきさん元気かな?って思い出してました!
まず始めは唐突だったのであおきさんの大胆な解釈に思わず吹き出してしまいました(笑)。しかしもう一度作品を読み返してよくよく考えてみると、その解釈は間違いではないかもしれないと思うようになりました。
今まではオフィスでの男女の会話で恋愛の機微を描いた作品だと思っていましたが、もっとその先のアダルトな関係も示唆していたのか…!と目から鱗です。
そういえばタキちゃんがスネウチさんが気になるようになったきっかけも「ホテル行こうか」って誘われたからでしたね!
かしこさん、こんばんは
私はですね、たきちゃんはスネウチ氏のことを前から好きだったんじゃないかと思っております。というのも、ホテル行こうかと言われたあとの手話のシーン。「今日、サクラの花が咲きました」は、合格、というか、“言えない”(ということに会社ではされている)たきちゃんの喜びを意味していると読んでいるのです。「大切なお仕事」とはスネウチ氏との結婚なのではないか、とかとか。
ほかにも「昨日のことは無かったことにしてあげます」「留守電になにかはいってたのかな」というようなセリフから、スネウチ氏のことをよく観察して、把握している人ならではの愛ある(結婚までの距離をじっくり詰めているような)言葉に読めたりしてます。。「まだまだゆるさないぞー」は、“まだこのチャンスを終わらせないぞ”に聞こえます。。
いえ、完全な早合点かもしれませんが!
手当たり次第におしりを触る「セクハラオヤジで有名」なスネウチ氏が、たきちゃんに好意があってホテルに誘ったのかとか、手話の「白い犬が歩いています」が何を意味するのかとか、まだ分からないことはたくさんなのですが、マヨネーズが精子だと考えて一つずつ解明していけたらどんなに楽しいか、、!!と、興奮してます。笑
それと、かしこさんがレビューですでに「エロ」のことに言及されているのをさっき見ました。書いておられたんですね!🙇♀️
改めて読ませてもらって、スネウチ氏が「何にでもマヨネーズをかけるのがタイトルの由来」と書かれているのを「精子」と読み替えて笑ってしまいました。笑
またしばらく探ってみたいと思います。
発見があればまたご報告させてください!🙏
あー!!タキちゃんが手話を勉強してるシーンが度々あるのってどういうことなんだろう?って疑問に思ったことありました!!!そういうことだったのかーーーー!!!!確かに「サクラの花が咲いた」は色んな解釈ができますね。
これは世紀の大発見だ!!あおきさんのコメントめっちゃ勉強になります!!
手話のところは昔にどなたかがネットで述べられてるのを拝見して、私も「なるほどーー!!!」となりました☺️︎
あれは無口なたきちゃんを代弁する言語として書かれてるんだなぁと💡スッキリしますね^^
高野さんはかなり細かなところにまで意味を持たせて描かれる作家さんだという印象があって(何かの特集インタビューで「そんなとこまで!?」というところまで「こんな意味で描いたんです〜」と説明しておられて驚いたことがあり)、できるなら全部、読み解いてみたくなります。
今まで高野文子先生のこと分かったつもりになってたけど、自分は何も知らなかったんだなと反省しました!!
また色々教えて下さい😊
こちらこそです☺️☺️