ただ、好きになっただけなのに、あなたを苦しめてしまう……。まわりの人まで傷つけてしまう。それでも、あきらめきれない。せつないほどの恋だから。高校に入り、美術部の先輩・結城達也と恋をする真利子。ふたりは遠い過去の中で、深くかかわっていたのだった。何も知らない真利子は、達也への想いを募らせてゆくのだが……。皮肉な運命の中で揺れ動く真利子と達也のせつない想いが交錯する。
八百屋の娘に生まれた我が身を恨む、おてんば娘・菜(さい)ちゃん。お嬢様に憧れ、かくなるうえは恋のお相手にお坊チャマをと、金持ち学校の白羽学園を覗き見て、恋のターゲットは外交官の息子・成貴さんに決定。待ってるだけじゃ始まらないとアタック開始! Mr.セロリ&Missトマトのラブサラダストーリー。表題作の他、自分を好きになりたいと、お嬢様生活から自分の足で歩きだす姿を描く『No.15のマリエ』も収録。
家族の晩餐
杉原麻生22歳。矢坂敦彦24歳。ケンカの連続だった2年の同棲生活にピリオドを打ち、ついに結婚を決意。今まで親たちを無視してきたが、せめて結婚のことだけは報告しようと話し合って決めた二人。だが、家出同然に実家を飛び出して2年が経っていた麻生は、理解ある母親はともかく、超頑固な父親に会うのは気が重く…。
やがて暁
母親の存在って、女の人生において大きい。シングルマザーであったり、男手ひとつで育てられたり、自分を生む為に命を落としたり、そんな壮絶な環境で育った女性ならなおさら、家庭や結婚は難しい問題なのかもしれない。一見普通に育ったと思っている人にとっても、母親の背中はただの女ではない。憎しみがあったり、被害妄想があったり、憧れがあったり。女が女の点数をつけたくなるような、読み応えあるアンソロジー。
上へまいります。
北部デパートの新人エレベーターガール・鈴木さやかは、ひょんなことからニューヨーク帰りのエリート社員・三田村国彦に、目をつけられてしまう。勝手に「意味なくハラ立つ女」となってしまったさやかではあったが、実は北部デパートの社長令嬢だった。一方的な勘違いは、次第に思いもしなかった方向へ……。表題作のその後を描いた「とまと満開」の他、「蝶よ花よ」「正しい妻の9ヶ条」「ウエディング・ステップ」を収録した、ポップ&ライトな大人のラブコメディー満載の短編集。
青春の役立たず
教室はおいらのステージさ!と休み時間を独占するお調子ものの中学生・康世(こうせい)。でも本当はシャイだから、初恋のナオミに本当の気持ちを伝えられなかった――。高2になってバンドデビューを飾ったライブハウスで彼女と再会、あの頃、お互い好きだった気持ちを確認したけれど、ナオミにはすでに強力なライバルである彼氏が!人気も実力もまだまだだけど、彼女を思う気持ちは負けないぜ!!パワー爆発、康世のはじける16ビートなラブソング!!他3編収録の読み切り短編集。
メロウ・待夢
幼稚園の頃、泣き虫で仲間はずれにされていた西澤豊をかばい、元気づけた田中智佐登。それから数年、中学に入学して再会したふたりだったが、豊は女の子に人気があり、友達に囲まれていて…そこに、昔の頼りない泣き虫の豊の姿はなかった。そして、中学では逆に智佐登をかばう豊。その豊が突然、転校してしまい、寂しい時は泣いちゃいけないと言ってきた智佐登だが…。爽やかな恋の行方を描く作品集。
かがみの星座宮
「愛の占いコミック」シリーズ第二弾!高校2年生になった志穂理は大学生になった恋人榊さんとデートを重ねるも、星占いの結果が気になって仕方がない!そんな志穂理の行動に榊さん……!?
茜と葵は11カ月違いの同い年姉弟。シスコンな葵だけど、やっぱり陸上では茜よりも上……。弟に追い越された悔しさを慰めてくれたのは、無口で有名な神和住くんだった!冬木るりかが贈る、さわやか(?)青春グラフィティ!!
カウント ダウン
ときどき、誰かの代わりに告白されたんじゃないか、誰かの代わりに抱かれたんじゃないかと思うこと、ありませんか。でも、それが、真実の愛に発展することだってあるみたいなんです。まわりの親友や親戚に気を遣いすぎて、恋愛下手になってしまったヒロイン達のアンソロジー3本。もしかして、すごく身近なところに、貴女をすごく大事に想ってくれるひとがいるかもしれない、そんなストーリー。
麻生と敦彦、全く逆の性格だからかえって良いのかもしれない。言い争いが絶えない二人だけどお互いを求める気持ちはやっぱり同じ。実際、二年同棲してこれだけ言いたい事を言い合えるようになるのはかなり凄い事だと思う。麻生と敦彦ほどお互いの気持ちを素直に出せる相手はそうそう居ない。その二人を一番近くで見ていたハムスターのテンちゃんがそれを一番理解していたと思う。 そうは言ってもまだ22歳と24歳の二人、これからの人生はもっと長いんだから喧嘩は少しづつで良いから減らして欲しいと願う。大好きな彼、彼女が居るのによく喧嘩をしてしまう人、この作品はそんな人におススメ。麻生と敦彦は20代の設定ではあるけれど、秋本先生の絵は素敵で大人っぽいので年齢に関係なく楽しめる。