生きものマンガの感想・レビュー876件<<3334353637>>『シートン動物記』をマンガ化シートン 谷口ジロー 今泉吉晴地獄の田中『シートン動物記』で知られるナチュラリストのアーネスト・シートンの著作をマンガ化した作品。 1巻の『狼王ロボ』は『私の知る野生動物』のロボ - カランポーの王 2巻の『少年とオオヤマネコ』は『動物英雄伝 』の 少年と大山猫 3巻の『サンドヒル・スタッグ』は『サンドヒル牡鹿の足跡』 4巻の『タラク山の熊王』は『タラク山の熊王』 がそれぞれ元になっているシートン動物記だと思われる。 どれもシートンが動物や自然と交流をしてナチュラリストとしての成長していく姿が描かれている。それと同時にシートンが都会や街での生活にいかに馴染めないかというのも描かれていて、特に『サンドヒル・スタッグ』であったロンドンでの学生時代の話は極貧もあいまってなかなか悲惨。 シートンが対峙する動物は山や森の主的なのが多く、シートンがただ動物を保護したり観察したりして愛したいという側面と、狩人としてそれを倒したいという側面が葛藤を起こして、それが自然や動物への深い理解に繋がっていくところが面白かった。農家に憧れるかと言われると話は別百姓貴族 荒川弘mampuku アルスラーン戦記も銀の匙もやってなかった頃、これを読んで「面白いマンガ描く人って何描かせても面白いんだな…」と感じたものでした。1巻の乳搾り体験を荒らす話で腹抱えて笑いました。 本土に喧嘩を売り、ロシアに喧嘩を売り、熊に喧嘩を売り、害獣を駆除したり鶏を〆たり牛の角を切ったり、かなり好戦的で血みどろな内容なので動物ナントカ団体やらベ〇タリアン協会が怒り狂いそうな…あるいはそうした反発をも「何が悪い」と一笑に付してしまいそうな、本当の意味でのプライドや覚悟みたいなものを感じます。 これを読んでから銀の匙を読むと、また違った楽しみ方ができる気がします。アフタヌーンっ子ってこういうの好きなんでしょポム・プリゾニエール La Pomme Prisonniere 鶴田謙二mampuku自堕落で適度に退廃的で、なのにどことなくオシャレで、いつまでも浸っていたくなる世界。絵がどこまでも雄弁で、サイレントであることが逆に当たり前みたいに感じてしまう。 寄せられたカラーイラストも木尾士目、沙村広明、石黒正数など完全に俺得状態w沙村先生曰く、鶴田さんといえば「酒に酔った女」「猫」「ベネチア」とのことですがまさに。 というかこれ楽園でやってたのか・・・ちょっと不思議なねこ漫画このねこばなし 平井清 篠崎司starstarstarstarstarひさぴよタイトルは、主人公姉妹の妹の名前「このね」とねこをかけたもの。 このねは、そのへんの動物に勝手にアテレコしておしゃべりするという変な子で、 かなりイタいと思われるかもしれないけど、最後まで読むと奇行の理由がわかる。 全体的に、空想と現実が入り交じった表現が多いので、ちょっと読みにくい部分はあるものの、 そういった作品が好きな人には受け入れられると思う。 正直、読んで面白いタイプの漫画ではない…。 どちらかと言えば、街の風景や自然や動物の方に印象的なシーンが多くて、 私はそういうところに惹かれていて、本もなんとなく手放すことができなかった。 もう絶版で忘れ去られる漫画になるかと思ってたけど、最近になって電子書籍化されたので、猫好きの人とかに読まれるようになったら嬉しい。 デビュー作を含む短編集大きい犬 スケラッコ名無しどれも面白かった。個人的には普段は気に留めてない、あるいはふと疑問に思うけど深くは探らないシステムの裏側を想像させるような話が印象に残っている。 10年間クリスマスケーキを売り続ける人、学校給食に熱意を燃やす人、きっとこういう人達がいるんだろうな(いて欲しい)と思わせてくれて、読んだ後に少しだけ世界が違って見えてくる。 全編通して散りばめられた神話的な要素に、科学的な解釈とはまた違った物語世界の豊かさがある。思春期の性の矛先はクラスメートか兄貴の彼氏か、それとも…美しい犬 オオイシヒロト ハジメマンドリン松本※ネタバレを含むクチコミです。犬に角、犬から触手犬神 外薗昌也やむちゃ動物が戦うというテーマに対し、いろんな見方があると思う。ジャンルとしてはホラーとSF?で、かなり絵が生々しいのと相まって始めの数ページで閉じてしまう人もいるかもしれない。私はそんなことよりもかっこいい犬と少年が仲良くしている場面見たさに読んでいた。 話の大筋は寄生獣とやや似た印象だけれど、私は単に動物好きなので犬神を推したい。犬と喋りたい。 