HARTA COMIXの感想・レビュー341件<<678910>>かわいくてゾッとするオカルト読切対岸のメル(読切) 福島聡名無し植物や動物、さらには"幽霊"とも対話ができる少女・メルと、幽霊に憑かれやすい少年・和気谷(通称ワキャ)くんが出会い、なぜかひき逃げで死んだ霊の頼みで犯人探しをするはめになり…という話。ワキャくんもメルちゃんと手をつないでいるときだけ、同じ能力を持つことができます。 メルちゃんはとにかくぶっ飛んでるんだけどかわいくて、ワキャくんも幽霊が怖いのとメルちゃんと手をつなぎたいのとがせめぎ合う。ピュアなボーイ・ミーツ・ガールとゾッとするオカルト要素がいい具合に混ざったおもしろい読切です。 ふたりとも可愛いのでシリーズ化してほしいですね…清新な才気がきらきら光る短編集 #1巻応援星の子どもたち 三星たま短編集 三星たま兎来栄寿ハルタコミックグランプリ受賞作品である「星の影」を始めとする、新鋭・三星たまさんの8作品を収録した短編集です。 「ひなた家」 「スター・ドリーマー」 「学生ランダ」 「青春フィート」 「魔法使いと弟子」 「星の影」 「涙に隠す」 「ゼラニウムの影」 と、タイトルを並べるだけでも何となく作風が見えてくるのではないでしょうか。ファンタジックなお話が多く、そしてどの作品にもきらきらと星が飛ぶように感情が弾けるシーンがあります。 とにかく三星たまさんの絵が可愛いのが最大の美点で、ペンネームのデザインすら流れ星を模していて可愛く、優しい雰囲気もあいまって読むとぽわぽわと宙に浮かぶような気持ちになれます。 個人的には「スター・ドリーマー」の社会で負った疲れが癒されるところ、「学生ランダ」での熱い学ラン語り、「青春フィート」のコンテンツで結ばれた甘酸っぱい関係性、「星の影」のヒロインのエグいほどの可愛さなどが好みです。 余談ですが、紙版の装丁がとても良いです。デザインも含めて絵の可愛さを何倍にも増幅させる、とても良いお仕事です。ハルタ系の作品はアンケートハガキもかわいいので、紙で揃えたくなりますね。 気に入った方は同時発売の連載作『夜の名前を呼んで』もぜひ。幅広い作品が、一冊にまとまってます。東京発 異世界行き 大武政夫starstarstarstarstar干し芋独特のギャグセンスと間です。 『銀行強盗は同窓会の始まり』が好きです。 やはり、学生時代の知り合いは、損得考えずに付き合っていたので、大切ですね。どんな時も、力になってくれる♪ 『青信号までの時間』は、切ないです。 運命の出会いかと思いきや、爽やかな風が吹いている感じ。 作品によって、作風も違うので、楽しめる短編集です。短いけど抜群におもしろい #読切応援ピカピカ 西村野道名無しハルタがやってる新人賞「八咫烏杯」受賞作。 最新号に載っている3作の中で、ダントツに短い作品だったんですけど個人的にはいちばん好きでした。どこにでもある日常風景の中に、とんでもない非日常が唐突に現れるんですけど、その描き方が上手いな〜と素人ながらに感心してしまいました。絵もとても上手いと思います。 小説家と"猫又"のドタバタ同居コメディ🐾猫のまにまに 宇島葉名無し作者の4年半ぶりの連載らしいです。 弱っている猫を拾ったら、じつは猫又だった、という話です。しかし、その猫又は同情を買うために弱ったふりをしていた上に、人間の姿に变化もできる。自分を可愛いと信じて疑わず(確かに可愛いことには違いない)、主人公の真田尾さんは困惑するばかり…でもまんざらでもなさそう。 多忙で真面目な小説家さんと、自由奔放な猫又ちゃんのドタバタ同居コメディです。読めば読むほど引き込まれて気になって面白い。金曜日はアトリエで 浜田咲良Pom 生きるのが苦になった環がひょんなことからヌードモデルをすることに。 しかもヌード+魚。何故魚と人なんだろう。 しかも、先生は環に恋に落ちて良く分からないアプローチをしてみるものだから、天然環には気持ちが伝わらず、モヤモヤ。。 どっちも、少し抜けてるのかな。笑 進展がゆっくりで、えーこの二人どうなるのって気になって読み進めてしまう漫画でした。 そして物語が進むにつれて環が生き生きしていていく様も読みどころだと思います。紙版を買うか、電子版を買うかたそがれにまにあえば 赤井さしみ作品集 赤井さしみ名無し可愛らしいクリーチャーや女の子イラストを描かれているイラストレーター・赤井さしみ氏のショート短編集。Pixivで公開されているような1p〜2pの漫画が40本以上収録されています。 