怪奇・ミステリーマンガの感想・レビュー3336件<<8889909192>>悩めるリーマンに捧ぐ 全俺が泣いた娘の友達 萩原あさ美六文銭サラリーマンが娘の友達のJKと恋愛する話。 設定だけだと未成年との淫行問題で、やいのやいの言われそうだけど、この話は主人公のリーマンがいたって常識人だ。 それが悪いこととわかっているから、決して一線を越えようとしない。 まぁ、どっちがリアルなのかわからないけど(普通は、おっさんが女子高生に言い寄られたら、ノールックでいってしまうんでないの?) 主人公晃介はサラリーマンとしては優秀だが、仕事一筋で家庭を省みなかった結果、娘はひきこもりに。 その優秀な面も個人としての能力が優れているだけで、部下のコントロールがうまくない。いつも損な役回りを引き受けているという、典型的ないい人だ。 良き父として、良き上司として、理想の姿を無理してつくろっている。 仕事も家庭もいっぱいいっぱいな中、出会ったのが、娘の友達古都。 彼女といても、何一つ理想を押しつけてこない、自分が自分らしくいられることに安らぎを得て…という流れ。 全俺が泣いたのは、JKとの、この背徳な恋愛に純愛の姿を見つけたところではない。 3巻最後、添付画像にある晃介の慟哭だ。 誰かの期待に答え続けて、自分をすり減らして、すり減らして、すり減らして・・・ 絞り出した言葉 「父親でも、課長でもない俺は、いちゃいけないのか?」 もうこれね、泣きますよ。全俺が。 期待に応えられなきゃ存在しちゃダメなのかと。 エゴしかない社会で、要領悪く真面目でいい人が損をする社会。 そんな中で、安らぎを求めてはいけないのですかね? たとえそれが悪いことでも、ダメなんでしょうか? そうでなければ、誰が救ってくれるんでしょうか? 娘の友達とのイケナイ関係ばかりに焦点いきますが、本当は晃介のように疲れ切ったサラリーマンこそ共感できる作品だと思います。 今後、二人の関係が社内に暴露されてしまうような展開がおきそうで、晃介からますます目がはなせません。 霊能力に目覚め記憶と感情を失った青年と探偵事務所の人々霊界案内人 はざまもり名無しスピリチュアル系の話が好きなので、表題作の「霊界案内人」の感想。 最初の展開がとてもテンポがよくすぐにその世界の設定を受け入れられる出だしでした。 事故にあって、記憶と感情を失った青年を加害者が兄弟の経営する探偵事務所のバストイレつきの仮眠室に住まわせるところからお話は始まります。 そして、霊能力を使って誘拐されたという子供の遺体をみつけた主人公。あなたが犯人じゃないかといわれますが感情の起伏がないので坦々と事件について、その関係者の身近の子供を守るために行動します。 そして、意外な犯人になくなった子供の霊に話をさせて自白させます。霊を使って自白させるというパターンは初めて読んだので新鮮で面白かったです。おどろおどろしい画風の裏に、心地よいカタルシスを感じることのできる秀作おどろんばあ 日野日出志名無し骨董品商の般若堂に置かれている品物にまつわる逸話の数々。そこにはさまざまな人のさまざまな思いがこもっています。店を訪れて品を買い取ろうとする客に、般若堂のご主人はその品の持つ逸話を淡々と話し始めます。少し古めかしくて、おどろおどろしいタッチの怪奇漫画的画風で、好き嫌いが分かれると思いますが、エピソードを読み進めていくうちに、その品にまつわる恐ろしかったり、悲しいお話の裏側に、愛情や良心が満ちていることがわかり、少し切ない気持ちになったり、温かい気持ちになったり、ほろりとしたりします。癖のあるホラーチックな画風とは裏腹に、読み終わった後に心地よいカタルシスを感じことのできる秀作です。終末のハーレム終末のハーレム セミカラー版 LINK 宵野コタロー名無し今のところ原作者のLINK先生は謎に包まれていますが、作画の宵野コタロー先生は成人向け漫画を何冊も出されているだけあって、さすがのクオリティといった具合です。 この漫画はかなりアダルトな内容を含んでおり、どちらかというと男性向けの漫画になると思います。しかし、ただ神エロいだけでなく、原作が良いのです。ウイルスを治すことを目的として話が進んでいく中で、シリアスな展開もあり、続きが気になるサスペンス要素が楽しめます。 子供時代のヒーロー地獄先生ぬ~べ~ 真倉翔 岡野剛名無し地獄先生ぬ~べ~はお色気要素と迫力あるアクションが融合したバトル漫画であり、ホラー要素も含んでいます。 