sogor252019/02/17関係性が変わる瞬間、脳天を撃ち抜かれる百合作品しおやさんの絵柄ってどちらかというとコメディ向きだと勝手に思っているのですが、その絵柄でかつ細かいギャグを挟みつつエロ含めてのドラマチックな百合展開、緩急の付き方が凄くて引き込まれる。最初、絵柄でちょっと油断させておいて唐突なイジメの過激シーン、そして後半になるにつれて関係性がどんどん変化して見える構成も素晴らしく、圧巻の約300ページ。 前作『アオとハル』と比較するとギャグ要素を少なめにして、登場人物の心情描写に重点を置いた内容。それだけに導入部分を越えたら読者に隙を作らせず、一気に怒涛の展開に引き込まれる。 『アオとハル』が好きな方ならもちろん、読後感だと『にいちゃん』も近い感覚があるので、そいうった作品が好きな方なら是非読んでみてほしい。 全1巻読了アタシのセンパイ【電子版特典付】しおやてるこ2わかる
sogor252019/02/17見事に「楽園 Le Paradis」色に染まった平方イコルスンテイストこの世に存在しない日本語を応酬する高校生という、まさに平方イコルスン先生ワールドが全面に展開された1冊。 平方先生の作品って作風は共通なんだけど単行本ごとに明確に色があって、今作は間違いなく「楽園 Le Paradis」色の作品。平方イコルスン先生の作品は「スペシャル」も読んでるけど、今作のように恋愛がテーマになっていると登場人物たちの普通じゃない言動に何故かリアリティを感じられ、より面白みが増すように思う。まだまだ楽園で描き続けてほしい。うなじ保険平方イコルスン1わかる
sogor252019/02/1715世紀、"優しい世界"を旅する2人の物語15世紀を舞台にある目的のためにフェラーラからクレタ島まで旅する女性2人の旅行記。物語自体は穏やかに進んでいくので、作画カロリーの高さもあって、この時代の雰囲気を存分に楽しめる1作。 世界史に疎いので私は詳しくわからないんだけど、ルネサンスや大航海時代等、定番の時代や地域からは微妙に外れてるそう。その設定のチョイスや、敢えて"優しい世界"で物語を進めている辺りから、作者が本当にこの時代、この地域が好きで描いてらっしゃるのが伝わってくる。やっぱり好きの力は強い。 1巻まで読了。エーゲ海を渡る花たち日之下あかめ7わかる
sogor252019/02/17会話劇主体でカルロ節フルスロットルな作品相変わらずのカルロ・ゼン節全開の作品ではあるんだけど、「幼女戦記」と比較すると戦闘シーンはやや少なめで、会話劇のほうに重点を置いている感がある。冒頭に世界観の説明が全然ないのと残虐シーンがまあまああるのでサムネバイバイ感は否めないけど、その辺りに耐性があれば間違いなく楽しめる作品。初見時にはやっぱり「BLACK LAGOON」のような雰囲気を感じてたけど、1巻を通して読むとどちらかというと「ヨルムンガンド」のほうが近いような気がする。 しかしカルロ・ゼン同志の作品は「幼女戦記」「テロール教授の怪しい授業」そして今作とそれぞれの作風に合った方に作画を担当して頂けていて、脚本の魅力が最大限に引き出されているのですばらしい。 ただ今作に関しては戦闘の要素が少なめで会話の言い回しの比重が大きいので、もともとコミカライズを想定して描かれた作品ではないような印象を受けた。拷m…じゃなかった、『非暴力的』かつ『合法的』な『強度尋問』のシーン辺りが地の文で表現しようとするとエグくなってしまうのかなあ…いやマンガでも十分エグいけど 1巻まで読了。売国機関品佳直 カルロ・ゼン2わかる
