トーチwebの感想・レビュー45件<<12>>引き込まれました船場センタービルの漫画 町田洋starstarstarstarstar_bordermotomiゆるい絵とストーリーに引き込まれて集中して読んでいました。 広告漫画をの依頼がきて断るつもりで鬱漫画を描きたいと言ったら「それでお願いします」と返信がきてしまって漫画を描くことに。 途中少ししんどくなりましたが、人の温かさとかが描かれていてよかったです。船場センタービルに行った事があるのですごく風景も想像出来ました。しゃべるストーブうみべのストーブ 大白小蟹starstarstarstar_borderstar_bordermotomi彼女が別れた理由はわかります!! 思った事とか、感情がわかりずらい人といると疲れちゃうんですよね。 スミオくん目線からだと、ただ優しくて不器用なだけ。 ストーブがしゃべるのは斬新だったけど、失恋して温めてくれる友達としては最高かも!! 持ち歩くには大変そうだけど。。1ページ目で全部持ってかれたきみの絵を見ていた 小川しらす野愛心のやわらかいところを容赦なく刺激してくる作品。でも嫌じゃない。とても爽やかな作品。 まず1ページ目でグッと心を掴まれる。 小学生らしいとは言えない暗いタッチの奇妙な絵。絵の説明の欄には小学生らしい夏休みの思い出が綴られている。 絵を見上げているのは、絵の作者ではない少年。 自分の手の届かない、理解の及ばないものと出会ってしまった衝撃がこの1ページから伝わってくる。 大人が思う以上に子どもはゲロみたいな世界をちゃんと見てるんだよな、とか わかってほしいとわかるわけないの境目を彷徨いながら大人になっていくんだよな、とか わかったようなことを言いたくなってしまうのは自分が摩耗してしまった証拠なんだと思う。 わかんないけどすげえとかびっくりしたとか悔しいとかちゃんと言える人間でありたい。潔いくらいにかっこつけててかっこいい彼岸花 青色ひよこ野愛全台詞がキラーワードで世界観ゴリゴリ、絵もワードも徹底的にかっこつけててかっこいい。 読みづらいと言えば読みづらいけれど、ここまで貫いているとだんだん気持ちよくなってくる。 90年代をパンク少女として生きたキョンシーとモーリン。 スリーピースバンド・彼岸花を結成し青春を捧げたけれど、ボーカルの愛は22歳で死んでしまった。 2018年、専業主婦のキョンシー、未だ処女で派遣社員のモーリンは、世紀末を引き摺ったまま空虚な日々を過ごしている。 彼岸花を失って40代になっても、世界に中指を立てて生きる2人がかっこいい。痛くてヤバくて貫いててかっこいい。 ファミレスの喫煙席で拳合わせて、じゃ次に会うときは「墓場で」ってかっこよすぎる。次に会うのはマジで愛の墓場の前なのもいい。 かっこつけ続けるかっこよさに向き合いましょう。ノーフューチャー。 生活の中のささやかな美しさに気づくのは失った時かもしれないきみが透明になる前に 大白小蟹starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)本当に良い読切を読みました。 そっと涙が溢れてきました。 https://to-ti.in/product/oshiro ある日、夫が事故に遭い、透明人間になってしまった。 透明になった夫との暮らしは見えないだけで不思議で面白く、特に変わらないものかと思ったらそんなことはなく…。 夫が目の前にいるはずなのに表情が見えない生活の中の描写を通して、少しずつ事態を飲み込めていくんですが、その様子が切なくて、どうしようもなくやりきれなくて、喉がギュッとなりました…。 構成も素晴らしくて、何気ない描写に、視線の愛を感じました。 見るということ、見られるということ。 あったはずのものを失うということ。 視力を失うことは一人から世界に対して能動的に見ることができなくなるけど、透明人間になるということは一人が世界から受動的に見られることができなくなる。 受動的なのに、できなくなることって世の中になかなかないんじゃないでしょうか。 「認識できなくなる」という、このフィクションが到達できた哀しみが、手に取るようにありありと伝わってきて、二人と一緒に泣いてしまいました。 抱き締めたい。 本当に素晴らしい読切でした。 11月25日、『うみべのストーブ 大白小蟹短編集』として発売されるそうで楽しみです。 他の短編も好きなので絶対に買います。もしも透明人間になったらきみが透明になる前に 大白小蟹nyaeある日突然透明人間になってしまう漫画の中でも、少なくとも自分が読んだ中では当事者とそのパートナーの心情を表現するものとしていちばんリアルなんじゃないかと思えました。