自伝や実録漫画といわれると、はなから眉に唾をつけて読みます。どうせ嘘や誇張がいっぱい混ざってるんでしょ、だまされないぞ、という感じで。しかしこれが島本和彦の手によるものだと…。明らかに自分をモデルにした実録風漫画なのに「どこがホントのことなんだ?」と思ってしまう。逆説の美学を感じてしまいます。この「吼えペン」シリーズでは嘘キャラの立たせ方も秀逸で、もじった名前を付けて「え、あの人ってこんな人なの?」と思わせる、という仕掛けで押しまくってくる。例えば富士鷹ジュビロなんて、明らかにあの有名漫画家がモデル。で、フツーならそんな人のわけがないのに、まるで風貌どおりの極悪ピエロなんだといわんばかりの描写。うまいやり方もあったものです。で、3巻の最後にはその富士鷹と主人公の炎尾燃の合作漫画も収録されていて、これが真面目なんだかパロディーなんだか…。いやいや漫画家稼業がこんなハズはないぞ、なんて最後には思えなくなってしまいますよ、ホント。
決して妥協を許さない、あの大熱血漫画家・炎尾燃が帰ってきた!燃が10年前に描いた作品『ワイルド・ピッチ』が、『逆上ナイン』というタイトルで実写映画化されることになった。しかも監督は、いま日本で一番勢いがあると評判の弾Aイチロー。心弾む燃はさっそくロケ地を訪れるが、ついつい出演者の演技に口を出してしまい、弾監督と衝突してしまう…。リアルとフィクションの狭間に生まれた、衝撃のマンガ家半実録一代記!!
決して妥協を許さない、あの大熱血漫画家・炎尾燃が帰ってきた!燃が10年前に描いた作品『ワイルド・ピッチ』が、『逆上ナイン』というタイトルで実写映画化されることになった。しかも監督は、いま日本で一番勢いがあると評判の弾Aイチロー。心弾む燃はさっそくロケ地を訪れるが、ついつい出演者の演技に口を出してしまい、弾監督と衝突してしまう…。リアルとフィクションの狭間に生まれた、衝撃のマンガ家半実録一代記!!