sogor252019/02/14料理とともに「言葉では説明できない関係性」を描く物語2013年に連載開始した本作、初登場時は5歳だったつむぎ、高校1年生だった小鳥が連載6年を掛けて少しずつ成長していき、つむぎが幼稚園を卒業した段階でもう感無量だったのに、最終巻で小鳥の卒業→つむぎが中学生まで一気に成長し、番外編に至るとつむぎが大学生に。長く追いかけてきた作品だけに、時間の流れを感じて感慨深くなってしまいます。 一般的にはグルメマンガに分類される作品だと思うのだけど、私は登場人物の「関係性」を描き続けた作品だと思っています。例えば11巻のホワイトデーのお話。(作中でもちよが言うように)犬塚先生に対する小鳥の感情は恋愛感情と呼ぶことができるかもしれない、でも小鳥はそれを恋愛ではなく、かといって父性とも少し違う、『もっと複雑な』感情として捉えています。男女間にある好意なのだから恋愛感情に近似してしまうと、いうのは簡単ですが、あえてこの「一言では説明できない感情」を言葉では言い表さずににマンガという表現の中でで描いている、そこに私は一番の魅力を感じていました。 これ以外にも、小鳥としのぶやちよ、しのぶと八木ちゃん、犬塚先生と兄、つむぎと祖母等々、思い返せばキリがありませんが、この様々な「言葉では説明できない感関係性」を表現してきた作品がこの『甘々と稲妻』という作品だと思うのです。 2016年にはアニメ化もされた人気作ではありますが、完結を機にもっと多くの方々に読んでもらいたいと思う、私にとってとても大切な作品となりました。 全12巻読了。甘々と稲妻雨隠ギド5わかる
sogor252019/02/13設定の妙とそれに見合う熱量を兼ね備えた作品物語を読むことが出来ない体質の主人公がシナリオライター集団の運営する喫茶店と出会うという物語。 設定を提示しつつ1巻で最初におっさんライターに活躍の場を設け、これから個々のライターに焦点を当てていくものだと思ってたら、2巻で伏線を回収しつつ主人公を物語の中心に一気に引き込む素晴らしい展開。この巻での盛り上がりも十分作ったうえで次巻に更なる盛り上がりを期待させる引き方、まさに美しい"序""破"となる1~2巻。ここからどのような"急"の展開になるのか楽しみで仕方ない。 文芸がテーマのマンガだと最近では「乙女文藝ハッカソン」や「ほしとんで」などが思い当たるが、今作では登場するのが職業作家であり、そういう意味では根底にあるテーマは「響~小説家になる方法~」に近いのかもしれない。ただ、2巻まで読んだ所感としては、創作の楽しみや才能というテーマも含みつつ創作に対する熱量をより全面に出しているような感じがする。原作の三田誠さんもあとがきで触れていらっしゃるけど、印象としてより近いのは(文芸ではないけど)「ブルーピリオド」だったりする。 2巻まで読了。よすがシナリオパレェド三田誠 川崎宙4わかる
sogor252019/02/09ピンときたならあらすじを見ずに読んでくださいいじめというテーマをセンシティブに扱っている要素もあるけれど、物語の本質は完全にホラー。テイストとしては「外れたみんなの頭のネジ」に近い。ただ、非現実的な存在を出しているわけではなく、現実世界で実現可能なギリギリのラインでありえない状況が描かれているので、純粋なホラー作品よりも没入感がある。残虐表現もけっこうあるので万人にはオススメできないけど、サイコスリラー系の作品が好きな方なら手にとってみて頂きたい。 ところで、私は最初Yahoo!ニュースで見かけてこの作品を知ったのですが、記事が完全に1話のネタバレを含む内容。調べてみると講談社の公式ページのあらすじも同様のネタバレありの模様(マンバのあらすじはそちらからの引用)。 えっ、1話で読者を惹きつけるためのこの仕掛けなんじゃないの?その証拠にマガポケのあらすじはちゃんとネタバレなしだぞ!「無能なナナ」のことをもう忘れたのか! ということで興味を持った方は最低でも1話はあらすじを読まずに読んでください。 1巻まで読了いじめるヤバイ奴中村なん6わかる
