エッセイマンガの感想・レビュー1011件<<2021222324>>流行ってた当時は好きじゃなかったねこぢる大全 ねこぢるhysysk自分の好みはサブカルと呼ばれるものに偏っているとは思うが、あまり露悪的なものは好きではない。作者が神格化されていたこともあり、割と避けていたのだけど、今読むと理解できるというか、認めざるを得ない才能を感じる。 無邪気にこれを楽しめていた時代は幼かったのか、寛容だったのかは判断できないが、一つの時代の空気を閉じ込めた作品として、沢山の発見があった。現代でこんな作品が生まれることはないと思う。インド旅行記の超傑作ぢるぢる旅行記 ねこぢる狐優曇華ねこぢる先生はだいぶ前に夭折された漫画家さんですがその直前くらいに描かれていたと思うインド、チベット旅行記。 きつめの毒のある作風そのままに描かれている旅行記はこのまま映画化しても金獅子ですねってほどの傑作。全旅行漫画の中でも1、2を争う面白さ。読んでる間ずっと面白い。 続きが描かれなかったのが本当に残念ですが、ご冥福をお祈りします。 料理から自己肯定感は得られる!眠れぬ夜はケーキを焼いて 午後ポコニャンここのサイトで3話まで読みましたが、それだけでもとても良い漫画だということがわかりました。 https://www.comic-essay.com/episode/332 頭がぐるぐるして眠れないときに、寝ようと頑張るのではなく、あえて起きる。そして静かな夜を自分なりに過ごしてみるのもアリですね。その際、「料理をする」という行為は、気を紛らわせたり自己肯定感を高めるという意味で非常に有効だとわたしも常々思っていて、この漫画でもそういうメッセージが込められています。 混ぜて焼くだけのホットケーキでもいいと思いますし、ちょっとしたおつまみでもいいと思います。でもオーブンを使った焼き菓子とかのほうが、達成感もあるし、漫画にも描いてありましたけど、ケーキが膨らむ様子って見てるだけでワクワクしますよね。 個人的に実はお菓子作りにトラウマがあって20年くらいやってないんですけど、ちょっとやってみようかなって思ったし、料理に限らず、なにかを自分の手で作るというのに意味があるような気がします。毒親に育てられたミステリーコミックの女王による自伝漫画70年目の告白~毒とペン~ 高階良子かしこ高階良子先生の作品を読んだことはないのですが、本屋の新刊コーナーで「ミステリー&サスペンスコミックの女王」「高階良子引退作」「真実の実話的物語」という気になるワード満載の帯を見たら買わずにいられませんでした。 実母の葬式で泣くことが出来ず、むしろホッとしていた主人公。どうして自分がこんな気持ちになったのか過去を振り返るところから物語が始まります。主人公が生まれたのは戦後ですが、まだ母のお腹の中にいた頃、疎開する旅の途中で何度も空襲に遭いながら、母は「ああ苦しい…!こんな子いなければよかったのに…」思っていました。そんな出来事があったからなのでしょうか、5人兄弟の3番目に生まれた主人公だけが母から愛されることなく虐待を受けて育ちます。しかも母には虐待をしてる自覚がないというのが恐ろしいです。 主人公がまだ小さかった頃に命の危険があるような病気になってしまうのですが、母がロクに看病をしようとしないのを父が見兼ねて、子供を欲しがっていた自分の姉夫婦の養子に出そうとしますが、母と姉の関係が悪化した為に一年で元の家に戻されてしまう事がありました。これが主人公に「自分は母に捨てられ、叔母にも捨てられた…」という意識を植え付けていて読んでいてとても辛かったです……。 とにかく最近よく問題にされている「毒親」の事例がてんこ盛りです!しかも学校の先生にもいじめられるし、唯一の救いだった父も亡くなるし、ハード過ぎる人生が続きますが、「辛くても自分には漫画があるから大丈夫だった」という言葉と、これから漫画家として活躍されることを知っているので、安心して読むことが出来ます。高階先生にはこれまでのしんどかった出来事をすべて吐き出して頂きたいです。続きを楽しみにしております。 #1巻応援 待っていました、ゾクッ編東京怪奇酒 清野とおるstarstarstarstarstarnyaeゾクッと続でかかってますよね、たぶん 第二弾も面白かったです。冒頭のキッチンスタジオの話がいちばんゾクッとしました。そして陰陽師の男性が魅力的すぎ。会いたすぎ。 今回もたくさんの写真が掲載されてましたけど、前作の半裸で腕立て伏せするじじいを超えるものはなかったです。最後のエピソードで村人からことごとく無視されたのでいちばん笑いました。 とりあえずドラマも1話見たんですけど、アレンジが効きすぎてて正直ついていけなかったです。北区赤羽の時よりも遥かに困惑しました。でももちろん2話以降も見ますよ。 漫画の連載はまだやってるんですかね?ゾクゾクッ編も待ってますよ。死を身近に考える不浄を拭うひと 沖田×華hysysk特殊清掃という仕事は、当然存在して然るべき仕事なのだけど、これまた当然のように隠されている仕事でもある。実写だと生々し過ぎるし、文字だと想像がつかないので、漫画は最適な形式かも知れない。 自分がどのように死ぬのかは分からないが、死に様にその人の人生が垣間見えることは確かなようだ。コミカルな筆致が人間って所詮こんなもの、という悲哀と不思議なポジティブさを与えてくれる。衝撃的・・・・ほとんど路上生活 川路智代狐優曇華吾妻ひでお先生の失踪日記にも匹敵するかのような、衝撃的な内容をコミカルな絵と語り口で描かれてます。 なんと言うか、リアルにこんな生活があるんだ、と言うことと、それをこんな風に描ける作者の胆力に脱帽です。 Xジェンダーは複雑だけど奥が深い。性別X みやざき明日香名無しまあ奥が深いと言っても、私自身に知識がなくて知らないことがたくさん描いてあるなと思ったというだけなんですが。 Xジェンダーの定義は、心の性別が男女どちらでもない(どちらでもある)ということらしい。その中で著者は、体は女性で、恋愛対象は女性。 ここで心も女性であれば「レズビアン」に該当するのだけど、性的指向は男性寄り(性交ではタチ=攻めしかできない)なのでレズビアンではないようです。複雑だ。 物語としては、交際していた女性があっさりと男性と結婚し、しかも妊娠したという事実に大変ショックを受けたことで、女性同士の出会いを求めてオフ会へ参加しようとする…というものです。 フッた女性を見返して幸せになってやると意気込む主人公に良い出会いは訪れるのでしょうか。ソレミテで終わりじゃなかったの!?おばけ道 石黒正数 小野寺浩二starstarstarstarstarnyae※ネタバレを含むクチコミです。アルコールを飲みすぎて入院したアラサー漫画家のエッセイ現実逃避してたらボロボロになった話 永田カビ名無し作者の「一人交換日記」のファンです。エッセイとして読み応えがあって面白いのですが、初めて外出許可がおりたシーンで筆者の顔が「ねじ式」になっていたのがいちばんツボでした。 20代でなくても読んだ方がいいコミックでわかる 20代から1500万円!積み立て投資でお金をふやす 田中唯 西原朗hysyskタイトルの胡散臭さ、ニュートラルな絵の印象から、よくあるご都合主義的な学習マンガっぽさを感じるかも知れない。しかし内容としてはしっかりした(と思う)ファイナンシャルプランニングの本に書かれている内容と遜色ないうえに、投資と投機の違い、金融価値の下落がそのまま損にはならない仕組みなど、わかりやすく解説されている。他より突っ込んでいるのは40代〜50代は投資が絶対必須だと断言しているところ。 預金の金利ではいつまで経ってもお金は増えないにも関わらず、日本は今でも貯蓄信仰が高い。バブル時代のリスクなし年利5%(15年預けておくだけで約2倍になる)を引きずっているのだろうが、明らかに時代が変わっている。国も投資をして欲しくてNISAなどを整備してるはずだけど、投資信託であってもリスクはやはりあるので積極的には勧められないのだと推測する。その行き着く先が自己責任論になってしまうのは切ないので、何とか投資信託が普通のことになってくれるといいなぁと思った。多民族国家マレーシアの日常マレーシアで子育てしてます~ぴのにっき~ 猫田ぴの字名無し面白かったです。