27歳OL、異世界で遊女の管理はじめます

「遣り手婆」に転生、特殊ギフトなし

27歳OL、異世界で遊女の管理はじめます 山田肌襦袢
ゆゆゆ
ゆゆゆ

店長を務めるスーパー?にいる、めんどくさいパートのおばちゃん鈴木。 今日も迷惑かけられ、夜のレジ精算はお金が合わず、深夜におよび‥これはきっと鈴木のせいだ。 冒頭から、なんだか大変そうな27歳会社員女性。 レジの締めが合わないと嘆いていたら、何故か遊びかけていたスマホゲーム(乙女ゲー)の世界へ転移。 そして、サブキャラクター「遣り手(やりて)」になっていた。 「遣り手」はしばしば性格がきつかったり、拝金主義だったり、おばちゃんだったり、おばあちゃんだったり、そんなキャラクターとして描かれる遊郭の遊女管理をする女性。いわゆる遣り手婆。 この作品では、見た目はパートのおばちゃん・鈴木にそっくり。 そう、主人公がきれいめの女性から、小太り、人相悪そうな顔つきをした年齢不詳・江戸時代あたりの女性へ大変身! 乙女ゲームの世界なのでイケメンイケジョだらけの中、漫画の中に描かれる主人公は、疲れたおばちゃん・悲しむおばちゃん・奮起するおばちゃん。 そして本来の遣り手婆が行っていた、主人公には心当たりない罪を咎められ、大ピンチ! 遣り手婆として、あまり良くない思いをする主人公を憐れむストーリーかと思いきや、途中からガラッと変わります。 話数が足りず、畳み掛けたのねというレベルで広げた風呂敷を閉じて閉じて閉じて、サクサクサクッと話は進み、衝撃の展開へ。 掲載された漫画アプリ「GANMA!」では最終回のあと、アフターストーリー後を描いて!との感想が続出。 さすが、乙女ゲーの世界へ行ってしまった主人公の物語。 ファンディスクの希望が出るとは。 「みにくい遊郭の子」がおもしろかったので、ネタ路線かなと思いつつ読んだら、こちらもおもしろかったです。

4匹の弱虫が意外と強くて笑えるんです

愛すべきアホたちの愛すべき青春 #1巻応援

4匹の弱虫が意外と強くて笑えるんです 長谷川和志
兎来栄寿
兎来栄寿

『アビル少年映画を作る』や『先生、黒髪になっても気付いてくれる?』の長谷川和志さんの新作です。 卒業式にも出られず修学旅行にも行けなかったアホな男子4人組。 卒業後、進路すら定まらず実家で煙たがられているアフロの春日。 教職に進むシュッとしたイケメンの八木。 実家の造園屋で働くふくよかな坊主頭の小島。 無口で何を考えているのか全くわからない巨漢の石橋。 そんな4人が、八木が42000円で買った車で4人だけの修学旅行に行こうとするところから物語は始まります。道中はハプニングだらけの珍道中となり、端々で笑わせられながらも青春の輝きに目を細めます。 学校生活の回想も含めて、4人の個性が読み進めるごとに段々と明らかになっていく構成の本作。彼らが何に笑い、何に怒るのか。何を想って、それぞれの進路を目指すのか。元々はどんな切っ掛けで仲良くなったのか。1冊を読み終わる頃には4人のことが大好きになっていることでしょう。 彼らが進む意外な方向性には驚かされ、4人の中で1人だけ違う状況に置かれた人物の想いに「わかる、わかる……!」と大きな共感を呼び起こされました。 少しくらい枠からはみ出していても、かけがえのない友人がいることは何よりも素晴らしい。そう思わせてくれる作品です。 シンプルに大好きで、今後も彼らの行く先を応援したいです。

静粛に、天才只今勉強中!

静粛に、天才只今勉強中!の感想 #推しを3行で推す

静粛に、天才只今勉強中! 倉多江美
マンガトリツカレ男
マンガトリツカレ男

・読んだ直後に思ったこと ※一番大事!※ たしか中学生くらいの時に一回一巻読んでそんなに面白くないなって思ってやめたんだよな。それから色々読んでやっと倉多江美の良さがわかって読もう読もうと思っていたが入手がちょっと大変だったが数年前に新装版が出た買おうと思っていたがタイミングが合わずに買っていなかった。で今回で買って読んだがすごいよかった。2巻以降になると一気に面白くなる。 ・特に好きなところは? コティを中心に淡々と物語が進んでいくが登場人物が心情を吐露するシーンになると途端に雰囲気が変わるところ。ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネとチフス・ド・ラ・ブルトンヌが好き ・作品の応援や未読の方へオススメする一言! フランス革命期の政治家ジョゼフ・フーシェをモデルでジョゼフ・コティが主人公でナポレオンのロシア遠征の失敗までが描かれている。フランス革命の前後の知識とかがあるとより楽しめると思う。あとなぜタイトルが「静粛に、天才只今勉強中!」になっているのかが知っている人がいたら教えて欲しい。ちょっとタイトルと内容がかけ離れている感はある