マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男
1年以上前
俺が小学生の時の連載開始時からずっと読んでいて気づいたら30年以上読み続けていた。ちなみに俺はずっと読んでるがゴルフは全くやらないし、ゴルフクラブを握ったこともない。30年以上「風の大地」を読んでいるが、いまだにフック、スライス、フェード、ドローを理解していないが毎回楽しみにして読んでいたので多分「風の大地」が好きなんだと思う ネットではネタ漫画みたいな扱いになったりそんなのは、ごく一部に過ぎず読み込めば読み込むほどいろんな面白さが色々出てくるとは思う。ただそれを理解するのには沖田ばりの「頑固さ」と「素直さ」が必要ではある で今回久しぶりに1巻から読み返したがやはりいい。読み返す前までに、他の坂田信弘原作のゴルフ漫画を読んだり、かざま鋭二の漫画を読んだりして坂田信弘/かざま鋭二のゴールデンコンビの作風を理解して読んでいるので最高に面白かった。 好きなゴルファーは、沖田のキャディの悪口を毎回心の中で言っていた初期のシルバー・スコット・ウォーレンV世 好きなキャディは、悪い時の陳さん。読みにくいセリフを言いながら色々やって相手のペースをみだすところがいい。砂に埋められる直前のアイスクリームを食べている陳さんもいいね 好きな手のひら返しは、 アベル・コスタ。初期は敵意剥き出しだったのにいつのまにか沖田に笑顔で「結婚式には呼んでくれよ」っていうところ。次点でクレッグ・オーウェンだな
あうしぃ@カワイイマンガ
あうしぃ@カワイイマンガ
1年以上前
この作品がまず凄いのは、主人公達を美男美女に描かない……と言うと怒る方もおられるかもしれませんね。最終的には、主人公の二人はカッコ良くなりますからね、分かります。 豊かな交易国Aの姫は、見た目ぽっちゃり体型。水が豊富なB国の男性は、髪ボサボサ。しかし彼女達は、次第に輝き出します。 男性は頭脳と損得抜きの実直さでA国中枢と渡り合い、姫は人柄と度胸でギリギリのやり取りを制する。そして次第に聖性を帯び、大人物となってゆく……。 二人を輝かせるのが「人柄」だという事に、こんなにも胸躍るとは! 世界観は中東的。豊かなA国の規格外に豪華な宮殿は、眺めているだけでも楽しい。B国は毛皮の装飾など、やや北方的な感じ。現実世界のどのあたりがモチーフか、想像するのも面白いです。 互いの内面に惹かれ、深い部分で愛し合い、信頼を強める二人が周囲の人たちを和してゆき、大きなものを動かす。スケール感のある物語がたった1巻に濃縮され、読み終わって思わず、うわぁと声が出てしまいました。 (23年1月27日に映画化とのことです。壮大な絵はアニメ化に向いていると思っていましたが、ポスターが素晴らしい!) https://twitter.com/kinmizu_movie/status/1596292657352871939?s=46&t=5CTjuadDgQT13SzcdsdmLA
完兀
完兀
1年以上前
この漫画、まず読んでいて非常に振り回される。先が読めない物語進行でありながら、短期的ゴールや障害が次々と現れる。そして倫理観の欠如を蛮勇と脊髄反射的情動で補填した主人公の嵐児はそれらを痛快に乗り越えていく。 その展開の体感速度も尋常ではない。読者が劇中で起こっている事態を飲み込みきる前に嵐児と物語は先へ進んでいく。あまりの超展開に思考が停止しそうになってもおかまいなしである。 しかも「ようやく飲み込めてきた。一息つけそうだな」と思ったあたりで読者を強烈に振り回してくる。つまりこの漫画で読者に心休まる時はない。恐らく作者はこの点に関してだけ注意を払っている。 そのうえで漫画から拒絶されるような置いてけぼりは喰らわないのがこの漫画の妙味である。 