いつか現地でナシレマッ食べてみたい。子供のおもちゃや知育教材になっている果物が南国のフルーツばかりで名前がわからないというエピソードがすごくマレーシアらしいなと思いました。 2010年から始めたブログをまとめたものだそうなので今より10年ほど前の事情のよう。娘さんがどれほど大きくなったのかも気になります。猫と過ごす日々ペン太のこと 片倉真二猫あるく猫好きにも、これから猫を飼おうと思ってる人にもおすすめの一冊です。猫と暮らすのは最高に幸せということと、動物を飼うということはものすごく覚悟がいることなんだなと再認識させてもらえます。 インド人もびっくり!インドへ馬鹿がやって来た 山松ゆうきちstarstarstarstarstarかしこ一攫千金を狙ってインドで劇画漫画を売ろうとしたけど失敗した実話です。お金儲けの参考には全くなりませんが、英語もヒンドゥー語も喋れないのにインドに渡って、部屋を探して、現地で人を探して漫画を翻訳して、日本と同じように製本して、道端で売る…結果として失敗に終わったとしても、この偉業をたった一人で成し遂げたガッツには見所があり過ぎるくらいあります。インドに来てから帰るまで、交渉、交渉、交渉…の日々なんですが、それがスムーズにいかないのが当たり前で、私なんかは読んでるだけで体力を消耗してしまいました(何度も単語が出てくるので「ナヒーン(ダメ)」を覚えてしました)。でも山松ゆうきちさんにはお金を儲けたいのと同じくらいの気持ちで「俺が面白いと思う漫画を面白がってくれる奴がインドにもいるはずだ」と思っているピュアなところがあるので、最後まで見届けたくなるんです。スラム街に住んでいるタフなインド人と対等にやっていけるんだもん、あらゆる面でただ者じゃないです。私は自分のことを感覚的に生きる右脳タイプの人間だな〜と思ってたのですが、山松さんの生き方を見ていて自分はまだまだ理性的だったことを悟らされました…。漫画家夫婦(揃って大酒のみで不条理系)の育児漫画まんが親 吉田戦車名無し吉田戦車先生の漫画は好きだった。 「戦え!軍人君」「伝染るんです。」とか連載時に リアルタイムで読んでいたし。 そのころに勤務していた会社での 営業車のキーには、かわうそ君キーホルダーをつけていたし。 好きだった、と過去形で書いたがべつにそのあとに 嫌いになったわけではない。 なんとなく手にする雑誌や本に吉田戦車先生の連載がなかった、 みたいな感じで気が付いたらずいぶん読んでいないなあ、 と思う感じになっていた。 そんな感じで何十年もたって、そしたら あの不条理漫画のパイオニアの吉田先生が なんと「育児漫画」を描いている、と知り、 驚いて読んでみた。 想像していたよりもかなり良いお父さん、 楽しい育児日記、で面白かった。 現実には育児は凄く大変だったりしたのだろうけれど。 それでもなお、あの不条理テイストも時々混じった 独特な育児漫画で、ああ吉田先生、健在だな、 とチャンと楽しめてホットした(笑) 他にも、 ・奥様の伊藤理佐先生も相当に個性的な人であり、 なおかつ夫婦ともに大酒飲みなのに、とりあえず 飲むときは飲む飲まないときは飲まない、という 育児優先での生活をしたのは立派。 ・ところどころで親交のある漫画家の先生が ゲスト参加みたいに登場してきて面白かった。 などとも感じました。 まだ第一巻しか読んでいませんが、結構ハイペースで 第一巻で妊娠・出産・新生児から一人歩きするところまで 行っています。 全5巻だから小学校に通うくらいまで漫画になっているのかな? この先も読むのが楽しみです。 古き良き、でも変わらないものしーちゃんのごちそう たかなししずえ野愛飯系コンビニコミックにはだいたいこの漫画が掲載されていて、読むたびに優しい世界に心癒されます。 お父ちゃんとお母ちゃんに愛されてのびのび暮らすしーちゃんがかわいいんです。わたしは幼い頃からしーちゃんと呼ばれていたのでよけいに懐かしいし大好きなのですが、昭和に思い入れがあるひともないひとも、懐かしくてあったかい気持ちになりはずです。 (昭和生まれではあるけど)小さい頃からトーストはトースターで焼いてたしインスタントラーメンもパスタも炊飯器もあったけど、新しい食べ物や生活に憧れる気持ちは今も変わらないと思います。お洒落なものに憧れながらも、お母ちゃんの作る素朴なごはんがいちばん美味しかったり…。これっていつの時代にも通じるあるあるなんじゃないかなあ。というか、時代が変わっても家族や大切な人とごはんを食べるあたたかさは変わらないでほしいなあと思いました。 「たま」ってなんだよと思ったら「たま」という船に乗っていた 石川浩司 原田高夕己名無し※ネタバレを含むクチコミです。ふたりソロキャンプ55話を読んでふたりソロキャンプ 出端祐大名無し※ネタバレを含むクチコミです。パワフルギャグのマッスルドッキングや〜!美川べるのといかゴリラのまんが飯 美川べるの いかゴリラ兎来栄寿女性向けギャグマンガとしては異例の長期連載だった『ストレンジ・プラス』等で人気を博すベテラン漫画家、ミカベルこと美川べるのさんと、「力こそパワー!」と言いたくなる『オタクだよ!いかゴリラの元気が出るマンガ』の新進気鋭のいかゴリラさん。 この二人を掛け合わせた上で、飯マンガを描かせようとした企画の勝利です。 最初のお子様ランチ画力対決からして「角材にしか見えないポテト」vs「90年代にペイントで描いたクオリティ」でフルスロットルで飛ばし尽くすところは、お二方の作品を好きな人には馴染み深いテンション。 あまりにも壮大にかまされるボケも、切れ味鋭いツッコミのセリフひとつひとつも、思わず声を出してしまう面白さで人前で読むのはお薦めできません(不覚にも電車の中で読んでしまい、マスクが当たり前の社会で少し助かりました)。 お二方の暴走特急のような魅力が足し算、否、掛け算されている様はまさにキン肉バスターとキン肉ドライバーのドッキング。 そして、植田まさしさん(が描いたあるモノ)や、『水曜日のトリップランチ』のたじまことさんによる美味しい料理の描き方指導など、スペシャルなゲストによりこの空間は更に混迷を極めます。 こんなにお腹が空かない飯マンガは初めてです。むしろ笑いすぎてお腹が痛くなること請け合い。2020年でも屈指の、頭を空っぽにして笑える一冊です。 家を建てるという自虐プレイやっちまったよ一戸建て!! 伊藤理佐名無し世界に一つの自分の家を建てるのが昔からの夢だったの、 その夢をついに実現させる時が来たの、 という話かと思ったら 実は、今がおトク!の言葉にフラッときて、 気が付いたら1年半以内に家を 「建てなければならない」 という立場になってしまった話だった。 大慌てで自分に合った家を考えるはめになり、 それは自分はどういう人間か、を考えることになり、 結果、徐々に具体化していく家の設計図はなぜか 「一人用三階建て一軒家」 アレこういう家でいいのか、という思いは そんな自分でいいのか、という思いにつながり、 家が出来ていくにつれて自分の心が傷ついていくような、 まさに「やっちまったよ!」な、 ノンフィクション・エッセイ漫画。 成功した人ってよく「御殿みたいな家を建てた」とかの 話を聞きます。 漫画家でも小林まこと先生とか西原理恵子先生とかが ナントカ御殿を建てた、みたいに言われていたし。 伊藤理佐先生もヒット作を生み出しているし 売れっ子漫画家と言っていいと思います。 だから30歳バツイチ独身という立場であろうとも なんだかんだ苦労しつつも新築一戸建てを建てる財力もあり、 けして自分を卑下する必要はないし 自分は成功者だ、と胸を張って豪邸を建てもいいと思います。 それにこうして漫画ネタになったのだし。 まあ少しくらいは「どう転んでも漫画ネタになるし」 という目論見も最初にあっての家造りだったかも、 とも(それで数千万円かけるか?とも)思いますが・・ 一方で、これは読後に知ったのですが、 家を作り始めた時には 「30歳バツイチ独身女子」だった伊藤先生ですが、 この漫画を描いて数年後に同業の漫画家の 「吉田戦車先生」と結婚したそうです。 この漫画の伊藤先生と、あの吉田先生がご結婚って、 さぞかし楽しい幸せな家庭を築いているでしょう。 