sogor252019/02/06ネタバレありそうでなかった設定の組み合わせ血の繋がらない兄弟姉妹に恋する話は数あれど、血の繋がらない父親に恋するのはあまり聞いたことがない(パッと思いつくのはうさぎドロップくらい?)。そしてそんな報われない女性に恋する男性キャラというのもよくあるパターンだけど、相手の気持ちについて最初から把握した上でそれでも好意を寄せてくる男性キャラというのもレアな気がする。そんな2つの要素が組み合わさり、しかもそれぞれのキャラが相手に対して思いやりを持ちすぎるがあまりに気持ちがぶつかることがなく、その結果として主人公の周の感情はどちらにも行けずに苦しくなっていく。 周に素直に感情移入すると血の繋がらない父親・亮太と結ばれる未来を望みたくなるけど、亮太が周のことを完全に娘としか見ていなくて、どうしても好意を寄せる同級生・蓮己のほうを応援したい気持ちが生まれる。その辺りの読者と登場人物の感情のズレも物語の切なさを増す要因のように思う。 1感まで読了セーラー服と向日葵中島ベガ1わかる
sogor252019/02/05これが音に聞くオメガバースというヤツか…概念としては知っていたオメガバース。今まで手を出したことはなかったけど、一般的な概念だけ見ると「これって異性間の関係も加えたほうが物語が広がるんじゃないの?」と漠然と思っていた。そんな中で登場したこの作品。 1巻はオメガバース+この作品特有の世界観の説明を完了させることに注力してる感じだったけど、βが基本αに無抵抗な存在として描かれているので逆に過激な内容に(オメガバースでは一般的な設定なんでしょうか…?)。 主人公が女性のΩということで、発情期の設定は弱めに(抑制剤を飲んでいる描写はあり)、代わりに「Ωは確実にαを産むことができる」という所から番の意識を高める設定。 今のところは男性αに女性Ωの組み合わせなので、俺様男子系の少女マンガの文脈に近くて意外とオメガバースの設定が馴染んでる。逆に言うとシンプルに展開するとちょっとエロの強い俺様男子作品になってしまう可能性もありそうなので、発情期に対する心の抵抗だったり、女性αや男性Ωなどの他の性別のキャラだったり、オメガバースならではの展開が見られるのを期待。 1巻まで読了。Bite Maker ~王様のΩ~杉山美和子5わかる
sogor252019/02/04推理だけじゃない、いろんな要素が入った良質コメディ話のネタが実質推理小説縛りなのに5巻まできても全然ネタ切れを起こさないどころか、推理小説要素がメインの話と、それを活かしてキャラの関係性を進展させるのがメインの話との両方がバランスよく組み込まれてる。その他にも1冊の中でキャラの登場する割合も考えられてるし、ガチめの推理小説の知識を出して頭を使うパートと頭空っぽで読めるパートも良い配分で入ってる。結果として通しで読んでも全く飽きさせない作りになっている。 実際の小説名を出す権利関係(+広島弁を流暢に話せる声優)さえクリアすればアニメ化でめっちゃハネそうなんだよなー。 5巻まで読了じけんじゃけん!安田剛助6わかる
sogor252019/02/04穂積先生の新たな挑戦の作品なのかもしれないこれまで最高でも3巻までで作品を完結させていた穂積さん。初めて4巻に達したこの作品だけど、3巻までは1冊毎に結構大きく物語が動いてる感じがあったのに明らかに4巻はスローペース。これは完全に長期連載でじっくり鉄雄たちの成長を描く構えだ。 思えばこれまでは物語全体に大きな仕掛けを構えて、それを短~中編で綺麗にまとめ上げるという作風だった。今作でも仕掛け自体はあるけども、その仕掛けとそれぞれのキャラの関係性や心情変化がその仕掛けと強くは結びついてなくて、純粋な人物の表現をメインに勝負されている印象がある。もしかしたら新しい方向への挑戦をしている作品なのかもしれない。 4巻まで読了。僕のジョバンニ穂積1わかる