むしろこの漫画は、その無駄に迫力ある絵と直球165km/hどストレート頭部死球的人物描写の魅力で読者をガッチリとホールドし、落伍者を生み出さない心地よくも恐るべき魅力で満ち溢れている。(脱落する人は、この漫画に愛想を尽かして自発的に逃げ出すか、読んでて体力が持たないかのどちらかだろう) こんな漫画と出会った時、人はどうなるのか。笑うしかない。 細かいことはどうでもいいから、ただ読んで感じた面白さをストレートに笑いに変換するしかなくなる。 絶叫マシンに乗り込んでその速度とGから強制的に脳内麻薬を分泌され、展開に身を任せつつも冷静になるのを惜しむように自ずから楽しむような感覚が近い。読後感もジェットコースターと同じだ。 こんな感覚、他の漫画では到底味わえない。少しでも興味をお持ちなら是非読んで欲しい漫画だ。
完兀
完兀
1年以上前
個人的評価☆1の新黒沢、正直わざわざ読む漫画ではない。 ハッキリ言って、名作と呼ぶにふさわしい前作に泥を塗った長大な蛇足だ。これを読むのは(ベクトルと所要時間が違うが)最強伝説仲根を読むのと同じぐらいつらい。もっとわかりやすく言えば、賭博黙示録カイジの後に(破壊録堕天録等々をすっ飛ばして)直接の続編として24億円脱出編が来るぐらいつらい。 しかし私はごく一部の人にはおすすめだと思う。 その理由は愛生流影の大黒柱にして中盤以降立ちはだかり続ける敵役、神林春樹の存在にある。 実にチンケで不快な手強さが特徴的悪役の彼だが、読んでいて「福本キャラ」のニオイを感じることができる。 恐らくは神林が全福本作品で最後の「生きた福本キャラ」、「福本伸行先生との距離が近いキャラ」になるだろう。彼の言動には作者の血が通っていると私は感じた。 逆に言えば、作者の血が通った福本キャラは神林を最後に消えてしまった。私見だが、最近の福本漫画には舞台装置または客観的観察対象としてのキャラしかいない。 つまり以上のような独断と偏見に満ちた福本漫画ファン視点からの資料的価値が神林、もとい新黒沢にはあり、この漫画がおすすめできるのはこの口コミに賛同できるか、口コミに騙されても寛容な精神で許してやろうじゃないかと言える人ぐらいに限られると思う次第である。 いるかっ…!そんな人間…!
ANAGUMA
ANAGUMA
1年以上前
主人公のしおちゃんは女子高生。織田信長の偉人遺伝子が宿り「ノブナガン」として宇宙怪獣から世界を救う戦いに巻き込まれていくのですが、JKでミリオタで作戦参謀まで務めるっていうギャップが効いてます。 久正人作品らしくアクションのかっこよさ、偉人の逸話や能力を使った戦闘のギミック、怪獣のディティールや掃討作戦のカタルシスは文句なく最高です。久正人×宇宙怪獣の組み合わせに間違いがあるわけがない…。 『ノブナガン』がとりわけ魅力的だなと思うのは、しおちゃんの成長を描くビルドゥングスロマンでもある点でしょうか。 (甘酸っぱいラブロマンスもあるぞ!) 人付き合いが苦手で「オタク」として孤立しがちな彼女に手を差し伸べる親友にしてヒロイン、浅尾さんとの関係は読んでいるこちらが恥ずかしくなるほどにかわいらしく、そして美しいものです。 しおちゃんは浅尾さんのために銃を取り、やがて仲間と手を取り合うことを学び、最後には全人類のため、愛する人とともに戦います。 ひとりだったしおちゃんの世界が広がっていく、そのキッカケになるのは他ならぬ浅尾さんなのです。 自分はこの作品、かなり正統派のセカイ系マンガなのでは?と読んでいたのですが、壮大なストーリーの中心には必ずしおちゃんと浅尾さんの物語が据えられていたからだろうと思います。 特に終盤、進化侵略体との決戦が近づき戦闘がスケールアップしていくのと対照に、決着へ突っ走るための力強いエンジンとして彼女たちのミクロな関係性が描写されていくのは圧巻の快感があります。 パワフルなストーリーと巨大な感情が全6巻のなかにギッチリ詰め込まれてます。ボリュームたっぷりの一作、ぜひ読んでみてほしいです。