sogor252018/12/24鳥飼さんの作品を最初に読むならコレ、かもしれない鳥飼さんが作家性をそのままにSF要素を加えるとこうなるのか、という作品。最近出たエッセイ「漫画みたいな恋ください」でマンガで伝えたいメッセージ的なことを書いてらっしゃったけど、今までの作品は生々しいほどのリアリティで表現していたのを、今作では暗喩的というか、背景に忍ばせるような形で表現されてるように感じた。といってもリアリティがないわけではなくて、むしろ鳥飼さんの絵柄も相まって現実味のあるフィクション感を感じる作品に仕上がっている。フィクション部分のストーリーがあるので、これまでの作品と比べると入りやすいかもという気がしている。なので、鳥飼さんの作品を勧める際の最初の1冊には一番向いてるような気がする。 上下巻読了済。マンダリン・ジプシーキャットの籠城鳥飼茜10わかる
sogor252018/12/24(物理的にも内容的にも)重量感抜群ダークファンタジー斯くや有らんと言うような圧倒的な絵の書き込みと、前半から畳み掛けてるのに後半に進むに従って更に勢いを重ねるストーリー。300ページ超なのに一瞬で読み終えてしまう、でも世界観にはどっぷり入り込める。 商業作品ではなかなか感じられないB5サイズの本の重量感と紙の端まで印刷された画面の壮観さが素晴らしい。私は普段は電子書籍派ですが、紙で買って全く損はない作品。 (2019/5/16追記)「あなたのクチコミで1人が買いに行きました!」の通知が来ていたので念の為。 今作は電書単行本化されておらず、かつamazonでの取扱いも今のところなさそうです。調べてみた結果TSUTAYAでしか取り扱ってなさそう。直リンクを貼っていいかどうかわからないので、興味を持って頂いた方は「BIBLIOMANIA 蔦屋」で検索してみてください。BIBLIOMANIAマッチロ おおばる9わかる
sogor252018/12/24これは映像化が全く期待できないカルト対策の啓蒙的な話って往々にして「見ている世界を信じるな」という話に終始しがちで、この作品もベースは同じなんだけど、自身の考え方をどう持つべきかという観点が強めに語られるので新鮮さがあるし、その語り口に教授のキャラは合いすぎてる。 こうして客観的に創作物として見ると面白く読めるけど、カルトの勧誘とかを実際に体験してるかどうかで内容の理解度は大きく違いそうな気がする。実世界での経験値がないとそれこそこの作品を盲信してしまいそうな引力がある。 しかしお話もなかなかにヤバいんだけど、いろいろと実名をバンバン出してるのは大丈夫なの? 1巻まで読了。テロール教授の怪しい授業カルロ・ゼン 石田点6わかる
sogor252018/12/23ネタバレ力技の強い何でもアリなラブコメ1巻ではコメディ要素もしっかりありつつかなりいい感じに2人が距離を詰めて、これは良い正統派ラブコメなのかと思ってました。それが2巻ではラブ要素もコメディ要素もエッジを効かせすぎてて正統派感はちょっと薄れた感じ。ドキドキしたら溶けるっていうのは読者のほうもほとんどが何かの比喩だと思ってたんじゃない? この何でもアリ感を受け入れられるかどうかでこの作品を楽しめるかどうかが変わりそう。私は大好物ですw あーでも、クモの話は流石にやり過ぎじゃないですかね…? 2巻まで読了。フラレガール堤翔6わかる
sogor252018/12/21「設定の勝利」以上の魅力ありモンスターの設定や異種間交流の様子が突飛さとリアリティの絶妙な隙間を縫っており、まさに作中の言葉をなぞるなら「解釈するには及ぶけど理解は難しい」という印象を受ける。 瀬野反人先生はシュール系のコメディを得意とされてる印象があったが、その作風にこれだけ練られた設定を掛け合わさって、両方の持ち味がより活きる作品に仕上がってる。 他作品と比較するようで忍びないが、個人的には、内容に「設定の勝利」感があり、且つそれに留まらない作品の醸し出す雰囲気の魅力がある辺り、『ダンジョン飯』の再来になるポテンシャルを秘めてる作品だと思ってる。 1巻読了。ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~瀬野反人5わかる
sogor252018/12/19JKのモノローグの変化がじわじわ刺さる最初は教師のほうがガンガンアプローチを掛けてきてて、それをJKが受け流し気味だったのが徐々に気持ちが移っていく、でもJKはそれをモノローグでしか語らなくて基本お互いローテンションで進む、というのが新鮮な組み合わせ。ラブもコメディもちゃんと両取りしてる。 3巻まで読了。墜落JKと廃人教師sora5わかる
sogor252018/12/18コメディの圧力が強いあらすじの展開に達するまでたった8ページというまさに一直線のコメディという感じなんだけど、思ったよりボケの手数と種類が多いので、1巻160ページくらいならそのままの勢いで駆け抜けてしまうだけのパワーがある。一応ラブコメではあると思うんだけど、登場するもの全てにボケが乗っかってるような感覚になる、とにかくコメディの圧力が凄い。 1巻まで読了。村井の恋島順太7わかる
sogor252018/12/18一筋縄ではいかないホラー感ホラーの雰囲気と少年少女の冒険譚的な要素のそれぞれにエッジが効いてて、その合間に入る日常シーンの3人の関係性とのメリハリが新鮮で面白い。 1巻で生じた問題を2巻で解決したように見せて全部引き摺りつつ新たな展開に進んでいく。なんか気付かないうちに結構絶望的な展開に片足を突っ込んでる気さえしてくる。 2巻まで読了。夜人岡部閏18わかる