sogor252019/02/03最高の疾走感とB級感月刊連載なのに週刊かと思わせるようなテンポのよさ。そのテンポのよさのおかげで約束された展開がより一層爽快になる4巻。そして新章に入りながらもB級感漂う4巻最後のエピソードも最高。美晴の復活劇なんかは割とベタな展開にも見えるんだけど、それを力業で押し切るテンポ感と絵力、そしてキャラのの魅力がある。 多分気に入ってもらえると思うんで、BLACK LAGOONの最新刊を買った人の買い物カゴにこっそり差し込みたい。 4巻まで読了CANDY&CIGARETTES井上智徳6わかる
sogor252019/02/03「弱視」を描く上でのバランス感覚が素晴らしい一見重くなりそうな弱視というテーマを一定のリアリティラインで描きつつ、ラブコメとしてちゃんと(と言うと失礼だけど)面白い。相手方がヤンキーというのも善意を他意無く素直に受け取れるので不快感なく楽しく読める。 恐らく取材等をベースに描かれた弱視と、物語を作る上での記号としての弱視の描き方のバランスが絶妙。基本は前者のほうが強いから物語の土台はしっかりしてるんだけど、後者も意識してないと「美少女なのに」『見えないくせに』「オマエもな」なんてセリフは出てこない。そういう辺りからも、弱視という存在を表現するのに極端に差別的にも悲観的にもならないように配慮しつつ、エンタメ作品として昇華しようとする心構えが見て取れる。 1巻まで読了ヤンキー君と白杖ガールうおやま12わかる
sogor252019/01/31ネタバレもしかしたらとんでもない作品になっていくかもしれない心の支えになっているマンガの作者、東雲しおんが好きすぎるあまり上京してきたアイコと、実はしおん本人なんだけどそれを隠している隣人のマオ。アイコの愛も狂信的すぎるんだけど、マオのほうの感情もアイコに対して依存的で危なっかしい。2人の距離感とそれぞれの想いの重さにヒリヒリする。 と、ここまでは百合作品っぽい感じなんだけど、物語の端々で"何か"が起こっていることが暗に示されている。その存在自体は隠す気はないのに、それが何なのかは1巻では全く明かされない。果たしてこの作品はアイコとマオの物語だけの作品なのか、もっと大きなミステリーが隠されているのか、というか何だこの作品!? 愛の重さと物語世界に何かが隠されている感じ、もしかしたら「あげくの果てのカノン」や「青野くんに触りたいから死にたい」のような作品になっていくのかもしれない。【新装版】少女巡礼にしお栞5わかる
sogor252019/01/30多層的な枷が物語に深みを与える百合作品実の兄の奥さんに恋をしてしまった女子高生のお話。 特に主人公のウタは自分の気持ち以上に、相手が女性、しかも実の兄の奥さんであることや、自分がまだ自立できていない高校生だということなど、自身と周りの状況についての理解が深くて、深すぎるからこその年齢不相応に大人びた振る舞いをしている。 百合作品だと相手が同性という理由から恋愛に対してストレートに行動できない場面も多いけど、この作品の場合はより多層的な縛りがあることによりウタの感情の揺れ動きに深みが生じる。 最新4巻は前巻最後の薫瑠のモノローグから薫瑠が意を決してウタと向き合おうとするまでの数日間。 その間にウタと薫瑠それぞれの心境に変化を与える出来事を詰め込んでくる。なぜこの世界にはこんな辛い恋をしている人間しかいないのか。 少し近い設定だけど今のところ恋愛要素を打ち出してない「兄の嫁と暮らしています。」辺りと対比させて読むと面白いかもしれない。たとえとどかぬ糸だとしてもtMnR5わかる