作品に出てくる女子小学生たちはどう見ても女子高校生以上に見え、スタイル抜群なのもポイントの一つです。 この作品が男子小学生から成人男性という幅広い年代の心を掴んだ理由は、エッチなサービスシーンだけではありません。 主人公ぬ~べ~は普段片手を隠していますが、恐ろしく強い異形なるものたちが現れた時、その力を解放して生徒たちや周囲の人間たちの命を守ります。 圧倒的強さを奮い、自分の大切な人のために戦うぬ~べ~は本当にカッコイイのです!第一部完恐怖の地下都市計画 御茶漬海苔名無しバブル期を感じさせる時代の作品。日本の大企業が東京に巨大な地下都市を作り、人口集中の問題の対策をしようとしているという設定で始まります。 そこには巨大な賄賂どころか殺人までも闇に葬って進めているという情報があり、主人公は調査をすることに。 地下都市は想像以上に広く、複数の階層に分けられていました。そこには巨大な植物のようなものが縦横無尽に根を張っており、地下都市は作るどころかもうすでに破壊されはじめていました。しかし、そこには巨大な恐るべき脅威があり…。 巨悪の渦に巻き込まれるように地下都市の作業員として危険な任務に挑みます。生命維持のためのスーツも破損した中で彼らはどうやって生き延びるのか? 続きが気になるのだが、3巻(9話目)のこれからという所で、第一部完であった。小山田先生を偲んで五百羅漢 小山田いく名無し少年チャンピオンがやや勢いを失くし始めた80年代冒頭、そこで一際輝きを放っていた「すくらっぷ・ブック」の小山田いく先生の短編集。 「五百羅漢」は小山田先生のデビュー作であり、清涼感溢れる絵柄とどこか神秘的、ミステリアスな絵柄をミックスした印象です。 読了したあとに一抹の寂しさが残るのは後年の「すくらっぷ・ブック」に通じるものがありますね。 「すくらっぷ・ブック」と「ぶるうピーター」に代表される青春偶像劇だけでなく、小山田先生の作品を読んだことのない方にはまた違った一面を堪能できる短編集です。 理解できたのかどうか自信は無いライチ☆光クラブ 古屋兎丸名無しエログロとか耽美的世界とかには興味を感じなかった。 触れることを強要されるようなジャンルでもないし、 幸いにして触れる機会も無かったし、 なので喰わず嫌いかもしれないとも思いながら ほとんど関わらずに過ごして来た。 例えば、自分は松田優作が好きだったが、 アクション物や文学作品的なものは見たけれど、 「陽炎座」は「まあ・・無理に見ないでもいいか」 と思って、未だに見ていない。 鈴木清順作品だからとか、耽美的だとか聞くと 自分の好みではないだろう、 自分には理解できないだろう、と思って。 で「ライチ☆光クラブ」 何回か「あれは凄いよ」という評価を聞いた。 「グロイけれど凄いよ」「耽美的だけど凄いよ」 との評価だけれど。 なので「喰わず嫌いなだけだったら損だしな」 という動機が半分で買った。 買っては見たものの、数ページ読んだあたりで 「まあ・・無理に読まないでも」 と思って本を閉じるのを繰り返していた。 結局、購入から2年以上たって、いつまでも読まないのもと 一気に読んでみた。 読んでいる最中は、正直、買ったこと読んだことを 少し後悔した。 多分、死ぬまでにもう一度読むかというと、 読まない可能性が高い。 ただし、最終回前後のシーンだけは、 「これはオレの全く知らない世界だな」と、 こういった凄さ、こういった美もあるのか、と、 ああこれが耽美的ってやつなのかな、と、 感じるものはあった。 まあ「ライチ☆光クラブ」ほとグロくない作品であれば、 耽美的といわれる作品も、また見てみようかな、とも思った。怖いけど視たい事故物件芸人のお部屋いって視るんです! おがたちえ 育代 松原タニシ名無し興味深い事故物件を巡るホラー&ギャグエッセイ。事故物件は家賃は安いけど、怖いから実際は借りようとは思いません。でもこの漫画みたいに事故物件ばかりを探す芸人とかが、最恐の事故物件を探す企画としては非常に面白いです。実際、霊がさまようガチの事故物件って思っていたより多いのですね。ためになる霊界エッセイ霊界1年生 日辻彩 島津成晃名無し非科学的なものを信じる方なので、気になって読んでみましたが、すぐこの作品に引き込まれました。霊と言っても怖い話ではなく、コメディタッチに描かれていて、所々で笑いを挟みながら霊の世界を理解する事が出来ます。島津さんの説明やアドバイスは霊的な事とは言え、普段の生活に役立つことも多く「なるほど!」