私は伊藤先生と知り合いでもなんでもないけれども 「人生いろいろあったみたいだけれど、 良かったねえ、伊藤先生。」 と誠に勝手ながらではありますが思ってしまいました。 痛い、苦しい、でも最高に笑える #完結応援夫のちんぽが入らない ゴトウユキコ こだまstarstarstarstarstarnyae※ネタバレを含むクチコミです。ゲーム好き30代にはビシビシ刺さる若ゲのいたり ゲームクリエイターの青春 田中圭一六文銭マンガにしろゲームにしろ当たり前だけど人が創っているんですよね。 それを感じさせてくれる1冊でした。 しかも、FF7、ポケモン赤緑、バーチャファイター、プレステ、逆転裁判など自分の時代にドンズバだった作品の裏話が目白押しで、読んでいて純粋にわくわくしました。 こうして、あのヒット作はつくられていたんだという背景、特に当たり前ですが一筋縄でいかないことに対して、粘り強く(時に何年、何十年もかけて)解決していったのかは並々ならぬ情熱を感じて、勇気づけられます。 どうも外(消費者の観点)からみていると、突然出てきて、すんなりヒットしているように見えてしまいますが、そんなことは全然ないんですよね。 色んな障壁がありながらも、どうしてもやりたいこと・叶えたいことがあるから、アイデアをだし少しでも前進させる執念が、今日のヒットにつながったのだと痛感しました。 また、多くのクリエイターの方がその過程で「挫折」を経験していることも意外でした。 メンバーが集まらない、能力不足でディレクターをおろされる、メーカーに拒否られる、企画を全駄目出しされる、就職に失敗したからゲームメーカーに・・・などなど。 こうした挫折を経験しながらも、腐らず、むしろそれを糧にしている姿は勇気づけられました。 良いも悪いも、全部が人生なんです。全部つながってます。 ヒット作の裏側を知るのもそうですが、そうしたものを生み出せた人間のマインド的なものも垣間見える良い作品でした。 節度あるお酒の入門書35歳からのお酒デビュー おりはらさちこ野愛35歳までお酒を飲まずに生きてこれたなら、そのままの方がいいのでは…とついつい飲みすぎてしまう側の人間は思ってしまいます。 しかし、お酒は美味しいものですし楽しいものですし、生活を脅かさない程度なら飲めて損はないのかもしれません。 この作品はお酒が飲めない(好きではない?)おりはらさんが、お酒を好きになるべく様々なお酒を飲んでいく体験談です。 飲めないと言っても味が好きじゃないだけで弱いわけではなさそうなおりはらさん、割とサクサク日本酒やワインなど度数の高いお酒をクリアしていきます。 大人だからか取材だからか、とんでもない失敗を起こさないのがうらやましい限りです。 節度あるけどチャレンジ精神もあり、変わり種のお酒もたくさん登場するので、お酒の入門書として読んでみるのもいいかもしれません。 飲めない人や飲みたくない人がお酒を飲む必要はまったくないし、そういう人が無理してお酒を飲みはじめているわけではないのでポジティブな気持ちで読める漫画です!あと電気ブラン美味しいですよね。2020年読んだ漫画の中でも特にすきだなよりみち日記 道草晴子starstarstarstarstarマンガトリツカレ男前作の「みちくさ日記」も好きでしたが今回のはより面白かった。バイトの話もいいですが特に好きなのは「人のいない和室の絵をかく無職のおじさん」との絡みかな。 あとこの作者のちばてつやへの思い/尊敬/敬愛ほど素晴らしいのはあんまり見たことがない。 ちばてつや賞の受賞作もいつか単行本に入れて欲しい。 <<2021222324>>
自分の好みはサブカルと呼ばれるものに偏っているとは思うが、あまり露悪的なものは好きではない。作者が神格化されていたこともあり、割と避けていたのだけど、今読むと理解できるというか、認めざるを得ない才能を感じる。 無邪気にこれを楽しめていた時代は幼かったのか、寛容だったのかは判断できないが、一つの時代の空気を閉じ込めた作品として、沢山の発見があった。現代でこんな作品が生まれることはないと思う。