sogor252019/01/29新たなループものの傑作1巻序盤は「がっこうぐらし!」のようなホラー的要素が強かったけど、1巻終盤から少しずつ謎が提示され、その謎が少し解けると新たな謎が生まれ、そうこうしていく中でもループは繰り返されていく。分かりやすい"ハッピーエンド"ではなかったかもしれないけど、明確なゴールにちゃんと辿り着いた、素晴らしい結末でした。 表紙の可愛らしい絵柄からの1話のホラー展開によって、ループの設定に「1ページめくるとどんな展開になるかわからない」という疑心暗鬼の要素が加わり、最後までテンションを落とすこと無く読むことが出来ました。 ループものでいうと「ドロップフレーム」や「リピートアフターミー」、マンガ以外だと「STEINS;GATE」や「All You Need Is Kill」なども好きですが、私の中ではそれらに並ぶ名作になりました。 全5巻読了はっぴぃヱンド。森下真 有田イマリ6わかる
sogor252019/01/28この絵柄、けっこう好み。結婚式場を舞台にした物語だけど、そこまでお仕事お仕事してるわけではなく、むしろ1巻の段階では個々のキャラの立ち方のほうが際立つ。主人公の五十嵐が働く中で壁にぶつかる展開も多いが、ストーリーとしてはコメディ寄り。それは結婚式という人生最良の日をテーマにしているというのもあるけど、りんごくらぶさんのポップで独特な絵柄がその雰囲気作りに一役買ってるように思う。 今後、この雰囲気のままで進んでもいいし、お仕事ものとしての側面をもっと出してきても面白くなりそう。 1巻まで読了バージンロードで会いましょうりんごくらぶ2わかる
sogor252019/01/27ラブコメというオブラートで包みながらも隠しきれないフェティシズムあらすじはシリアス系の恋愛ものっぽく見える、でも表紙を見ると階段の踊り場で女子に歯磨きされる男子。アレ?と思いつつも1話を読むとブッ込まれるド下ワード。面食らいつつも続きを読むと中身は言うほどエロくはなく、グイグイ来る系の女子と過去に闇を抱えてて他人を避けてる系男子の素直な感じのラブコメでした、という、何重にもオブラートに包まれながらぶつかってくる作品。 表紙の歯磨きシーンを見た瞬間某作品を思い出した方もいらっしゃると思うけど、この作品はそこまで歯磨きシーンの描写自体は濃くなく、というか1話以外ではほとんどない。それなのに作品全体から溢れるフェティシズムの波動がヤバい。 1巻まで読了。不完全で不衛生でふしだらすのはら風香6わかる
sogor252019/01/27丁寧に進んでゆく百合作品最初は作品のファンとして先生に好意を持ったところから徐々に百合の様相を呈していく様子がゆっくり丁寧に描かれている。公式の紹介文にあった"大正百合ロマンス"という言葉が本当にピッタリな作品。 1巻の最後でちょっとミステリーっぽい展開をチラ見せしてたけど、私知ってる。これ、シリアスと見せかけて結局なんでもないっていう風になるヤツだ、間違いない。 1巻まで読了女流作家とユキなごり悠2わかる
sogor252019/01/27これは"普通の"恋愛を描く物語タイトルに反して至って"普通の”恋愛模様を描く作品。でもそれがこの作品の真髄だと私は感じた。結局周りにどう思われようとも、自分たち2人が納得し満足してるのであればそれだけで充分なんですよね。 ちょいちょい読んでたジェンダー的なテーマの作品に抱いてた僅かな違和感をこの作品は綺麗に払拭してくれた。"普通"とは違うことを周りにも認めてほしいなら外野へのアピールも重要だし、本人が望んで行動しているならばそれがベストだけども、自分たち、もしく近しい人たちが理解してくれてるならそれで良い、そういう考えだってアリなんじゃないかな、と思わせてくれる。 1巻まで読了ジェンダーレス男子に愛されています。ためこう3わかる