全14巻でほどよく長編なのになぜかあまり知られていないので残念。 テレビ企画からIKKI連載スタートしたポエム漫画永田のすず 永田陵名無し2000年にTBSの『ウンナンのホントコ!』の『ホントコトキワ荘』で優勝し、漫画家としてデビューした模様。(http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000030949771&Action_id=121&Sza_id=F3 ) 内容はオスの猫が(たぶん別れた)メス猫のことを思って色々な出来事のたびに「会いたいなー」とか「君といて幸せだった」とかっていう恋愛系と、人生訓みたいなのを猫が語る感じが半々。ちなみに4コマ漫画。Twitterとかにいるポエム系アカウントの先駆けなのかなって感じがする。ああいうのが好きならかわいい絵柄もあってとてもハマると思う。 特別絵本の「たまねぎのめ」があわせてついてくるんだけどこっちは童話テイストの絵本という感じでこっちの方が好きだった。(たぶん)旅をしている猫が行く先々で出会う魚とかタコとか鳥とかに対して「君みたいにはなれないな」って言って次に進んでいく話なんだが、それの反復がなかなか面白かった。新婚の2人と猫5匹との生活猫とふたりの鎌倉手帖 吉川景都渚ブルー新婚の亮さんと美穂子さん(ふたりともさん付けで呼び合う)とハツ、ミノ、ぎあら、ユッケ、サンチュ、の猫5匹の生活。猫が暴れまわったりする猫漫画的な面も面白いけど、新婚カップルが衝突とかを避けてうまく暮らしていく術を身につけていく面も面白い。 たまに猫が喋る回(だいたい夢)は、ファンタジーっぽくて可愛い。猫飼いたくなるのと結婚したくなる漫画。アイディタロッド犬ぞりレースの漫画ヤオギ~アラスカ犬ぞり物語~ 太田正樹マンガトリツカレ男週刊少年マガジンで短期集中連載された犬ぞりレースの漫画 過酷な呼ばれるレースといわれるアラスカ州での犬ぞりレースが舞台で、犬との信頼関係とかがちゃんと書かれていて面白い。 俺はスティーブ派かな 化け猫ハートフルストーリー萩尾望都・田中アコ短編集 ゲバラシリーズ 菱川さんと猫 萩尾望都 田中アコ渚ブルー主人公の白湯子が会社に行ったら菱川さんの席に成人男性大の猫が座ってたっていうところから始まっていくんですが、この猫が菱川さんに化けていた化け猫のゲバラです。 白湯子だけがゲバラの変身を見破れるらしく、他の人は普通に菱川さんとして見えているんだけど猫アレルギーの人がくしゃみが止まらなくなっていたりして、そこらへんは猫を隠せないみたい。 どの話も人間社会に隠れ住んでいる妖怪たちとの交流?が描かれていて、妖怪の純粋さとかに気づかされることがある、みたいな話。特に1話目のゲバラとの話がそういう感じだった。 3話構成で、1話目と3話目がほっこり、2話目がちょっと悲しいけど一番好き。漫画が好きなお嬢様がフリーダムに生きるお話ちいさい梅小路さん 緒方波子starstarstarstarstarひさぴよ漫画を読むのが大好きなお嬢様、梅小路さん。 趣味の漫画を通じて、自分の世界から飛び出し、少しずつ周りの人達と関わり合いながら世界が広がってゆくお話。 梅小路さんの溢れ出る漫画愛による七転八倒ぶりに、ついつい笑っちゃう。 周りの人達が、少しだけ手を差し伸べたり、やさしく見守る様子を見ていると温かい気持ちになる作品です。 愛犬ジョンや、敬愛する作家先生(なぜかインコ)など可愛らしい動物たちが登場するのも見どころ。球界の問題児マスコットがギャグ漫画に天に向かってつば九郎 まがりひろあき 東京ヤクルトスワローズstarstarstarstarstarひさぴよこれは良いコラボ。スワローズのマスコットキャラつば九郎と、まがりひろあき先生の作風が完全にマッチしている。これ仕掛けた人、素晴らしい采配だ。 昆虫と話せる探偵の漫画昆虫探偵ヨシダヨシミ 青空大地starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男どんな生き物とでもコミュニケーション取れるヨシミ探偵が昆虫の依頼を解決してるかもしれない一話完結のギャグ漫画 部下は犬とインコだったりと色々設定も無茶苦茶。 インコの口悪い感じとか面白し昆虫側の言い分と人間社会に挟まれながら依頼を解決しようとするヨシミ探偵はかっこいい これが好きなら同じ作者のヒグさんもおススメ犬夜叉のネームをWEBで公開犬夜叉 高橋留美子地獄の田中犬夜叉の最終回と境界のRINNEの第1話のネームがさんでーうぇぶりで公開されてる 最終回っていうのがまたいい。