と思う事も沢山有りました。霊の世界に興味がある人におすすめの漫画です。霊なんて信じないという人にとっても興味深い作品だと思います。 不気味で歪んだ愛血の轍 押見修造おさむ不気味で歪んだ愛情。息子のために、他者を排除しようとする母の様子は一言で言えば異常です。現実であればこんなにも気持ち悪い現実は受け入れられませんが、漫画だからこそ引き込まれてしまうストーリーでした。結末が気になる作品です。見どころは言葉の掛け合いにあり化物語 大暮維人 西尾維新名無し原作が20冊以上、アニメも10年続いている作品ですから、どんな物語のシリーズなのか知るにはいいと思います。 アニメの世界では抽象的だったり、あやふやになっていた部分が具体的で、戦場ヶ原の母親の顔や宗教団体の男の顔がはっきり書かれていたのはちょっと衝撃でした。 あとアニメでは象徴的に書かれていた戦場ヶ原が階段から落ちるシーンもコミックでは普通の階段で、現実感はあったので、初めてこのシリーズに触れる入門編としてよいのではないかと感じました。 化け物、それは身近にいる。気づいていないだけで。 自分に降りかかった災いを「重み」と表現し、それを自らの意思で捨ててしまうことの意味を、そしてその痛みを返してほしいと泣いて訴える少女が物語の始まりの象徴として素晴らしいと思う。 巻を追うごとにグングン面白くなる。LIMBO THE KING 田中相名無し 舞台は未来のアメリカ。“眠り病”と呼ばれる記憶のガンと闘う2人とその周囲の人々の話。 1巻読了後、続きが気になって2巻を買ってみたら、また更に続きが気になって……と、気付いたら当時出ていた全てを揃えていた状態。 基本は未知の病と闘いながら、そして同時にお互いや、お互いの周囲の人々の見えてこなかった部分が見えてくる。 また、作者さんの描き方がすごく美味い。一目で『ここはアメリカなんだ!』と思わせる景観や仕草、また、舞台が遠い未来のこともあり、平然と出てくるフューチャーな要素からも、重厚な世界観を感じることが出来ます。 漫画ですが、まるで実際に登場人物が生きているかのよう。 1巻だけで決めずに、是非2巻、3巻と手を伸ばしていただきたい名作です。 個人的に (舞台や役者さん方をしっかりとして貰えるなら) ドラマ化して欲しい作品No.1です。 犯人たちの笑える裏話金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿 天樹征丸 金成陽三郎 さとうふみや 船津紳平名無し金田一少年の事件簿に登場した、歴代の犯人たちの視点を描いたユーモア溢れる漫画です。 最も有名な「オペラ座館殺人事件」の犯人の話から始まります。ちなみに、原作を読んでいない人にもわかるように最初に事件のあらましを説明してくれるのが親切設計になってます。 金田一にバレるまでの一連の犯人の心理を面白おかしく描写していて、ある意味、ミステリー作品ではお約束な部分に対して、容赦のないツッコミが入るのが可笑しくて仕方ありません。 「やることが多すぎる!」 という犯人の心の叫びは、名フレーズだと思います。 トリックを仕掛けるの、実はやること多くて大変なんですね・・・!笑 他にも、運動能力めちゃくちゃ高くなければトリックが実行できないと気付いたり、とにかく犯人たちの必死さは、爆笑必至です。 一つだけ残念なのは、これ読んでしまうと原作をまじめに読めなくなる、ということ。舞台裏にいる犯人たちを思い浮かべてしまい、以前のようにシリアスな雰囲気に戻れなくなります…! 少年の夢がつまっていたラジコン探偵団ラジコン探偵団 すがやみつる名無しすがやみつる先生といえば「仮面ライダーV3~ストロンガー」のコミカライズや「ゲームセンターあらし」の印象が強いですが、この“ポルシェ934”を操る「ラジコン探偵団」もアラフィフ世代の方は印象に残している方も多いはずです。 それは本放映が一旦76年で終わった仮面ライダーシリーズよりも世間を風靡した“第一次スーパーカーブーム”の末期に書かれた作品でもあるからです。 劇中のポルシェ934は後年の先生の作品でも多々登場しており、すがや先生の作品を代表するアイテムと言っていいでしょう。 当時の少年にとってはスーパーカー、ラジコン、〇〇団(少年ライダー隊など連載しているテレビマガジンでは募集)の憧れの要素の詰まった作品で人気も抜群でした。 人気の絶頂のまま連載が終わったため、無駄な引き延ばしもなくテンポよく読め楽しめる良作です。