「良生先輩の彼女になりたい」。そんな、みきの叶うはずのない夢が現実になった! 彼氏ができたら誕生日は一日中一緒にいたい!! でも……良生先輩の元カノも自分と同じ誕生日だと知ったみきは……。会いたくてたまらない気持や、好きでいることの不安、せつなさ。今まで知らなかったさまざまな思いに出会いながら、みきと良生先輩との絆は深まっていく。輝きに満ちた恋人たちの1年間のスケッチをお贈りします!!
端午は私の婚約者だ。「憧子は大きくなったら端午君のお嫁さんになるのよ」。おばばの言葉に、7歳だった私はなんの抵抗もなかった。でも、突然の交通事故がふたりの運命を…!?
離婚した両親の元を遠くはなれ、地方の全寮制高校に通う少年・考志。たった一人だけ彼にやさしかった人に会うために、降りしきる雪の中、列車は走る。粉雪みたいに冷たくてやさしい名作『今年はじめての雪の日』他、榛野先生の傑作を集めた待望の読み切り集。 【同時収録】トパーズの月/水鳥の昼の夢/水晶時計
“楽園クラス”1組に大事件発生! クラスのアイドル、オクテの“えんちゃん”が恋!? 相手がオタクの“あねくん”と知った未来たちは、張り切っておせっかいを焼くのだが――。クラスに波乱の予感!? 【同時収録】蒼く澄んだ空 Yシャツの白
天才ピッチャーの紅林天(くればやしたかし)は、小学生の頃からなぜか酒屋の娘の真直にちょっかいを出していた。しかし、真直は同じチームのふつーの少年、鵜木を少しずつ気にかけてゆく……。「深呼吸の必要」の主人公・紅林天のデビュー作も! 今作「ポジション」の主役は真直と鵜木。天は脇役で終わり! この真直のことを心に残したまま「深呼吸の必要」で天は華麗に活躍します!
ねんねんころり、おころりよ…悲しみと恨みの子守唄が聞こえる。雪深い寒村に訪れた妖子を待っていたものは、村人の沈黙と頭の中に聞こえる「声」だった…。表題作ほか、3編を収録!
どきどきと、わくわくと、そんな楽しいだけの恋ならいいのに……。高校に入学して1ヵ月、まだ何もかもがピッカピカ。そんな高校一年生の千穂は、ラグビー部、大沢先輩の姿に胸をときめかせている。先輩の声も笑顔も、みんなまぶしくて胸が苦しい……。そんな時、大沢から「守ってあげたいと思っている女(ひと)がいる」と千穂は聞かされて……。青春の1ページをしなやかに、軽やかに描いた全3作品を収録!!
新名(にいな)は文化祭で正木(まさき)先輩とカップルになれて、夢心地! それから2ヵ月。新名と正木先輩の“恋人ごっこ”は続いている。“ごっこ”でもいい、先輩のそばにいられるだけで……。そう思っていたけれど、日に日に新名の想いは募っていく。それなのに……先輩から「いつまでもオレじゃなくて、そろそろ彼氏作れよ」と言われてしまう。せつない恋の話3編と、描きおろし作品『さよなら』を収録。
名前も知らない初恋の男の子を、10年間捜し続けている花梨。手掛かりは、彼がくれた“R・M”と刻まれた懐中時計だけ。そんな花梨の前に現れた青い瞳の転校生は、手も触れずに大切な懐中時計を直してしまう不思議な力を持っていた……。「A-BOY」の「A」は「Angel(天使)」の「A」? 思わず笑顔になれるような、自分だけの天使を捜すロマンティックストーリー! 他に、『ないしょのロマンティック』も収録。
女のコの毎日はふ・し・ぎがいっぱい!! 亜純と同じマンションの隣に住む、康平は軽~いお調子者。顔を合わせれば、「かわいい」だとか「好き」だとか、調子のいいことばかりを連発する。高木先輩と比べたら、康平なんて月とスッポン。そう思う亜純だが……。本当は一度でいいから、笑わない“好き”を聞いてみたい。いつの間にか、誰かに恋して、とまどい、素直になれなくて……。ちょっとせつない青春メモリアル、3作を収録。
ユイコは時々、優等生としてふるまう自分がイヤになる。夏の光のなか、ドキドキする世界で輝きたい──なんて空想をするだけ。そんなユイコの前に夏生が現れた。誰とでもケンカをし、危険な行為をやめようともしない。「死んだ兄貴の年になるのが怖い」。そうつぶやく夏生。でも、夏生と過ごす時間はユイコに新しいドキドキを届けてくれる。もう一度、あそこへ行きたい──。衝撃的な愛の形を描いた表題作ほか、2作品を収録。
ひさしぶりに行われた高校の同窓会。青春時代をともに生き、過ごした顔に囲まれていると、自然に蘇る懐かしくて甘酸っぱい日々。その頃流行していたファッション、まんが、音楽などが思い出にオーバーラップしていく…。誰もが経験した青春の光と影を、ライトなタッチで描いたオムニバス作品!
転校初日、マリは校舎の屋上から少年が転落するところを目撃した! 自殺なのか? しかし、“魔女”の呪いだという噂が流れ、まわりでは不気味な出来事が相次いで起こる。「殺さなければ、あたしが殺される!」と決意したマリだが……。表題作のほか、『メビウスの夜』『満月が見ていた』『神の手』『暗闇』の4編を同時収録。日常の中に潜む、さりげないホラーを追及した、怪奇と幻想の大橋ワールド、デジタルで登場!