https://www.pixiv.net/users/2288819/manga 紙版を買うか、電子版で買うかですが、よほどの理由がない限りは紙版を買うのがいいのではないかと。あらすじの紹介時点で、紙で買われることが前提の説明になってますからね…。ハードカバーの装丁にはこだわりが感じられ、手触り感が素晴らしく、カラー印刷も美しい。まさに本棚に飾りたくなる一冊になると思います。その代わり値段は¥1300と少々お高めですが。同じ値段で電子版を買うくらいなら、紙で手に入れる方が幸せになれると思います。これからいろんな作品を読んでみたい作家 #読切応援くちべにがしたい 三ト和貴名無し以前、ヤンマガに掲載された読切『吐露』が素晴らしかった三ト和貴先生の新作読切。 楽しみにしておりました! まさか講談社系でもなくハルタの増刊の『テラン』で発表で驚きました。 少女は母の化粧を見て、くちべにを塗りたそうにするが母から止められてしまいます。 一人で留守番する少女が、手の届かないところに置かれた化粧道具を取ろうとしていると…。 『吐露』に比べるとすごくほのぼのした話で、きゅっと短く可愛らしいオチもついていて意外な作風の変化でしたが、絵の雰囲気の良さ、画面構成の気持ち良さがあり、また次回作も読みたくなりました。ヌードモデルと魚と画家! ちょっと変な2人にムズキュンが止まらない…!金曜日はアトリエで 浜田咲良たか※ネタバレを含むクチコミです。12歳と30歳でも大丈夫。そう、大正ならね煙と蜜 長蔵ヒロコ兎来栄寿12歳の姫子と30歳の文治。大正5年の名古屋を舞台に、許婚である二人の歳の差18の恋愛が描かれます。 表紙の見た目だけで言えば完全に父と娘ですし、現代だと法に引っ掛かる設定ですが、大正という時代がすべてを赦してくれます。 設定だけ聞くと「えっ?」と思うかもしれませんが、内容は極めて純朴。二人を中心として、家族や周囲の人間を交えた大正時代の日常生活の営為がディティール細かく描かれ、興味深く楽しく読めます。 また何と言っても30歳の文治があまりにも色気と優しさ、その他様々な人間的魅力に満ち満ちていて、男が読んでも惚れてしまうレベルです。歳の差など気にならず、二人の幸せを願ってしまいます。 思えば大ヒット中の鬼滅の刃も大正時代。必死で鬼殺隊が鬼と死闘を繰り広げている裏で、歳の差カップルがこんな甘々なイチャイチャぶりを繰り広げているかと考えると少し面白いです。美しくどこか儚げで緻密煙と蜜 長蔵ヒロコ名無し嫁、夫漫画多々あれど、なかなかに年の離れたカップルに思います。 しかも許嫁とあるからには本人の意思関係なくくっつけられたような気がするのに互いが互いを好きで、大切に想っているので美しい…。 文治がいつも隊服だからでしょうか、どこか刹那的で儚げな印象も付いてくるのは私だけ? 幸せになってほしい〜!これは良い距離感の高校生男女!紳士淑女になりえない 飯坂アオイ名無し※ネタバレを含むクチコミです。濃密なストーリーで最後はしっかりまとまる良い全2巻ノラ猫の恋 長野香子starstarstarstarstar_bordernyaeFellows! で連載してる時に読んでいたけどなぜか結末を知らなかったので改めてコミックスで読んでみた。正直、連載時は絵柄がそんなに好みじゃないなと思って読んでいたけど、今はとくに気にならなかった。 主人公の女子高生・ななが、失踪した父親・宗一郎を探しに東京から青森まで出向くと、そこで同じく父親を探している後輩を名乗る男性・サワと、元恋人を名乗るオカマ(あえてここではこう呼ぶ)・キヨシと出会って…という話。 ななの父親・宗一郎がどんな人間だったのかは少しずつ少しずつ明かされてゆきながら、しかしそれぞれが持つ宗一郎と過ごした記憶は三者三様で、人物像が固まらないまま進んでいく。 なぜ宗一郎は消えたのか、サワは何者なのか、などミステリーな要素もありつつ、都会にはない田舎独特な空気感も鬱陶しいくらいにリアルに描写されていると感じます。とくに、物語が進むにつれ変化していく3人の関係性が読みどころ。 最初に結末まで知らなかったと書きましたが、こんなに全2巻でしっかり濃密なひと夏の出来事を描いた作品とは知らず、もっと早くちゃんと読んでいたらよかったなと思いました。あまりコンスタントに作品を発表しているイメージがない作家さんですが、最近青騎士に読切が載っていたりしたので今後またいろんな作品が読めることを期待したい。何気なく読み始めたけどすごい良かったおつかれフクちゃん 犬島ななこマンガトリツカレ男期待して待っていた後輩が猫だったと言う話。