現代の男が心安らぐことのできる場所、それは「愛人をつくるか良き酒場を見つけるか」だという。BARSTELLAと夜の街を舞台に柳沢きみおが「人間の愚かさ悲しさ」を描いた珠玉の一冊。イタリア語で「星」を意味するBARSTELLAを初めて訪れたサラリーマン二人は、マスターに酒はどうしてこんなに美味しいのかと訊ねると溜飲の下がる言葉が返ってきて、次第に二人はなじみ客となっていくのだが…。
天才オサムはみんなの憧れだった。誰もがオサムに近づきたくて必死に後を追いかけていた。だがある日、オサムはみんなを捨ててひとりで逝ってしまった…。一週間後スズカはオサムがかぶってたメットを見つけて遺族に返しにいくのだが…
失恋から会社を辞め引きこもっていた山口努。もう恋はしないと誓った努だったが、親友に連れ出されてバイトすることになったカフェで理想の女性に出逢い―!?個性豊かなメンツが集まるオシャレなカフェで始まるビター&スイートなラブストーリー
雨の降る日は何かが見える―。人には見えない幻を見てしまう特異な能力のせいで常に孤独を抱えていた柴田時波。ある日彼が幻で見た美少女・密木と出逢ったことで物語が動き出す…!
日常と非日常、夢と現実。双方の世界を行き来する少年のゆらめきときらめきが京都の街を背景に鮮やかに紡ぎだされる
ハーフの美男子なのに女性経験の無い童貞・国友克夫は、憧れの舞子先輩とクリスマスイブに初デートをし、そして元旦に二度目のデートすることに胸を膨らませていた…。が、突然連れられてきた先は「ばれん」という短歌のサークルの歌会だった…! そこで舞子先輩の彼氏と遭遇し、動揺しながらも短歌を作ることになってしまい…? 吉祥寺を舞台におくる青春短歌ラブストーリー。
ファイン損害保険はカー・ライフのベスト・パートナー。迅速対応、安心保障――― 営業課から査定課へ異動となった河村心は、被害者と契約者との間に立つ交渉人として新たな世界への一歩を踏み出す! 今回の案件は、飼い猫を引いてしまった根暗な男の示談交渉だが、何やら男の様子がおかしい…… (査定の心 第一話より)ビジネス社会に立ち向かう人々の闘いを描いた作品集!
男だらけの夏家に、とってもかわいい女の子・野々みかんが、やってきた!! でも彼女、文明というものに、まるで縁がなし!! さてさて、こんな女の子が大都会のなかで暮らしてゆけるの!?
田舎の男子高校生の無力感、未来への脱力感、性への焦り、青春時代に感じたものをドライに描いた新青春物語。どこにでもいる高校生のどこにでもある話をドラマに仕立て上げた作者の実力が光る一冊です!
お金があるから仕事しなくていい。車もある。17歳JKの彼女もいる。そんな一見最高の環境を手に入れた男の唯一の不満とは…!? 表題作「ピンクニップル」他、しょっぱい毎日を送るしかない、そんな男たちを描いた短編作品集。
戦争のない平和をねがう人々がいる… 世界的ベストセラー「アンネの日記」のメッセージを現代の戦争のなかによみがえらせたドキュメンタリータッチの美しくも感動のフィクションファンタジー。
松田大助は念願だった車を譲り受け、最高の気分に浸っていた――が、突然自転車に乗った女の子が突っ込んできた! 彼女の名前は愛美。可愛くてちょっとナマイキな女子高生のその面影は、幼少の頃兄妹のように懐いていた幼馴染のアイミちゃんと似ていて……? 夜の峠を高いポテンシャルを秘めた大助のドライビングテクで勝負する――! JK×車×走り屋の疾走カーチェイス!
野球をこよなく愛し、酒を愛した男の人情ロマン漫画。やまさき十三と園田光慶の描くもの悲しい情緒は勝つことだけに目が行きはじめた野球に対しての一つの警鐘でもあるのかもしれない…
大規模リストラが現実的になってきたユニオン・ドリンク社。その日、リストラ役員会議に全社員が緊張する中、突如見えない壁が本社を覆う。リストラされたくないという思いによって出来た透明な壁は、入ることも出ることもできなくなってしまった。脱出不可能な状況で社員達の運命は――。オフィス・サバイバル!
「好きだヨンたーくん」の新シリーズ! 高校教師のたーくんと、可愛いお嫁さんのゆーちゃんとのらぶらぶ新婚生活。笑いと切なさがギュッとつまったほのぼの系新婚カップルのなごみコメディ。
穀物の女神オホゲツヒメを先祖にもつ米吐き娘は日本の食と農にかかわるお化けの総元締め。主人公・山田みのりは一日4~5回、年間約360kgの精米を吐く米吐き娘である。米を吐く体質をもつせいで、次々に仕事をクビにされてしまうが、県庁農政課の米食推進のイベントスタッフに採用される。二口女や付喪神など、人間だけでなく日常で生活する妖怪やお化けと共に、みのりは今日も米食推進のために奮闘する! ※こちらは『米吐き娘』・『米吐き娘 大吟醸』の単行本未収録作品集となります。
推理作家である寒川五郎は作品のアイディアに詰まり美術館を訪れていた。そこでAB商会重役の妻、静子に出会う。2人は作家、愛読者の関係から自然と親しい関係になっていたある日、寒川は静子が平田一郎という男から脅されていている事を知る。静子の為にと寒川は平田の正体を探ろうとするのだが、平田は住所を転々とし人相すらも不確かな存在で…
巷を騒がす空き巣三人組、渋谷豊、島克明、石鍋剛。狙う獲物は金持ちの悪党ばかり、彼らは自称「平成の鼠小僧」。「金の亡者に天誅!!」「ピッキングトリオ参上!!」彼らは毎回、現場に自分達の足跡を残す。しかし、それが裏目に出た。その時三人は気づかなかったが、その日侵入したその部屋には、他殺体が残されていたのだ…。かつて、ネプチューン主演でドラマ化された事もアリ。豊(泰造)、克明(名倉)、剛(ホリケン)で脳内変換して読むと、違った意味で面白い。
1人暮らしの大学生 立花航基。彼女が居ない彼の帰りを出迎えてくれるのは家で待っている一匹の金魚…のハズだった。ある日突然あらわれたその娘は自分の事を「金魚」と名乗る。それもそのハズ。彼女は航基が飼っていた金魚だったのだ。貧乏な大学生の航基と冷たい水を被ると元に戻ってしまう金魚とのラブコメディ。
16歳の恋愛未満な女の子たちが織り成す、瑞々しく触れると壊れそうな感情が交差する短編集。4つの物語を通して少女たちのささやきをご堪能ください。
この著者の漫画を初めて読んだのがたぶんオッス!トン子ちゃんだったと思うので、まずそことのギャップに驚いたのと、漫画ってどんなふうに描いても良いんだと激しく感銘を受けた記憶があります。いい意味で既成概念を崩してくれました。 とくに舞台である京都の情景の描き方が美しく、決して写実的とかそういうことではないんですが本能的に「ここへ行きたい」と思わせる引力があります。 そして実際に、とくにフットワークが軽いわけでもない私を京都の鞍馬寺まで行かせた漫画です。聖地巡礼というやつですね。 これがデビュー作?かどうかはよく知らないですけど、学生の時に描いたものが賞をとって連載化したらしく、そんな若い時にこういう作品を生み出したという事実がもうとんでもないことだなと読む度思います。