透明になると、自分で自分の存在意義をも見失ってしまいそうになること。彼がほんとうの意味で消えないために、頼れるものは周りの人間の記憶しかない。逆に言えば覚えている人がそばに居続ければ、彼は生き続けられる(はず)。 それはそれとして超超超待望の短編集が出ると知りめちゃハッピーです忘れたくない瞬間がある人生は美しいきみが透明になる前に 大白小蟹野愛不慮の事故に遭い、夫は透明人間になってしまった。 透明人間になってしまったけれど、今まで通り食事もするし風呂にも入る。もともと在宅仕事が多く外出もあまりしないから、そんなに生活は変わらない。 変わらないけれど、やっぱり変わるものもある。 そこにいるけど見えないものを変わらずに愛することができるのか。忘れずにいられるのか。 今見えているものだって、正しく見えているのかはわからない。見えていても見えなくても忘れてしまうのかもしれない。 透明になってしまう以外に何がおこるわけでもない。救いがないわけでも、あるわけでもない。 ただ、忘れたくないという想いは美しいなと感じた。 日本で「ハーフ」として生きること半分姉弟 藤見よいこnyae※ネタバレを含むクチコミです。 良き半分姉弟 藤見よいこ名無し今まであまり見かけなかった、ハーフと呼ばれる人視点のお話。迫害というか、差別というのか、まあそういったことはたまにあるんだろうなぁとしか思ってなかった。 私は観光地近くの接客業でアルバイトをしていて、海外の人っぽい風貌のお客様は頻繁に来る。海外からの観光客は日本語が通じないことが結構あるので、そういう時はゆっくり話してみたり身振り手振りを使ってみたりして必死に伝えている(情けない事に英会話が出来ないので…)。でもごく稀に、日本人にしかできない独特の言い回しをナチュラルにする人が居るので本当に驚いてしまう。日本住まいが長いのかな、いっぱい勉強したのかな、外人さんなのにすごいなーなんて考えてしまう。 いま思い返せば、とても失礼なことだったかもしれない、その人たちは海外の人の血筋に生まれただけの、日本で生まれて日本で育った普通の日本人だったかも…今更ながら少し反省。 彼らに限らずの話ではありますが、あらゆる立場の人の事情を理解し、その人の視点に立って、よく考えながら思考や発言をしていきたいですね。そのためには、本作のような漫画は必要だと思います。長々とすみませんでした。シンプルにバランス悪い半分姉弟 藤見よいこ名無し序盤のつかみは面白かった。 でもすぐに失速。 理由は大きく分けて三つ (1)画面整理が下手。 ごちゃごちゃしてて いつ、どこで、誰が、何してるのか ぱっと見判別つかない (2)キャラ多すぎ。 画面が整理できてない状態で ワラワラキャラを出されても・・・。 (3)怒りが生っぽすぎて昇華できてない。 なんていうか、『ハーフ』としてのモヤモヤや怒りが ”生”すぎて作品になじんでない感じ。 画面整理のできてなさや、キャラの多さで 失点してるところに 「昇華し切れてない生すぎる感情」を無理やり乗っけてるので ただただ興醒め。 いつか又あえる日がくるかしら #読切応援海の底から 大白小蟹野愛嫌なこともあるけれど普通に仕事して、優しい恋人がいて、なんの問題もない日々。 普通に幸せだけど、普通に幸せだから、書くべきことがなくて悔しい。 絵だったり小説だったり音楽だったり、自分の夢や好きなことを貫いている人はすごい。 そういう人にはなれなかったから、なんとなく普通の人として生きている。 貫いてる人はすごくて、貫けなかった人はすごくない。そんな風に思ってしまうけど、違うんだよと言ってもらえた気がした。 向いてる場所が違ったり目的が違ったりするけれど、みんながんばって泳いでいる。 刺さりすぎる人もいるかもしれないけれど、優しく照らしてくれるような作品でした。「ハーフ」への無理解の壁とアイデンティティ半分姉弟 藤見よいこstarstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)たくさんの方に読んでほしい素晴らしい連載が始まりましたね! この日本で、国籍や人種が違う両親を持ち、いわゆる「ハーフ」として生きる女性を切実に描いた作品。 主人公は、母が日本人、父がフランス人(黒人)のハーフ(ミックス)の女性。 生まれも育ちも日本なのに、見た目はほとんど黒人なのでどこへ行っても「ガイジン」として扱われ、その度に心をエグられ、笑顔を顔に貼り付けて説明して笑って流すことで自分を守った。 