sogor252019/01/27人外ものと思って避けるには勿体無いユニコーンを使役する立場のマリアーシが純朴なのでそのまま純愛展開に進むのかと思いきや、様々な思惑が絡んでバッドエンドすら見える展開に。明るい絵柄とのギャップのある物語にとにかく目が離せない。 純粋無垢すぎるマリアーシの性格が、ラブコメ展開にもダークファンタジー展開にもいい感じに作用している。絵柄も明るいしキャラそれぞれの背景も入り組んでる割に分かりやすい。 私は表紙買いだったのですが、表紙を見て人外ものと思って避けるには勿体無い作品。 1巻まで読了純潔乙女とユニコーン岩飛猫4わかる
sogor252019/01/271冊の構成が素晴らしいピュアな高校生の恋愛模様を描く「純粋男女交際」とスクール日常コメディの「日々是平坦」の2本立ての構成を2巻も継続。同じ学校内の話なのにベクトルが全然違う、でも双方共に青春感が眩しすぎる作品。 表紙の雰囲気でコメディ寄りの作品なのかと油断していたら前半半分がド直球の真面目系イチャラブ作品だったので変なダメージを受ける。そして純粋な恋愛を見せつけられたあとで後半のワチャワチャ感はすごく刺さるし、前半のフリが効いてるから後半に対して「そうそう私はこちら側の人間でした」という歪んだ感情も芽生えるw 2巻まで読了日々是平坦迂闊6わかる
sogor252019/01/27良い意味でアニメ化してほしくなかった作品1話からワードのインパクトが強くて、性というものがテーマの物語かと思っていたけど、途中から徐々に、主要5人のキャラクターそれぞれの恋愛に対する感情(それは性愛もあれば情愛もあり、一言では言い表せないような感情もあり)をいろんな方向から描いている、そんなように感じ始めた。 そしてそこに友情関係としての情の気持ちも絡めて大きく物語が動き始めた6巻。序盤から性についての話題を振ってたのはこの展開をさせたかったからなのではと思う。はたしてこの後5人それぞれはどういう方向に結論を出すのか、すごく楽しみ。 この作品に関して、アニメの脚本をメインに活動されている岡田麿里さんが敢えてマンガという表現方法を選んだ理由はわからないけど、個人的にはアニメや実写よりもマンガのほうが適していると思っていた。マンガ読み、特にBLとかTLに手を出してる人だと、セックスだとか勃つ勃たないみたいなワードにはさほどインパクトを感じなくて、だからマンガという媒体でこそ素直にこの物語を楽しめるのではないかなと。 なのでアニメ化が決定したことは素直に嬉しいことではあるんだけど、それによって視聴者層がよりマスになり、言葉のインパクトだけが先行して変な盛り上がり方をしなければいいな、とそれだけを願っている。 6巻まで読了。荒ぶる季節の乙女どもよ。岡田麿里 絵本奈央3わかる
sogor252019/01/27どんな紆余曲折があっても最終的には優しい世界に辿り着く作品初出では露骨に性格が悪いと言うかめんどくさそうなキャラが話が進むと良い面が見られてジルベールや他の登場人物と和解する、その過程の描き方が本当に上手い。なので巻ごとに波乱はあるんだけどずっと穏やかな気持ちで読んでいられる。 そう言えば、4巻後半のマンガ家の話について、実体験が入っているのでは?的な感想を幾つか見かけたけど、個人的には深読みし過ぎではないかと思ってます。入居者に”芸術家”という条件があるのでマンガ家の登場自体は自然だし、そもそもこの作品はそういう不条理さを訴えることが主題の作品ではないと思うのです。 4巻まで読了。Artiste(アルティスト)さもえど太郎6わかる