先輩社員である主人公は過去に色々あり猫が嫌いだが新入社員の猫が働きを見て考えを変えていく良い話だった。がんばるフクちゃんが可愛いおつかれフクちゃん 犬島ななこ名無しフクちゃんがかわいすぎる…! 健気なフクちゃんを応援したくなります。 物語は割と現代の問題を取り上げていてそれも良かったです。 フクちゃんのグッズが欲しい。すこしふしぎで多様性だらけな街希釈王 須川佳starstarstarstarstarたか※ネタバレを含むクチコミです。こういう目線で描かれる漫画好きJuice のがみもゆこ名無し※ネタバレを含むクチコミです。皇子と影武者 寸分違わず同じ少年たちの物語帝都影物語 比嘉史果名無しきらびやかな宮中の描写が素敵だった。パラレルワールドの明治時代という感じの世界が舞台で、影武者の主人公が仕える相手・春宮高明親王が生まれたのが「継明40年 皇紀2567年(=明治40年)」なのでやはり時代設定はその辺りっぽい。 毎朝2人の身長を測る身体測定の儀式が雰囲気があってすごくいい。 3尺8寸6分は146.68cmらしい。調べてみたら1910年の14歳の平均身長が146.6cmなので、2人もそのぐらいの年頃かも。多摩川丸子橋で、JK&三十路の恋は…たまりば しおやてるこあうしぃ@カワイイマンガ舞台は東京と神奈川の県境を跨ぐ丸子橋。広大な多摩川は気持ち良さそうで、橋の下の空気感はユルく、子供と遊ぶチャランポランな大人がいても、何となくおかしくない雰囲気がある。 そんな所で小学生と遊ぶ三十路男は、小学生の姉の女子高生と出会う。女子高生はひたすら男に恋するが、三十路男ははぐらかすばかり。 この作品、男性陣にかなりモヤっとする。大切な物に向き合わない三十路男、女子高生に迫るチャラ男、横から覗くばかりの女子高生のファンクラブ等々。それに対する女子高生の、キラキラした真っ直ぐさに胸を掴まれる。 しかし三十路男に関してはその背景が描かれ、スレた大人のこんがらがり方に共感してしまう。純粋な女子高生とその弟に安らぎ、大切にしたいと思っている男は、様々なこんがらがった物を解いて、女子高生と向き合う時は来るのか……愛らしい恋愛コメディの尊い瞬間の向こうに、疲れた三十路男の安楽がある。幼い恋は甘く、時々カカオ70%チョコレート しおやてるこあうしぃ@カワイイマンガ子供の恋だってそれなりに打算はあるのだろうが、それでも大人のややこしさからは、随分遠かったなぁ、と今になれば思う。そんな子供時代の、複雑な心と純粋な恋を描いた中編1編+幾つかの短編集。 中編『チョコレート』は、田舎の中学生の物語。東京からやって来た転校生女子は、あまり笑わない。彼女に惚れてしまった男子は少しずつ打ち解けるが、彼女の抱えるものを知る。 二人で少し、はみ出しながら、縮める距離。 抱える苦い物を吐き出す女子と、受け止めようとする男子の、切なさと優しさが胸に染みる。 削ぎ落とされたカワイイ絵は、ウブな恋心の純粋さをストレートに伝えてくれる。そして背後にある複雑な苦さも、何故か少し際立って感じられる。まるで、それも含めてチョコレートの味、と言う様に。 他の短編も、とにかく純度が高く、甘く時々苦い。恋心に浸りたいと思ったら、もうこれ一冊だけでいい。良い話だったバスジャック二度としない 西田心starstarstarstarstarマンガトリツカレ男昔に姉フェローズかなんかで読んで面白かったので覚えていた作者の新作短編 ちょっとした不満が重なりタイトルにある「バスジャック」をする主人公の心境に変化や周りの大人の対応など全て良かった。8作のなかではいちばん好みでした。傘に関する考察 古田青葉名無しハルタ84号に掲載された八咫烏杯の受賞作のなかで、いちばん自分の好みに近いかもなと思ったのが本作です。いつもの日常からちょっとしたきっかけでちがう道を選んでみると、今まで見えなかったものが見えてくる、みたいな話が好きなので。 この作者の方はこういう系に限らず何でも描けそうだなと思いました。いい話。四十九日のお終いに 田沼朝名無し※ネタバレを含むクチコミです。コロッケ屋の女の子と絵得意な男の子シャッター街のさくら姫 宮本伶美名無し絵がうまいけどバカにされて恥ずかしいと思っていた男の子が、その才能が欲しい女の子と出会う話、でしょうか! シャッター街ですごく寂れた街にポツネンとあるコロッケ屋なのにそこの女の子が明るくていい。 好きな感じの作風なので追いかけたいです。<<678910>>