運命の相手との出会い天も月も花も 原ちえこ名無し以前から好きだった原ちえこ先生の作品で思わず手に取ってしまいました。前世から結ばれていたような運命の相手との出会い、そんな出会いに憧れる女性は多いと思います。私もその中の一人、読んでいて自分にもこんな出会いが有り、こんなに深く繋がっている相手がいたら素敵だなと夢を見られます。お互いを思いながらも結ばれなかった二人が生まれ変わった時代で一緒に生きる、長い時間が経っていてもその気持ちは色褪せる事が有りません。恋愛マンガが好きな人全般にお勧めですが、いつか運命の相手に出会いたいと思っている人には特にお勧めの作品です。 あらゆる角度からミステリをネタにしたギャグ漫画メフィストの漫画 喜国雅彦 国樹由香名無し本格ミステリ好きの「漫画家夫婦」が自分達が ミステリを愛して尊重して一喜一憂した経験と知識を元に ミステリを分析したりパロディ化したり、 褒め称えたり、重箱のスミをつついたり、ディスったり。 そういった、あらゆる角度からミステリをネタにした漫画の選集。 実際の経験談をネタにしたのだろーなー、という話や、 ミステリ作家と交友があって仲がいいから描けるんだろーなー、 という話も多い。 こういうマニアックなネタをエセやニワカのファンが描いたら どこかしら嘘くさかったり嫌味っぽい感じが漂うもの。 だがこのコミックからは全くそういう香りがしない。 自分はけしてミステリに詳しくないのだけれども、 それでも、喜国先生がホントにミステリ好きで、 (古書マニアでもあられるようで) マニアならではの読書歴や知識がなければ産み出せなかった であろう各短編漫画だろうということは感じとれます。 付け焼刃のミステリ知識じゃあ絶対にこんなギャグやオチの 発想は出来ないよな、と感心します。 喜国先生がミステリのイチ読者として経験した衝撃とか、 ミステリ作家と漫画家という同じくともに作家として、 自分の作品のネタやアイディアがかぶったりとか 見透かされたり、ばらされたときの、作家としての苦悩とか、 そのへんをギャグにしている話とか 読者(第三者)という気楽な立場から読ませてもらうと 堪らなく面白い(笑)。 しかしまあ恐ろしく効率の悪い漫画とも言えるでしょうね。 ミステリ・パロディのギャグ漫画一作、 それを描くために肥やしとなった喜国先生の それまでの読書量はいかばかりだったか? 一つのネタ、一つのオチが、どれだけのマニアックな時間を 過ごしたことから産み出されたカケラなのか? もしもこういう漫画を描こう、だから今からミステリを読もう、 などと考えてそこから取り組んだら、 絶対に完成しない漫画ですね。 まさに超ミステリマニアが優秀な漫画家でもあったから出来た 奇跡のマニアック趣味コラボ漫画(笑)。 日本のヤクザ、米国最凶刑務所で暮らすチカーノKEI~米国極悪刑務所を生き抜いた日本人~ マサシ KEIさいろくスタートダッシュがすごいので試し読みするだけでも「これ好きかも」と思わされる。クローズやWORSTが好きならイケるでしょう。 どこまで実話かわからないけど、原作のKEIは主人公のモデルご本人だと思われます。巻末の次回予告的なとこでKEIの書紀が書籍化されたものの紹介があるけど本物のヤクザ屋さんなのがパッと見てわかるお写真が載ってます。怖すぎ。 主人公のケイはチカーノ(メキシコ移民)のグループに入り、刑務所内での信じられないような凶暴な生活を紹介しながら生き延びる中でファミリーと言えるような熱い仲間たちが描かれていくのもクローズっぽい。 ただ、クローズと違うところはその仲間たちがバンバン死ぬところ。 刑務所内での囚人たちの争いヤバい。 何にせよケンカ漫画の中でも群を抜いたストーリーであることは間違いないので興味ある方は読んでみましょう。 どうやって刑務所ぐらしするのかも結構面白いし、アメリカやべーなって思わされる良作です。殺された人が甦る世界では何ができる?どうなる?ヨリシロトランク 鬼頭莫宏 カエデミノル名無し※ネタバレを含むクチコミです。 ブラック・ジャック感想ブラック・ジャック 手塚治虫名無し手塚治虫の名作中の名作です。医療ものの漫画は好きなのでいろいろなものを読み漁りましたが、最終的にはブラックジャックのような名作にかなうものは無いのではと思わせられます。社会に対する風刺も含まれていて、単なる医療ドラマというより、さらに奥深い世の中の病巣までえぐり出すのが面白いです。