おそらく、この感覚は当事者にならないとずっと分からない感覚だとは思う。 それでも、完全には分からなくとも、時間がかかったとしても知っていきたい。 具体的な数字を知っているわけではないけど、特定の職業や環境でもなければ日本は日常的に様々な見た目の人種と関わる機会は体感的に少ないように思う。 そして、人は見た目での印象が強いものなので、日常的に「ハーフ」と関わる機会がなければ一目見て「外国人」だと疑わないのかもしれない。 そういった無理解の大きな溝に、彼女らがいかに苦しめられ生きづらさを感じてきたのかが描かれた1話だった。 実際の感覚は分かりようがないにも関わらず、自分ごとのように感じて泣いてしまった。 ここから書くことは、この話で描かれてるものと同じものでは決してないんだけど、同様に「孤独」や「アイデンティティ」の揺れを感じた話です。 自分自身、日本人ではあるけど帰国子女で海外に10年ほどいた経験があって、日本で見た目も言葉も通じるけど「育ち」や「社会常識」が若干違うところで育っていたこともあって、会話で感じる違和感や感覚の違いで強烈に孤独を感じることがある。 先日、初対面の方と話す機会があって、簡単な世間話ではあったけど感覚的に分からない部分があって、少し掘り下げつつ話の前提を共有して詳しく話していた。 そこで、その人は「なんかあれですね、そこまで詳しく話さなきゃいけないことですか?なんとなくでよくないですか?」といったことを言っていた。 悪気なく発した言葉なんだろうけど、この人はずっと深く理解し合わなくても問題なく「普通」に暮らせたんだろうなと思って、そうではない自分に悲しくなった。 と、全く本編と関係ない体験が頭によぎってしまうほどにこの話は切実で響いた。 これから連載を追うのが楽しみで仕方がない。 http://to-ti.in/story/hanbun_kyodai01モヤモヤとしたあの頃のお話 #読切応援歩道橋/少年 INAstarstarstarstarstar_border野愛漠然とした不安とか焦燥感とか無敵感とかそういうものが入り混じった時代。 イライラしたりむしゃくしゃしたり行き場のない感情を抱えてた頃、あったような気がします。 歩道橋から唾吐いたりお菓子万引きしたりするクソガキだけど不良ではないごく普通の男子高校生・タケちゃんの特に何もないけどモヤモヤとした日々のお話。 フラストレーションを大爆発させることもなく、好きで好きで仕方ない女がいるわけでもなく、優等生でも不良でも天才でもない。 何者にもなれないことはなんとなくわかっているけれど、何かやれそうな気がしていた頃。 そういう時代を今まさに生きているタケちゃんを見ていると、懐かしいような切ないような気持ちになります。 青春とか思春期なんて言葉で片付けられないモヤモヤとした概念に実体持たせられるのすごいなあ。 夢のように消えた友だちのお話卯月ちゃん 谷口菜津子野愛ある話とない話だったらない話の方がおもしろい。種明かしされなければずっとずっと楽しいままなのに。 転校生の卯月ちゃんはとっても可愛くてお金持ち。トリプルアクセル飛べるし、人気アーティストと親戚だし、5ヶ国語話せてセグウェイ持ってて家には暖炉とエレベーターがあってサルを飼ってるらしい。 あっという間に人気者になったけど、あっという間に嘘がバレて学校に来なくなった。 嘘つきがバレたあと、卯月ちゃんと主人公のメイが一緒に遊ぶシーンが夢のように楽しそう。 でも、夢は永く続かない。夢だと気づいたらもう終わってしまう。 卯月ちゃんはメイを忘れてしまうんだろうけど、メイは卯月ちゃんを忘れないんだろうなと思った。 楽しいことだけ食べて生きていけたらいいのに、ちょっとだけさみしくなった。蟹グルメ日常コメディです蟹を食べる 野口明宏野愛これは最低でも2周するべき作品です。観察眼が鋭い人なら1周目で気づくんだろうけど、気づかないで2周した方が楽しいのでいいんです。 フラれた友人の家に蟹を持って突撃する。男3人で蟹鍋パーティーだ!! という典型的日常コメディの入口でまさかのパニックホラーが始まります。 3人のキャラクターがちょっとウザくて可愛くて絶妙に居そうだからこそ、この展開が映えるんですよね。 彼女が置いてったハムスター、風呂場、テレビ番組、一見無くてもよさそうな要素も全部必須アイテムになっていて素晴らしい…! 最後の最後までコミカルさも緊張感も失わずに夢中で読み終えました。できるだけ前情報無しで読んでみてほしいです。ばったん作品の中でダントツ好きな話ある晩夏 ばったんnyae※ネタバレを含むクチコミです。 