読んでない人にはネタバレになってしまうが、連載終了から結構時間も空いたし、RINNEの1話目もあるからいいかなって思う。 ネームも漫画家と編集の打ち合わせ用って感じじゃなくて、結構綺麗だった見やすくてよかった https://www.sunday-webry.com/events/201703rumiko2oku/BEASTARSの世界設定BEASTARS 板垣巴留名無し※ネタバレを含むクチコミです。 指揮棒を振ってクワガタに指示して相撲をやる漫画サイカチ 白衣の少女と秘蜜のクワガタ カミムラ晋作 藤見泰高starstarstarstarstar_borderマンガトリツカレ男マイ・バン(タイ語)と言われる指揮棒を振ってクワガタを指示して昆虫相撲をやるのだが、単純な昆虫相撲漫画ではなく、昆虫の生態や反射を利用して相撲をやる。 漫画自体も面白いんだが、ところどころで昆虫の生態の説明があったりして為になる。 単行本が見つからなくてずっと探していたんだけど、電子書籍になってた。 クワガタを見つけたら試したい 演技に関係する人に薦めたい漫画BEASTARS 板垣巴留ちゆう俳優をしてる友達や舞台に立つ仲間に薦めたくなる漫画。演じることとは何か?の根幹を見つめ直すことのできる作品。 俳優業をしていてよく『演技ってよく出来ますね』とかって話になるんだけど、実は演じることって誰しもが普段からやってることなんです。 それを理屈や説教臭くならずに知ることも出来る。読んだあとに少し世界が変わって見える作品ですね。 熱帯魚とか飼いたくなるアクアリストの漫画水の箱庭 安堂維子里名無し熱帯魚とかが好きで親に隠れて水槽を飾っていた兄が失踪。10年後くらいに就活でうまくいかない時に熱帯魚とか専門のペットショップ?とであってアクアリストとして歩み始めるみたいな漫画。2巻で完結しててスッキリ読める。 手がける水槽がどれも綺麗で魅力的で自分の家にも欲しくなる。お願いすればできるなら発注したいくらい。 あと、たまに語りかけてくる魚が可愛い 毒気が抜けるぴっぴら帳 こうの史代地獄の田中ぴっぴらさんがかわいいのもあるけど、セキセイインコと楽しく暮らしてるの見てるとなんか毒気が抜ける最終的に牛とかエロとかどうでもよくなっていったウシハル ゴトウユキコ地獄の田中ある日突然牛がエロいお姉さんに!!的な童貞力を間違った方向に爆発させたな感がすごかったけど、最後の方は愛があればいいじゃないか.…って気持ちになった吉沢やすみが自分の家族をモデルにして描いた漫画パパとゆっちゃん 吉沢やすみマンガトリツカレ男吉沢やすみが自分の家族をモデルにして描いた漫画 「ど根性ガエルの娘」の作者の「大月悠祐子」がこの漫画のゆっちゃんのモデル 「ど根性やすみ」「パパとゆっちゃん」「ど根性ガエルの娘」あたりを読めば吉沢やすみのことが大体わかるのかな。 他のがあったら教えて欲しい プランツハンターファンタジー。最近ボニータに連続でやられてる。イーフィの植物図鑑 奈々巻かなこ名無しプランツハンターファンタジー。最近ボニータに連続でやられてる。 各エピソードもよく考えられてて面白い。広がり続ける壮大な世界観海獣の子供 五十嵐大介名無し「知ってる人のいない海に行きたいな・・・。」 純文学作品を読んだときのような、完全に理解していなくとも何か面白いみたいな感覚。 視界が突然広がって、世界の始まりの話になるみたいな。海辺のカフカっぽいというか。 より深く潜るような気持ちで、何度も読み返したくなるマンガです。<<3334353637>>
『シートン動物記』で知られるナチュラリストのアーネスト・シートンの著作をマンガ化した作品。 1巻の『狼王ロボ』は『私の知る野生動物』のロボ - カランポーの王 2巻の『少年とオオヤマネコ』は『動物英雄伝 』の 少年と大山猫 3巻の『サンドヒル・スタッグ』は『サンドヒル牡鹿の足跡』 4巻の『タラク山の熊王』は『タラク山の熊王』 がそれぞれ元になっているシートン動物記だと思われる。 どれもシートンが動物や自然と交流をしてナチュラリストとしての成長していく姿が描かれている。それと同時にシートンが都会や街での生活にいかに馴染めないかというのも描かれていて、特に『サンドヒル・スタッグ』であったロンドンでの学生時代の話は極貧もあいまってなかなか悲惨。 シートンが対峙する動物は山や森の主的なのが多く、シートンがただ動物を保護したり観察したりして愛したいという側面と、狩人としてそれを倒したいという側面が葛藤を起こして、それが自然や動物への深い理解に繋がっていくところが面白かった。