16歳の千世と観月は親友同士。千世のケンカ友だち、真木くんの紹介で千世は憧れの田村と付き合うことになるのだが……。デート慣れしている田村に違和感を抱く千世。そんな時、真木が恋がうまくいくおまじないの言葉を教えてくれる「キスガセチ」。一方、観月も先生への届かぬ想いに苦しんでいた。傷つくことで大人になってゆく2人の恋は……? ホントの“大好き”がみつかる、甘くせつないファーストラブ・ストーリーズ。
美しい緑に囲まれた私立聖星(せいせい)学院は、日本でも珍しい男女別学の全寮制高校。でも、ナナにとっては地獄の牢獄。起床6時、門限6時、TVは9時まで、外出は日曜日のみ。おまけに男女交際禁止だもんね。「これじゃ青春まっくら!」と、友達の桜、男子部の明彦、稔の4人で結託したナナは、マル秘作戦を大展開! アドベンチャー学園ラブを描く表題作の他、『キケンな日曜日』『B型BOYにご用心』の2編を収録。
奥手のマキは、憧れの先輩を友人のルミに奪われた。積極的なルミに嫉妬するマキは、女の生首が喋る不気味な夢を見る。「わたしは人魚……わたしを食べて……きっと美しくなれるわ」 人魚のささやきに耳を傾けてしまったマキに、衝撃の未来が──!? 表題作のほか、人魚シリーズ『セイレーン』『人魚のいる海』、過去の呪縛からの解放を描く『花の名前』、愛憎が招く惨劇を描いた『夢のつづき』の全5編を収録した傑作短編集!
高校の同窓会に出席するために、東京発千歳行きの飛行機に搭乗した華英。高校2年の学園祭の日を最後に町を離れた華英は、空から故郷の景色を懐かしい思いで眺めていた。しかし着陸直前、機体が揺れ、目覚めた時には、懐かしの高校時代のあの日にタイムスリップしていた!? そこにはずっと忘れられない弘明の姿も……。やり直したかった、あの頃に戻った華英。しかし……。不思議な体験をせつなく綴る表題作含め、全4作を収録。
幼いころから野球をする汰市に憧れていた甘奈。甘奈にとって汰市は、だれよりホッとする大切な存在。それをからかうような留斗の瞳が、甘奈は我慢できない。そんなある日、留斗から告白される甘奈。三人の関係が複雑に絡み合う。“大人になる”という現実に、本当は少しおびえていた――。『バイ・バイBoy』そして『お天気Girl』。真柴ひろみ、待望の長編2作を収めた、青空のように高く澄みわたる傑作選。
忘れない。熱かった、この夏を。せいいっぱい生命を燃やした、この夏を……。家でも学校でも、心の行き場がなく、あるのは担任・堀川へのかなわぬ想いだけ──。そんないづみにつきまとうクラスメートの健吾もただ、うるさいだけ。そんなとき、いづみを強く惹きつける男が現れた。転校生・晃――。彼が、いづみや健吾の運命を大きく変えていく……。力いっぱい生きたいと願う、若者たちの物語(ヤングライオンズストーリー)!!
退屈が大ッ嫌いな東野なな美(とうのななみ)に、突然やってきたスペシャルな日々。全寮制の聖ミカエル学院に現れたミステリアスな転校生、吉河潤(よしかわじゅん)と組んで、なな美は学院の「宝探し」に乗り出した! しかし、潤の元には「でていけ」という警告文が、ナイフと共に次々届く。そして新たな事件が起きて……? 潤の正体と本当の目的とは!? 恋と冒険がいっぱいの、痛快“探偵ごっこ”物語、決定版!
名門・日の出塾に入った区立小の3年生・山田頼太、ボクちんは山田家の希望の星でいっ! ママリンの期待を一身に背負い、学校でも優等生。でもボケたじいちゃんで遊んじゃう、ナイショの息抜きだってするヤンチャボーイ。問題ナシの小学生ライフと思ってたけれど、なぜか落第生の東鬼夫兄ちゃんが羨ましく見えるんだ。ほのぼの、でもスパイスの効いた家族物語。
タラシで有名。危ない「あいつ」、転校生の由良成生に友佳がどんどん魅かれていったのは、2人の胸に孤独が住んでいたから。新学年早々、ケガで1ヵ月も休んだ友佳は、ちょっと居場所を失っている。そんな友佳の意中の人はまじめな優等生・中野くん。なのに──。成生の挫折を知り、同じ時を過ごすなかで惹かれていく友佳。お月さまがきれいに見える秘密の場所で、2人の心はやさしく溶けて……。スリリングで哀しい夏の恋!!
「くらもちふさこで一番好きなのはおばけたんご!」という声をよく聞くのでずっと読んでみたかった作品です。親同士が親友で生まれた頃から許嫁として育てられた憧子と端午。しかし7歳の時に交通事故で端午が死んでしまいます。それから憧子は困ったことがあると心の中で「端午さま端午さまお願いします」と願掛けするようになったのです。なのでお化けが出てくる話ではありません。ちなみに表紙に描かれているイケメンも端午ではありません。 読んでみて個人的には「百年の恋も覚めてしまう」の方がストーリーは好きでしたが、余白の使い方がいつも巧みなくらもち作品の中でも際立って素晴らしかったです。くらもち作品の余白は情感や情景になるな〜と改めて思いました。ラストで端午がもし生きてたとしたらの世界に転換することで憧子の迷いが払拭されて、救いのある終わり方になるのもよかったです。