自分の身体と呪縛と雪を抱く 大白小蟹starstarstarstarstar吉川きっちょむ(芸人)自分が妊娠したことを知り、ふと自分の身体が自分ひとりだけのものであったことは一度でもあったのかと、心の中で思う。 雪が続き、電車も止まってどこかで夜を明かすことに。 そんな夜に出会ったのは、髪や服、アクセサリーなどをかっこよく着こなす女性で…。 http://to-ti.in/story/yukiwoidaku 読切『うみべのストーブ』を描かれていた大白小蟹さんの新作読切。 初対面の女性二人が語り、自分の身体へ思考を巡らせ、呪縛をほどいていく。 とってもいい読切でした。 いつだって社会の中で生きていくには人は関係性の中にあり、自分自身も自分の身体も自分ひとりだけのものだったことなんてあるのか、と問われたら分からないなと思ってしまう。 特に肉体的に妊娠・出産をする上で、女性の方が強く感じている感覚かもしれない。 それがたとえ「ひとりの身体じゃないんだから」と自分を労わるような言葉だとしても、言葉の奥に、誰かに所属している自分を感じてしまう。 女性だけの問題じゃない。 上流家庭に生まれ家を存続させることを強要される人、家業を継ぐことを望まれている人、本人の意思とは別に才能に期待され業界を背負わされる人など、挙げ始めたらきりがない。 これは一種の呪縛だ。 いつしか忍び寄り、気づいてしまうと静かに重く縛り付けてられている。 水を吸った綿のように重くなった意識を、銭湯という一糸纏わぬ解放区で脱がせてくれた彼女の言葉は偉大だ。 「街を歩くときはいつも 降ってくるミサイルを避けているみたいだった」と語る表現に痺れた。 いい読切でした。タイトル思いつかないけどとりあえず読んでみてくれ!!!!!!!!!シシファック 堀北カモメ名無し第一回トーチ漫画賞(山田参助賞)受賞作。なぜか口コミがまだなかったので 書かせてもらおう! 煽りの「最凶の殺人イノシシ〝アバズレ〟とのファックに 全てを懸ける男の愛と戦いの記録!!」の時点でもう"最高"の漫画だとわかる。 獣をファックすることに余念のないマッチョな主人公安藤の狂人ぶり、 ムギ子のかわいさ、熱量全開のイノシシとの死闘! 意外にも基本はバトル漫画の王道、努力、勝利的なベタさだが、 しかしそこに色々と混ぜてはいけない"サブカル"の 液体をどりゃあああああああああ!注ぎまくってこうなりまして、という感じで ど、どういうことなの.....と突っ込む暇も与えない。 やってることは終始最低最悪のそれなのだが、どういうわけか熱いパトスが みなぎっており、しかもオチも妙に爽やか。 この作者、勢いだけでなく地味に技巧派なのではないかと疑ってみる。 トーチwebだからこそ載るタイプの、読むと元気が出る怪作。 面白いからみんな読んでみてね! ところで本作を選んだ審査員の論評もなかなかいいぞ↓ http://to-ti.in/story/kekka なぜか泣きそうになる船場センタービルの漫画 町田洋名無し鬱経験者じゃなくても一回でも大変な時期、心境にあったものには胸にくるものがあります。 たまにこんなフラットに描かれた名作に出会うんですね… 文学のようでエッセイのようで実録漫画で宣伝?漫画 話題になってたから読んだだけですがもう一読した感想はこれですよ 「良いなぁ…この漫画」 鬱を経て描かれた町田洋さんの初エッセイ船場センタービルの漫画 町田洋nyaeこの日を待っていました。新作漫画が読めてほんとに嬉しいです! 商業施設の広告漫画の制作依頼を受け、鬱の漫画が描きたいのでといって断ったものの「ではそれでお願いします」と了承されてしまったのには笑ってしまいました。船場センタービルもなかなか懐が深いですね。 自身の鬱を綴るエッセイと、広告漫画が一緒になっているってある意味史上初なのでは。広告に苦手意識があったみたいですが、行きたくなりました。船場センタービル。WEB漫画だからできることへの挑戦トキワブルーに憧れて 牧鉄兵二階堂結構、挑戦的だとおもう。 ドキュメンタリーをみているよう。 http://www.to-ti.in/product/?id=23<<12>>
ゆるい絵とストーリーに引き込まれて集中して読んでいました。 広告漫画をの依頼がきて断るつもりで鬱漫画を描きたいと言ったら「それでお願いします」と返信がきてしまって漫画を描くことに。 途中少ししんどくなりましたが、人の温かさとかが描かれていてよかったです。船場センタービルに行った事があるのですごく風景も想像出来ました。