すごく興味深く読める妖怪などへの新しいアプローチオカルトちゃんは語れない ペトス 橋本カヱ 本多創starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)『亜人ちゃんは語りたい』のスピンオフ作品ってだけじゃなく単体として面白い漫画になっている。 ヨーコには他の人には見えないものが見え、感じることができる。 一般的にそれは霊感と言われるようなものだが、この亜人がいる世界では違うように考えることができる。 むしろ、幽霊や妖怪、怪奇現象などはすべて亜人で説明できるのではないか、と。 その発想をきっかけに、ヨーコの周囲で起きる不可解な出来事、存在を分析しその姿をあらわにしていく。 このアプローチは素直にとても面白い。 オカルトめいたものを亜人なんじゃないかという仮設をもとに科学的っぽい切り口で検証、実験し、そして姿を現す亜人の存在によって、あれも亜人なんじゃないかこれもといった具合に可能性がより開けてくるのだ。 僕たちはその世紀の発見を目の当たりにすることができるのだ、一人の女子大生ヨーコの傍らで。 亜人と普通の人間を繋ぐ存在として描かれるヨーコの先入観の無さというか偏見やバイアスがかかっていない感じがとてもいい。 これは現象や妖怪が尽きない限りずっと読んでられるなーと思う。キャラそれぞれの顔の…圧勝 小虎aicoキャラそれぞれの顔のタッチが似てるのと、説明が少ないため、話の理解についていくのにちょっと大変。でも今まであまり見たことないストーリーなので、飽きません。 西岸良平氏を語るには必読の代表作鎌倉ものがたり 西岸良平名無し西岸良平氏の漫画と言えば映画にもなった「三丁目の夕日」が先ず思い浮かぶでしょうが、どっこい、こちらも映画化された「鎌倉物語」を忘れちゃいませんか?と皆さんに問いたくなる傑作です。西岸氏の独特な世界観を長編で堪能できる本作品が私の一押しです。映画でキュートで可愛く、少し天然な若妻亜紀子を演じた高畑充希さんをベストマッチなキャスティングと思えたのは私だけではないでしょう。読んで損は無い作品です。何がなンだか理解する前に終わった凶刃者 小池一夫 叶精作マンガトリツカレ男基本はあらすじに書いてある通り、柳生十兵衛三厳が「四龍の卍」を持つ女を探していく旅が内容はほとんど理解できずにどうなるのかなと思っていたら終わった。 叶精作の劇画を見ると「実験人形ダミー・オスカー」しか思い出せなくて集中できないものあったな<<8889909192>>
サラリーマンが娘の友達のJKと恋愛する話。 設定だけだと未成年との淫行問題で、やいのやいの言われそうだけど、この話は主人公のリーマンがいたって常識人だ。 それが悪いこととわかっているから、決して一線を越えようとしない。 まぁ、どっちがリアルなのかわからないけど(普通は、おっさんが女子高生に言い寄られたら、ノールックでいってしまうんでないの?) 主人公晃介はサラリーマンとしては優秀だが、仕事一筋で家庭を省みなかった結果、娘はひきこもりに。 その優秀な面も個人としての能力が優れているだけで、部下のコントロールがうまくない。いつも損な役回りを引き受けているという、典型的ないい人だ。 良き父として、良き上司として、理想の姿を無理してつくろっている。 仕事も家庭もいっぱいいっぱいな中、出会ったのが、娘の友達古都。 彼女といても、何一つ理想を押しつけてこない、自分が自分らしくいられることに安らぎを得て…という流れ。 全俺が泣いたのは、JKとの、この背徳な恋愛に純愛の姿を見つけたところではない。 3巻最後、添付画像にある晃介の慟哭だ。 誰かの期待に答え続けて、自分をすり減らして、すり減らして、すり減らして・・・ 絞り出した言葉 「父親でも、課長でもない俺は、いちゃいけないのか?」 もうこれね、泣きますよ。全俺が。 期待に応えられなきゃ存在しちゃダメなのかと。 エゴしかない社会で、要領悪く真面目でいい人が損をする社会。 そんな中で、安らぎを求めてはいけないのですかね? たとえそれが悪いことでも、ダメなんでしょうか? そうでなければ、誰が救ってくれるんでしょうか? 娘の友達とのイケナイ関係ばかりに焦点いきますが、本当は晃介のように疲れ切ったサラリーマンこそ共感できる作品だと思います。 今後、二人の関係が社内に暴露されてしまうような展開がおきそうで、晃介からますます目がはなせません。