ゆゆゆ
1年以上前
「及川さんは耳が悪いけど
私は頭が悪いみたい」
濡れ鼠になりながら、照れ笑いというか、気まずさを隠した笑いというか、人の心を惹き付ける表情で咲希が言った、第一話のこのセリフはとても印象的。
もう傷つきたくない二人が出会った。
ボーイ・ミーツ・ガールならぬ、ガール・ミーツ・ガールな物語。
出会ったからには、お互いを癒し、癒やされるんだろう。
奏音が人を遠ざける理由。
咲希がピアノをやめなかった理由。
咲希が、奏音は自分の聖域を侵すと辛そうにした理由。
序盤の数話で、あぁなるほどと腑に落ちる展開になっています。
奏音の耳が聞こえない状況を微に入り細に入り説明されていて、そういう大変さもあるんだなと知ることができたり、何もなくても大変な思春期まっさかりな学校生活やクラスメイトとの関係が描かれていたり。
「高校生になっても、プロになるわけではないのにピアノを続けている」というイレギュラーさを知ってしまったり。
女子高校生ふたりの生活や感情も細やかに描かれていて、それだけでも十分に楽しめます。