ギャルと恐竜 森もり子 トミムラコタ
ギャルと恐竜雑談!
ヤンマガでたまたま目にし度肝を抜かれ慌てて単行本を探して読みました。
非常にゆるい雰囲気で話は進みますが、作者なりのしっかりとした哲学が筋として通っていてなかなか味わい深い漫画になっています。
作者のトミムラコトさんの過去のエッセイ漫画などを読むと苦しい家庭環境や自己の性の問題に対して悩んだ時期のことなどが明るく、笑い話として語られており、そこで培った精神性が今作の中でも貫かれているように感じました。
何か大きな問題を乗り越えた若者がたどり着いた哲学が「これでいいのだ」だったのではないかと思います。(作者のバックボーンも赤塚先生の幼少期の頃の話を思い起こさせます。)
また、登場人物たちを類型化せずにきちんと描こうという明確な意思が感じられ、その点も非常に素晴らしいクオリティで仕上がっています。